二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- †キノの旅†_______世界をまたぐ旅人
- 日時: 2011/10/31 00:28
- 名前: 二千六百年 (ID: hKAKjiZ3)
こんにちは、二千六百年といいます!
『キノの旅________世界をまたぐ旅人』をクリックしていただき誠にありがとうございます!
ええとですね・・・・・・。
キノの旅の話が好きなので衝動で書かせてもらってます!←
でもほかのアニメも大好きなので「ええーい!だったらキノとほかのアニメを一緒に妄想しちゃえー!」的なノリで生まれたのがこの作品です。
どういうことかといいますとね・・・・・・・。
キノがほかのアニメにトリップ(?)してしまうという話です。なのでシズ様や師匠はでない・・・・か・・・・・も・・・・・(すみません)
とりあえず今考えているキノをトリップさせるアニメ様は・・・・
○神様のメモ帳
○バッカーノ!
○夏目友人帳
○No.6
○とある魔術の禁書目録orとある科学の超電磁砲
という感じです・・・・・・。もしかしたら変更があるかもしれません。もし、「このアニメを書いて!」という要望があれば書かせていただきます!
それでは注意書き
☆荒らしはやめてください。へこみます。
☆駄文・誤字脱字のオンパレード。
☆コメントくださいぃぃぃぃぃぃぃ!!
☆更新スピードめっちゃ遅いです。
それではよろしくお願いします!!
- Re: †キノの旅†_______世界をまたぐ旅人 ( No.14 )
- 日時: 2011/11/01 17:54
- 名前: 二千六百年 (ID: hKAKjiZ3)
リクエストありがとうございます!
そんなにできるかどうか分かりませんが、頑張ります!
- Re: †キノの旅†_______世界をまたぐ旅人 ( No.15 )
- 日時: 2011/11/01 18:20
- 名前: 二千六百年 (ID: hKAKjiZ3)
数分後。
沈黙を破ったのは四代目の携帯の着信音だった。画面には組員の名前が表示されている。四代目は目を細め、それから電話に出た。
「どうした」
『すいません、壮さん。やっぱり言われた倉庫はすでにもぬけのからでして・・・・・・でも、喋る二輪車がいるんス!』
「殴られたいのか」
そんな物騒な会話を聞いていたアリスはベッドの上でくすくすと笑った。
「四代目、それはキノの持ち物だ。僕も喋る二輪車というのは興味深いと思う。実に現実味のない物体だ。だけど、僕もカメラ越しではあったが確認したし、確か名前はエルメスだったかな?その喋る二輪車のエルメスに代わってくれと頼みたまえ」
四代目は不審そうな視線をアリスに送ると舌打ちして組員に伝えた。
電話越しに聞こえた声はとてものんきだった。
『もしもしー?えっと、NEET探偵団の人?』
「いかにも。僕はNEET探偵のアリス。死者の名誉を守る為だけに生者を傷つけ生者に慰めを与えるためだけに死者を辱める。キノはそこにいないのかい?」
『うん、誘拐犯に連れて行かれちゃったよ。まぁ、キノを人質にとるなんて誘拐犯側も御気の毒だと思うけど』
「とりあえず、キノは無事なんだね?それを確認できただけでもよかった。犯人がどこに行ったかわかるかい?」
『ここからだと東の方へ。それ以外は分からないなぁ』
会話が成り立っているので、四代目は目を丸くしてその様子を見ていた。
「・・・・・・本当にしゃべる二輪車なのか?」
「そうだとも。とても非科学的な存在だ。だけど、実在する。これ以上の証拠はどこにもないよ」
四代目は口を閉ざしてそれ以上何も言わなかった。
すると、次にアリスの携帯電話が鳴った。電話の主はナルミだった。
「どうしたんだい、こんな忙しいときに」
『や、やっぱり何かあったんだ・・・・・。誘拐って、何のことですか?もしかして、キノが誘拐されたんですか?』
あまりにも虚を突いた発言だったので、アリスはしばらく携帯電話を見つめた。
「・・・・・・やはり君は本当に最短距離で真実にたどり着く才能を持っているのかもしれないね」
『そんなことはどうでもいいよ、ねぇ、キノは無事なの?一体誰に誘拐されたの?』
どんどんと語気が荒くなっていった。それから、電話の向こう側で風を切る音も聞こえた。
「・・・・・・・まさか、君は学校を抜け出してこちらへ向かっているんじゃないだろうね?」
『だって、キノが誘拐されたのに黙っていられるわけないだろ。それに、キノの誘拐は・・・・・』
「誘拐は?」
それから数秒沈黙があった。アリスはナルミが何を言おうとしているのかわかったように、ため息をついた。
『・・・・・・僕が関係しているんでしょ・・・・・』
「・・・・・・たしかに、君がまったく関係ないとは一概に言えない。なぜなら、誘拐犯たちはキノを君だと勘違いして誘拐したらしいからね。正確に言うと、今もキノをナルミだと信じこんでいる」
ナルミは再び沈黙した。携帯からは風音と、ペダルをこぐ音しか聞こえない。
「ねぇ、ナルミ。この世に関係ない物なんてありはしないんだ。飢餓で苦しんで今まさに餓死してしまっている子供を救えないのが僕の所為だというのと同じでね。でもそれは純粋な可能性に過ぎないんだ。それでも君が、僕と同じように痛みが分かるというなら、君はキノを救う権利があるんだよ。もっといえば、救う義務がある」
『・・・・・・・義務?』
「そうだ。痛みが分からない人間に、誰かを救うことなんてできやしない。それでも君は、負い目を感じた。犯人たちの勝手な都合なのに、君は負い目を感じて、痛みを共有することができる。」
それからアリスは優しい口調で、でもはっきりとした声で言った。
「早くNEET探偵事務所に来たまえ。もう、テツたちは動き始めているぞ。あとは、君だけだ」
- Re: †キノの旅†_______世界をまたぐ旅人 ( No.16 )
- 日時: 2011/11/01 20:17
- 名前: 二千六百年 (ID: hKAKjiZ3)
「エンジェルフィックスってなんですか?」
キノは暇をつぶすように言葉を紡いだ。
手足が縛られている状態は変わらないが、コートもはぎ取られたわけではないし、パースエイダーはもともとこの国には持ち込むことができなかったので今は無い。犯人たちもキノをどうこうというよりその「雛村」に用があるみたいだったので、あまり警戒かった。
「お前、使ったことあるんだろ?ほら、天使が見える薬」
「天使?」
リーダー格の男が呆れたように説明した。何度も言うようだが、この男はキノのことを「雛村の義弟」と思い込んでいる。
「そう、天使。使ったことのある奴にしか見えない天使だ。その天使がさぁ、俺を天国へ連れて行ってくれるんだ」
「天国、ですか」
「なんだ、信じないのか?」
男の問いに、キノはにっこりと笑って答えた。
「どんな人間でも、最後に一番必要なもの運、ですから」
数分後、NEET探偵事務所の扉が強く開けられる。
「遅れてゴメン!!状況は!?」
「遅いぞ、ナルミ!変わらないよ。いま、少佐に町中カメラを設置するよう頼んで動いてもらっている。テツには誘拐犯がどの組の連中と関わりがあるか調べてもらっている。ヒロには目撃者がいないか聞きまわっている。そして——————」
アリスは四代目を見た。
「・・・・・・俺は、誘拐犯からの電話を待っている。今日の五時までに一億円を用意しろだと」
ナルミは下唇を噛んでうつむいていた。
「・・・・・・それで、四代目は犯人の要求を呑むつもりなんですか?」
「バカ言え。犯人たちの言うとおりにしたら面目丸つぶれだ。それに一億なんて大金すぐに用意できるかよ」
四代目の言うとおりだった。それだけの金が動けば、省庁が黙っていない。
「犯人たちは薬の所為か、どうやら頭がちゃんとまわっていないよだね」
「薬?薬って?」
それはナルミにとって一番聞きたくない単語だと知っていたが、アリスは口を開いた。
「エンジェル・フィックスさ。その生き残りが復讐しに来たんだ」
ナルミは口を開けて呆然と立ち尽くした。嫌な過去が走馬灯のように走っていくとき、きっとこんな顔をするんだろう。
「・・・・・・・・・・アリス」
「なんだい」
その時のナルミの顔は、何を考えているのか分からなかった。感情がなかったのだ。
「・・・・・・・僕は、キノを助けられればいい。もし、キノが無理やり・・・・・・・」
「エンジェル・フィックスを飲んだら、と言いたいのかい?」
鳴海は静かに頷いた。
「もう、あんな思いはしたくない。・・・・・・なんていえばいいのかな、犯人たちは、僕じゃなくてキノを藤島鳴海だと思ってる。だから」
「ナルミ。君はまさか—————————」
アリスの言葉を遮ったのは、ナルミの信じがたい言葉だった。
「僕が人質になるよ。そうしたら、どうなってもいい。犯人たちを殴ってやらないと気が済まないんだ」
- Re: †キノの旅†_______世界をまたぐ旅人 ( No.17 )
- 日時: 2011/11/01 22:55
- 名前: 二千六百年 (ID: hKAKjiZ3)
「何を言ってんだ、お前」
最初に反論してきたのは四代目だった。
「犯人たちが手ぶらなわけねぇだろ。ナイフとか持ってるはずだ。それに、お前が人質に代わったところで何も得はねぇだろ」
「四代目の言うとおりだ」
アリスは、凛とした声で言い放った。
「君が人質になったところで、何も変わりはしない。何故そんな考えに至るんだ」
ナルミは感情を押し殺して、自分の頭を整理する。そしてゆっくりと口を開いた。
「・・・・・・こちらにチャンスがあるとしたら、人質を交換するときだけだと思うんだ」
「!・・・・・かなりリスクは高い。それはキノを危険にさらすことだ。一番リスクを負うのはキノだということを、君は分かっているのかい?」
「・・・・・・・タイミングと、相手をどれだけ油断させるかのよって決まると思う。冷静に判断できる、こちらの方が有利だと思うんだ」
「ナルミ、よく考えるんだ。相手は人質を取っているのに、どうしてこちらが有利だと考えることができるんだい?まさか、簡単には殺さないと考えているのかい?」
アリスの言葉はナルミの体の中へ痛みをぶつけながら入っていく。
「・・・・・・君は、エンジェル・フィックスを使う相手が許せない。だから、考え方は殴ることしか考えていなくなっている。君が考えるべきことは、キノの安全じゃないのか?」
「・・・・・・そう、だね・・・・。でも・・・・・それしか方法は・・・・・・・」
「まぁ、キノなら大丈夫だと思うけど」
突如乱入してきたのんきな声。
電柱に押されて入ってきた喋る二輪車・エルメスだ。
その滑稽な姿に、四代目は言葉を失った。
「大丈夫、というのはどういう根拠だい?」
「根拠とかじゃないかもしれないけど、キノは今までいろんな国を旅してきたんだよ?ちょっとやそっとじゃ死なないよ」
- Re: †キノの旅†_______世界をまたぐ旅人 ( No.18 )
- 日時: 2011/11/02 18:09
- 名前: 二千六百年 (ID: hKAKjiZ3)
「運、ねぇ。じゃあ、お前はその運に見放されちまったってとこか」
「そうかもしれません。でも、死ぬまでわかりません」
「死ぬまでか。じゃあ、いまここで死んでみるか?」
リーダー格の男は、銃をキノに向けた。キノは少しだけ驚いたように目をほんのり開ける。
「・・・・・・この国では銃が禁止のはずですが」
「ばぁか、そんなの守ってられっかよ。必要な門は自分で判断する」
キノはため息をついた。
男が持っているのは45口径の拳銃。アメリカ軍が持ていそうな拳銃だ。相手はしっかりとキノに向けていたが、その手は震えていた。
「いいか、本気で撃つからな。ハッタリだと思わねェ方がいいぜ」
男は、銃刀法違反という法律があるせいもあり、場馴れしていなかった。
と、その時。
ピピピピピピピピピ
男の携帯電話が鳴った。
「非通知?ま、まさか雛村の野郎か?」
「そういや、アイツ有能なハッカーを持っているらしいから、逆探知されたんじゃねぇのか?」
「おい、こっちは人質がいるんだ、とりあえず出ろよ」
男は恐る恐る携帯電話に耳をあてる。とてもリーダー格には見えない。
「な、なんだ、誰だ?」
『俺だ。雛村壮一郎だ』
「!!・・・・・な、何の用だ。言っておくが人質は——————」
『そいつは藤島鳴海じゃねェ』
「はぁ?てめぇ、訳わかんねェことを」
『僕です』
違う声が聞こえた。キノも反応して男を見る。
『僕が、藤島鳴海です。その人は人違いです。——————お願いがあります。僕とその人を————————』
男は、つばをごくりと飲み込んだ。そして
『交換しませんか?人質を』
信じがたい言葉だった。
男はしばしぽかんと口を開けて呆け、そして電話口に向かって騒ぎ立てる。
「バカ言ってんじゃねェ!大体、そんなことしてもメリットなんてねぇだろ!!何考えてんだよ!」
『こちらとしては、関係のない人間を巻き込むのは嫌なんです』
「へっ、だったら尚更だ。おい、雛村に伝えろ。早く一億用意———」
『できません』
「ああ?」
『そこまで大きな金が動くと、省庁に目を付けられます。そのような大きな金を動かすには何十人もの労力と時間が必要なんです。分かりますか?どうやったって、天と地がひっくり返ろうが無理な話なんです』
「っ・・・・・・そ、それでなんで人質交換なんだ?」
『時間をください。僕たちに時間をくれればお金は渡せます。だけど、そこまでその関係のない人を巻き込むつもりはない。だから交換してほしいといっているんです』
「バカが。関係ない人間だとか俺らには関係ないんだよ」
『本当にそうでしょうか?』
電話口の向こうの『藤島鳴海』に違和感を覚える。まるで車に押しつぶされる寸前のカエルのような気分だ。
『人質の人はキノと言って、もちろん家族もいます。家に帰ってこなければ当然警察沙汰になりますよね?そうなればあなた方も僕たちもメリットはない、損害だけです。僕たちの方は、僕が人質になればそれで済むんです。家族には、友達の家に泊まっているといっておけば』
男はナルミの言葉に考え込む。
「・・・・・・確かにそうだな・・・・・。でも、交換の時にそれが本当に安全か確かめさせてもらうぜ。テメェだけで来い。場所は××河原、今から一時間後だ。ほかの誰かを連れてきやがったら、すぐに人質はどうなるかわかるな?」
『わかりました。それでは、一時間後』
プツッ・・・・・・
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