二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

D.gray-man -存在の証-
日時: 2012/07/17 20:15
名前: 快李&ラン (ID: qs8LIt7f)

 初めまして。またはこんにちは!二人揃って、初の二次小説合作です。
 快李が主に話し言葉を。ランが行動描写・情景描写の付け加えをします。

******************************************

・荒らしはご退出お願いします
・主人公はアレンじゃないです
・キャラ崩壊有り
・駄文です
・誤字脱字があれば、教えてくれたら幸いです

******************************************

 以上が宜しければ、どうぞm(_ _)m

———————*目次*———————

プロローグ.>>2

オリキャラ.>>7
オリキャラの似顔絵.>>68

第01夜 - 存在する者 - >>9
第02夜 - 爆発と共に - >>16
第03夜 - 訪問者との - >>20
第04夜 - 印された日 - >>27
第05夜 - 止まらぬ血 - >>33
第06夜 - 盲目の辛さ - >>39
第07夜 - ルークの親 - >>44
第08夜 - ロボの暴走 - >>56
第09夜 - 追いかけて - >>61
第10夜 - 別れがきた - >>62
第11夜 - ついに外出 - >>67
第12夜 - 意味は有る - >>69
第13夜 - 言葉の重み - >>83
第14夜 - 仲間外れの - >>86
第15夜 - 闇の少年が - >>87
第16夜 - そよ風唱え - >>88 ←**NEW**

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24



Re: D.gray-man -存在の証- ( No.87 )
日時: 2012/07/13 19:45
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

         第十五夜 -闇の少年が-


 ルークが眼を覚ましたときは、真夜中だった。ふと思う。

「ここは...?」

 自分が何しにここへきたのか。どこへ来たのか。イノセンスに記憶を喰われ、目的を失ってしまった。ふと日記を思い出し、急いでノートを取り出す。

—巻き戻しの街...アレンとリナと一緒に任務に来たのか。

 どうして自分が記憶を失っていくのか。そんな事は知らない。

「...三人での任務か......」

—探すか

 街中をほっつき歩いていると、一人の叔母さんが叫んでいた。助けて...助けて。怪我人がいると...。

「...」
「そこの君!お願い!大怪我してる人がいるの!助けて!!」

 その時、おばさんが小声で言った事を...ルークは聞き逃さなかった。「アレンくんと...リナリーちゃんが...!!」

「部屋...案内しろ」
「は...はい!」

—大怪我をさせたのは...大体は予想がつく。ロード・キャメロット。俺の叔母みたいなものだった。外見からして叔母は失礼だが。

 部屋に入ると、リナリーとアレンが倒れ込んでいた。叔母さんの言うとおり、かなりの大怪我だった。

「アレン...リナ...」

 このままでは危険だということは、ルークも十分理解していた。だから...あの一族へ頼むしかない。ただの病院じゃ手に負えないはずだ。

「...ここの近くだったっけか。ブックマン」
「ブックマン...?」
「コイツらを医者んとこに連れてく」
「あ...あの!」
「...」
「私...イノセンスの適合者で...」
「...は?」

—今なんて?.........ああ、そうか。だから...。

「黒の教団の地図だ。それを見て来な」
「あ...ありがとうございます!」
「その前にリナ運ぶの手伝え」

—流石に二人は無理だ。

 ブックマンに電話をかける。ガチャリという音と共に、懐かしい声が聞こえてきた。

「もしもし」
「闇の少年か。久しぶりじゃな」
「リナとアレンがノアに襲われた」
「!!」
「暇か?」
「...準備をしておく」

 連絡は済んだ。ブックマンの居場所まで何時間かはかかる。それまで二人の体力がもつとは考えにくいが、とりあえず進まなければいけなかった。

「...アンタ名前は」
「ミランダです...」
「待っとくから荷物まとめて来い」
「は...はい!」

 どうせなら一緒に行く方がいいか...。後でコムイに言われたら面倒だ。

「行くぞ」

 それにしてもドデカイ時計だな。こんなんじゃ体力の減少は激しい。...どうするか。

Re: D.gray-man -存在の証- ( No.88 )
日時: 2012/07/17 20:14
名前: ラン (ID: qs8LIt7f)

         第十六夜 -そよ風唱え-


 さっきからずっと道を歩き続ける。リナリーとアレンが起きる気配はなくて、ルークとミランダは既に疲れきっていた。

「まだここか...。流石にヤバイな」
「まだ...って。いつまで歩くんですか!?」
「知るか。大体アンタ...アレンの腕引きずってるぞ」
「キャァアァ!スイマセン!スイマセン!」

—俺に謝られてもな。

 さっきからミランダはコケる度にアレンを落としている。ルークにとっては良い思いだった。アレンは大嫌いなのだから。
 そよ風が二人にあたる。その風の臭いを嗅ぐはいなや、ルークは見たことのない表情をした。ポカーンとしているような、おっとりとした表情。

「...おとう......さん...?」

 懐かしい父の臭いを、そよ風は運んできた。とても新鮮な臭いを。
 父はすぐそばにいる。そう思い、ルークはリナリーをミランダに無理矢理持たせ、走り出した。

—お父さん...!

「ルークくん...?ルークくん!?」

 ミランダの声は、そよ風が遮った。それで良かったのかもしれない。止められていたら、ルークは愛する父へ会えなかったのかもしれないから。
 でも臭いは一瞬にして消えた。1キロ走って、ルークは諦めた。こんなに早く見つかるなら、誰も苦労しないと。

「...もどるか」

 アクマを見つけたところで、それが父なのかなんてわからない。アレンがいなければ...そんな事わからないのだから。
 ミランダの元へ戻ると、丁度アクマが彼女を襲っていた頃だった。ミランダはただ怯えていて、壊そうとしない。

「ミランダ!」

 そう叫んだ時、アクマは急に姿を消した。いや、逃げていったようにルークには見えた。

「ヒィィイ...」
「...」

 ミランダの額・手・足からは大量の汗が出ていた。その手でアレンやリナリーを優しく包み込み、守っていた。

—案外心だけは強いのな。

 あのアクマが消えなければ、今頃ミランダは死んでいた。ルークはアクマを破壊できないから。破壊したのが父だったら...。
 それよりアクマがなぜ消えたのか。ルークにはどうしても理解出来なかった。もしかしたらあのアクマが...。

—それはないか。

 ルークは初めて人に手を差し伸べた。ミランダという、一人の女性に。

「行くぞ。ブックマンの所に」

 今日はなんとも機嫌が良い。

Re: D.gray-man -存在の証- ( No.89 )
日時: 2012/07/17 20:11
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)


 ラン、明日は弁当いるのヵ?

Re: D.gray-man -存在の証- ( No.90 )
日時: 2012/07/17 20:18
名前: ラン (ID: qs8LIt7f)

 部活によって異なるよ。授業午前までだから。

Re: D.gray-man -存在の証- ( No.91 )
日時: 2012/07/21 15:27
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

         第十七夜 -ボクの名を-


 ルークとミランダ・・・アレンとリナリーの背中を静かに見つめるひとりのアクマ。そのアクマの脳内に「お父さん」という言葉が蘇ってきた。

「...ルーク」

 コンコンという音と同時に扉を開けると、目の周りが黒い人物がいた。その名を「ブックマン」その奥に、赤髪の眼帯青年の、ブックマン後継者「ラビ」

「久しぶりじゃの」
「...コイツがアレン。重傷なのはリナ。後はよろしく」

 ラビが二人をベットに連れていく為、別の部屋へと移動した。ルークも教団に帰ろうとしたところを、ブックマンに止められた。

「調子はどうじゃ」
「教えるつもりはないよ」
「いつまで黙っておくつもりだ」
「うるさい」
「...忘れているようだな」
「は?」

 振り返ったら、ブックマンは腕を組んで眼を瞑っていた。忘れている...?何を?

「ヒントを与えてやろう。お前には...家族がいる」
「...昔と変わらない意味不明な発言」

 いつもヒントを言うブックマン。でも何を言われたかは覚えていない。たぶん毎回「お前には家族がいる」だと思う。そんなの当たり前だ。俺にはお父さんがいる。

「お主の父のことではないぞ」

 部屋を出て扉を閉めたとたん、そう聞こえた気がした。だったら...俺にとって家族ってなんだよ。
 ふいに誰かの笑顔が蘇ってきた。

「!?」

 頭が痛い。眼から血が出てきた。伯爵がアクマに命令をした。なぜか今回だけ。伯爵の声が聞こえた。

「..ク...しなさい。......もって....さい」

 かすかにだが、そう聞こえた。何故聞こえたのかわからない。きっと同じ声をお父さんも聞いているのだろう。
 血で前が見えなくて。苦しくて...痛くて。その場に倒れ込んだ。その音を聞いたのか、ブックマンも部屋から出てきて叫んだ。

「闇.しょ......!!」

 何を言ったのかは大体予想がついた。ブックマン。俺はもう眠いよ...。探すのにも疲れて、もう何もかもどうでもよくなった。ブックマン...助けて。
 何かを感じるんだ。誰かが俺を呼んでる。闇の向こうから。俺...行かなきゃいけない。
 最後に聞こえた、ブックマンの言葉。

「闇の少年」

 ブックマンの俺の呼び名は「闇の少年」ずっと本当の名を呼んではくれなかった。
 ねぇブックマン。またいつか...「ルーク」って呼んでくれるかい?


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24



この掲示板は過去ログ化されています。