二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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†キノの旅†_______世界をまたぐ旅人
日時: 2011/10/31 00:28
名前: 二千六百年 (ID: hKAKjiZ3)

 こんにちは、二千六百年ふじむねといいます!
 『キノの旅________世界をまたぐ旅人』をクリックしていただき誠にありがとうございます!

 ええとですね・・・・・・。
 キノの旅の話が好きなので衝動で書かせてもらってます!←
 でもほかのアニメも大好きなので「ええーい!だったらキノとほかのアニメを一緒に妄想しちゃえー!」的なノリで生まれたのがこの作品です。

 どういうことかといいますとね・・・・・・・。
 キノがほかのアニメにトリップ(?)してしまうという話です。なのでシズ様や師匠はでない・・・・か・・・・・も・・・・・(すみません)

 とりあえず今考えているキノをトリップさせるアニメ様は・・・・
○神様のメモ帳
○バッカーノ!
○夏目友人帳
○No.6
○とある魔術の禁書目録orとある科学の超電磁砲

 という感じです・・・・・・。もしかしたら変更があるかもしれません。もし、「このアニメを書いて!」という要望があれば書かせていただきます!


それでは注意書き
☆荒らしはやめてください。へこみます。

☆駄文・誤字脱字のオンパレード。

☆コメントくださいぃぃぃぃぃぃぃ!!

☆更新スピードめっちゃ遅いです。



 それではよろしくお願いします!!

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Re: キノの旅________世界をまたぐ旅人 ( No.1 )
日時: 2011/10/30 12:48
名前: 二千六百年 (ID: hKAKjiZ3)


第一話    「探偵のいる国」 ——Neet Detective——




 小さな都市は、コンクリートの建物が高く大きく連なっていた。
 それは見上げれば天まで届くくらいな高さで、その色はほとんどが鉛色だった。そしてその建物の間に黒い道路があり、その上をたくさんの車がガスを振りまきながら走っていく。大きな建物のすぐ隣には、歩行者用の歩道もある。
 その歩道を、一台のモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけをさす)が運転手に押されて歩いている。モトラドの運転手は、茶色いコートを羽織り、その下からは黒くて裾の長いベストを着ていた。腰を太いベルトで締めている。
 運転手の黒くて短い髪が、車が通り過ぎるたびになびいている。

 モトラドが運転手に言った。
「うわぁ、臭いなぁ。排気ガスの臭いがすごすぎて眩暈がしてきた」

 運転手はモトラドの言葉に少し驚いたように目を丸くした。
「エルメス、君は臭いが分かるの?」

 すると、少し語調を強めてエルメス、と呼ばれたモトラドが言い返した。
「もちろんだよ!キノは臭いが分からないの?この国は科学がどんどん進歩していくだけで環境には何も力を入れないんだ!」
「確かに臭いね。人も多いし。それから、この国の人の視線はすごく痛いな」
 キノ、と呼ばれた運転手は周りを見渡す。

 歩道を歩く人は何十人といる。百を超えるかもしれない。その一人一人がキノやエルメスを見て、物珍しそうな動物でも見るかのような視線を投げかけてくる。

「まぁ、旅人が珍しいんじゃない?」
 エルメスは興味なさそうに言う。
「僕は果たしてこの国に歓迎されているのだろうか・・・・・・」
「されてたら?」
「タダでご飯が食べれてタダで高級なホテルに泊めてもらえる」
「ありゃりゃ」

Re: キノの旅________世界をまたぐ旅人 ( No.2 )
日時: 2011/10/30 14:19
名前: 二千六百年 (ID: hKAKjiZ3)

 排気ガスの臭いから遠ざけようと歩いていると、いつの間にか暗い路地へと入り込んでいた。
 路地、と言っても変わった風貌の小さな建物が立ち並び、不思議な色や雰囲気があった。看板にはよく分からない言葉が並びたてられていたが、かろうじて「HOTEL」の文字は読めた。

「ここがホテル?なんかショボいね」
「うん。さっきのところの方が大きくて立派な建物が立ち並んでいたのに。ホテルにはあまり力を入れていないのかな?」
 ホテルらしき建物の前で話していると、中から高級そうな服を着た青年が出てきた。キノたちを見るとにっこりと笑って近寄る。

「ダメだよー、未成年がこんなところに来ちゃ」
「未成年はダメなの?なんで?」
「うわぁ、乗り物がしゃべった!」
「何さ!喋っちゃいけないのかい!」

 エルメスに物凄く驚く青年は、やはりもの珍しそうに眺めた。
 それから優しそうな視線になる。

「未成年は入れないって法律で決まっているんだ。だから入れない」
「じゃあこの国では、どこで泊めてもらえますか?」
 すると、青年は目を丸くしてきょとんとした顔になったかと思うと、お腹を抱えて大笑いした。

「なんでこの人、こんなに笑ってるの?」
「分からない」
「ああ、ごめんごめん・・・・・。いや、普通のホテルに泊まりたかったんだ。ゴメン、勘違いしていた」
「何をですか?」
「いや、いいんだ。もしかして外国の人?」
「ええ、一応」

 キノの言葉にふぅん、と相槌を打ちながら顎に手を添える。
「ねぇ、君の名前は?」
「僕はキノ。こちらは相棒のエルメス。」
「そう。俺はこういう者なんだけど」
 そう言って、青年は自分の服の内ポケットからカードを出した。高級そうなカードだった。

「にーと・・・・?」
「そう。ああ、俺みんなからはヒロって呼ばれているからキノ君もそう呼んでもらっていいよ」
「あの、にーとってなんですか?」
「それはアリスに聞いたほうがいかなぁ」
「アリス?」

 キノは首をかしげて尋ねた。ヒロは楽しそうに笑いをこらえていた。
「うん。ニート探偵。小っちゃい女の子だよ」
「そうですか。」
「あ、そうだ。アリスのこと紹介するから来ない?この国のこと、よく分かんないでしょ?俺が教えてあげるからさ」
「本当ですか?助かります」
「三日しかいられないけどねー」

「三日?なんで?」
 ヒロは驚いたように質問した。
「自分でそう決めているんです。一つの国に三日だけって」
「そっか・・・・・・残念だな。でも、その三日が素晴らしい三日間になるように、面白い人たちを紹介するよ」
 キノはお礼を言うと、ヒロについていった。エルメスは呆れたようにぼそっと呟く。
「あんたも十分面白い人だけどね」

Re: キノの旅________世界をまたぐ旅人 ( No.3 )
日時: 2011/10/30 15:16
名前: 二千六百年 (ID: hKAKjiZ3)

 ヒロについていくと、小さな屋台があった。屋台の周りには安っぽいいすや机が並べられていて、そこにはちらほらと人が座って何かを食べていた。麺類のようだった。
 屋台の暖簾には「ラーメンはなまる」と書かれていた。その屋台からただようおいしそうな匂いにキノはお腹を鳴らした。

「ああ、もしかしてお腹すいてた?」
「はい、とっても」
「そっか。じゃあ、ミンさんにラーメン作ってもらおうか」
 
 ヒロは笑顔をキノに向けて、それから屋台に入ってラーメンを頼んだ。エスメスを近くに停めて中をのぞく。中では少し熱気が入り交じり、熱さがキノを襲う。
 コートを脱いで見渡すと、前のカウンター席に少年が一人、カウンターから見える厨房には顔の整った女性とカウンター席にいる少年と同い年くらいの少女が、腰にエプロンを巻いて忙しそうに働いていた。

「あれ?ヒロさん、その人だれですか?」
 カウンター席に座っていた少年がキノを見た。町の人と同じように珍しそうな視線を投げかけた。

「ああ、うん、キノ君っていうんだ。外国の人みたい」
「キノです」
「あ、ええと、藤島鳴海です。」
 ナルミは立ち上がって軽く会釈をした。キノも軽く会釈をする。

「ヒロ、お前変なこと吹き込んでないだろうな?」
「ヤダなぁ、ミンさん。逆に変なところにいたから助けてあげたんだよ?」
 ミンさん、と呼ばれた女性は目を吊り上げて怒鳴り散らした。

「てめぇ、また風俗店にいやがったな!?」
「え?うん。でも、俺はミンさん一筋だから」
「抜かせ、バカ!!」
 飄々とした顔で言いのけるヒロに「なるほど。あそこはつまりヤラしいところだったんだ」とエルメスは納得した。

「あの、しょうゆラーメンです」
 少女がキノにラーメンを持ってきた。キノはそれを受け取り、ナルミの隣に座った。

「いただきます」
「おう、食え食え」
 キノは割り箸を丁寧に二つに割ってラーメンを口に運ぶ。
「おいしいです」
「そっか。そりゃよかった。デザートはおごりだ」
 そう言って、小さなお皿に盛られた真っ白のバニラアイスをラーメンの隣に置く。
 キノはラーメンを残さず食べ終わった後、アイスを口に運んだ。

「・・・・・おいしいです、すごく」
「だろ?」
 どちらかというと、ラーメンよりアイスのほうがおいしかったので驚く。

「ええと、キノはどこの国から来たの?」
「いろいろなところです」
「・・・・・旅人、みたいだね」
「旅人ですから」
 すると、ナルミが驚いたように目を丸くした。

「旅人なの?だって、僕とそこまで歳は変わらないのに?親は反対しなかったの?」
「・・・・・・してないんじゃないですか?」
 そう、と鳴海はそれ以上質問を重ねるのをやめた。

「この国では旅人が珍しいですか?」
「うん、ものすごく珍しいよ」
 なるほど、と相槌を打った。
「アリスという人はここにいるんですか?」
「えっ!?」
 ナルミは何か図星でも疲れたような表情をした。その表情の意味が分からず、キノは次の言葉を待った。

「もしかして、アリスに依頼をしにきたの?」
「依頼?」
 ああ、違うのか、とナルミは胸をなでおろした。

「会いたいの?」
「できれば」
「分かった、来て」


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