二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【青の祓魔師】ひらひらと舞ってから。【一般生徒募集中です】
- 日時: 2011/09/29 18:56
- 名前: 和華 (ID: imuS2CMi)
- 参照: http://fblg.jp/sasuyuki/
こんにちは、和華です。
京都組(とくに勝呂)が好きな和華です。
注意
+*オリキャラ有
*+多分逆ハー
+*京都組ひいき。(愛故)
*+安心の低クオリティー
+*正しい京都弁は家出したまま帰ってきません。
*+亀も驚きの更新の遅さ。
+*+*オリキャラ
茅原 凪(チハラ ナギ)
女 15
髪は短い。
両肩に蝶の形の痣がある。
温和な性格。
詳しくは>>10
皆様からのオリキャラ(一般生徒はまだまだ募集中。詳しくは>>7まで)
〜祓魔塾生〜
栗原 李乃 (女) (馬鹿兎様) >>8
伊禮 渚 (男) (五十嵐様) >>11
赤月 楓 (女) (夏蜜柑様) >>22
井桜 舞 (女) (雛林檎様) >>23
ロキ・オラージュ (男) (Rin様) >>26
八十八 廻 (女) (蛹様) >>31
〜一般生徒〜
如月 春香(女) (秋桜様) >>16
凪波 奏衛(女) (晴樹様) >>40
>イラスト
>>19
お客様
+*馬鹿兎様
+*五十嵐様
+*秋桜様
+*夏蜜柑様
+*雛林檎様
+*Rin様
+*★HITOMI★様
+*蛹様
+*晴樹様
URLはブログです。
腐っててもおkな方は来てみてくださ(殴
〜+*〜目次
零羽目 「ひらひらと」 >>1
一羽目 「虫豸駆除」 >>2
二羽目 「謎の少女」 >>3
三羽目 「絶対、許さない」 >>4
四羽目 「始まりの朝」 >>5
五羽目 「茅原隼」 >>6
六羽目 「気になる人」 >>13
七羽目 「奥村燐」 >>18
八羽目 「グーテンターク」 >>20
九羽目 「クソピエロ」 >>25
十羽目 「痴話喧嘩」 >>28
十一羽目 「虎と竜」 >>34
十二羽目 「祟り寺の子」 >>38
十三羽目 「舞えや蟲神」 >>42
十三.五羽目 「光を愛せざる者」 >>43
十四羽目 「(自主規制)さん」 >>51
十五羽目 「紫色」 >>56
十六羽目 「男の娘」 >>57
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- プロローグ ( No.1 )
- 日時: 2011/08/29 15:10
- 名前: 和華 (ID: gPFHbtSu)
- 参照: http://fblg.jp/sasuyuki/
真っ白です。
ここにはなにもないのです。
真っ暗です。
ただただ何も見えません。
「…ま…………の……」
何かが聞こえてきました。
いいえ、聞こえたのではありません。
「…………へ……け…!…む…」
それは、直接頭に響きます。
聴きたくなくても、聞こえてきます。
何かが見えました。
男の人が、一生懸命女の人を——母親を守っています。
見えたのではありません。
でも男の人はあおいなにかに飲み込まれてしまいました。
直接頭に入り込んできたのです。
蝶が舞っています。
ひらひら。
ひらひら。
ひらひら。
ひらひら。
ひらひらと舞ってから——
- 一羽目 ( No.2 )
- 日時: 2011/08/29 16:56
- 名前: 和華 (ID: gPFHbtSu)
- 参照: http://fblg.jp/sasuyuki/
「坊、俺帰っちゃだめですかね…」
ヘタレた志摩の声が耳に入る。
これで何回目や。まったく。
「やかまし。そんなウジウジしとる暇があったらさっさと来んかいドアホ」
「そんな…!俺が往生してもええんですか!」
「おん。」
「酷い!俺は坊をそんな子に育てた覚えはありまへんよ!?」
「し、志摩さんおちついてぇ…」
ギャーギャー喚く志摩を子猫丸が宥めた。
このやり取りももう10は超えとる。
学園長から「西正十字街の路地裏に沸いた虫豸の駆除をして欲しい」と頼まれた。
もちろん志摩は即座に依頼を断ったが、
俺が半ば強制的に連れてきた。なんやかんや言って志摩は強いと思っとる。
…虫が絡むとダメやけど、まぁそこはなんとかなるやろ。
「やかまし、俺はお前に育てられた覚えはあらへん。」
「まぁ、志摩さんは一回往生して煩悩断ち切ったほうがええですよ…」
「子猫さんまで!」
志摩から煩悩を抜いたら何がのこるんやろか。
ヘタレか?
そんなことを考えとると、左頬を何かがかすった。
「ぎ…ぎゃぁああああああぃ!?前、前ぇぇええ!!」
虫豸や。
そこには、ぎょうさん虫豸がおった。
「すごい量やな…」
「学園長もまた面倒なこと押し付けましたね…」
「なんで平気なん!?あんたらなんなんですか!?」
喚く志摩を無視し、俺は印を結ぶ。
子猫丸も同じく印を結んだ。
「志摩、お前虫豸の致死節暗記してるか?」
「してると思いますか?」
そう言いながら志摩は錫杖を組み立ている。
…アカン、こいつホンマ詠唱騎士なるつもりあるんかいな…
「まぁええわ、援護頼むわ。」
「え…援護ってまさか」
「俺らが詠唱し始めたら、一斉に虫豸が狙うてくる。せやからその立派な錫杖でガードを頼む。」
「俺に虫と戦えいうんですか!?俺が往生してもええんですか!?」
「いくで、子猫丸」
「あぁ、もう!こうなったらヤケクソやぁあ!」
志摩が俺らの前に出て、錫杖を構えた。
それを確認し、二人で詠唱を始めた。
「「汝 汝の代にて神の御旨を行い 終い眠りて 先祖たちと共に置かれ かつ朽腐に帰したり…」」
一斉に虫豸がおそいかかってくる。
志摩は情けなく悲鳴をあげながら錫杖を振り回し援護をしてはる。
だんだんと虫豸が少なくなっていく中で、俺はあることに気づいた
虫豸は「何か」に集っている…?
次第に虫豸が少なくなっていき、残すところあと100匹くらい。
そこで俺はその「何か」の正体がわかった。
「子猫丸!お前は詠唱を続けろ!」
「え!?あ、はい!!朽腐に帰せざらんべし…」
詠唱を子猫丸に任せ、俺は虫豸の群れへと駆ける。
「志摩、錫杖!!」
「ふぇ!?」
通りざまに志摩から錫杖を借りる。
そして一気に虫豸の群れに突っ込んだ。
「キキキキキ…キキキキキキキキキィ!!」
「クソッ!オラァ!!」
勢い良く錫杖を振り回す。
子猫丸の詠唱のおかげもあってか、虫豸はだいぶ少なくなってきた。
そこで志摩もその「何か」に気づいた。
「坊…!?そ…それ…」
「あぁ、虫豸はコイツに集っとったんや」
やがて、子猫丸も詠唱を終え、こちらに走ってきた。
志摩も虫豸が居なくなったことを確認し、おそるおそるこちらへやってくる。
そう、
「人…ですよね…?」
虫豸にたかられたせいか、血まみれになった人が、横たわっとった。
幸い、まだ意識はあるようで、俺はそいつの頬をペチペチと叩いた
「起きぃ!おい、しっかりせぇ!!」
「ぼ、僕人ぉ呼んできます!」
「あぁ、頼む!!おい!しっかりせぇ!!」
やがて、ピクリとそいつの肩が動く。
志摩はほっとした様子でそいつに話しかけた。
「だ、大丈夫です…?」
「誰…ですか……?」
「え、え!?えぇと、俺は志摩廉造いうて、正十字学園高等部…」
「ここは、どこですか?」
志摩の自己紹介を華麗に無視したそいつは、
空を見上げて場所を訪ねた。
「西正十字学園町や、ところでお前は…」
お前はどうしてこんなところで虫豸におそわれとったんや?
ときこうとしたところで、後ろから能天気な声が聞こえてくる。
…正直イラっとせえへんかったと言うと、嘘になる
「おやぁ…?皆さん、どうなさったんですか?」
振り向くと、そこには、相変わらずふざけた格好をした
理事長がおった。
- 二羽目 ( No.3 )
- 日時: 2011/09/09 16:50
- 名前: 和華 (ID: hoeZ6M68)
- 参照: http://fblg.jp/sasuyuki/
「アインス、ツヴァイ、…ドライ☆」
ポンっと、爽快な音が聞こえてきました。
気がつくとそこは部屋の中です。
私は血まみれでした。
でも不思議と痛くはありません。
「げぇ!?なんや!?さっきまで路地裏に…」
「私にできないことはありません☆」
そこには4人の男の人が立っていました。
一人は先ほど名乗ってくれた、志摩廉造という人。頭がピンクです。
一人は小さな男の人。坊主頭でメガネの人です。
一人はなんか少し恐いひとです。黄色い鳥頭頭で、…少し目付きが悪いです。
そしてもう一人。この人は何か面白い格好をしています。
私は何が起こったか全然わかりませんでした。
「ところで皆さん、虫豸の駆除、本当にご苦労様でした。」
「いえいえ…。あ、あの、理事長…」
小さな人が、私のを見てきました。
それにともない、ほかの三人もです。
みんなこっちを見ていました。
「この子は…一体なんなんです?」
「なんや、虫豸はコイツに集っとったようなんです。」
「ふぅむ…」
理事長と呼ばれたひとが、私の周りを回っています。
なんだか、少し緊張します。
「あなた、名前は?」
…ナマエ?
名前…名前、たしか、私の名前は…
「ち、茅原、凪…です。」
「ほう、茅原凪さん。では、…失礼ですが、性別と年齢をお伺いしてもよろしいですか?」
セイベツ…?ネンレイ…?
えぇと、えぇっと…
「お、女で、確か15さいだった、ような…」
「女の子やったんかぁ!たしかによう見たらかぁいらしいなあ!!」
志摩廉造さんが、
いきなり声を挙げたので少しびっくりしました。
「やかまし、志摩。っちゅうか、『ような』ってどういう…」
鳥頭頭の人が、私に訪ねてきました。
「いえ、あの…私、その、何も覚えてないんです…」
私の言葉に、みなさん驚いていました。
…でも、理事長と呼ばれた人は、少しだけ笑っていました。
「あのあの、私からも質問…いいですか?」
「どうぞ、茅原凪さん」
「み、皆さんは、誰ですか…?」
得体の知れない、しかも記憶喪失の私の
こんな質問にも、彼らは答えてくれました。
「俺は勝呂や。勝呂竜士。」
「僕は三輪子猫丸言う者です。で、こっちが、」
「志摩廉造どすえ〜。」
三人は他にもいろいろなことを教えてくれました。
彼らは私と同い年の15才で、
正十字学園高等部の一年生だということ。
京都からきたと言うこと。
そして、
祓魔師を目指していると言うこと。
「あの、あなたのことも、おしえてくれますか?」
私は後ろを振り返り、ニヤリと笑っている、
理事長と呼ばれてた人を見ました。
「私はこの正十字学園の理事長をしています、メフィスト・フィレスと申します、気軽にメッフィーとでもお呼びください☆」
そういってメフィストさんは笑いました。
そして、勢いよくたちあがりました。
「あなた、本当に記憶がないんですね?」
「わ、私が覚えているのは、今のところ、名前と、性別と、年齢と…あとは…うー……」
そう言って私は何かを思い出そうとします。
すると、頭のそこから、キィイイインと何かが響きました。
「—私には、兄がいました。」
- 三羽目 ( No.4 )
- 日時: 2011/09/15 19:52
- 名前: 和華 (ID: imuS2CMi)
- 参照: http://fblg.jp/sasuyuki/
「…?茅原さん…」
「兄は、私と18も年が離れています。
兄は詠唱騎士の資格を持つ祓魔師でした。
私は兄と直接あったことはありません。
母は言いました。
『あなたが生まれる前の青い夜の日、彼は私を守って死んだのよ』と。
私はサタンを許しません。
私は—」
耳鳴りのような音が消えました。
体中の力が抜けて、カクンと膝をつきました。
「茅原さん!」
「大丈夫です。大丈夫……」
いつのまにか、兄の存在を思い出していました。
写真でしか見たことのない兄の存在を。
母と、お腹の中にいた私を守って亡くなった兄の存在を—
「あの、私—」
「お兄さんが、青い夜でお亡くなりになられたのですか…。
それはそれは…、ご哀愁様です。」
「そうか、お前も青い夜で親族を亡くしとるんか…」
勝呂竜士さんがそういいました。
…『お前も』?
「俺らもな、青い夜で家族亡くしとるんよ。
そんでもってな、ウチの寺が「祟り寺」言われるようになってもうて」
「坊は打倒サタンを掲げて寺を立ち直すために祓魔師目指しとるんですよ」
サタンは—
たった一晩で、多くの人たちを殺してしまった。
みんなの大切な人たちを、いとも簡単に———
「…さない…」
「茅原さん?」
「私も…私も、サタンを許しません!!
皆の大切な人たちを、いとも簡単に…ッ!!」
私は泣いていました。
涙が止まりません。
そんな私を、三人は励ましてくれました。
私は涙を拭いました。
拭っても拭っても、涙は止まりません。
「なら、貴方も祓魔師になればいい。」
気がつくと、顔のすぐ前にメフィストさんの顔が有りました。
私はびっくりして思わずあとずさってしまいました。
「あなたも祓魔塾に入り、この三人やほかの生徒たちと一緒に祓魔師を目指せばいいではありませんか。」
そういってメフィストさんは両手を広げてどこかを見上げていました。
…なにをみているんだろう。
「で、でもでも、どうやって通えばいいんですか?
その、私は帰る場所がわかりません…」
私は、いくら思い出そうとしても、自分の家がわかりません。
さっき兄のことを思い出した時のように、耳鳴りもしなければ、
スラスラと言葉がでてくるわけでもありませんでした。
「なら彼らの部屋を借りればいいではないですか☆」
「「「はい!?」」」
私がコメントする前に三人が口を開きました。
息ピッタリです。
「理事長、なにいうてるんですか!?コイツ女ですよ!?
俺らはともかく、こいつと志摩を同じ部屋にするなんて危険やないですか!!」
「坊酷い!それどないな意味ですか!?」
「お前が煩悩の塊いうことや。」
皆さんが一斉に騒ぎ出しました。
「理事長はん、なんで僕らの部屋なんです?
女子寮じゃいけまへんのですか?」
「あいにく女子寮は満帆です。
それに、寮は4人部屋ですよ?あなたたちは三人。
…茅原さんが入ればちょうどぴったりではないですか☆」
「う…。それは…そうですけど…、どないします?坊」
三人が悩んでいます。
なんか少し罪悪感を覚えました。
「あ、あのあの、私、その、みなさんに迷惑掛けたくないんです。」
「………」
「私のことはいいです、しばらくすれば、記憶ももどると…」
「俺らに迷惑がかかるから悩んでるんとちゃうわ!
志摩がお前に迷惑かけるから悩んどるんや!!」
「坊酷い!!」
勝呂竜士さんが声をあげました。
続いて、志摩廉造さんが声をあげました。
「いいか、少なくとも俺は、お前が俺らの部屋にくることで迷惑や、なんてこれっぽっちも思わへん!
せやけど、おれらの部屋には、志摩っちゅーどーしようもない変態がいてな?
志摩がお前に迷惑をかけるんやないかー思っとるだけや!!」
「坊、そろそろ俺泣きますけどいいですか?」
迷惑だなんておもわない。勝呂竜士さんが嬉しいことをいってくれました。
そのよこで志摩廉造さんが目に涙を貯めていたけれど、それは見なかったことにしました。
「そうですよ、茅原さん。煩悩の塊がいてもええなら、僕たちの部屋に居てもええんですよ?」
「うわあああん!!子猫さんまで!子猫さんまでそないなこと言うんですか!?
凪ちゃん、大丈夫やで!俺なんもせぇへんよ!!信じてぇな!!」
三輪子猫丸君も、志摩廉造くんもそう言ってくれました。
「み、皆さんがそう言ってくれるなら、しばらくの間…
皆さんのお部屋にお邪魔してもいいんですね…?」
おそるおそる訪ねてみました。
すると、彼らは笑って頷いてくれました。
こうして私は、正十字町でくらすことになったのです。
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