二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- [銀魂] |_ くるりくるり。|一旦ロック!
- 日時: 2011/10/06 16:12
- 名前: 李逗 ◆hrygmIH/Ao (ID: cebg9jtM)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=17149
眼を閉じれば確かに、 (貴方がいたのに)
—————————————————
○●重要なお知らせ>>134
—————————————————
銀魂の小説書きます、はい2作目です。一作目とちょっち繋がっております((
では以下の注意書きをよく読んで、おkな方のみスクロールしていって下さい。
△!注意!△
・荒らしは戻るボタンを全力で連打しよう
・キャラの過去は捏造滅多
・主人公は作者のオリキャラ
[一作目] *参照から飛べます
【銀魂】銀ノ鬼ハ空ヲ仰グ
———————————————————
>>07 キャラ紹介
>>30 イメソン ポルノグラフィティ「アゲハ蝶」
———————————————————
■□本編
>>03 ハジマリノウタ
第一章 —廻る廻る、—>>104
第二章 —ふわりふわり—>>128
第三章 —綺羅り綺羅り—
>>130 はじまりの朝
>>131 それ、取り扱い注意品です
>>132 馬鹿と阿呆の二重奏
>>133 ゆらゆらゆらゆら、星海月
■□頂き物
>>14 不知火凪/緩月様
■□お客様
葵様 月兎様 瑞乃(瑞沙)様 空梨逢様 リリ様 神月+月希夜様 紫陽花様 葵様 燕様 桃花様
2010,11,13
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27
- Re: [銀魂] |_ くるりくるり。| 第二章開始 ( No.115 )
- 日時: 2011/03/22 17:10
- 名前: 燕 (ID: /kFpnDhT)
李逗さん初めまして、何時もこそこそ拝見させて頂いております。燕と申す者です。
戦場が脳裏に過ぎるような(でも美しい)色鮮やかな小説に目を輝かせてます!凪ちゃん素敵ですねー。村塾三人組、半狂乱で愛してるので絡みが見れてしあわせです。ほわーん^^*
という訳でがっつり見入ってしまいました。迷惑承知でストーカー続けさせて頂きます(笑)失礼しました。更新頑張ってください!
- Re: [銀魂] |_ くるりくるり。| 第二章開始 ( No.116 )
- 日時: 2011/03/24 17:15
- 名前: 李逗 ◆hrygmIH/Ao (ID: .qxzdl5h)
>燕様
燕さんはじめまして、李逗です。
こ、こそこそと見ていて下さっていた…!?わああ有難う御座います!
い、色鮮やか…!?情景描写が苦手なので嬉しいですキャッホォォォ←(
村塾組は私も大好きです。可愛くて大好きすぎてこんな風に駄小説になってしまいました((
いえ、全然迷惑なんかじゃありません、むしろストーカーして下さいお願いしまs((
はい、更新頑張ります!コメント有難う御座いました。
- Re: [銀魂] |_ くるりくるり。| 第二章開始 ( No.117 )
- 日時: 2011/03/24 17:18
- 名前: 李逗 ◆hrygmIH/Ao (ID: .qxzdl5h)
あがってなかったorz
最近なんかおかしいよ!
- Re: [銀魂] |_ くるりくるり。| 第二章開始 ( No.118 )
- 日時: 2011/04/17 10:58
- 名前: 李逗 ◆hrygmIH/Ao (ID: .qxzdl5h)
第八話 夕空ゆらり
「晋助達は一度村塾に戻って下さい。私はもう少し探してみます」
そう言って、松陽は自分達に背を向けた。
あぁ此の人は戦場に行くつもりなのだと理解するのに、そう時間は掛からない。少しでもあの戦場に凪が居るという可能性があるのなら、迷う事無く其処へ行く。この人はそういう男なのだ。この、吉田松陽と言う男は。
きっと自分の時もそうだったのだろう。村人達の噂を聞いて、迷う事無く戦場へ向かったのだ。
そんな彼の姿を見て、銀時は時々不安になる。彼の其の性が、いつか彼の命取りになりはしないだろうかと。
「……先生」
銀時の呼びかけに、松陽はくるりと身体を捻り此方を向いた。
「どうしましたか、銀時」
「戦場、行くつもりだろ」
銀時が言うや、松陽は僅かに目を見開いた。其れを見て、やはりそのつもりだったと心の内で呟く。
此の人はいつだって、自分ひとりで何でも解決してしまおうとするのだ。自分にも——いや、自分達三人にも少し位もたれかかってくれたって良いのに。一人では無理だが、三人でなら松陽一人支える事は出来るのだから。
「先生、本気ですか!?」
「何であんな所に……!」
小太郎が松陽の羽織の袖をぎゅっと引っ張った。晋助は小太郎の様にはしないものの、その翡翠色の瞳は行かないでくれ、と懇願している。ふたりにとって松陽があの戦場に行く事は、恐怖以外のなにものでも無いのだ。
当然だ。自分だって出来ればそんな所行って欲しくないのだから。
「もしも凪が戦場に居るとしたら……迎えに行ってあげなくてはならないでしょう?」
「もう少しこの辺りを探してからでいいだろ、戦場に行くのは!」
声を荒げ、噛み付くように言う晋助。小太郎は其の手を決して離そうとはしない。
そんなふたりを見て、松陽は困った様に笑った。
「ほら、空を見て下さい。今はまだ日はありますが、もうじき太陽は沈み夜が来ます。そうなれば凪を見つける事は難しくなっていしまう」
見上げた空は真っ赤な夕焼け。何度も何度も見た景色。
気のせいだろうか。
この光景をいつか見た事のある様な気がした。いや、正確に言えば。
現実とは違う、例えば“夢”と名付けられた様な世界で見た様な気がしたのだ。いわゆるデジャウ゛と呼ばれるものである。
例えば空の色であったり、掠れ声で鳴きながら飛ぶ数羽の烏であったり、日の光を受けて橙に染まる、細長くたなびいた雲であったり。
そういったものを、遠くは無い何時かに見た気がした。
(……あぁ)
記憶の糸を手繰り寄せれば、それはすぐに見つかった。
世界の全てが儚く、触れれば消えてしまいそうなそれ。
(さっき、昼寝した時見た夢だ)
確かに自分は見たのだ。この夕焼けに染まる黄昏時の景色を、あの村塾の縁側で。
一度解ってしまえば後は簡単なもので。つい先ほど見た夢が、銀時の脳裏に色鮮やかな極彩色の映像となって蘇ってきた。
夕暮れ時の風景だった。
銀時は一人、川沿いの土手を歩いていた。見上げた空は赤く、数羽の烏が飛んでいた。そして太陽の光で橙に染まる、細長くたなびいた雲。
自分でも良く解らぬまま、そうしてひたすら歩いていた。
と、其処で銀時の眼が見慣れた人々をとらえる。向かい側から歩いてくる、松陽と晋助、小太郎の三人だ。それを見た銀時は三人に駆け寄った。
傍らの小太郎が何か話しかけてくる。だが声は聞こえない。
もう一度、と言う自分の声も小太郎には聞こえないらしく、ぽかんと口を開いて自分を見つめてきた。
と、その時。
ふいに松陽が立ち止まり、視線を川に移した。それにつられて銀時もそちらを見る。
空の色に染め上げられた川沿いに座り込む、一人の子供の後姿。
松陽がその子供の名を呼ぶ。
「———」
勿論その声も上手く聞き取れなかった。
そしてその子供が、此方を振り返る。その子供の眼は赤。
「銀時、どうしましたか」
松陽は銀時の様子のおかしい事に気付き、そっと声を掛けた。
銀時はそれを聞き、はっと顔を上げる。
「先生、」
今思い出した夢に出てきた場所。あれはこの村唯一の川で。自分達が唯一探しに行かなかった場所で。
そしてあの川岸に座り込んでいた子供は。
「多分あいつ川にいる」
紛れも無く凪だった。
- Re: [銀魂] |_ くるりくるり。| ( No.119 )
- 日時: 2011/05/10 19:22
- 名前: 李逗 ◆8JInDfkKEU (ID: .qxzdl5h)
第九話 それは昔の記憶の残骸
「夕やーけ小焼けぇの、赤とーんぼー」
空の赤を映した水面が揺れる。
その川辺に、小さな声で歌う少女が一人。それは凪だった。歌の調子にあわせてゆらゆらゆらゆら、小さく身体を揺すっている。
「負われーて見たのーはぁ、何時の日かー」
今は晩春。赤蜻蛉など飛んでいる筈も無く。それどころか、辺りには虫一匹、人っ子一人いない。夕焼けに照らされた子供がたった一人。
その夕焼けをじっと見つめる、凪の赤い眼。それには何の感情も映し出されていなかった。
「山の畑ぇの、桑のー実ーを……」
凪はそこで歌う事を止めた。
地面に無造作に置かれていた一本の脇差を取り、ぎゅっと抱きしめる。
この脇差を自分に渡した、あの男。
屍の身ぐるみを剥いで生きていた自分に笑顔を向けた。
あんな優しい、微塵の邪心も含まれていない笑顔を向けられたのは、一体何時振りだっただろうか。
眼を閉じれば、今だ鮮明に思い出せるあの日の光景。あれは自分がまだ“ヒト”であった時。
全てを焼き尽くし呑み尽くす、紅蓮の炎。燃え盛る家の中へ戻ろうとする、まだ幼い妹。それを必死で抑え付ける自分。どれ程両親の名を呼んでも、声が枯れるほど泣き叫んでも、返事は何も返って来ない。
やがて大きな音をたてて、両親を抱え込んだまま我が家は崩れ落ちた。
あれから二人必死に生きてきた。半月後に妹と逸れてからは一人で。
色々な村を渡り歩きつつ妹を探し回るうち、自分を鬼っ子だとか、死肉を啄む化け烏だとか言う輩が現れ始めた。その噂はやがて山を越えて周囲の村々にも飛び火する。自分が“ヒト”で無くなるのにはそう時間は掛からなかった。
はじめのうちこそ自分は人だと、鬼ではないと反論していたが、そんなもの聞いてくれる者など誰一人としておらず、やがて凪は叫ぶ事を止めた。
凪は眼を開けると、ころんと地面に転がった。
見上げた空には、細長い雲がひとつ。
戻らないといけないのは分かっている。
心配されるのも分かっている。
なのに身体が動いてくれない。
(……しんぱい?)
凪の思考が、そこでぴたりと止まった。
(しんぱい、してくれてるの?)
脳裏に蘇るのは、自分を化け物だと蔑む人々。
もし松陽が心配してくれても、戻ってくるのを待ってもいなかったとしたら。
(怖い)
怖いのは今朝まで続いていたあの生活に戻ること。
また拒絶されること。
—————
「先生、多分あいつ川にいる」
銀時の台詞に、松陽は驚いたように目を見開いた。晋助と小太郎の二人も、呆気に取られて此方を凝視している。
それは当たり前の行動だと思う。いきなりこんな予言じみたことを言われて、驚かない筈は無い。
「どうして……そう思うのですか?」
「さっき昼寝した時見た夢。それにあいつが出てきた」
先ほど脳裏に蘇った光景。夕日色の川辺に座り込んでいた子供は、間違いなく凪だった。
普段の自分なら、一度見た夢はすぐに忘れてしまう。それが今回だけ覚えているという事は、何か意味があるのだろう。
「川は探しに行ってない」
そう言ったのは小太郎。その隣の晋助もこくりと頷くと、確かに川には行ってない。と小さく言った。
銀時はそれを見た後、今だ考え込む松陽を見上げる。
「行こーぜ先生、戦場はその後でも良いだろ。あいつが川に居なかったときは、俺達も着いてってやっから」
松陽はそれを聞き、困ったように微笑んだ。
少しの間迷っていたようだったが、言っても聞かないと判断したのだろう。銀時の好き勝手にあちこち跳ねた髪に手をおくと、力強く言った。
「行きましょうか」
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27