二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

薄桜鬼×緋色の欠片
日時: 2012/09/26 13:48
名前: さくら (ID: cPNADBfY)



はい。
初めましてな方もそいうでない方もこんにちは。
またさくらが何か始めたで。と思っている方もいると思いますが
薄桜鬼、緋色の欠片好きの方には読んで頂きたいです


二つの有名な乙女ゲームですね
遊び感覚で書いていくので「なんやねん、これ」な心構えで読んでもらえると嬉しいです←ここ重要


二つの時代がコラボする感じです
あたたかい目で見守ってやって下さい

それではのんびり屋のさくらがお送りします^^

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29



Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.117 )
日時: 2013/07/22 17:13
名前: アゲハ (ID: db3Hcctt)
参照: 期末しんどかった・・・。

続きが、とってもきになります!

Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.118 )
日時: 2013/07/23 17:48
名前: さくら (ID: p81XYxhw)

「…以上が、我々の長い因果の話です。何か質問はありますか?」

太陽の位置も高くなった頃。ようやく朗々と語っていた大蛇の話が終わった。
大蛇の口から朗々と紡がれた話は決して笑い飛ばせるものではなかった。
新撰組の面々は重く口を閉ざし、その真意を理解しようとしている。
遥か古から続く血の運命。定められた数奇な人生を代々と受け継いできた五つの家とそして姫神の残酷なまで刀に翻弄される物語。
一つの呪われた刀を巡って、命とその血を賭け、ただ運命を受け入れて脈絡と守護する。これまでも、これからも。その刀があるかぎり。

「何か、夢物語みたいだけど…本当なんだよな」

藤堂が真剣な顔つきで呟く。
もう誰もその話が嘘だとは思わない。昨晩に本性を現した真弘と祐一の姿は誰もが目の当たりにした事実だ。嘘ではないとわかっているが、信じることも容易ではない。

「すぐに理解して頂かなくても構いません。ただ知ってほしいだけです。無知であればまたどんな危険が迫るかもわかりません」

大蛇の口元に添えられた笑みに、土方は目を細める。

「こちらは全てを語りました。全てです。これ以上何を話せと言われても語ることなどございません。どうでしょうか。ここで新撰組の方々にもお話頂けませんか?」

そう提案する大蛇の後ろで黙っていた真弘は新撰組の面々を睨む。

「…そうだな。珠紀と拓磨が危険な目にあったんだ。話すしかねぇだろ」
「危険な目にあった?まるで他人事みたいに言ってくれるな、土方さん。あんたらが秘密にして隠していた奴等に、身内に襲われたんだぜ。危険な目に“あわせた”の言い間違いじゃねぇのか」

真弘はどこまでも語調を低めて鋭い眼光で睨み据える。大蛇も祐一も黙って新撰組の反応を見守る。

「そうだ。確かに、危険な目にあわせたのは我々だ。本当に、すまなかった」

土方ではなく近藤が両手をついて頭を下げる。大の大人が畳に額を擦りつけてまで非礼を謝罪する姿に真弘は口を噤んだ。

「春日君と鬼崎君は無事なのかね?」

大蛇が顔を上げるように促すと、近藤は心配そうに問うた。

「無事だ。松本先生のおかげで珠紀は軽傷。拓磨はしばらくの安静が必要だが…」

祐一の言葉に近藤はほっと安堵する。
土方と近藤の後ろに控えていた原田がはじめて口を開いた。

「化け物と、俺達は言った…」

原田の言葉に真弘と祐一は身を硬くしてその先の言葉を待つ。

「化け物は俺達の方かもしれねぇ…お前達が言っていたように平気ってわけじゃねぇが、人を殺した…人を死に追い込むような実験までしている…あのときは悪かった…」

原田も手をついて頭を下げた。彼が言っているのは初めて二人の正体を目の当たりにしたときのことだろう。真弘と祐一は何も答えなかったが代わりに大蛇が口を開く。

「こちらこそ。彼らの非をお許し下さい。ですが、分かってあげて下さい。貴方がたが化け物と言われたときどう思われましたか?そのときに感じたその痛みこそが彼らと同じであるということを、どうか忘れないで下さい」
「肝に銘じよう。さて…我々も話すべきことを話そう。トシ」

近藤に促されて土方は口を開く。

「お前達があったあの男達は…変若水と呼ばれる西洋の薬を改良したものだ」
「西洋の…薬?」
「えりくさーと西洋では呼ばれている。俺達はそれを研究するように幕府からの命を受けたんだ」
「幕府から…」

そこで言葉を切ると土方は隣の部屋に視線を向けた。

「ここから先は俺じゃなく、適任に譲ることにする。入ってくれ」

土方がそう声をかけると隣の部屋を仕切っている襖が静かに開いた。

「———っ!!?」

真弘と祐一が弾かれたように立ち上がり、その入室者を睨んだ。

「失礼します」
「お前、どの面下げてここに来やがったっ!!?」

真弘と祐一の剣幕に驚いた大蛇は構える二人を宥める。

「どうされたんですか、二人とも」
「大蛇さん、こいつだよ。拓磨に大怪我させた奴は…っ!!」

入室してきたのは掠り傷ひとつない山南だった。
あの悪夢のような夜のはじまりとも言える彼がなぜ目の前にいるのか理解できない。真弘と祐一は警戒を解くことができずにいた。

「落ち着け、真弘。祐一」
「落ち着け?これがどうして落ち着いていられんだ!拓磨を殺そうとしてた奴だぞっ!!今すぐ俺が殺してやっても文句はねぇはずだぜ!!」

真弘は憤慨して感情をそのまま体で表した。そう広くもない部屋で真弘は風を体に集結させて山南を威嚇する。

「おやめなさい。鴉取君。ここは話し合いの場です。感情に任せて場を乱すのならここを出て行きなさい」

大蛇の重い一言に真弘は何か言い返そうとしたが、喉まで出かかった言葉を飲み込んで構えを解いた。
だが決して気は許さないというように山南を睨み据える。

「この人は山南さん。新撰組の組長を務めている。今現在変若水の研究を行っている。お前達には紹介していなかったな」
「どうして紹介してくれなかったんだ。幹部ならば面識があってもおかしくなかったと思うが…」

祐一の言葉に答えたのは山南自身だった。

「私は死んだ身ですので…表立って新撰組を闊歩することができないのです」

その言葉を理解できずに大蛇は目を細める。真弘と祐一も怪訝そうに山南を睨んだ。
死んだ身であるならば目の前にいるこの人物は亡霊か何かか。だが真弘はその考えを振り払った。拓磨を救出した際に山南の顔面を思いきり殴った。あのときは確かに手応えがあったのだ。亡霊などではない。

「私の腕はあるときを境に使いものにならなくなりました。そうして代わりに力を得る形で変若水を飲んだのです」

そして山南は袂から小瓶を取り出した。中には赤い液体が毒々しい光を放って大蛇たちを嘲笑っているようだ。

「これ…」

山南の部屋に入ったときに陳列していた液体だ。血のように赤いこの液体が変若水。

「これを飲むと治癒能力は向上、身体能力も劇的に変化します」
「だから…」

真弘は呟いた。あの晩どれだけ倒しても起き上がってくる山南をやっと理解できた。

「しかし欠陥もあります。変若水を飲んだ者は必ず血に狂い、その理性さえも制御しきれずに自ら血を求める化け物になるのです」
「っ…!!」

真弘と祐一は顔を強張らせる。脳裏には何度でも立ち上がり、血肉を求める吸血鬼の姿だ。
あれが薬の欠陥。副作用で後には人には戻れなくなった者の末路。
背筋に冷たいものが流れ落ちる。

「ひとつ、いいだろうか」

祐一がすっと挙手して山南を見据える。

「何故、拓磨を襲ったのか。教えてくれるか」

祐一の言葉に真弘と大蛇は頷いた。ずっと問えずにいたが、これだけは確かめなくては。拓磨に直接問いただしたいが、今彼は昏睡状態にある。覚醒するまで待っていれらない。

「それが…私にもわからないのです」
「はぁ!?わからない!?何だよ、それ!!」
「鬼崎君が私の部屋に迷い込んできたことまでは記憶があるのですが…そこから先がどうしても思い出せないのです」

山南が困ったように彼らから視線を逸らした。だが、この少年は黙っていられなかった。
すっと立ち上がると山南の胸倉を掴んで牙を剥く。

「ざけんなっ!!!覚えてないだぁ!?そんな都合のいい話があるかよっ!!仲間を食おうとしてたんだよ、あんたは!!俺達がはっきり見た!どうしてそれを覚えてないんだっ!!!」
「真弘、やめろ」

祐一が山南から真弘を引き剥がそうとするが、真弘の握力は拓磨には劣るが祐一よりは強い。山南の顔を目掛けて拳を握る。

「ま、真弘!」

驚いて藤堂も真弘を止めに入る。怒りが収まらない真弘は喉が張り裂けるほど怒鳴った。

「都合が良すぎるんだよっ!!!仲間を瀕死にさせておいて謝罪もなしかっ!?誰かを傷付けてまで、誰かを死に追い込むまで実験を続けるお前達の神経はどうかしてる!実験だぁ?てめぇらのくだらねぇ実験なんかクソくらえっ!!」

真弘の叫びは部屋によく響いた。誰も一切口を開こうとしない。重い空気が部屋を占めて沈黙が続く。

「…悪いとも思わないのか…拓磨を、珠紀を傷付けても…それは全部実験のためか…?」

掠れた声で真弘が呟く。黙っていた山南はおもむろに口を開いた。

「我々も上の命で行っているのです…危険な実験には犠牲はつきもの…ですが、意識が無かったとは言え、あなた方の友人を傷付けたのは私です。申し訳ありませんでした…」

低く呟かれた声に真弘は黙っていたが、祐一の呪縛を振り払い、一発足元の畳を殴ると部屋を後にした。

Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.119 )
日時: 2013/07/25 23:44
名前: 黒蝶 アゲハ (ID: db3Hcctt)
参照: 期末しんどかった・・・。

ここでは、珠紀と拓磨は入らないのですか?

Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.120 )
日時: 2013/07/25 23:48
名前: さくら (ID: p81XYxhw)

真弘が退出したあとを見つめて、しばらく逡巡した後藤堂もその背を追う。
静まり返った室内の重い空気を打ち破ったのは大蛇だった。

「…すみません。彼は正義感が人一倍強い子でして…どうしてもやりきれない部分があるのです…私から後で言っておきますので…」
「いや、我々も幕府の命とは言え彼らを傷付けた。それは変わらん事実だ」

近藤は悲痛な面持ちで呟く。隣に座っていた土方が溜息をついて近藤の後に続けた。

「最初は断ろうと思っていた。こんな馬鹿げた実験、何のためになるんだってな…だが…昔の俺達には力が必要だったんだ…武士になってのし上がるだけの力が…」

原田や永倉、斎藤は眉根を寄せてその言葉を聞く。脳裏には血に狂い、死んでいったものたちの姿が焼きついて離れない。手には肉を裂き骨を絶つ感触が残っている。耳に残っている彼らの断末魔が消えることはないだろう。
その表情に大蛇はただならぬ覚悟と意志によっておぞましいとされながらも実験を続けていることが見て取れた。

「…私たちは生ぬるい時代に生まれました。私達がこうして安穏に暮らしているのは貴方方のような時代を変えようと命を賭した方々のおかげです。確かに被害を受けましたが、それは致し方ないことだったのでしょう…あなた方の苦悶の表情を見ればわかります。珠紀さんや鬼崎君も説明をすればわかってくれるはずです」
「俺達にあの倉に近づくなと言ったのは俺達を危険から遠ざけるためか…?」

祐一の問いに土方と山南は顔を見合わせ、彼に視線を移す。

「そうだ。だが実験のことを知って口外されても困るからな…一応お前達には伏せていた」

土方の答えに祐一は黙ったまま頷いた。
彼らには彼らの道理がある。乱世で生き抜くために取った正統な手段だ。それがどんなに残酷でも彼らが新時代を築くために必要とした結果だ。
それを理解した祐一は怒りを沈め、幹部の面々を見つめる。

「本来であればこの実験は私ではなく、別の者が担当していたのですが…」
「今、その人は?」

大蛇の問いに一同は押し黙ってしまった。何かまずいことを言っただろうか。

「その人は蘭方医で、幕府から命を受けて実験を行うはずだったのですが…」
「実験もそのまま、どこかにふらっと行っちゃったわけ。今捜索してるけど、どこにいるのかなぁ」

沖田の茶化すような言葉に土方は彼を睨んだ。横槍を入れるなと諌める。

「蘭方医…ですか」
「千鶴ちゃんのお父さんなんだけどね。だから顔のわかる彼女と一緒に捜索してるんだけどなかなか見つからないんだよね」
「千鶴の…」

祐一は疑問がようやく解けた。女である彼女がどうして女子禁制の組織に身を置くのか。父を探すためにこの新撰組とともにいるのだ。

「祐一」

名を呼ばれて顔を上げるとそこにはただでさえ険しい表情の土方が更に眉根を寄せて祐一を見据えていた。

「お前にもう一つ聞きたいことがる」

そう言って土方が懐から取り出しのは鉄の塊だった。畳に置かれたそれを凝視してそれがあの倉の門にかかっていた錠前だとわかると祐一は顔を上げる。

「これはお前の仕業か」
「…言っている意味がわからん」

祐一は小首を傾げて土方に説明を求める。

「お前は確か炎を操る力を持っていたな。その力で鉄を溶かすことはできるのか」

そこでようやく土方が言わんとすることがわかった。
あの倉の錠前を壊して羅刹たちを解放させたのかと問いただしているのだ。土方は最後の疑念を振り払うらために問うている。あの場にいた者でそれができるのはただ一人。
祐一ははっきりとした口調で言い放った。

「俺ではない」
「じゃぁ誰がやったんだ。こんなことが出来るのはお前しかいねぇだろ」
「確かに。俺はどんなものも燃やす力を持っている。だが、俺は決して錠前を壊してなどいない。誓ってもいい。俺はやっていない」

土方は黙ったまま祐一の目を見つめる。一転の曇りがないその瞳には強い光を感じた。
しばらくしてふっと先に土方が視線を逸らす。

「…そうだな。お前が錠前を壊す理由なんざねぇ。羅刹の存在すら知らねぇのに錠前を壊す理由はないんだからな」

土方は自分に半分言い聞かせるように呟く。己の疑いが晴れたことに祐一は安堵した。

「では一体誰がその錠前を溶かして門を開けたのでしょうか…」

斎藤の問いに誰も答えられない。だが、大蛇が口火を切った。

「さきほどからお話を聞いていて不審な点がいくつかあります…」
「不審な点?」

顎に手を添えて考え込む大蛇の姿に一同は視線を向ける。

「まず一つ。鴉取君と狐邑君が山南さんの倉の方角で聞いた破裂音。それは一体何だったのか」
「それは…」

祐一は説明できなかった。倉が多く点在していたあの北の敷地内で音がしたからそちらに駆けつけた。駆けつけたときには門は開いていて中には血を流した拓磨がいた。
その強烈な展開で見落としていたが、結局その音が何だったのかはわからない。

「まるで何かに誘われたように音がしたんだ…」
「二つ目はその錠前の件です。祐一君がそんなことをすると考えられないとなると、一体誰の仕業なのか。科学が発展していないこの時代にこのような技を持っている人は少ないはずです」
「まるで人じゃないみたいな言い方だね」

沖田がくすくすと笑う。だが大蛇は真剣な表情を崩さずに沖田の言葉から何かを閃いたのか手を打った。

「…典薬寮…?」
「まさか。どうして典薬寮がわざわざこんなところまで…」

祐一は一瞬抗議しようとしたが、口を噤んだ。その可能性は捨てきれないものだからだ。
典薬寮も自分達と同じ、古い組織だ。この時代にいてもおかしくはない。

「以前、真弘君が典薬寮らしき人物と接触したと言っていました。おかしいとは思いませんか?それから何の接触がない。私達を探るつもりなら新撰組に潜入していても頷けます」
「ちょ、ちょっと待てよ。大蛇さん。それじゃ何か?その、てん…ん?」
「典薬寮な」
「そう、その組織が新撰組に潜り込んでるってのか?」

永倉の問いに大蛇は頷いた。

「断定はできません。ただ、その可能性は多いにあります。お話したとおり、一つ封具が破られました。ですが、それから封具を破壊されていません。おかしいと思いませんか?鬼斬丸を欲しているのであれば封具を全て破壊されていても何ら不思議ではありません。だのに、封具は破られることなく存在している…恐らくこの時代の玉依姫と典薬寮の間で何かが起こっている…そしてそこに現れた守護五家と玉依姫。きっと典薬寮は私達の存在を良しとしないはずです」
「なんだ、その典薬寮ってのと仲良くねぇのか?」

原田の問いに祐一は複雑な面持ちになる。

「悪いといえばそうだが、全てがそうではない」
「彼らも鬼斬丸に魅了された組織です。私達と鬼斬丸の監視と謳っていますが…果たして信用できるものか…それに彼らは陰陽道や呪術に長けた人物が多い。恐らくですが、その錠前ももしかすると彼らの仕業かもしれません」
「鉄を溶かすことなんかできるのかよ」

永倉の驚きの声に大蛇と祐一は冗談ではなく真剣に頷いた。

「できます。彼らにとっては容易いことでしょうね」
「…頭が痛くなってきたぞ」

近藤はこめかみあたりを手で押さえて話を整理する。

「つまり、その典薬寮が新撰組に潜り込み、君達を陥れ、羅刹を解放させた犯人ということかね?」
「証拠がありませんので…まだ見解の域を出ないので何とも…ですがその可能性は十分にありえます。彼らの狙いがわかるまでは警戒して下さい。彼らの力を侮ってはいけません」

大蛇の言葉に一同に緊張が走る。
話に聞く典薬寮は鬼斬丸の力を有効活用と称して、何度も近づいて来た組織らしい。それ故に守護五家とは相容れない仲だとも。
だが、この時代の典薬寮の目的がわからない。一体なぜ彼らを襲うのか。

「不審者がいるってのか…新撰組に…」

土方ははぁと溜息をついた。近藤は隣に座る鬼副長に提案する。

「トシ。取調べとまではいかないが、平隊士をそれとなく見張る必要があるな」
「そうだな…警戒はした方がいいだろう。お前等」

土方は渋面で頷くと振り返って幹部達に下知を飛ばす。

「不審な行動をしている隊士がいればすぐに俺に報告しろ」
「でも土方さん。伊東さん達の隊士までは見張れませんよ。彼らは僕たちと違って別行動をとることが多いし、何より伊東さんが連れてくる隊士の顔、僕たち知りません」

沖田が声を上げると土方はしばらく悩んだあと呟いた。

「山崎に偵察を頼む。それしかない」

同盟を結んだとは言え、伊東の言動は目に余る。だがしかし。今の新撰組には必要な人材だ。罰すれば危うい関係を崩しかねない。伊東派を疑うわけではないが、念のためだ。

「決まりだな。では皆。頼んだ」

近藤の声に幹部は深く頷いた。

Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.121 )
日時: 2013/07/25 23:54
名前: さくら (ID: p81XYxhw)

アゲハさん

そうですね
珠紀と拓磨を出したいと思ったのですが、
何せ大怪我を追った拓磨はまだ昏睡状態
なのに起き上がって話し合いに参加するのは何か違和感があるかな、と思ったんです
いくら治癒能力が高いからと言って一日で治るのはちょっと突拍子すぎるかなとさくらは考えたんです

でもアゲハさんの言うとおり、出したかったです!
だって後で二人に説明するとか二度手間…ッ
珠紀と拓磨が一緒にここにいてくれれば話は早かったんですけどね

中々上手くいきませんね^^;

もう少しで拓磨も回復すると思うので、待ってあげてください


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29



この掲示板は過去ログ化されています。