二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 銀魂〜出動!真選組!!〜
- 日時: 2009/12/22 17:15
- 名前: 梨栖 ◆xsfdb.so$L (ID: LmekyLqy)
- 参照: http://100スレ突破目指してたのにさ〜・・・
ちわっす!風に吹かれてやってきた地球外生物こと梨栖(りす)です!!
この度はクリックありがとうございます!
銀さん達もモチロン大好きですが真選組の方が面白くかける気がしたので。
アニメはyou tubeで71話まで見たのでそこまでなら話あわせられます!
あとオリキャラ一人混ぜますね。オリジナリティということで・・・
あとオリキャラの設定が図々しいのは百も承知ですのであまり突っ込まないでくださいね♪
それじゃあキャラの紹介いってみよー(・∀・)ノ
CAST*真選組members*>>1
今までのお話(必見!話について来れないと思うので)>>3-
リク募集>>2
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- Re: 銀魂〜出動!真選組!!〜 ( No.29 )
- 日時: 2009/12/22 20:34
- 名前: 梨栖 ◆g2TwszzC (ID: Na535wgJ)
- 参照: http://100スレ突破目指してたのにさ〜・・・
事件簿十三枚目第五部
蔵場*あまり外を歩き回るなと入ったのですが・・・
誰だコイツ?山崎を除く三人はそう思った。
山崎*(ミツバ殿の旦那になるお人ですよ。
山崎の囁きで全員合点がいった。
御月*(あんな綺麗な人の旦那だったら結構二枚目かと思ったんだけどさー・・・・
須藤*(不釣合いじゃ。肩を並べたら絶対不釣合いじゃ。
山崎*(そこ!!失礼な発言やめなさい!!
蔵場*真選組の方ということはミツバが弟さんのご友人・・・・
??*友達なんかじゃねぇですよ。
声の主は沖田であった。土方を邪険そうな目で見るのは変わらないが今までとは何かが違った。
蔵場*総悟君。きてくれたのか・・・ミツバさんが・・・
蔵場を無視して、土方に歩み寄る。
沖田*土方さんじゃありやせんか。こんなところでお会いするとは…どのツラ下げて姉上に合いに来れたんでぃ
沖田の目はずっと開いた瞳孔を見つめている、いや、睨みつけていると言った方がいいだろう。
山崎*違うんです沖田さん!オレ達は偶然・・・・
言い終わらないうちに、土方の蹴りが山崎の喉笛に入り込んだ。
間髪いれずに首の根を掴み取って
土方*・・・・・・・・邪魔したな。
山崎を引きずって帰った。成り行きで須藤もそれについていった。
須藤*ミツバ殿によろしく伝えてくりゃれ。
一言言い残して。ただその返事は返ってこなかった。
************************************************
山崎*土方さん!!いいんですか!?
ミツバが横になっている部屋を通り過ぎる時山崎が言った。
土方はそれに応えることなどなかった。
ただミツバの目を一瞬だけ見て何事もなかったかのように立ち去ったのを須藤は見逃さなかった。
また、ミツバは夢うつつに、昔の思い出の引き出しを開けていた。
************************************************
山も青く、蝉時雨の鳴り止まぬ夏。武州の澄んだ空気なら尚更鬱蒼と聞こえる。
ミツバ*そーちゃん!そーちゃん!!稽古の時間よ!
いつもなら早起きして勝手に稽古に行くはずの幼い総悟は自分の目の前で寝そべっている。
どうしたの?そう聞くと
総悟*…ムカツク奴がいるんです。
ミツバ*こないだから道場に来てるって言う人?
総悟はこっくり応えた。
総悟*僕より後輩のくせにタメ口だし生意気だし、あいつが来てから近藤さんもあんまり構ってくれないし
ボソボソ鬱憤を漏らす総悟にミツバはそっと近づく。
総悟*もうやだ。僕同情行きたくないッス。
ミツバ*そーちゃん。
背後から人の気配がした時
土方*沖田先輩。稽古の時間ッス。
黒髪のポニーテールが風になびく。彼こそ、若かりし日の土方十四朗。
総悟*テメェなんで人ン家に入ってんだよ!!
殴りかかろうとする総悟を片手で抑えて
土方*近藤さんに連れてくるように頼まれたッス。さあいきましょう。
さっきの山崎のようにズルズル、ズルズル、引きずられていく。
総悟*いでででで!!テメェそれが先輩に対する態度かよ!!離せえぇ!!
クスッ。姉の笑い声。自分に向けられた訳じゃない。
・・・・・・・気にくわねえ。
またある時、蕎麦屋。
ザッザッザ・・・空の一味のビンが五本。
近藤*ダメだってミツバ殿!!そんなに一味かけちゃ!!身体に悪いですよ!!
ミツバ*だって美味しいんだもの。
近藤*だものじゃないよ!!絶対身体に悪いよ!!全く近頃の若者は・・・
ニュルニュル・・・・
近藤*トーーーーシーーーーーー!!ナニソレ!!ナニソレ!!何食ってんの!?
土方*味のIT革命や。
近藤*何言ってんの!?何のモノマネ!?ちょっとー!!ミツバ殿も食べたらダメだって!!
************************************************
・・・・・・・・・・・・気にくわねえ。そう、昔から気にくわねえ奴だ。
道場で素振りしている土方に沖田は言った。
沖田*土方さぁーん。一手ご教授してもらってもいいですかね?
************************************************
大江戸病院。果物が置かれたミツバの病室。
ミツバ*ごめんなさい。私の病気のせいでまた式が延びちゃったわね。
蔵場*いいんだよ。焦らずゆっくり直そう。式なんて形式でしかない。僕はもう君と夫婦のつもりだよ。
また人形のような笑顔でミツバも答えた。
〜病室前〜
御月*(野郎、何夫婦宣言してんだよ!ちょっとキャロット13一暴れしてくるであります。あんこ13!
サングラスをかけ、ライフルを構えた。
須藤*(誰があんこ13じゃ。死人出るからやめい。
サングラスをかけてツッコむ姿に、お前も乗り気じゃねえか!とツッコみたくなる。
ミツバに頼まれてお遣いに行っていた御月と須藤が覗いていた。
蔵場*じゃあ僕は仕事があるからこれで。辛いもの食べちゃダメだよ。身体に障るから。
ミツバ*分かってます。私だってそこまでバカじゃありません。
蔵場*それじゃ、また来るよ。
サングラスを外した御月達と入れ違いで出て行った。
御月*はい!頼まれてた。「カラむ〜〜〜〜ッチョ!!」だよ!!
須藤*後は激辛せんべいと、パパネロ君を購入致しました。
ミツバ*まぁ、ありがとう!
楽しそうに早速袋を開けた。
ミツバ*御月さんは辛いものお好きだったわね?須藤さんもいかがかしら?
真っ赤に染まったせんべいを前に、二人は食欲をなくした。
御月*うぉ〜い。ザキヤマー。お前は??
ベットの下に、携帯食を出して
山崎*このソーセージがあるから大丈夫です!!
ミツバ*あれ?山崎さん?何でこんなところに?
山崎*しまったぁーーー!!
跳ね起きようとしたが、ベットに妨げられた。こぶの出来た頭をズキズキと疼くめながら痛みに耐えていた
御月*このバカザキ!!
須藤*それでようも監視役なぞ務まるものぞ!!
ドカドカ・・・・山崎は三つの痛みを凌ぐハメとなった。
************************************************
道場では、市内がぶつかり合う音しかしなかった。
沖田*最近!姉上の!周りを!嗅ぎまわさせてる様で!一体!どういう!!つもりですかね!!
その沈黙を破いたのは沖田だった。
沖田*もうこれ以上姉上の幸せぶち壊すようなマネは・・・・
ウォ!!バチィン!!
風きり音と、ぶつかり合うしないで数秒間静寂になった。
沖田*やめてもらえませんかねぃ?
土方*蔵場…奴は攘夷浪士と大量の武器を闇取引している。密輸で仕入れたのを高値で売り捌いている。
姉の良い人は、自分達の敵・・・頭では瞬時に分かった。
************************************************
〜同じ頃・大江戸病院屋上〜
御月*マジでか!!それミツバさん知ってんの!?
山崎*いえ。土方副長に誰にも言うなと・・・・
食べ差しのソーセージを片手に山崎は言った。
須藤*早速、李麻に言うておるではないか。
山崎*アッ!!
御月*お前マジでどうやって入隊試験通ったんだよ!!
須藤*男女の仲とは難しいものじゃ。
須藤は誰にともなく呟いた。二人とも目が「?」だ。
須藤*互いに愛でておるゆえ己の想像が相手を引き離し中をこじらせて行く。
互いに愛でておるからこそ臆病になって相手に真意を伝えられぬ。
御月*・・・・・・・・・・・ふくちょ・・・どういう意味?
須藤*お子様に分かるものか。
夕焼けをそっと見つめた。
************************************************
〜道場〜
沖田*土方さん。相手がどんな武器を持とうとも俺達が叩ッ斬ればいいだけじゃないですかぃ。
バッ!!一歩二歩間合いを開けて、土方は訊いた。
土方*それは俺に奴を見逃せってことか!?
沖田*あれ?そう聞こえやせんでした?
土方は半ば呆れた。道場の外へと足を踏み出した。
土方*今のは聞かなかったことにしてやる。相手は終わりだ。
沖田*・・・・・・・・もう長くねえんでさぁ。やってらんねぇよ。
小さい頃から弟の世話ばかり。自分の事はほったらかしで婚期も遅れた。
そしてようやく幸せを手に掴んだと思ったら・・・・
沖田*せめてよぉ・・・死ぬ前の一時でも人並みの幸せ味あわせてやりてえんでさぁ。ちょっとだけ、時間を!!
これ以上の屈辱などなかった。憎き野郎に頭を下げるなんか。
しかし土方は
土方*取引は明日の晩だ。刀手入れしとけよ。
非情。沖田はそんな思いに駆られた。気にくわねえ、沸騰した湯のように何度も何度もそう思った。
人の大事なもんばっかり持っていきやがる。
気がついたら竹刀を振りかざし宙を待っていた。
沖田*土方アアアアアアァァァァァァ!!!
ドカッ!!
何が起きたかは分からない。ただ竹刀と沖田が倒れているだけだった。
土方*知ったこっちゃねぇんだよ。テメェのこのなんざ。
・・・・・・・やっぱり・・・・・気にくわねえ・・・・・そんな雨垂れが沖田に落ち続けた。
- Re: 銀魂〜出動!真選組!!〜 ( No.30 )
- 日時: 2009/12/22 20:35
- 名前: 梨栖 ◆iueHHtze$d (ID: Na535wgJ)
- 参照: http://100スレ突破目指してたのにさ〜・・・
事件簿十四枚目〜仕事と私どっちが大事七日という女にはジャーマンスープレックス〜
江戸に降る鬱蒼とした通り雨。先程まで散歩を楽しんでいた車いす。
医師に熱い眼差しで見つめられたカルテ。水を跳ねながら中へと入っていく。
その様を、少し楽しそうに上から見ている御月李麻。彼は民が困り果てる様を見るのが大好きだからだ。
ミツバ*御月さん。昨日は山崎さんと何を話していたんですか?
それで御月は雨で輪郭があやふやになったミツバに目線を戻した。
御月*ああ、何でアフロになったのか経緯を洗いざらい吐けってね。あと〜・・・・・
ビデオの入った紙袋に目をやった。
ミツバ*あら、なぁにそれ?
御月*男同士の秘密!!
ミツバはクスクス笑って
ミツバ*男の子っていくつになってもそうなのね。女の子の入る余地なんてないんだから。
御月*アハハ。男で言うところの女の子の買い物みたいなとこかな?
ミツバ*つるんで悪巧みばかりして。皆振り向きもしないで私を置いていって。
少し寂しそうに笑うミツバを見て御月は顔をかいた。
あいつ等どういう神経持ち合わせてんだか・・・・こんなステキな人おいてって。
不意に蔵場の事が頭に浮かんだ。そういえば須藤が言っていた・・・・・
攘夷浪士との黒い繋がり・・・・そんな奴にこの陽射しのような笑顔が守れるのか。
その時だった。白いシーツが、赤いものに染まっていくのを見たのは。
************************************************
御月*容態が急に悪化したんだ。お医者さんは家族はそれ相応の覚悟しとけって・・・・
全身の血の気を引かせた顔でガラス越しにミツバを見る沖田におどおどと説明した。
************************************************
波止場。取引先。
山崎*副長。行ってあげてください。ミツバ殿の大変な時に、それも婚約者をしょっ引くなんて酷です。
傘も差さずに、土方、須藤、山崎はそこにいた。
湿気るタバコを足で掻き消して、山崎に背を向けた。
土方*俺が薄情者だとでも言いたいのか。
そこに立っているのは、異名の通り鬼の副長、土方十四朗だった。
他言するなよ。とだけ吐き捨て、そのまま取引現場へと足を向けた。
山崎*副長!!須藤副長、どうすんですか!!
須藤*相手が誰であろうと悪人はしょっ引く。それが我等の使命にして義務じゃ。それに・・・・
瞳孔を完全に開いた深い緑色の眼を真っ直ぐと山崎に向け
須藤*己の愛妻が死線を彷徨うておるというのに商売に勤しむ輩もおる。・・・ただ皆には知らせておけ。
彼女もまた、雨雲の中へと消えていった。山崎はしばらく呆気に取られていたが、事の重大さに気付き
山崎*ちょっとあんた等!!まさか・・・・・・
************************************************
近藤*総悟。
昨日からガラスの奥のミツバを見つめる総悟に近藤は声をかけた。
近藤*いい加減休め。昨日から一睡もしてないんだろ。代われ。俺寝てきたから。
沖田*・・・・くま。あいつはのん気でいいですねぃ。
ベンチで寝入った少年を見た。
近藤*くまじゃないメイクだ。…トシと派手にやりあったらしいじゃねぇか。負けるなんて珍しいな。
沖田*今は・・・野郎の話はやめてくだせぃ。
聞こえなかったかのように近藤は続ける。
近藤*詳しくは教えてくれなかったが言ってたよ。今のお前には負ける気がしねぇってな。
沖田*やめろって言ってるんでぃ!!
肩を張ってそれを遮った。
沖田*何でぃ。皆二言めにはトシ、トシ…肝心の野郎はどしたぃ。姉上がこんなだってのに姿も見せねぇ。
一睡もしてないからか、本当に腹が立っているのか、あるいは両方なのか。
その眼から何か異様なものを感じ取れる。近藤は土方の言葉の意味を合点した。
沖田*昔フッた女がどうなろうが知ったこっちゃねぇってかぃ。流石にモテる男は違うときた。
近藤*やっぱりお前。疲れてるみたいだな。寝ろ。
沖田*軽蔑しましたか。
近藤はそれに応じない。
沖田*邪魔ですかぃ。土方さんと違って。
近藤がカッとなったその瞬間だった。
山崎*局長ーーーーーーーーー!!!大変なんです!!副長達がああぁぁ!!
************************************************
ガラガラ・・・次々に運ばれていく、怪しい武器達。それを満足げに高見で見る男・・・・・
その男の喉笛に、ジャキン。一本の剣が現れた。
土方*・・・・・天海屋、蔵場当真だな。御用改めである。神妙にしてもらおうか。
刀の主が、ドスの聞いた声で問いただす。
蔵場*貴方はいつぞやの。
土方*武器密輸及び不貞浪士との違法取引でお前を逮捕する。神妙にお縄につけ。
蔵場はフッと笑い
蔵場*友人の婚約者をためらいなく捕まえますか。なかなか太い神経をお持ちで。
土方*犯罪に手ェ染めておきながら真選組の縁者に手ェ出すとは・・・フフ、テメェも太ェ野郎だ。
ガシャギャシャ!!何本もの武器が鬼に向けられる。
眉の一つ動かすこともなく
土方*こんな大勢、俺『一人』で囲んでもいいのか。
ひと・・・・・・・り・・・・・・?蔵場は眉をひそめた。
一人で来たのではないのか・・・・まさか!!
気付いた時にはもう遅い。土方の背後にいた人間が刺し貫かれていた。
その人間が最期に見たのは夜叉のように光る、緑色の眼であった。
- Re: 銀魂〜出動!真選組!!〜 ( No.31 )
- 日時: 2009/12/22 20:36
- 名前: 梨栖 ◆y9ETCunL$Y (ID: Na535wgJ)
- 参照: http://100スレ突破目指してたのにさ〜・・・
事件簿十四枚目第二部
近藤*トシと恋歌が!?山崎ィ!!何で今まで言わなかった!!
病院。近藤にゆすられながらも、アフロを整えて山崎は弁解する。
山崎*すいません!!副長に堅く口止めされてたんです!
親類縁者に攘夷浪士と関係のあるものがいることが隊内に知れたら・・・・・・
沖田隊長が真選組での立場を失うと!!
沖田はその場で固まった。
近藤*あいつ等!!ハナからテメェ等で片付けるつもりだったのか。ムチャな真似を!!
沖田*・・・・・・・あの野郎オオオ!!
現場へ行こうとする沖田の胸倉を近藤は堅く掴んだ。
近藤*お前は動くな。ミツバ殿の傍にいてやれ。剣に迷いのある今のお前では足手まといだ。
沖田は近藤の手を、自分から引き離さんとばかりに引っ掴んで
沖田*オレ達に任せろって?冗談じゃねぇ。野郎に貸しを作るのだけは御免蒙るぜ。近藤さん。
キッと向き直って、近藤の目を見る。
沖田*アンタは俺を誤解している。俺はあんたが思っているほど綺麗じゃねえ。人を信じるとか思っちゃいねぇ。
テメエの事しか考えてねぇンだ。いつもあんた等と一緒にいても溝を感じてた。
俺は皆とは違うって。だから姉上もアンタも・・・・
沖田の言葉はついに遮られた。巨漢の鉄拳によって。
少々はれた頬をさすって
沖田*随分と俺には手厳しいなァ。
近藤は、赤くなった拳を己の胸元へと持っていき
近藤*それはお前がガキだからだ。トシが同じことを言っても俺は奴も殴ったよ。俺たちゃそういう仲だろ
誰かがねじ曲がれば他の二人が殴って真っ直ぐにする。昔からそうだった。
だからオレ達は永遠に曲がらねえ!ずっと真っ直ぐ生きていける。
テメェが掘った小さな溝なんて知らねぇよ。ンなモン何度でも飛び越えて何度でもぶん殴ってやる。
それから近藤は微笑を浮かべ
近藤*そんな連中、長ぇ人生でもそうは合えねえんだよ。幸せ者だぜ。そんな悪友を二人も手に入れたんだ
そこには頭としての覇気が感じ取れた。現場へと赴く背中から声がする。
近藤*そして俺がねじ曲がった時は、同じように俺を殴れ。
沖田は知っていた。本気で惚れていた事に。
それこそ冷たく突き放されても帰りを待っていたことに。
そしてようやく踏ん切りをつけ幸せを掴もうとすればまたあいつ。
何度邪魔すれば気が済む。酷な奴。本当に。
沖田*分かってんでぃ。俺の姉上がひでぇ奴に惚れるわけねぇって事くれェ。
分かってんでぃ。いつ死ぬともわからねぇ身で野郎が姉上を受け入れるわけねえってことくらい。
分かってた。やろうが姉上の幸せを思って拒絶していたことくらい。
分かってた。野郎も姉上の幸せを願っていたことくらい。
分かってたんでぃ。俺ァ。でも*癪じゃねぇか。野郎が気にくわねえ。気にくわねえ野郎でいい。
スッと立って。上着を羽織った。
御月*ふあぁ・・・ん〜!!よく寝たぁ〜・・・ん?何。なんかあったの?こんどーさんはぁ??
沖田*長い話聞かせて悪かったな。こいつぁ姉上には内緒で頼む。
御月は伸びをして微笑を浮かべ
御月*皆言って僕だけ行かないのってまずいよね〜。行こっかな?ね、沖田たいちょ!
沖田*御月ィ。・・・・くま。
御月*カロテン不足。
車のキーを持って雨雲へと向かった。
*癪=しゃく
- Re: 銀魂〜出動!真選組!!〜 ( No.32 )
- 日時: 2009/12/22 20:37
- 名前: 梨栖 ◆zlhF8pWd$H (ID: Na535wgJ)
- 参照: http://100スレ突破目指してたのにさ〜・・・
事件簿十四枚目第三部
所変わって波止場では飛び交う二本の剣が次々と鬼畜外道の血を吸い尽くす。
取引先の、攘夷浪士と蔵場はその姿さえも高みの見物をしていた。
浪士*話が違うではないか蔵場殿。幕府の犬は既に抱き込んだと聞いたが、あれたるは
サングラスをカシャンと立て上げ
浪士*「鬼の副長」「夜叉の副長」と恐れられる土方十四朗と須藤恋歌ではないか。
戦いの最中のはずの二人が、蔵場を見上げ
土方・須藤*こんな奴とセットにすんなっつーの!!
土方*つーか何でテメェがいんだよ!帰れっつったろーがあぁ!!
須藤*それが加勢してやった者にとる態度かあぁ!!
ドスッ!!ゴスッ!!
互いの背中にいたものが同時に倒れた。ただ初めから狙っていたのか互いに刺すつもりだったのか。
それは定かではない。
浪士*じきに応援もこよう。
焦る浪士とは裏腹に蔵場は余裕の表情を浮かべていた。
蔵場*いえ。加勢が来るには遅すぎます。おそらく彼等は単独で来た。・・・・となれば。
パァン!!乾いた発砲音と共に、土方が倒れた。足から血を流して。
須藤*土方殿!・・・!!
反射神経で致命傷は避けたものの、額と右肩から、切り傷の血が流れた。
浪士*あれらを片付ければ事は住むということか。
蔵場*あの方々には消えていただきましょう。
************************************************
山崎『どいたどいたー!!真選組のお通りだよー!』
江戸の道路に大勢のパトカーが一つの行き先に向かっている中近藤の思いは交錯していた。
トシの大馬鹿野郎め。総悟を追い出そうなんて奴俺達の中にいるかよ!
なんでも一人で勝手にやって憎まれ役まで買うつもりか!!でもトシ。俺はしっている。
お前が本当は・・・・ミツバ殿のことを・・・・・!
************************************************
負傷した傷をかばいながらひと時の安全確保で腰を落とした。
真新しいタバコをくわえた瞬間、無数の武器が反乱分子等へと向けられた。
倉庫の上から蔵場の声がする。
蔵場*残念です。ミツバも悲しむでしょう。古い友人を亡くすとは。貴方達とは仲良くしたかった。
雨に打たれながら無表情で非道の言葉を立て並べる。
蔵場*真選組の後ろ盾を得られれば自由に*商いが出来るというもの。その為に縁者に縁談まで設けたというのに。
*商い=あきない
そこに、ミツバへ対する愛は、毛ほどにもかんじなかった。
蔵場*まさかあのような病持ちとは。アレを握れば総悟君は御し易しと思いましたが・・・聞けばもう長い命ではないとか。非常に残念な話だ。
土方*・・・ハナから俺達抱き込む為にあいつを利用したってのか。
蔵場*愛していました。商人は利を産むものを愛でる。道具としてですが。あのような欠陥品に人並みの幸せを与えてやったのだから感謝して欲しいくらいだ。
須藤*この外道が!!
今にも切りかかりそうな形相の娘を
シュボッ!
ただのライター一本で制御した。
土方*俺ァ外道とは言わねぇよ。俺も似たようなモンだ。ひでえこと腐るほどしてきた。
挙句死にかけてる時に、その旦那叩ッ斬ろうってんだ。ひでぇ話だ。
蔵場*同じ穴のムジナというわけですな。鬼の副長とはよく言ったものです。貴方とは気が合いそうだ。
土方はそれを嘲笑した。
土方*気の合う?そんな大層なもんじゃねぇよ。
弾丸のねじ込んだ足に鞭打って、立ち上がり、刀を地面から抜いた。
土方*俺はただ・・・・惚れた女にゃ幸せになって欲しいだけだ。
こんなところでこんなところで刀を振り回している俺にゃ無理な話だが・・・・・・
どっかで普通の男と所帯持って、普通にガキ産んで普通に生きていって欲しいだけだ。
ただ・・・・・・・・そんだけだ。
それを何故本人に言わぬ。須藤は傍らで聞いていてそう思った。
蔵場*やはり貴方達お侍様の考えは私たち下郎には計りかねますな。・・・・撃・・・・
ズガァン!!一発の爆風でその場の空気が変わった。
近藤*行けえええぇぇぇぇぇ!!!
浪士A*死ねィ!!
ジェット機一発で、静かな波止場は、烈火の荒地と変貌を遂げた。
************************************************
蔵場*車を出しなさい。
浪士B*はい。
蔵場*病院へ向かいなさい。あの女死にかけとはいえ人質くらいには・・・・ぐああぁ!!
グサッ!!鈍い音と共に蔵場の悶絶の声が聞こえた。
よく見ると蔵場の左肩に、剣が刺さっている。天上まで突き刺さる剣の主は土方だった。
蔵場*ふ・・・・・振り落とせ!!なにやってる!早く撃ち殺せえぇ!!
グワン!グワン!!揺れ動く車。車窓から鉄砲を持った男が現れた。
ズカァン!!
何が起きたかは分からない。ただ車の助手席のドアが遮断された。
浪士*ゴアアアアアアア!!!
ドアと共に男は夜の海に呑まれた。
土方*・・・・恋歌!!
御月の運転するパトカーの上。鞘に剣を収めて土方に何かを投げた。
須藤*これ買いに寄り道した。そなたで渡して差し上げよ。そのほうがあいつも喜ぶ・・・・うわった!
激辛せんべいを受け取り、真後ろを見た。
総悟!!
その目には、もう迷いがなかった。
ギャギギギギギィ!!!鞘に収めた刀をタイヤに入れ込めた。
その後すぐ、猛スピードで走り狂う車にしがみつく。
須藤*後は任せた!・・・李麻ー!!お願いだからちゃんと運転してー!!頭下げるからー!!
御月*どーしょー!!どーしょー!!止まんない!!ブレーキどれー!!
須藤*あ゛ー!!一番の見せ所だったのにー!ちょ速いって!!速すぎだって!!立てない立てない!!
バカやってる奴等を無視することにした。刀を引き抜き身を挺してブレーキをかける。
それを待ち構える沖田。二人は同時に同じことを考えた。
武州から江戸に行くときミツバとの別れの言葉。
『私を置いていくんだもの。浮気なんてしちゃダメよ。
きっと・・・・自分の道を貫いてくださいね。
きっと・・・・・・・きっとよ。』
シャキィン!!
車は、真っ二つに切り裂かれ、紅蓮の炎に姿を変えた。
************************************************
大江戸病院。
隊員達が何とも言えない、悔やんでも悔やみきれない表情でガラス張りの向こうの沖田を見つめた。
崩れこむ沖田の頬に、そっと手を据えて、微笑みかけた。
ミツバ*そーちゃん。いいの。・・・よく頑張ったわね・・・・立派に。立派になったわ。本当に。
強くなった。
沖田*姉上。・・・・俺ァ強く・・・・なんかねぇ。僕は・・・・俺ァ・・・・
ミツバ*振り返っちゃ・・・ダメ。自分であの時、自分で決めた道でしょ。・・・だったら謝っちゃ、ダメ。
泣いたりしたら、ダメ。脇見もしないで前だけ向いて歩いてく。貴方たちの背中を見れて私は幸せだった。
・・・ぶっきらぼうで、ふてぶてしくて、不器用で、でも優しい貴方達が・・・・・・大好きだった・・・
だから、私、とっても幸せだった。
貴方達のような、素敵な人と出会えて。貴方みたいな、素敵な・・・・弟を持てて・・・・
そーちゃん・・・・貴方は・・・・私の・・・・自慢の・・・・弟・・・・・
スルリ。沖田の頬から白い綺麗な手が滑り落ちる。沖田はそれを頬に当ててかすかな*嗚咽をあげた。
************************************************
土方*かれぇ・・・辛すぎる。ナンダコレチクチョー・・・辛すぎて涙出てきやがった。
明星の星、空を仰いですすり上げながらおもむろにせんべいを食べている男もいた。
〜ミツバ編・完了〜
- Re: 銀魂〜出動!真選組!!〜 ( No.33 )
- 日時: 2009/12/22 20:40
- 名前: 梨栖 ◆GEv0EolS$Z (ID: Na535wgJ)
- 参照: http://100スレ突破目指してたのにさ〜・・・
事件簿十五枚目〜コンパとかキャバクラとか好きでもない奴がモテるって何かムカつく(設定は夏)〜
陽炎が揺れる夕暮れ。仕事帰りに御月は近藤の買い物に付き合っていた。
近藤*李麻〜!こっちとこっちどっちがいいと思うか〜!!
明日の合コンに着ていく水着らしい。もう何十回も見せられている御月はいい加減鬱陶しくなった。
軽い気持ちで合コンにこぎつけた己を嘆く。
******************************************三日前
三日前の夕飯時。襖をねじ開け御月はある女性の名刺を持って
御月**跪け愚民ども!!僕の事は将軍様と呼びな!!
*跪け=ひざまずけ
隊員A*何スか隊長。いつも頭下げてるじゃないですか。
隊員B*それよりお頼み申した名刺入れ買って来てくれたンスか?
御月*テメェ等の名刺は忘れたけど雑誌出てるおねーちゃんの名刺ならここにある。
御月は持ち前の可愛げでグラドルのビーチde合コンにこぎつけたのだ。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 。
全員*将軍様アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァアアアアアアア!!!!!
日時も聞いていないというのに、食堂はヒートアップ。
御月*こんどーさん達も行く〜?行かなかったら鼻フックデストロイ500000本だから♪
近藤*いくー!!行く行くー!!
土方*それもはや選択の余地与えてねぇじゃねぇか!!
沖田*まぁまぁ、このクソあちー中そんなとこ行けるなんざ滅多にないですぜ土方さん。
御月*あ、向こうの頭数ふくちょの分抜いたからふくちょもいけるよぉ〜♪
須藤*誰が頼んだそのようなこと。
御月*ああ、あとBIKINI限定って言っといてっていわれたよ〜。
どうやら彼女等は須藤を引き立て役に使うつもりらしい。
須藤*英語っぽく言おうとしておるが所詮はビk・・・
沖田*須藤さん。みなまで言っちゃいけやせん。御月のフォローが台無しでさぁ。
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鬱陶しいな。という腹とは裏腹に無邪気な笑みを浮かべて
御月*うっせーな。ゴリラが何着ようがゴリラなんだから適当に決めとけよ♪
近藤*李麻ーーーーッ!!何!?何かすっごい可愛い笑顔ですっごいグロテスクな発言でたんだけど!!
相手の高い鼻をボッキリへし折るにはこれが一番だと御月は熟知している。
御月*いっとくけど今日はふくちょが出かけてるから付き合ってやってるだけだからね。こん…ゴリラ。
近藤*言い直さなくていいー!!
ゴリ・・・近藤を無視して、喫茶店に目をやった。
そこには見慣れた後姿があった。真向かいに銀髪男がいて何か熱心に話している。
須藤*今週のジャンプご覧になったか?ギンタマンまだやっておったな。銀さんアレどうお考えか?
銀時*あー、アレはもういらねぇだろ。細かいとこは(ドキューン)とか(バキューン)とかでよ〜。
須藤*あんなもの何時までも載せるとは編集長は何をお考えか。あ、先週号まだ?
銀時*いや〜景品欲しさにどれを頼むか迷ってよぉ。何?アンタも欲しいの?
須藤*もうそれ締め切りきってあろうて。
用事ってこれかよ!!ジャンプ好きによるジャンプにまつわる対談!?明日何の日か分かってンの??
心の中で突っ込みを入れた。近藤は相変わらず熱心に選んでいる。
大あくびをして人参ジュースにささったストローをすすった。
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当日
隊員C*紺碧の空!!
隊員D*光り輝くビーチ!!そして・・・・・・・・
御月*あ、来た来た。小川原さ〜ん!
小川原!?隊員達は自分の耳を疑った。
アイドルで小川原といえば・・・・・・・
山崎*今人気絶頂のグラドル・・・・・
愛瑠*こんにちわぁ〜♪小川原愛瑠でぇ〜す!それと・・・・
グラドルズ*同僚でぇ〜す。
言うまでもなく全員、ビーチの妖精の証・BIKINIを着ていた。
御月*じゃあ各自遊んでくださーい。夕方には着替えて海の家集合ね。じゃ、解散。
その言葉で、隊員達はグラドル達と夏を楽しんでゆく。
須藤*李麻、何じゃ?あの娘達は。チャラチャラと・・・・・
着替えの為にバスに留まっていた須藤がビーチを踏み鳴らす。
隊員達は、普段なら絶対見れないBIKINI姿を目に焼き付けるべく振り返る。
その姿は、透ける肌に白のワンピースに黄色がかかったサングラス。
「最強の日焼け止め」と書かれた缶に日傘ではなくパラソル。ほぼ完璧に紫外線を遮断している。
御月*ふくちょー!!アンタ着替えたんじゃないの!?何で元の白ワンピ!?
須藤*仕方なかろう!!合うサイズがない中でようやく仕入れたBIKINIが・・・・
籠が素材のカバンからゴソゴソと何かを取り出し
須藤*きつ過ぎてはちきれたのじゃ。
見ればまだ一度も白昼にさらされていないBIKINIが残念な姿に変貌しているではないか。
御月*全く・・・謙虚になって小さめの買うからそういう事に・・・・・・アレ??
御月は自分の目を擦った。残念な姿になったBIKINI。
小川原愛瑠達がのサイズと大差なくね??と。身内(のようなもの)の間柄ながら少しゾッとした。
須藤*私は合コンしに来たわけではない・・・何にせよ海とは嫌がらせをするには打って付けの場所。
御月*ま・・・・・ま・・・・・まさか!!
ゾクッ。後ろに殺気に満ちた気配を感じ、後ろを振り返った。
そこには嫌というほどの武器と沖田総悟がいた。
沖田*お察しの通りでぃ。
ゴトン。刀。チェーンソー。バズーカ。ミサイル。ジャスタウェイ。豪華なメンツだ。
須藤*三日三晩寝ながら考えた『チキチキ☆土方撲滅☆大作戦☆サマーフェアバージョン』じゃ。
御月*寝ながらかい!!しかも作戦名の至る所に☆があるけど並んでる単語が恐ろしいんだよ!!
大勢のアイドルに囲まれて、困惑の表情を浮かべている土方を睨みつけているサドっ子コンビ。
どうなる!ビーチde合コン!!どうなる!土方の命!!
次回へ続く。
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