二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【銀魂】  笑顔の仮面    コメが欲しいです…  
日時: 2011/07/18 19:03
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: 8mWgckGw)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=KWS7V1zwWuY&feature=related

はろー!
二次だけでも「許されるなら…」や「小さな勇気」と、二作もあるのに更にファジーの方にSF小説一つあって。
それなのにまた小説を書き始める駄目な甘夏ですよ〜。


今回も、やっぱり銀魂。このお話は、この間の夜ベットでほわほわ考え事をしてたら
出てきたイメージを元に作られていきます。いや、行く予定です。
まあ、相変わらずの駄文になると思うので時間を有効的に使いたいと思われる方は、読むことをお勧めできませんね。





それでは、ルールや謝罪ははしょって始めます!!!
読んで少しでも「面白い」や「良いな〜」と思った人はコメください!でないと寂しいです…




〜今〜                   〜昔〜

>>8  月姫目線              >>19   月姫目線
>>12 月姫目線                >>21   沙夜華目線
>>18  月姫目線
>>20  月姫目線




〜お客様〜
第一号 ひゅるりさん

二号  夜桜さん

三号  星兎さん

四号  文月さん

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Re: 【銀魂】  笑顔の仮面    ( No.19 )
日時: 2011/07/03 05:55
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: Lx/gxvCx)
参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_test/view.html?473454

きらきらと、暖かい日差しの中に、二人の少女が居た。

一人は寝転がり、青い髪を無造作に横に縛っている。
もう一人はゆったりと座り、赤い髪を後ろに流している。




二人とも、ただそこに居るだけで会話は無かった。
  ただ一緒に居られるだけで、満足だったからだ。






「…かぐちゃんは、良いよね。」


不意に、座った少女が口を開く。


「ん?何が」


そっけなく返す寝転がる少女。


「だって、綺麗で強くて優しくて元気で明るくて、友達も沢山居ていつも隣に誰かいるでしょ?私と違って。」


少女は言う。 その言葉に驚いたもう一人は、こう言った。


「さ、さーや…。絶対に、ぜえったいにそんな事ない。俺が綺麗だって?有り得ねェ。強くも無いし優しくも無いさ。
元気だけはあると思うけどよ…
明るくなんてねーと思う。友達が沢山?あんな奴ら友達でもなんでもねぇし。俺が本当に友達だと思ってるのは
さーやと明日香と深咲ぐらいだよ!」


一気に言い、少し息を切らす少女。言葉使いが悪いのはいつもの事。


「…かぐちゃんはさ、その言葉使いを改めれば絶対に素敵なレディだよっ!それに…すんごく綺麗だもん。」


何か少し顔を赤らめて言う少女。一方『かぐちゃん』は、呆れ顔。


「さーや、その台詞聞くのもう飽きた。一日に何回も何回も…、これだけはうっとおしい。」

「えー、そんなこと言わないでよ。絶対にかぐちゃん素敵だから!ね、お願い〜」


『かぐちゃん』にじゃれつく『さーや』。


「無理無理無理!誰が女言葉なんて使うかよ、気持ち悪いわ!俺にはこっちが向いてんの。」

「ね、一回!一回だけで良いから、ねぇってばっ!」


ついには二人一緒に倒れ込む。


「さーや!!重…くは無いけど下りろって!!!」

「やだー!日が暮れるまでここに居る」

「うぇ!ちょっと!!」









二人にとっては日常茶飯事なこの光景。とっても幸せだったあの頃。
  
  





    その幸せが壊れてしまった今、 
             この夢を見るのは
       月姫には残酷過ぎた____

Re: 【銀魂】  笑顔の仮面    ( No.20 )
日時: 2011/07/02 16:42
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: nr6SQxhq)
参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_test/view.html?473454

「…あぁ、少し寝ちゃったみたい」

あらら、あたくしはあの後いつの間にか眠ってしまったようで、もう明け方近くだ。

「うーん、今日はどうしようかしらね…」

万事屋探しは進みそうにない。というか、かぶき町って何よ?




あ、そうだわ。

「もう一回、行ってみようかな…?喫茶店とやらに。」



てな訳で。





「あー、今日はあんまり混んでないのね…」

あたくしはまた、昨日の喫茶店にやってきた。もちろん開店時間になってからよ?

「うーん、きっと会えるわよね。あたくし運が良いもの。」




…こいつの有り余るほどの自信は、どこから来るのだろうか。
なんて書いている本人が思ってしまうほど、自信に満ち溢れた顔で月姫はつぶやいた。

Re: 【銀魂】  笑顔の仮面    ( No.21 )
日時: 2011/07/02 17:09
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: nr6SQxhq)
参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_test/view.html?473454

期日まで、後一週間。
かぐちゃんにだけは黙っていたけれど、そろそろ、打ち明けなくちゃいけない。




ねぇ、聞いて__!


『かぐちゃん…私ね、来週引っ越すの。』

『___知ってる。』


いつも通りそっけなく言ったかぐちゃんは、私に何かを放ってよこす。


『さーやはね、考えてる事とかいつも顔に出てるから、ちょっと注意して見てればそんなの分かるんだよ。』

『そう、なの…?で、これは、何?』

『見て分からんか、おそろいのスカーフ。』



春も、夏も、秋も、冬も、いつもかぐちゃんは紫地に黒い蝶の絵が入ったスカーフをしている。
私は前々からそれを見ては『いいなー、いいなー』を連呼していたから、これをくれたのだろうか?


『でも、これ、かぐちゃんのじゃ…?』

『ばーか、誰が己の使い古したぼろぼろをプレゼントにするかよ。それは新品!』


笑顔で言うかぐちゃん。…もう、この笑顔が見れるのもこの一週間で最後。



『かぐちゃん…かぐちゃんっ!』

『うおわっ!何してんださーや!』


急に悲しくなってきて、思いっきりかぐちゃんに抱きつく。


『あ、暴れんなって、な?体に悪いってば。』

『もうっ…今は体の心配なんてしないでよ。__最後の一週間、ずっとそばに居てね…?』

『あっ、当たり前だろうがっ!!ったく』


照れてそっぽを向くかぐちゃん、その横顔をじっと見つめる。



こんな風にじゃれあえるのも、軽く口喧嘩するのも、一緒に笑い合うのも、もう出来ない___。


わたしは、残された一週間を悔いの無いように使おうと決心した。




『よーし、月姫!団子食べ行こうっ!』
『い、いや、なんでいきなり団子っ!?まあ、良いんだけどさ。』


〝かぐちゃん〟から〝月姫〟に変わったのに、気が付いているのかな…?


『今は金持ってないから…行ったん家に帰ってから行こう。な、沙夜華?』

『ッ!!!……うんっ!行こう』




暖かな日差しの中、手を繋いで走る、2人の少女。





 二人の絆は、永遠だった。

Re: 【銀魂】  笑顔の仮面    ( No.22 )
日時: 2011/07/07 18:39
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: wX2Rt5qU)
参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_test/view.html?473454

あたしが月姫に出会ったのは、今から14年前の、夏場だった。




その日あたしは、母さんに言いつけられて買い物に行っていた。


『えーと?肉に玉ねぎ、ジャガイモ……って今日はカレー?』


メモを見ながら今日の夕飯は何だろうか推理しながら歩いていた。


『あれ、でもなぜかレトルトカレーまで書いてある…どういう事?レトルトか?作るのか?』

『ちょっと、』

『うーん、母さんに聞いてくれば良かったな……』

『ちょっと!』

『でも、教えてくれないか。あの母さんだし』

『ちょっと!!話聞いてってば!!!』
『わっ!…だ、誰?』


ぶつぶつ呟きながら歩いていたらいつの間にか目の前に青い髪をした同い年くらいの女の子。


『これ、落としたんだけど…要らないか?』

『あ、それっ!あたしの…』


その子が差し出したのは緑色のあたしの財布。


『ありがとう…これが無かったら買い物できなかったよ。』

『あ、やっぱし?何か紙見ながらぶつぶつぶつぶつ歩いてたからそうなんじゃないかって…。ま、じゃあな』


その子は、軽く手を振って離れていく。


『あっ!待ってよ。』

『おr…あたしはもう用は無いのだけれど、何か用?』
『ね、名前は?一緒に駄菓子屋行こうよっ!!』


何故だろう、この事あたしは合う気がする。離れたくない、このまま別れたくない。
そう思い、突発的に呼び止める。


『…え、えぇっ?』


その子は驚いてあたしを見る。ま、これが普通の反応でしょうな。


『…あたしは白玉月姫だけど。あんたは?』

『…え、月姫……?嘘、』


その子の発言に、今度はこっちが驚く方だった。だって…


『月姫って、あの?喧嘩が馬鹿強くて、男子何か軽く殴り倒すっていう…』


『ははは…もうこんな所にまで噂が来てんのか。…そうだよ、その月姫だけど、何か文句あるか?』

『いや、無いです…』


呆れ顔で月姫は言う。笑顔なのになぜか怖いという…


『んで、あんたの名前は?』

『あっと、白鷺明日香。』


月姫ちゃんは興味なさげに頷いてから言う。


『じゃ、さっさと行こうぜ明日香。じゃねーとその母さんとやらに怒られんぞ?』
『あ…うんっ!!』


月姫は駆けだす。続いて、あたしも。


『あ、言っとくけどよ、金はお前が出せよな。俺もってねぇし。』
『えぇっ!?あたしも買い物に使う分しかもらってない…』

『チッ、しゃーねえな、俺が安い所案内してやる!こっちだ』
『うわっ!そんな所に店なんてあんの!?』
『るせ、黙って俺に着いてこい!!』
『いや、別の意味に聞こえるゥ!!』






何かハチャメチャだったけど、これも出会いの一種だよね。

月姫はあたしの一番の友達、きっと、月姫だってそう思ってくれている筈。




___だったのにね。

Re: 【銀魂】  笑顔の仮面    ( No.23 )
日時: 2011/07/07 18:58
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: wX2Rt5qU)
参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_test/view.html?473454

もう一度、


もう一度だけでよかったのに。




あなたと私、二人を繋いでいたのは、ただの桜が見せた幻だった。




まだ手を離さないでって、言ったのに。


あなたは私の手を離した。


二人は繋いでいた手を離し、散った。



儚い桜のように、脆くて愛おしい____友情と言う花










もう一度だけで良いから、私にその幻を見せて………


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