二次創作小説（紙ほか）※倉庫ログ
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- 銀魂〜出動！真選組！！〜
- 日時： 2009/12/22 17:15
- 名前： 梨栖 ◆xsfdb.so$L （ID: LmekyLqy）
- 参照： http://１００スレ突破目指してたのにさ〜・・・
ちわっす！風に吹かれてやってきた地球外生物こと梨栖（りす）です！！
この度はクリックありがとうございます！
銀さん達もモチロン大好きですが真選組の方が面白くかける気がしたので。
アニメはｙｏｕ ｔｕｂｅで７１話まで見たのでそこまでなら話あわせられます！
あとオリキャラ一人混ぜますね。オリジナリティということで・・・
あとオリキャラの設定が図々しいのは百も承知ですのであまり突っ込まないでくださいね♪
それじゃあキャラの紹介いってみよー（・∀・）ノ
ＣＡＳＴ＊真選組ｍｅｍｂｅｒｓ＊>>1
今までのお話（必見！話について来れないと思うので）>>3-
リク募集>>2
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- Re: 銀魂〜出動！真選組！！〜 ( No.34 )
- 日時： 2009/12/22 20:42
- 名前： 梨栖 ◆mQOvdgtd$E （ID: Na535wgJ）
- 参照： http://１００スレ突破目指してたのにさ〜・・・
事件簿十六枚目〜作戦その一：面倒だから頭ぶち抜け。〜
さんさんと照り付ける太陽の下で、誰に頼まれたわけでもなく二人の殺し屋が発生しようとしていた。
御月＊やめろってー！！あんた等クビじゃ済まないよ！！切腹モンだよ絶対！良くて島流しだよ！！
沖田＊取り合えずジャスタウェイは後で使いやしょう。
御月＊人の話きいてんの、沖田さん？
沖田＊誰が沖田でぃ。
カチャ！！ライフルと真っ黒なサングラスを構えた。
沖田＊総悟１３、始動でぃ。砂の中から狙いやしょうか。須藤さん、もといあんこ１３。
説明しよう。あんこ１３（須藤）は鯛焼きを初めとする比類なきあんこ好きなのだ。
須藤＊無理じゃ。むせるから。
沖田＊じゃあ海中から。
須藤＊無理じゃ。泳げないから。
御月＊何さり気に弱点暴露してんだよあんたは！水着ないことにかこつければよかったじゃん！！
ハッ！！サングラス越しに目を見開いた。
御月＊そこまで考えが及ばなかったんかい！！でも絶望的だと思うよ？みて、アレ。
御月は、グラドルにベタベタ触れられている土方を指差した。
沖田＊（何でぃあれ！！）
須藤＊（このクソ暑い中ベタつくとかどのような神経を持ち合わせておる！！）
山崎＊ふくっ・・・・ぢょー・・・・ヒグッ・・・ずびぃべしゅ・・グズ・・・おでもあんばぶーに・・・・
（本人は「副長ずるいです。俺もあんなふうに可愛い子にベタベタされたいよー」と言いたいらしい）
御月＊テメーに至っては何言ってんのか分かんねぇンだよ！！
須藤＊山崎。羨ましがる事はない。この暑い中あんな事されてみよ。熱中症になる。
御月＊そしてあんたは何で分かってんの！！つーか何で今回僕がツッコんでザキヤマがボケてんだよ！！
須藤＊人を斬るとき以外奴は素早い動きはせぬ。狙いの一つや二つ・・・・
＊土方は深いほうのとこで泳いでました＊
御月＊グラドルに嫌気が差して逃げたか。クラスにいたよ。こういう古典的な体育会系。
山崎＊グラドルに嫌気ってドンだけ贅沢なんだよあの人は。
沖田＊的が小さくなる上に狙いが定まらねぇ！！野郎やりやがらァ。
須藤＊気付かれたのか！？いや、バカな。あれだけ完璧に気配を殺したというのに・・・・
御月＊あんた等の周りから「殺」って漢字が浮かび上がってんですけどぉー。それは殺さなくていいの？
＊総悟１３・あんこ１３は解雇された＊
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沖田＊もう暑さでやる気失せやした。土方コノヤローなんていつでも殺せるし今日はもう抜けまさぁ。
須藤＊奇遇じゃのぅ。私もだ。今日はもう動きとうない。各自別行動でいんじゃね。
御月＊おいー！！暑さにかこつけて口調変えるな！！もう僕夏、満喫しますから！！
沖田＊俺もいってきやーす。
そういって二人は海へと向かった。
カナヅチの須藤にとっては夏、ましてや海はマヨネーズの次くらいに大嫌いな季節にスポットだ。
人間観察くらいしか楽しみがなくなる。山崎はもはや試合放棄して海辺でミントンをしている。
沖田と御月は水鉄砲合戦。土方は休憩で上がってきたはずがまだグラドルに囲まれている。
別に今に始まったことじゃない。キャバクラ、芸者、クラブ。ほぼ必ず夜の街で奴はモテている。
用心棒で付けられた時だって別に感慨はなかった。なのに…無性にイライラする。小娘を叩ッ斬りたい。
近藤＊恋歌ー！麦茶だ飲め！！
ブーメラン水着の近藤が紙コップを差し出してきた。
須藤＊・・・・・かたじけない。
麦茶のコップに口をつけた。心の中心的なものがグラグラ揺れる。
熱で目の前が揺れているように見える景色と、比例するように白昼を迎えた。
- Re: 銀魂〜出動！真選組！！〜 ( No.35 )
- 日時： 2009/12/22 20:44
- 名前： 梨栖 ◆VXZPlQIh$n （ID: Na535wgJ）
- 参照： http://１００スレ突破目指してたのにさ〜・・・
事件簿十七枚目〜合コンなんてどこでやっても一緒！〜
ギラギラと照り付ける太陽が頂上に昇ってきた時、ビーチに差したパラソルの中に誰かが入ってきた。
土方＊あ゛ー・・・何だあいつ等は。このクソ暑い時にベタベタ触りやがって・・・・・
ブツクサ言いながら入ってきたのはなんと土方であった。
須藤＊盛りのついた猫被ったケダモノであろう。
パラソルを土方からどけた。
土方＊オイ！！何の嫌がらせだ！！それはアレか！？焼け死ねっこことか！？
何も言わずにパラソルを引っこ抜き新たな休憩場所へと旅立った。
今の今までケダモノの巣窟で流れる時を過ごしてたくせに・・・心のどこかが妬けるのを感じながら。
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太陽がますます輝きだした頃、御月がホイッスルを口に銜えて吹き鳴らした。
御月＊今からマリンスポーツやりまーーーーッす！！参加したけりゃここまでおいで！
うおーーーーーーーーー！！まるでマラソン大会でも開いているかのようにたかる人々。
御月＊全員集合したよねー！してないわけないよねー！じゃあ早速・・・マリンスポーツやるよー！！
山崎＊ちゃんと確認しろー！！
御月＊ジミーは置いといて早速『デストロイ☆ビーチバレー』から・・・・
山崎＊無視すなー！！しかもデストロイって何！？
〜説明しよう『デストロイ☆ビーチバレー』とは〜
①取りあえずは普通のビーチバレーと一緒。
②ボールが落ちる前に最後にボールに触った人から脱落。
③両チームの合計が１０人残るまでやる。
御月＊真選組諸君は絶対手加減するようにネッ！？じゃあ、くじで赤チームと青チーム決めるよー！
沖田＊その辺は問題ねぇ。死なねぇ程度にはしといてやらぁ。←赤チーム
須藤＊要は雑誌に出れる程度に痛めつければ良いわけか・・・・←赤チーム
山崎＊どっちも違うからー！！怪我させる気満々かー！！←青チーム
土方＊要は向こうさんだけ狙わなきゃいい話だろ？身内（のようなもの）だけ打てばいいだろ←青チーム
そんな中戦いの火蓋は切って落とされた。
************************************************
トン。トン。まだ誰一人として脱落していない中で、沖田が動いた。
沖田＊俺の狙いはモチロン・・・・
どうでもいいとでもいうようにタバコを吹かした男を見つめ
沖田＊土方コノヤローでさぁ！！
ダコォ！！まるで竜巻のような回転を帯びて、土方へと迫っていく。
・・・・・と思ったらネットの柱に跳ね返って沖田自身の顔面を直撃した。
御月＊沖田さん脱落！！解説のこんどーさん。どう思いますか？
近藤＊まさかの展開ですなぁ。
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須藤＊原田！！トスを挙げい！！
原田＊分かりましたぁ！！
十番隊隊長・原田右之介が天高くトスを挙げる。
キャー！！わざとらしい叫び声が聞こえる。
須藤＊くたばれ土方ァーーーーーー・・・・と見せかけてドブスがぁぁ！！
バコン！！鈍い音と共に、一人のグラドルの顔にボールがめり込んだ。
スタッ。着地するや否や、須藤はビーチにペッと唾を吐き
須藤＊ボールを顔面で受け止めるなぞモデルとしていかがなものか。プロフェッショナルに欠けておる。
山崎＊オイーーーーーー！！あんた絶対わざとだろ！！わざと狙ったろ！！逃げれるかあんなモン！！
御月＊そんなこんなで、沖田さんを除く名前のある人たちは皆残ったよ。次回へ続く。
- Re: 銀魂〜出動！真選組！！〜 ( No.36 )
- 日時： 2009/12/22 20:46
- 名前： 梨栖 ◆H.2eNuRD$Q （ID: Na535wgJ）
- 参照： http://１００スレ突破目指してたのにさ〜・・・
事件簿十八枚目〜軽い気持ちで出来ないことはやっちゃいけない〜
御月＊それでは二回戦開始の前に・・・・・・
近藤＊ここで生存者（名前有）の確認だ！
生存者（五十音順）
・小田原 愛瑠
・須藤 恋歌
・原田 右之介
・土方 十四朗
・山崎 退
・その他グラドル５名
御月＊つーかお前等弱ッ！！真選組の面目丸つぶれじゃねぇか！！グラドルとウチの比率６：４だよ！
隊員Ａ＊だって隊長が手加減しろって・・・・
御月＊手加減つったって限度があんでしょ！！アホめ！！
御月は頭が痛くなった。帰ったらまず土方のスパルタは免れないからだ。
御月＊じゃあ今から二回戦『サバイバル☆旗取り』開始だよ！！
山崎＊旗取りならその前についてるサバイバルいらないよ！！旗取りそのものがサバイバルなんだぞ！！
土方＊途中でネーミング考えんの諦めてんじゃねぇよ！！
〜説明しよう。『サバイバル☆旗取り』とは〜
①要は普通の旗取り。
②残った３人が勝ち。
③サバイバルなんで邪魔有。
山崎＊たった二回戦しかやってないのにもう優勝者とか決まるんかい！！
近藤＊中の人が『もうこれ以上引っ張ってらんない』って。
御月＊というわけで・・・・・よーい・・・スタートオオォ！！
御月のホイッスルで戦士達の目の色は変わった。
しかしドンパチは起こらない。静まり返っていて気持ちが悪い。
須藤＊（まず、グラドル共は捨て置いてもよかろう。名前の無い奴はもうやる気なさそうな顔してるし。）
土方＊（そして、原田、山崎はまともに俺や恋歌クラスに喧嘩を売ってくる可能性は低い。となれば・・・）
最大の難関はお前だ！！こいつ等は同時に互いのことをそう思った。
山崎＊（ほぼ間違いなくお互い特に邪魔な副長二人でやりあうはずだ！）
原田＊（ということは俺達は漁夫の利的な感じで行けば・・・・！！）
須藤＊（と奴等は考えておること相違ない。ならばわざわざ奴等の思い通りにしてやることは無い。）
土方＊（それに別にここで落とさなくても終盤で蹴落とせばいいはずだ。ここは一つ・・・・）
御月＊おぉーっと！！小田原愛瑠が漁夫の利で旗を一個取ったー！！
愛瑠＊てへっ！一個取れちゃった♪
グラドルＡ＊あたしも〜！！
グラドルＢ＊いくわよぉ〜！！
二人のグラドルが走り出したその瞬間。姿が見えなくなった。代わりに大きな穴が一つ。
近藤＊あ、言い忘れてたけど皆が一回戦に熱中している隙にトラップ色々用意したんで♪
山崎＊先に言えーー！！これじゃあ容易に動くことさえも・・・・
ズアアアアアアア！！！肌色のビーチの煙が旗を目指して吹き荒れる。
山崎＊ゴホッゴホッ！！
原田＊あ、あれは！！
御月＊おおっと！！これは速い！！Ｗ副長が単独トップを走ってるー！！
近藤＊息ピッタリだ！！素晴らしいコンビネーション！！
須藤＊３時の方向３歩先に落とし穴！！
土方＊８時の方向１０歩先に言ったところで竹槍の気配が！！
御月＊持ち前のカンで場所を的確にあてているー！！
フッ。須藤が怪しい笑みを浮かべる。
須藤＊９時の方向４歩先に落とし穴あり！！
土方＊りょうか・・・・・・だあああああああ！！！
はめられた！！重力に吸い込まれていく自分の身体を感じながらそう思った。
ガシッ！！土方は最後の余力で須藤の腕を掴んだ。
須藤＊なっ！！何をする！！離せ！！
土方＊ざけんな、道連れだ！！
ドスン。一瞬で二人とも消えた。
山崎＊旗人数分あったんだから仲間割れすんなー！！何で蹴落とす必要があったんだか。
原田＊本当に勝手にやってくれてよかった。
といいながら山崎と原田は旗を取った。
************************************************
夕方。別れの時。沈み行く太陽とともに、各々の帰る場所に帰っていった。
御月＊あれれ〜？土方さん何か持ってやんの〜。
土方＊あ！テメッ・・・返せよボケ！！
『小田原愛瑠 090−XXXX-XXXX』
そう書かれた紙が御月の手にあった。その時は隊士等はからかった。
土方＊今から馬鹿にした奴は切腹だァ！！
いつもなら殺しにかかる須藤は面白くなさそうにさっさとバスに乗った。
彼等はまだ知らなかったのだ。この合コンがあんな恐ろしい事件の幕開けになろうとは・・・・・
- Re: 銀魂〜出動！真選組！！〜 ( No.37 )
- 日時： 2009/12/22 20:48
- 名前： 梨栖 ◆V1mA.CdO$i （ID: Na535wgJ）
- 参照： http://１００スレ突破目指してたのにさ〜・・・
事件簿十九枚目〜思ったことは笑顔で言え〜
ビーチｄｅ合コンから三日後、屯所内は何時もと変わらず剣修行に励み、汗を流した。
ただ二つだけ変わったところは
愛瑠＊みなさぁ〜ん！何時もお疲れ様でぇ〜す♪
そう、このビーチｄｅ合コン以来、頻繁に小田原愛瑠が屯所内にうろつくことになった。
手作りのケーキを持って。
そしてもう一つ変わったことといえば・・・・
隊員Ａ＊わ〜い！！ケーキ！！
愛瑠＊はい！李麻君♪
御月＊あー、僕甘いものってあんまり・・・・・
断ろうとしたその時、御月はオレンジ色のカップケーキにめをやった。
愛瑠＊土方さんから聞いたの♪李麻君って兎月族だから人参好きなんだってね？
御月＊わーい！！
オレンジ色のカップケーキを両手でそっと包み込み愛しげに見つめた。
近藤＊やー、毎日毎日ありがとうね！愛瑠ちゃん。
愛瑠＊ご迷惑じゃありませんかぁ？それに真選組にはマスコットガールがいるじゃないですかぁ♪
キャンディのような声色で問う。
近藤は何もいわない。ただ引きつって笑っているだけだ。
沖田＊あの人をマスコットガールというなら万事屋の旦那の下にいるあのバケモノも許容範囲内ですぜ。
いうまでもなくキャサリンのことである。
土方＊ただのじゃじゃ馬だろ、ありゃ。
日ごろの鬱憤を晴らすかのように吐き捨てる。
愛瑠＊やだ〜！嘘ばっかりぃ。もう、土方さんたら♪
和気藹々、今の屯所にはお似合いの言葉である。
そういえばもう一つ変わったことがあった。・・・・・それは・・・・・
須藤＊局長。明日の会議の事でございますが・・・・
書類を持ってやってきたが愛瑠がいると分かった途端、胸元に掲げた書類をおろして
愛瑠＊あ！恋ちゃん！！恋ちゃんもケーキいるぅ？？
須藤＊要らぬ。
市内の見回りにさっさと行ってしまった。
そう、須藤の口数が極端に減ったことだ。
御月＊・・・ポーカーフェイス気取ってるけどブチキレてるかんねアレ。僕知らないよこんどーさん。
近藤＊何で俺なの！？トシだろ！！じゃじゃ馬とか言うから！！
土方＊俺は知らねぇよ！総悟だろ。あのバケモノと比べたから。しかもお前が言いだしっぺだから。
タバコで沖田を指す。
沖田＊何で俺でぃ。
言い訳する人間ほど見苦しいものはない。
************************************************
＊本人もあまりの荒れっぷりで口調が変わっていることに気付いていません。そっとして下さい＊
須藤＊んだよどいつもこいつもグラドルグラドルって・・ンなもんただの・・・・
まだ青い少年がタバコをふかしているの所を通り過ぎては
須藤＊寄せ上げてＢＩＫＩＮＩとかＳＨＩＴＡＧＩのサイズ誤魔化してるだけじゃねぇかボケが！
ドゴッ！！チンピラのように少年を足蹴にする
少年＊ギャー！！
須藤＊あー、局中法度マジ入れてぇ。『私以外の女人、何人たりとも入れることなかれ』マジ入れてぇ。
指定場所以外に駐輪しているバイクを見れば
須藤＊大体なんで我が物顔で屯所歩いてんだよあいつァ！！どいつもこいつも鼻の下伸ばしやがって！！
ドォン！！バズーカでバイクごと撤去する。
山崎＊御月さああぁん！！何あの人！！街守ってないよ！？むしろ破壊してるよ！？
御月＊しかも違法者に狙いを定めてる。さあ、ジミー出番だ。あのチンピラどうにかして来い！
山崎＊それって遠まわしに「タヒね」って言ってます？
御月＊あれ？そう聞こえなかった？？
影が入った笑顔を返す。
近藤＊ああぁ・・・・もう始末書じゃ済まないよ。絶対すまないって！！
草陰と一体化しそうなオーラを放って、項垂れていた。
- Re: 銀魂〜出動！真選組！！〜 ( No.38 )
- 日時： 2009/12/23 16:21
- 名前： 梨栖 ◆DoRvf/B0$D （ID: aS9uLd49）
- 参照： http://１００スレ突破目指してたのにさ〜・・・
事件簿二十枚目〜ナマばっかやってる奴で本当にごめんなさい！全力で謝りますごめんなさい！！〜
須藤の荒れっぷりを前に途方にくれた三人をよそに屯所内は相変わらずケーキの香りがしていた。
愛瑠＊土方さんは甘い物お嫌いなんですかぁ？
土方の耳元では相変わらずキャンディが声がする。
眉をしかめ、タバコを銜える。くすぶった気持ちを無理に吸い込み、ため息混じりに吐き出す。
鬱蒼とした気持ちを隠すように。
土方＊・・・・・食ったことねぇな。・・・おいテメェ等食ったんならさっさと素振りしろ！！
隊員＊はいぃ！！
鬼の一喝でまた隊員達の気合の声が夕焼けに響く。
沖田＊ＺＺＺ・・・・
ただ一人を除いて。
************************************************
雲がかりの月夜。
ボロボロになった三人がチンピラを連れて帰って来た。
山崎＊チンピラの強制収集完了いたしました。
御月＊今から部屋に撤去しまぁーす。
チンピラは子供同士の喧嘩の後のようなぶすっとした表情だった。
土方＊ご苦労だったな。奴には当分謹慎してもらうか。
山崎＊ですね。あれじゃあ現場で冷静な判断が出来るかどうか・・・・
冷静さを失った武士がどうなるか。山崎と土方は痛いほど知っていた。
沖田＊あれ？あの人はどこ行ったんでぃ。帰ったんですかぃ？
近藤＊ええ！？帰ったの！？今日こそサイン貰おうと思ってたのにぃ〜！！
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御月＊と、言うわけでふくちょは無期限謹慎処分ね♪
須藤＊・・・・・よく、笑顔でおれるな。
来訪者に背を向け声を殺して言う。
御月＊どうしたの？あの子？？なら多分問題ないよ。人参くれる人に悪い人はいないよ！
それを人は買収されたという。
須藤＊・・・何であの娘ばかりなんだろうな。そなたも、局長も、総悟も・・・・奴も・・・・・
愛らしい兎の顔が急に鋭くなる。
御月＊今のアンタに魅力なんざこれっぽっちも感じねぇよ。
スパン！！襖から雲がかりの月が出てきたと思ったらすぐに襖に閉じ込められる。
ふぅ。ただ白いだけの襖を見つめ病んだ目を元に戻す。
須藤＊・・・・・して、どうじゃ、山崎。私が騒いでおる隙に何か掴めたか？
押入れにしまわれた山崎に声をかける。
山崎＊そっそれがとんでもないことに！！
スパン！！風が起こるほどの勢いで押入れを開け紙を差し出す。
雲に隠れた侵入者はそれだけを見て足早に闇に隠れていった。
************************************************
ここは廃倉庫。攘夷浪士の一派が集まる根城。
浪士Ａ＊ボス！！やりました！須藤恋歌は無期限謹慎で動けません！！
倉庫の影に隠された主将に向かって跪く。
？？＊フフッ。雑魚は全部は説き伏せたのも同然。邪魔者も一人消えた。・・・・そろそろかしら？
月明かりに照らされた主将の声色にはキャンディのような甘さはどこにもなかった。
************************************************
〜こちらは翌日の江戸〜
土方、沖田・・・それと御月。なんとも珍しいメンツが見回りをしていた。
土方＊テメェもテメェの上司の真似すんじゃねぇぞ。
沖田＊元々俺達だけで見回りだったはずなのに何でぃ。保護者気取りですかぃ。
土方＊テメェ等野放しにしたら確実に死亡者が出てくるだろうが！！複数で！！
御月＊それに酷いよ！僕がそんな野蛮なマネを・・・・・
といいながら駐輪違反した自転車を見つけては
ポイッ！！何か情けない顔をした爆弾を投げる。
ドオオオオオォォン！！それは近くの店も巻き込んで自転車を破壊した。
御月＊するわけないでしょ？
土方＊おいぃー！！思いっきりやってんじゃねぇか！つーか上司よりも酷いわ！！人参抜かれてぇのか！
御月＊アホか！！あんたから貰った人参なんかこれっぽっちも美味しくないんだよ！！
沖田＊御月ィ。立派なこと言ってるっぽいけどよだれのせいで台無しでぃ。
と言う彼の足元には未成年喫煙者の頭がある。しかも踏みにじられてる。
土方＊近藤さん・・・頼むからこいつ等分散してくれ。
ここにはいない近藤に呟く。そんな時に予期せぬ事態が起きた。
御月＊ギャアアア！！ヘルプスウウゥゥゥゥゥ！！！
声の方を振り返ればトラックに閉じ込められた御月が叫んでいる。
そしてその右手には沖田がいた。
ブゥ・・・ン土方達に考える時間を与えることなく、アクセルを吹かしてトラックは走る。
御月＊ごめんなさーーーーっい！！ここに超美味しそうな人参があったからああぁぁ！！
沖田＊御月ィ！！ふざけんな離せコノヤロウ！！
御月＊ヤダヤダー！！一人でつかまんの寂しいー！！兎は寂しいと死んじゃうんだよー！！
沖田＊上手いこと言ってるつもりか！！離しやがれィ！！
呆気にとられた土方の口元からタバコが滑り落ちた。
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