二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 鏡音三大悲劇
- 日時: 2010/03/01 16:46
- 名前: 蒼希 (ID: ouG7SBqg)
鏡音三大悲劇の1つ1つを小説にしていきます^^
下手ですがよろしくお願いします。
予定では、
1Proof of life、soundless voice
2囚人、紙飛行機
3悪ノ娘、悪ノ召使
の順で書いていきたいと思ってます。
蒼希
- Re: 鏡音三大悲劇 ( No.19 )
- 日時: 2010/04/01 21:52
- 名前: 蒼希 (ID: ouG7SBqg)
「・・・・・そうですか、分かりました。」
王女に結果を告げた、
「はい、それではこれ以上あなたの記憶を植え付けるわけにはいかないので、男のほうは連れて行きます」
王女は少し名残惜しそうな顔をして、大臣に子供を引き渡した、
「それでは失礼します」
そう大臣が言った時、王女が口を開き、
「レン!元気でいるのですよ」
大臣は一瞬聞いたことも無い名前に困惑したがすぐに理解した。
掟には、名前をつけるな、までの規則はなかったので大臣は口を出さなかった、
14年後。黄の国。
- Re: 鏡音三大悲劇 ( No.20 )
- 日時: 2010/04/02 11:24
- 名前: 蒼希 (ID: ouG7SBqg)
「何!?この安物の食器は!もっといい物に取り替えて頂戴!!」
「こんな服を私に着ろというの?冗談も程々にして頂戴」
「今すぐシェフを首にしなさい」
「新しい服を調達して頂戴」
「し・・しかし王女様・・・もう・・お金がありません・・・」
「何言ってるの?愚民共から搾り取ればいいじゃない」
「は・・・・はい・・」
王女はとてつもなく我が儘に育ってしまった。
小さい頃から何不自由の無い生活をして、
幼い頃に母親を亡くしたので愛情というものもよく知らない。
「この食器も古いわね。今すぐ新しいものにして頂戴」
「もうお金がありません!」
「前も言ったけど、愚民から搾り取ればいいじゃない」
「し・・しかし、王女様。これ以上取れば国民の生活が・・・」
「私に逆らうというの?」
「そ・・そんなことはありません!!」
「それじゃあ私に従いなさい、もし、私に逆らう者がいたら・・・粛清してしまいなさい」
「はい・・・・」
- Re: 鏡音三大悲劇 ( No.21 )
- 日時: 2010/04/02 13:01
- 名前: 蒼希 (ID: ouG7SBqg)
「失礼します」
大臣が王女のいる部屋に入ってきた。
「何の用なの?」
「新しい召使がやってきました」
その言葉を聞き、王女は鼻で笑い、言った。
「今までの召使はなかなか長続きしなかったらからね、今度の召使はどうかしら」
大臣は少し気まずそうにして、合図をした、
その合図で扉が開いた。
「失礼します。」
一人の召使の格好をした青年が入ってきた。
「今度の召使は幼いわね・・・顔を上げなさい」
そう言われた召使は顔をあげた。
「久しぶりです、王女様」
そう言われた王女は驚いた顔を見せた、
「あなた・・・・・レン?」
そういわれた召使は優しく微笑んだ。
- Re: 鏡音三大悲劇 ( No.22 )
- 日時: 2010/04/02 15:10
- 名前: 蒼希 (ID: ouG7SBqg)
幼い頃、母親から聞いていた、
私は双子だということを。
私は母親にもう一人はどこにいるの?と聞いたことがある。
そのたびに母親は悲しそうな顔をしていた。
大きくなるにつれて私は知った
掟のことを。
そして、母親がいなくなる前に私にこう言った、
もう一人の子の名前は、『レン』であることを。
だけど私はそのことを大きくなるにつれて忘れてしまっていた。
——————————————————
僕は物心ついたときから孤児院にいた。
そこで暮らしているうちに僕は『捨てられた』と分かった、
ある日、夜中に目が覚めた僕はトイレに行った。
ベッドに戻ろうとしたとき、声が聞こえた。
いつもなら気にしないでベッドに戻るけどその日だけは違った。
僕の名前が聞こえたからだ。
僕はその場に立ち止まり、耳をすませた。
「レン君って、王女の子供にそっくりじゃありません?」
「あなた何も知らないの?」
「はい・・・。」
「レン君は、王女の子供なのよ」
「え?でもレン君は王女の子供と同い年じゃ・・」
「レン君は王女の子供のリン様と双子なのよ。」
「え??そうなんですか?それじゃあ何で城で暮らしてないんですか?」
「掟なのよ。跡継ぎが双子ならふさわしいものは残し、ふさわしくないものは城から追い出せ、という」
「それじゃあ、レン君はふさわしくないと判断されたのですか?」
「そういうことになるわね、でも噂では女のほうが操りやすいという大臣の思惑といわれているわ。」
「それじゃあ、レン君がもしふさわしいと判断されていたらリン様がこの孤児院にいたってことですか?」
僕は驚きを隠せなかった。
前から外に出るとリン様にそっくりね、と声をかけられたことがあったりしたけど・・・・。
僕はリン様と双子だったんだ・・・。
話してみたい・・・。
でも、立場が違いすぎる。
城の中で働いてる使用人になろうかな?
でも、いつ首になるか分からないし・・・。
リン様と話せるとも限らないな・・・。
この前、リン様を見たとき、そばに誰か立っていた。
あの人はたしか・・・召使?
そうだ。召使になろう!
- Re: 鏡音三大悲劇 ( No.23 )
- 日時: 2010/04/05 23:01
- 名前: 蒼希 (ID: ouG7SBqg)
私達のやり取りを聞いていた大臣は驚いた様子になった。
まさかお互いが自分達の関係を知っていたとは思わなかったのだろう。
だけど全ては遅い。
この国で一番偉いのは王女様。
王女様が始めて、いや2度目の対面を果たしたのだ。
今まで一緒に暮らすべきであった人物と。
1度目は生まれてすぐ。2度目は今。
今、この2人を引き離そうとすると自分がどうなるのかは分からない。
もう、自分は何も言わないでおこう。所詮は14歳の子供だ。
どうにでもなる。
「あなたっ!!本当にレンなの?」
「はい。レンでございます。リン様。」
『リン様』その一言が2人を隔てた厚い壁をあらわした。
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