二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ぬらりひょんの孫 -僕等の世界-
日時: 2012/08/31 20:05
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

 初めまして、またはこんにちは。快李です。

  【注意事項】

・駄文です
・亀更新です
・誤字脱字あり
・荒らしはご退出お願いします
・一応、原作沿いで行きたいと思ってます

  -table of contents-

プロローグ・・・>>1
オリキャラ・・・>>2

第一輪【小学校へ】>>3
第二輪【妖怪の姿】>>4
第三輪【僕等の血】>>7
第四輪【二人創作】>>8
第五輪【僕の妖は】>>9
第六輪【僕の力は】>>10
第七輪【輪交繋の】>>11
第八輪【時は超え】>>12
第九輪【崩れる図】>>13
第十輪【良い気分】>>14

第十一輪【遠い距離】>>15
第十二輪【追い続け】>>16
第十三輪【憧れる背】>>17
第十四輪【遠野の里】>>18
第十五輪【違う空気】>>19



・start...2012/08/14

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Re: ぬらりひょんの孫 -僕等の世界- ( No.16 )
日時: 2012/08/26 19:13
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

     第十二輪 -追い続け-


「・・・どこいった」

 おつかいを、若菜さんに頼まれた。それもすぐ消える鯉伴さんと僕等二人。ずっと手を繋いで、ただ商品を眺めてると、はぐれてしまった。

「どうしたの?坊や達」
「・・・」
「お父さんが居なくなったんです」
「おやまあ、大変ねぇ」

 一見優しそうなおばあさん。でも、カラス天狗から教わっていたんだ「人に化けて、幼い子供を喰らう妖怪がいる」と。もしかしたらおばさんは・・・。

「迷子センターに連れてってあげようか?」
「本当ですか!?」
「いいです」
「丕?行こうよ・・・」
「嫌だ。カラスから教わったろ」
「絶対違うって。ほら、優しい人じゃん」

 だから・・・とため息をついた。一つ幸せが逃げてしまった。・・・奏に押され、しょうがなくおばさんについて行った。でも、いっこうに迷子センターに着かない。

「ねぇおばさん」
「なぁに?丕くん」
「おばさん・・・妖怪やろ」
「・・・」
「丕!?失礼だよ!」

 確信したから聞いたんだ。奏を後ろに隠して、睨む。殺気が大量に送られてきて、まるで気づけとでも言わんばかりに。

「・・・小さいのに凄いね・・・輪交繋」
「わ!」
「奏!?」

 いつの間にか、奏の手の感触が無くなっていた。後ろを見ると、おじさんが奏を気絶させて抱えていた。ボクも首をおばさんにつかれ、気を失った。

「う・・・」

 眼が覚めたら、腕と足を縛られて横たわっていた。首も繋がれていて、身動きがとれない。まるで囚人にでもなったような気分だ。

「起きたかい?ふふふ」
「奏!?おい・・・奏を離せ!!」

 奏は、紫色の水が入ったボールの中に入っていた。何か嫌な予感がする。紫色の水・・・あれはただの色水じゃないはずだ。奏に何をしたんだよ。

「お前・・・それは何だよ・・・」
「人にとっては治療。妖にとっては毒だ。これはね・・・妖の「時」を止める水さ」
「妖の・・・時?」
「この水を全身に付ければ、全身はやがて動かなくなる。この水を飲めば・・・臓器がやがて発達しなくなるのさ」
「なんだよそれ・・・速く出せ!!!」
「出してなんになるのさ。出したって、この子が助かる道は・・・」

 音がした。窓ガラスが割れる音が。黒い綺麗な髪を靡かせ、百鬼夜行を率いる魑魅魍魎の主。鯉伴さんがソコにいた。

「どうした丕。その面は」
「り・・・は・・・・・・」
「ぬらりひょんかっ!!」
「・・・二人を返してもらおうか」

 いつもふざけてる鯉伴さんはソコに居なかった。今いるのは、ぬらりひょんの子、奴良鯉伴。

Re: ぬらりひょんの孫 -僕等の世界- ( No.17 )
日時: 2012/08/28 11:40
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

     第十三輪 -憧れる背-


「オラァ!!」

 鯉伴さんの百鬼夜行が。二人の妖怪に襲いかかる。奥から二人の妖怪の部下達が出てきて、戦争になった。これが妖怪。これが、魑魅魍魎の主の実力なんだ。
 いつか・・・入ってみたい。あんな凄い百鬼夜行の中にまぎれて・・・戦ってみたい。僕に妖怪の興味を寄せた、鯉伴さん。貴方の百鬼夜行に。

「怪我はないか?」
「・・・奏が」
「今頃、青が壊しに掛かってるさ。大丈夫」
「・・・・・・ゴメンなさい。はぐれて」

 鯉伴さんの手は温かかった。誰も寄せ付けず、誰も好まずに生きていた僕等に。たった一人、寄せ付けて好んだ人が出来た。
 奏のボールは、力強い青でも全然壊せなかった。ひびも割れないし、ピクリともしない。

「どうなってやがる、このボール」
「!?」

 ボクがボールに触れると、紫色の水は奏の口の中に入っていった。

「何だよコレ・・・奏!!」

 あのおばさんの事が本当なら。奏の臓器がいずれ止まってしまう。そんな事・・・嫌だ。何でこんな勢い良く飲んでんだ?
 ボールの中は空になって、ボールは割れた。奏は鯉伴さんに抱えられて、本家に着いた。みんなボクと奏を囲って、大丈夫ですかと聞いてくる。リクオも出迎えてくれた。・・・ごめん。ごめんね、奏。
 部屋に戻って、奏と一緒にいる。

「丕・・・」
「奏!」
「・・・せい」
「え?」
「お前のせいで私は!!!」
「!!」

 奏に首を締められた。
 バッと飛び起きると、誰かの頭とぶつかりあった。

「いって!」
「あ、起きられましたか?」
「・・・起きた・・・?」
「ずっと唸っていたんですよ。心配しましたよ・・・」
「・・・」

 夢・・・なのか。でも、幼い時あんな事はあった。ただ、首は締められてなんかない。
 鴆のおでこは真っ赤に染まって、雪女の肌は真っ白に染まっていた。・・・悪かったとは思わない。お前が覗き込んでいたのが悪いんだ。自分を見ると、大量の冷汗をかいていた。・・・奏。

「奏は・・・?てか、皆は」
「リクオ様が覚醒されたので、宴に参加してますよ」
「・・・そうか」
「そう言えば、日曜日にお友達が来られるそうです」
「わかった」

 妖怪の家に人間入れてどうする。低脳なのかアイツは。アイツ等が隠れてくれると思ってるのか。ただの人間のために。
 ・・・最近は、奏はいつもリクオの側にいる。そりゃ、リクオは直に大将になるからかもしれないけど・・・。奏がいないと何故か落ち着かない。

Re: ぬらりひょんの孫 -僕等の世界- ( No.18 )
日時: 2012/08/28 11:42
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

     第十四輪 -遠野の里-


 友達が来るなんてゴメンだ。って言って家を出たら、もうすでに皆集まっていた。

「遅いぞ奴良く・・・あれ?丕くんじゃないか」
「・・・誰」

 いつものメンバーの中には、学校で職員室を聞かれた女が混じっていた。休日なのに制服というのはどうなんだ。

「紹介しよう!新しく入った花開院くんだ!プロだぞ妖怪の!」

 家を出るとき、雪女が部屋に閉じこもっていた理由がわかった気がする。・・・花開院は、代々妖怪を退治する人々だ。それを妖怪屋敷に入れるとは何事だ、三代目。

「奴良はすぐ来るさ。僕は散歩に」
「何処かに行かないで奴良くんを呼んできてくれ!!」
「・・・」

 何で俺があんな茶髪野郎を呼びにいかなきゃなんねーんだよ。家に入ったフリをして、裏口から出た。向かうのは、里。親父から勧められた、僕に合った里らしい。
 里・・・なのか。というより、これは畏で囲まれている感じだな。どう入れって言うんだ。・・・手紙に書いてあるのは、「畏を使え」何の鍛錬もされてないのに出来るかボケナス。
 何となくイメージを浮かべながら、五つの輪を取り出した。それぞれつなぎあわせて、形を作る。

「畏をどうすんだし」

 使えてるイメージは出てる。何となく畏を輪に移動させるイメージを出して、形作った輪を里の方へ押し込む。

「・・・何だこれ」

 輪の形がスッポリ空間に開いている。これまた里の向こうに里の風景が見えるとは何事だ。どんなトコに俺連れてってんだコラ。

「おお、来た来た。お前が丕か?」
「誰」
「オレは「あまのじゃく」・・・淡島と呼んでくれ」
「・・・で?」
「聞いてねーのか?」
「・・・は?」

 ここは遠野の里。別名妖怪の聖地。そんなトコに、僕は畏を教わるためにここに来たらしい。・・・強くなりたいとは思ってたが、場所くらい自分で決めたかった。

「お前てさ、何の妖怪なんだ?」
「ぬらりひょんと輪交繋のハーフ」
「へぇ・・・。ハーフ!?」
「親父、遊び人だから」
「お・・・おお・・・」

 そんなこんなで、木に囲まれた場所に着いた。現れたのは、淡島以外の遠野妖怪達だった。奴良組よりは少ないんだな。

「オイラは「沼河童」の雨造だ」
「私は「雪女」の冷麗。この子は「座敷童子」の紫」
「オレは「経立」の土彦だ」
「・・・よろしく」

 人混みが多いから、何か嫌な気分だな。しばらくは、こっちで暮すって事だろ?・・・奏がいないと何かさみしいな。

Re: ぬらりひょんの孫 -僕等の世界- ( No.19 )
日時: 2012/08/31 18:55
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

     第十五輪 -違う空気-


 何故か無理矢理部屋に連れてかれ、寝た。まだ修行なんてしてないし、夜でも何でもない。取りあえず・・・「寝ろ」とだけ言われた。強引すぎるぞ、この里。
 まぁ、たまには人間の世界から離れるのもいいかもしれない。布団をしいて、いつものように寝る。・・・寝れない。蚊が飛び回って寝るどころではない。いや、蛾だ。その前に、部屋が広くなっている気がする。廊下を出て、走っても・・・ただ道が続く。やっと着いたのが、鍵の掛かった扉。

「畏も知らねーんだ、コイツ」
「知ってるわ」
「ほお」

 ・・・まさかとは思うが。・・・親父が言ってた。鬼憑とは、自らの畏を具現化し、技として昇華させる事だと。・・・畏なんて、妖怪それぞれ決まってる。でも、俺が知るか。ぬらりひょんと輪交繋?・・・死ね親父、クタバレ。

「・・・」

 起きた後、親父が畏を発動させて襲ってきた。なんとか怪我をせずに済んだが、親父は笑って言った。

「リクオより成長が早いのう。畏が発動出来るんなら大丈夫じゃろ。丕、遠野に行ってこい」

 ・・・畏を発動出来るんなら。それなら、あの時無意識に畏れを発動していたのかもしれない。思い出すんだ、あの時の感覚を。刀に集中して・・・切れ。
 でも、鍵は壊れない。その時、後ろから蛾が飛ぶ音がする。邪魔だなと切ったら、元の部屋に戻ってた。一体何が何だか。

「遅ぇよ」
「・・・は」
「畏、発動出来るんだな」
「黙れ」

 何だ、実験か。
 それから何日、何週間掛けて、畏を必死に磨いた。「ぬらりひょん」としての畏を。

「本当に帰るのかよ?」
「輪交繋について・・・僕は何も知らない。知った時、また来るよ」
「来るならもっと畏を磨いてこい」
「・・・今度こそイタク抜いてやる」

 密かに笑って、僕は家に帰った。僕が居なかった間、奏に何があったのか、誰がリクオを襲っているのか。今、奴良組は二つの事件が同時に起こっていた。

「・・・ただいま」
「丕くん・・・?おかえり」

 無理矢理笑う若菜さんが出迎えてくれた。やけに奴良家は静かで、気持ち悪い。いや、落ち着かなくて・・・嫌な予感がする。

「何があったの」
「・・・え?あ、今日総会なのよ」
「総会以外に何もないですか」
「ないわよ?何も・・・」
「・・・奏は?」
「え・・・。・・・今日は、友達の家にお泊りに行ってるわ」

 何かがおかしい。いつもと、奴良組の雰囲気が。空気が。・・・親父に会いたい。今何が起こってるのか。

Re: ぬらりひょんの孫 -僕等の世界- ( No.20 )
日時: 2012/09/05 19:48
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

     第十六輪 --


 部屋に入ると、親父は一人で呑気に茶を飲んでいた。

「そろそろ帰ってくると思っとったわい」
「・・・さっき若菜さんの様子が変だった。何かあったんだろ」
「四国がリクオを狙ってな」
「それだけじゃないだろ。奏って言葉が出たら、慌てぶりはハンパなかったぞ」
「・・・気のせいじゃろ」
「奏は何処だ。部屋にはいなかった」
「祭りに行っとるんじゃろ」
「若菜さんは友達の家に泊まってるって言ってたぞ」

 話が噛み合ってない。奏に何かがあったのは間違いないってことなんだ。速く奏に会って・・・。

「奏に会ってどうするつもりじゃ」
「・・・は」
「奏を避けてきたのはお前さんじゃろ。今更奏を助けに行くとは・・・何様じゃ」
「・・・・・・・・・避けてきたのは奏だ」
「そうかもしれんな。でも、逃げてたのはお前さんじゃないのかのう?」
「・・・」

 そんな事わかってる。奏は人間と仲良くし始めて。俺は置いて行かれたから・・・俺は避けられてると勘違いしてたのも、奏が話しかけてきても振り払ったのも・・・全部わかってるんだ。自分勝手なんて・・・わかってるんだ。

切ります


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