二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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らくだい魔女と天使の宝石 (久しぶりに続きを書きました)
日時: 2010/06/07 16:59
名前: やや (ID: uzSa1/Mq)

コンニチハ。
らくだい魔女シリーズを二次小説で書いて行きたいと思います!

ストーリーは……


フウカがカリンとチトセを巻き込んだ冒険で死んでしまった!!
天国で出会ったのは、死神のミンク。
生き返るには、魔法の国に落ちた天使の涙を見つけなければいけない!?
フウカは、魔法学校に別人として転入して涙を探すが、チトセやカリンにばれそうになって…!?

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Re: らくだい魔女と天使の宝石 ( No.14 )
日時: 2010/04/30 20:25
名前: やや (ID: uzSa1/Mq)

あたしは口を酸欠になった魚みたいにパクパクさせながら驚いていた!

(どうしてカリンとチトセがこんな所にいるのよぉ〜!)


一方のカリンとチトセは、口をパクパクさせている薄紫色で、ゆるいみつあみをしている女の子を「変な人」の様な目で見ていた。


「…どうしたの?」
無言状態を切ったのは、優しくすました顔でニッコリと笑いながら言ったチトセだった。

(ムッカー!)
あたしにそんな態度をしたって効かないっての!

あっ、そっか!
チトセとカリンは分からないのか、あたしの事………


「あの……転入生…かしら…?」
首を右に傾けながらカリンが言った。

なんで知ってるの!


「カリンすごいね!そんな事を知ってたんだ!」
チトセはカリンを褒めた。

カリンの方は、頬を染めながら
「しょ、職員室に行った時にたまたまパティー先生が教えてくれただけで…」

「それでもすごいよ!」
チトセはまた褒めている。


ああ、そっか!
カリンは先生の手伝いで職員室に良く行くから…それで知ってたのか…。


「…うん。コンニチハ。アリスって言うの、友達になってくれる?」
と、まんがの中の可愛らしい女の子のイメージで話した。

「…私なんかで良かったら。」
「うん。いいよ」
と、カリンとチトセは言ってくれた。

(カリンもチトセも、友達なのに…)



「先生には合いに行ったのかな?」

「いいえ」
優しいくすました顔で聞いてくるチトセに、可愛らしい女の子で答えた。

「そっか、じゃあ、パティー先生の所に行こう」

「そうね、パティー先生だったらアリスちゃんのクラスもきっと分かるわぁ」






そんなこんなで、今あたしは、パティー先生の目の前に居る。


「貴方がアリスさん?」
パティー先生は、起こる時とは別人の態度で話しかけてくる。

「はい。」
「そう。 私は貴方のクラスの担任のパティーよ。
宜しくね。」
「いえ、私こそ」



























「転入生の、アリスさんです」
あたしのクラスにあたしが転入生として入る。
そんな経験は今後一切する事は無いだろう。

「じゃあ、挨拶を……」

「アリスです。ヨロシクお願いします。」
と言うと、
ユイちゃん・アリサちゃん・ルカちゃん・ソフィちゃん・エリちゃん       などなど……

の、クラスのみんながあたしを、
「ジー」と見ていた。

(うっ、何か…怖いよ…みんな……)

Re: らくだい魔女と天使の宝石 ( No.15 )
日時: 2010/05/01 20:45
名前: やや (ID: uzSa1/Mq)

あたしのクラスにあたしが転入生として入った日の放課後。

あたしは静かな図書室で知らべ物をしながらため息交じり今日の事を振り返ってみた。








みんなが怖いくらいにあたしの事を見てきたのは、「チトセ君に近寄らないでよね!」って言われたから…分かったんだよね……。
でも一番疲れたのは、給食の時間。

給食の配膳をする為に並べば、質問攻め。
給食を口の中に一口入れれば、質問攻め。
これは疲れたと言うよりきつかった……。
だって……



「何処の国から来たの?」
「得意魔法は?」
「フウカちゃんの知り合いって本当!」




とかの質問が来たから。

Q1「何処の国から来たの?」
A1 銀の国から。
Q2「得意魔法は?」
A2 分からないから……。
Q3「フウカちゃんの知り合いって本当!」
A3小さい頃はね……。


って答えたけど…やっぱりきつかった。

みんなはあたしが死んだ事を知らないみたいだったけど……もし、あたしが死んだ事をみんなが知ったら、「悲しむのかな?」そう思うと…あたしも悲しいから…。
とくに……カリンなんて……。





そう思いながら、「遠い昔に天界から天使が落とした涙の雫」に関係のありそうな、ふんる〜い本を片っ端からぶんどって来て、現在嫌々調べ中。
いくら本が嫌いって言っても、そすがにねぇ………。




そう思いながらページをパラパラめくっていたら、チトセがやって来たの!


本日2回目の(えっ、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〜!)
(何で、またぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜!)

Re: らくだい魔女と天使の宝石 ( No.16 )
日時: 2010/05/02 20:21
名前: やや (ID: uzSa1/Mq)

あたしはまたまた本日2回目の、口を酸欠になった魚みたいにパクパクさせながら驚いていた!


(何でこんな時に必ずあんたが来るのよ〜!)
あたしは心の中でチトセに向かって叫んでいた。


一方のチトセの方は、眉をハの字型にしながらあたしの事を見てきたの!






「何、してるの?」
チトセは優しくすました顔で。
かといっても、少し疑いの様な目で私を見てきた。


「え? ちょっ、ちょっと…調べ物…を、ちょっとだけだけど…」
あたしは可愛らしい女の子で答えた。

まぁ、可愛らしい女の子にもなれたから良いけど……。

でも……チトセはやっぱり未だ、あたしの事を疑いの目で見ている。


「………なぁ、フウカの知り合いって……本当か?」
え?
なっ、何…急に?!

「…ちっ、小さい頃の話だよ……今のフウカちゃんは…天界に……」

「フウカの居場所知ってるのか!?」
チトセはあたしに詰め寄って来た。

あたしが、「今のフウカちゃんは…天界に……」
なんてもらしたから……。
と言っても、フウカはあたしなんだけど……。



チトセに詰め寄られたあたしは、ただただ下を見る事しか出来ないで居た。

「……う…そ…」
黙りこくったあたし達しかいない静かな図書室に、小さな声が聞こえた。

あたしとチトセは、はっとして声の聞こえた方を見るとそこには…呆然と立ち尽くしたカリンが居たの!
カリンは今にも泣き出しそうな顔をしていた。

(ばれちゃうの……?!)
あたしは少し覚悟した。
もしも、もしもだけど…二人にバレたら……その時は、正直に謝ろう。

























































「……………」
誰も何にも喋らない静かな図書室には、
同じ学年で、同じクラス同士の子供達が三人。

一人は、青の城の第十三王子のチトセ。
一人は、緑の城のプリンセスのカリン。
一人は、一度死んでしまった、元銀の城のプリンセスのフウカ。

チトセ、カリン、フウカの3人は皆、下を見つめたまま、何一つ言い出さない。






そして、5分。10分。15分。

時間が過ぎて行った………________。








Re: らくだい魔女と天使の宝石 ( No.17 )
日時: 2010/05/03 19:01
名前: やや (ID: uzSa1/Mq)























「………フウカちゃん…ゴメンナサイ……」
下を見つめたまま、何一つ言い出さない、静かな図書室だった空間を解いたのは、カリンだった。
カリンは、下を見ながらボロボロと涙を流している。

そんなカリンに近寄って、「カリン、泣かないで」って言ってあげたいけど……今のあたしには…無理……。

そう思いながらカリンを複雑な表情で見つめていると、チトセがカリンのそばに近寄って行った。

「……カリンのせいじゃないよ……俺が悪かったんだ……」
チトセは泣きじゃくるカリンに静かに言った。

(チトセ……)
「ただいま、カリン。チトセ。ゴメンネ!
また、一緒に冒険してくれる?」
そう言いたくなった。
カリンもチトセも自分をせめてるって、分かったから……。

すると突然!
胸が痛くなって…息が絶え絶えになったの!
苦しくて、服の上からギュッと押さえつながらうずくまっていたら、カリンがあたしの様子がおかしい事に気がついたみたいだった。

「……アリス…ちゃん……?」
「え?」
チトセもあたしの方に振り向いた。
「おっ、おい!大丈夫か!?」
「アリスちゃん!」
チトセとカリンはあたしの所に近寄って来た。
カリンもチトセもあたふたしているみたい。

苦しくて、目がかすみ出して来た……。
(やっ、やばい…)
そんな目で、あたしはカリンの手を見つけるやいなや、ギュとつかんで、
限界な声をしぼり出した。
「……カリン……」
と、とても小さな声で。

「フウカちゃん? しっかりして!フウカちゃん!」
カリンはそんな小さな声にハッとして、あたしの正体に気がついてしまったみたいだった……。

(カリン……)
そう思った時!
これも突然!
苦しくなくなったの!
ゆっくりと押さえつけていた手を離して、
かすまなくなった目を通常の状態に戻した。
そして、強く握っていたカリンの手を離した。

「…フウカちゃん……大丈夫…なの……?」
未だ心配そうにあたしを顔を覗き込んで来たカリンに頷くだけの反応をした。

「…フウカ…なのか…?」
チトセは元気になったあたしに尋ねて来た。
その質問には、この後に答えた。








Re: らくだい魔女と天使の宝石 ( No.18 )
日時: 2010/05/09 19:06
名前: やや (ID: uzSa1/Mq)




あたしはため息を一つ。
落ち着く為に呼吸を一つ。






































「……私はあたし」
あたしは少し難しい答えを出した。
でも、ワザと「私は私」じゃなくて、「私はあたし」って言ったんだけど、カリンとチトセには分かるかな?


「ちゃんと言えよ」
チトセが静かに言ってきた。
静かだといっても、怒っているみたいなのはすぐに分かった。
幼馴染だからかな?


カリンは「…難しい…」と言った。






私は口の両端を少しつり上げて、笑った。
声を出さず、笑った。
そして……
「金の少女は 自分を探しに 舞い降りた」
と言った。
あたしがあたしの事をこんなふうに言うなんて思わなかった。
けど、本当の事。

チトセは考えていたけどしばらくすると、はっとした様に目を見開いた。
そして、
「フウカが……魔法の国に…居る…」
と言った。
チトセはこう言うのが得意だから、半分合ってて、半分ハズレ。
だって、『フウカ』はココに居るんだもん。

「フウカちゃんじゃ…ないの?」
カリンはあたしに向かって聞いてきた。
カリンは、さっきは自身があったのに、今は自信が無くなっているみたいだった。


そんなに………二人ともあたしの事を知らなかったの……?

あたし……そなに…カリンやチトセと一緒にいなかったっけ……。

何か……寂しい。。。














あたしは、静かな空気に耐えられなくなった。
そして、言った。
「……カリンもチトセもひっどーい! そんなにあたしの事忘れちゃった? 酷いよねぇ〜!」
お面を破り捨てたあたしは、「私」何て言わずに、いつもの「あたし」としてチトセとカリンに喋った。
こっちの方が本当の「あたし」だから。

チトセとカリンは目を見開いてビックリしてる。
まぁ、そりゃあそうだよね。
急にこんなだもんね……。





「…フウカちゃ〜ん!」
「…フウ…カ…」
カリンはあたしに泣きながら抱きついて来るし、
チトセは「嘘だろ…」とか言ってる。

「フウカちゃん!フウカちゃん!」
「そんなに連呼しなくても聞こえるってば!」
「だってぇ〜、フウカちゃんが居るんだも〜ん!」
「本当のあたしじゃないよ?」
「え?」
「どう言う事だ?」
カリンとチトセは不思議そうな物でも見ているかの様な表情をしている。

「…だから、この『あたし』は仮の姿って感じで、別人なの。
で、遠い昔に天界から天使が落とした涙の雫を見つける事が出来たら…生き返る事が出来るの!」
あたしは必死に説明した。
ただでさえ、あたしの話は「分かりにくい」らしいから……。








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