二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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織田信奈の野望 「「ようやくの仕事」」
日時: 2013/07/03 18:06
名前: ぜにがた (ID: IGAMlEcf)

織田信奈の野望の二次創作です!

注意
更新日は決まっていません。
主人公の名前が違います。
歴史の動き方などは大体おなじです。

目次
始まり >>01 >>02 >>03 >>04 >>05>>06 >>07 >>08
美濃の蝮 >>09 >>10 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15 >>16 >>17 >>18
騒がしい長屋 >>19 >>20 >>21 >>22 >>23 >>14 >>25

駄文ですが、いざ出陣!!


最初からは下のページ2からお願いします。

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Re: 織田信奈の野望 「「ようやくの仕事」」 ( No.35 )
日時: 2013/08/13 23:56
名前: ぜにがた (ID: RRLsPOJn)

「あー疲れた、やっと二倍になったなぁ」

龍介は二倍の重量もなった荷台を引く
十四日目の、時刻は昼過ぎ。
龍介と五右衛門はいくつもの村や集落を回り、どうにか目標にこぎ着けていた。

「お、重いでござる」

荷台の重量により、道に深い轍ができる。

「我慢してくれ五右衛門。これがようは俺の首に皮なんだから。
犬千代と待ち合わせたのは確か、この村だったよな?
んーーー・・・お」

額にに汗を浮かべながら龍介は辺りを見渡す。
すると少し先の建物の前に、犬千代の姿を見つけた。
もう少しだ!と休みを訴える身体に活を入れ、ぎぎぎぎと荷台を引っ張る。

「はっはっ、はー。よう犬千代、久しぶりだな交渉の方はどうだった?」

五右衛門が荷台にふにゅーとのびる。

「・・・ここの村と次の村で、半分の値段で買い取ってくれる約束を取り付けた」

「ほ、本当に半分の値段とは・・・犬千代恐れ入るぜ」

「けど次に村かー」と龍介は苦い顔をする。
それから周りに見られないようにちらっと時計を見た。

「ん、刻限までぎりぎりってとこか。どうしたもんかな」

万が一遅れたらおそらく言い訳の好きも与えられず首が飛ぶ。

「あとは買うだけだし、犬千代が先に行って信奈に言っておいてくんないか?」

「分かった。・・・先に戻って遅れたときに、あることないこと言って時間を稼いどく?」

「いや、ふつうに言ってくれればいいんだけどね?」

だがそこで五右衛門が

「しかし、本人がいないのにちゃんと売ってもらえまするか?」

「え゛?そんなことあるの?」

思わず龍介は聞き返してしまった。

「ここはやはり風間氏に。先にかえってもらうべきかと」

「・・・確かに。姫様の説得に失敗したら、飛ぶのは龍介の首だし」

犬千代も同意を示してくる。

「怖いこと言うなよ。・・・二人がそういうなら、じゃあ先に帰らせてもらうぜ。
後は頼んだぞ」

そして二人が建物に入っていくのを見送り、一足先に清洲場に戻っていった。

Re: 織田信奈の野望 「「ようやくの仕事」」 ( No.36 )
日時: 2014/01/22 16:38
名前: ぜにがた (ID: /ZfshGS3)

「な、なんであんたが一人で帰ってくるのよ!
米と三千貫はどうしたの!?さっさと答えなさいよ、サル!」

城に帰ると同時に信奈は、龍介にはなさせる暇を与えなかった。

「ちょ、落ち着けって。せめて話を聞け!イタッ、こら暴れるな」

「あんたがちゃんと仕事をこなせるか心配してたのに、のこのこと帰ってきて、しかも!てぶらで!」

「だからちゃんと元手を増やしたんだって。それに値切るのにも成功して、安くうってくれるようにもしたし
けど、少し時間がかかりそうだから、犬千代達に任せてお前に事情を話しに来たんだってば」

「ふん、どーだか。まぁあの子が関わっているんならぎりぎりまでまってあげるわ」

ようやく会話が成り立った。
なんかこういう展開多くね?と座り直す信奈を見て龍介は思った。

(結局時間が延びなかったということは、交渉失敗てことだな。ああ、俺の首の皮が・・・)

改めて龍介は初めて入った信奈の部屋を鑑賞する。
小さい南蛮の振り子時計、虎の皮の敷物、金平糖、地球儀、壁には種子島が三丁ほどかけられている。そのほかにも、うつけと言われる由縁となりそうな物がごろごろ。

「やっぱり、すげぇ部屋だな」

「うるさいわね。その首が飛ぶまで、黙って座禅でもくんでいればいいじゃない
それになに?やっぱりって」

信奈は明らかに不機嫌そうなめで睨んできた。

「いや、周りの奴からうつけといわれるだけあるなぁ、と思っただけだ」

「なによ、あんたもあたしのことを変な奴だと言いたいわけ?」

「んなわけないだろ。未来から来た俺にとっちゃ、さすが織田信奈だと思う部屋だよ。
日本平定をめざして、日本の誰よりも進んだ文化を目指している
まさにここは(進んだ)文化の部屋だよ。」

「べ、べつにいいじゃない」と信奈はうつむきながら片手で地球儀をくるくる回す。

「そういや、親父さんの葬式にうつけ姿で現れたんだって?」

信奈の肩がぴくっと反応した。

「かわいくないなぁ、素直に泣けばいいじゃないか」

龍介は腕を頭の上で組み、後ろに倒れた。

「あの時は、勝手に死んじゃった父上と、澄まし顔でこれからのことを考える重臣達にムカついたのよ。
誰も真剣に父上の死を悲しんでなかったのよ!?それが悔しかったの」

信奈は金平糖をつかみ龍介に投げてくる、龍介はそれを口でキャッチする

「・・・信勝も・・・そうだったのか?」

Re: 織田信奈の野望 「「ようやくの仕事」」 ( No.37 )
日時: 2014/01/22 16:40
名前: ぜにがた (ID: /ZfshGS3)

「勘十郎は・・・本当に悲しんでいたわ」

「信勝は何度もお前に謀反してるんだってな。けどそのたびに許されてるって犬千代が言ってたな」

「きっと・・・きっと今回みたいなことが起こらなくても勘十郎は謀反するわ。周りの取り巻き達に煽られて」

「そしたらお前はどうするんだ?またあいつのことを許すのか?」

よっ、と反動をつけて龍介はおきあがる。

「つぎ勘十郎、いえ、信勝が謀反したら、今度こそは斬るわ」

信奈は悲しげにうつむくと、なにか小さな声をもらしかけた。
だがすぐに唇をかみしめて、きっと鋭い視線で龍介のことを睨んできた。
戦国大名という感情を押し殺した顔になっていた。

「・・・そうか。だがそれは・・・お前の意志なのか」

その最後の言葉はしばらく部屋に浮かんでいた。

「・・・なによそれ」

「いや、気にしないでくれ。悪いな、へんな空気にしちまって」

「そうよ。足軽風情にこれ以上はなすことなんてないわ
それより、この地球儀を使ってあなたの知能をテストしてあげるわ」

「ほんとにそれよりだな。いいぜその勝負乗った」

「なに一人でいき込んでんの。これはあくまでテストよ、はなからあなたにそんなことみじんも期待してないわ。
ふん、じゃあまずこの地球儀の意味が分かる?地球ってのは丸いのよ」

「知ってるよ、そんなこと俺が来たところでは常識だ」

龍介は立ち上がり、話がしやすいように信奈の近くに座りなおした。

「嘘よ、あんたみたいなやつが知ってるはずもないわ」

「嘘とは心外だな。未来の寺子屋みたいな所で教わったんだ」

「サルの国がそんなに進んでいるなんて、今の内に滅ぼして置かなくちゃ危険だわ」

「おいおい。・・・そんでみんなが南蛮っていってるのが、ここ日本からずっと西に行ったこの辺だ。」

くるくると地球儀を指さしながら、説明していく龍介に、信奈は少し見とれた。
(今まで誰にいっても信じてくれなかったのに、こいつは平然とそれを受け止めるどころか・・・)

「ん?どうした」

「何でもないわよバカッ!
・・・あんた、聖徳寺で私が言ったこと、覚えてる?」

「日本を統一して海の向こうに飛び出すだっけか?」

「そう。この地球儀や種子島を作った南蛮諸国は本当に強いわ。
今の日本じゃ歯も立たないくらい。だから早く日本をまとめて、それらに対抗できる強い国を作らなきゃ。ねぇ、私の考え間違っていると思う?うつけだと思う?」

Re: 織田信奈の野望 「「ようやくの仕事」」 ( No.38 )
日時: 2013/08/15 00:07
名前: ぜにがた (ID: RRLsPOJn)

「おれはそうは思わねぇって言ったろ?織田信奈が特別なだけだ。気にすんな」

そういいながら龍介は、顔を窓の外に向けた。
さっきの語っていた信奈の顔は、少し女の子らしかったからだ。
それを見た龍介は不覚にもドキッとした自分を隠したのだ。
と、そのときどこからか、鐘の音が聞こえてきた。
不意に信奈に顔が、戻った。

「刻限だわ」

しゅらん、と信奈が刀を抜く。

「・・・犬千代の冗談が現実になっちまったか」

Re: 織田信奈の野望 「「ようやくの仕事」」 ( No.39 )
日時: 2013/09/07 07:55
名前: ぜにがた (ID: MfU4i9u3)

刀の刃がギラリとほのかな光を反射する。
その刀を持った信奈が龍介のとなりまで近づいて来たが、当の龍介はは微動だにしない。

「ここで暴れて逃げようとは思わないの?」

「いや」

「そう、じゃあ最期に言い残すことは?死ぬんだから一つぐらい聞いてあげてもいいわよ」

「そうだなぁ、・・・・・・。俺の相棒の忍び、五右衛門にいくつか大事にことを伝えてある。未来からの助言ってことだな。だからおまえがもし、自分の道に行き詰まったり、迷ったりしたら少し頼ってみてくれ。きっと、きっとお前の力になってくれるだろう」

信奈が刀を握りなおした。

「それだけ?」

「ああ」

「そんなわけないでしょ!?死にたくないとか、助けて、とかそうゆうのはないの!?」

なぜか斬る側の信奈が叫んでいた。

「そんなこと言ってもどうにもならないだろう?それにお前が辛くなるだけだ、今も俺を斬った後も。それに男なら、潔くないとな」


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