二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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イナズマイレブン 黒田エリの好きな人
日時: 2011/06/05 19:39
名前: 紅花 ◆iX9wdiXS9k (ID: LQ45f2Hx)

 始めまして、紅花と申します。
 
 注意事項↓
 1オリ設定とオリキャラが出てきます
 2荒しとパクリはやめてください
 3駄作です
 
  上に当てはまる人は、回れ右!


 
 登場人物↓ 増えます
 黒田 エリ くろだ えり ♀ 
「あたし、男どもとグラウンド走り回ってるほうが性に合うんだよねー」
 主人公。明るく活発で大雑把。涙もろいが男勝り。
 背が高く、好きな人が自分より背が低いためそのことを気にしている。
 小説大好き、絵をかくのが好き。土日は家でごろごろ。
 猫の品種に詳しい。変なことをたくさん知ってるわりには非常識。
 
 若田 進 わかた すすむ ♂
「学校と違うんだよねー、ここにいると」
 エリのクラスメート。学校にいると、大人しく無口で物静かで博識な男の子。
 しかし学校からでると一変して元気で明るく生意気で毒舌になる。
 二卵性の双子の弟。ただし、兄より背が高い。

 ナナ ♀
「とし? そんなもの、忘れたわ」
 ホームレスの少女。ミステリアスな雰囲気。
 全然ホームレスには見えない。推定七歳。

 谷村 律 たにむら りつ ♀
「えっと……佐久間先輩のファンです!」
 帝国の女の子。佐久間と同じ眼帯をしている。
 ビビリ、小心者、あがり症。恥かしがりやで超内気。
 おばけやしきに入ったことない歴とホラーみたことない歴13年。

 切先 刃 きっさき やいば ♂
「名前? ああ、俺がつけたんだが、どうした?」
 雷門中にきた転校生。律儀な性格で、どんなに嫌なことでも、申し付けられるとかならずそれをする。
 超☆非常識。本名は剣寺。

 剣寺 白刃 つるぎでら しらは ♀
「オレは白刃。あん? 名前? 名前が全てじゃねぇだろ?」
 刃の実の姉。柔道黒帯。オレっ子。
 鬼道に一目ぼれして雷門に転校すると決めた。

 黒田 ミリ くろだ みり ♀
「ち、ちっちゃいは禁句です!」
 エリの誇り高き姉。成績優秀、品行方正。
 身長はエリに奪われたらしく、高3となった今も栗松と同じくらいの身長。
 イタリアに留学中。

 笹目 雪 ささめ ゆき ♀
「ん? 治くんの顔は兇悪じゃないよ〜」
 吹雪の従妹。オサーム様の彼女。
 柔和で穏やかで天然ででもキレると怖い。

 目次
 第一章 スタートまで 
 第一話 「黒田エリ」 >>1
  だいじょうぶ? と聞かれた。アルトで。
 第二話 転ぶなよ! >>2
  はい、もう転びません。
 第三話 拒絶 >>3
  彼女は暖かかった。
 第四話 台湾 >>4
  遠いのかな、台湾は
 第五話 ナナ >>8
  絶対に、気のせいだ。
 第六話 高雄 >>11
  黒田さん
 第七話 日本へ >>12
  are you ok?

 第二章 恋する乙女(?)は全力投球!
 第八話 夢よりも恋をおっかけてます! >>16
  ……え? 世間知らず? でも、私、太陽が東からあがって西に沈むこと知ってるよ。
 第九話 マネキン >>20 ホラーっぽい
  でも、たしかその向日葵の所為で、俺、睡眠不足になったんだよね?
 第十話 意外な姉弟と眼帯少女 >>21
  ほら、私達、よく似てるでしょ?
 第十一話 諦める才能 >>24
  私、傍にいられるだけで、貴方の後姿を見ることができるだけで、幸せだから。
 第十二話 郵便配達の男の子 >>25
  そうだよ。人生、そんな甘くない。
 第十三話 〈潜む者〉 >>26
  努力するってことを、学びたい。
 第十四話 幸せな時間 >>29
  幸せな時間はたった一言で、小さな行動で——壊れてしまう。
 第十五話 〈潜む者〉のせせら笑い >>30
  これが本当の貴方なの? 
 第十六話 triangle >>31
  もう、後戻りはできない。
 第十七話 生贄 >>32
  私を止めたければ、生贄をよこせ。
 第十八話 多重人格 >>40
  マジありえないから!
 第十九話 壊れやすいもの >>43
  なんで、なんで壊れやすいものが、この世に溢れているんだろう。
 第二十話 エリの姉 >>44
  身長は栗松。
 第二十一話 レーゼと私 >>45
  私は、〝黒田エリ〟と言う名の女子しか、生贄にする気がしないのだよ。
 第二十二話 名字を隠した少女 >>47
  名字は不明。本人が隠したいらしい。
 第二十三話 壊し魔 >>48
  私の父の名前は、影山澪冶。
 第二十四話 二人の少年の会話の内容 >>49 
  あぁ、お前が誰のこと好きかも知ってるぜ?
 第二十五話 若田の毒舌攻撃 >>52
  ブラック化した若田を止められるのは、恐らく彼の双子の兄だけです。
 第二十六話 ツンデレなポニテ二人 >>53
  猫は三年の恩を三日で忘れる——でも、俺は三秒で忘れるからね。
 第二十七話 澪の挑戦 >>54
  ポジティブ、それがとりえだ!
 第二十八話 男子と女子の会議  >>55
  似たもの同士の男女の会議 
 第二十九話 シスコンの妹様  >>56
  鬼道キャラ崩壊です注意。
 第三十話 でーと >>60
  いつらに捕まったら、なにされるかわかんないから。
 第三十一話 マキちゃん  >>62
  波乱に満ちた恋する乙女の毎日
 第三十二話 日曜日の公園 >>65
  直球って、何?
 第三十三話 ミリの正体 >>66
 はじめまして。いいえ——久しぶり。
 第三十四話 お陽さま園 >>67
  こまかいことは、あとまわし。
 第三十五話 三角関係が四角関係になる日 >>68
  今までの、帳消し。
 
 第三章 四角関係
 第三十六話 御影と戦国  >>69
  喧嘩するほど仲がいい。
 第三十七話 スランプ中の神  >>72
  ——私、一年中貴方のこと思ってたんだから。
 第三十八話 刃のお姉さん >>73
  恋する乙女はトラブルメーカー。
 第三十九話 綱海と剣寺 >>74
  はじめまして! 剣寺白刃です!
 第四十話 ちょっと調子にのってきた >>75
  本当にお願いだから仲良くしてね。
 第四十一話 中秋節  >>78
  明日はお休み! ……だといいな
 第四十二話 好敵手 >>79
  そう、俺たちは好敵手(ライバル)。ねぇ、だから仲良くしよ?
 第四十三話 デートしよ? >>80
  あのさ、音無さん。
 第四十四話 春奈の苦悩 >>81
  私って悪い妹だね。
 第四十五話 音無と切先にとって一番恐ろしいホラー >>82
  世界一恐ろしいホラー。
 第四十六話 どうでもいい雑談 >>86
  本編との関連なし。
 第四十七話 男勝りな白雪姫 >>87
  でも、大好きだよ。
 第四十八話 髪の毛マフラーカップル >>89
  十月一日、金曜日の秋祭りにて。黒田エリ。
 第四十九話 かわいそうな女の子 >>94 
  二見さんは再び倒れた。
 
 第四章 愛してるとキス、さあどっち?
 第五十話 新たな一角 >>105
  妬けるなあ。



 短編っぽいものや番外編
 カゲトのガールフレンド >>35 
 連想ゲーム。ちょうくだらない。 >>46 
 お酒の力にご用心 >>97
 ヒロトと玲名と緑川 >>99>>101
 五秒−“クララ” >>106-107
    
 私の駄作にコメントをくださった神さま
 氷橙風 さま
 日奈 さま
 海刀 さま
 空梨逢 さま
 レモンティー さま
 癒玖刃 さま
 ユキナ さま

 お知らせ >>10

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Re: イナズマイレブン 黒田エリの好きな人 ( No.42 )
日時: 2010/09/05 19:27
名前: 紅花 ◆iX9wdiXS9k (ID: 3P/76RIf)

ほんとにごめんなさい!
橙ですよね、凍じゃないですよね!?
私はどれほど長い間勘違いしていたんだ!
はい、表も裏も、エリのことが好きです!
しかも表までキス!
はい、もし私だったら速効おーけーしてます!なんてたってりゅうたんは私の嫁!
人懐っこいりゅうたん、凛々しいりゅうたん、レーゼ、全部纏めておーけーするんだ、エリ!!
これは私がすっごく憧れていることだぞ!?
はい、ムカつきます、このらぶらぶカゲマキ!
たぶんエリはこの二人についても厳しく制限するとおもいます。
ごめんなさい、氷橙風さんのコメントみるとわたしも平常心保てなくなります。
ああ、これから事件おこりますね。
なので乞うご期待!(誰も期待してないって
ありがとうございました!

Re: イナズマイレブン 黒田エリの好きな人 ( No.43 )
日時: 2010/09/05 20:33
名前: 紅花 ◆iX9wdiXS9k (ID: 3P/76RIf)


 第十九話 壊れやすいもの

 *
  なんで、なんで壊れやすいものが、この世に溢れているんだろう。
 * 

「おはようございます……」

 テレビの目覚し機能で目覚める私達。
 ふぁあ、と欠伸をするマキちゃん。
 蒼くて長い髪が、すっごく可愛らしい。紅の瞳は、まだ眠そうだ。
 私は鏡を覗く。相変わらず、ぼさぼさしてる。
 天然パーマの寝起きはこんな感じ。
 鳥の巣みたいな? 
 髪を梳いて元に戻すけど、やっぱり跳ねてる。
 髪を梳く私の隣で、マキちゃんが髪の毛をセンプウキみたいなお団子にしている。
 
「男どもはまだ起きないのかしら?」
「みたいですね……あっ、私がカゲトくんを起こしにいきますね!」

 眠そうだったマキちゃんの眠気がふっとんだらしい。
 紅の瞳がキラキラと輝いてる。
 変換早すぎ。
 スキップし、鼻歌を歌いながら、一直線にカゲトとリュウジくんのいる部屋にいくマキちゃん。
 ふぅ、と溜息をついて食パンを焼き、マヨネーズと卵を取り出す。マヨネーズを塗って、マッシャーで潰した卵を加えると、すっごく美味しいんだ。
 
「今日はいい天気だよー!!」
「はぁ?」

 カゲトの呆れた声が聞こえてくる。まあ、そんな彼の気持ちもわかる。
 だって、外から響いてくるのは、雨の砕ける音ばっかりだったから。
 それって超ウザイ。
 だって、天然パーマは水に濡れたり、湿気があるとすると、跳ねるんだよ。
 ぎゅーって髪をひっぱって、続けて朝ごはんをつくる。
 今日はかなり早起きしたから、目玉焼き、つくろっかな。
 卵を四つ取り出して、コンコン、とフライパンにぶつける。
 うちって、卵の使用率高いよなぁ。鳥さんには感謝しなきゃねぇ。
 そんなことを考えながらやっていると、

「ふぁ〜、眠い眠い」
「あぁ、雨かぁ。これじゃ星が見られないや」

 窓の外を見て、憂鬱そうに呟くリュウジくん。
 もう! 憂鬱なのはこっちよ!
 そう思いながら、パンにマヨネーズを塗り、卵を加え、それから目玉焼きを他のお皿にいれる。トレイに乗せて運ぶ。

「ごめんなさい、お義姉さん。手伝わなくて……」
「いいって、いいって」

 すまなさそうに言うマキちゃんに、私は右手をヒラヒラふる。
 ってか、いつのまに「お義姉さん」になったんだ、私。
 「おふくろ」と「姑」の気分を味わう、15歳の複雑な朝。

「んぐんぐ。んぐぐぐぐんぐぐ?」
「なに言ってんの、カゲト」
「もぐぐ。もぐぐぐぐぐ」
「リュウジくんまで、なに言ってんの? もう、二人ともごっくんしてから話なさい!」

 完全に小さい子扱いされている二人の男、そして完全に子どもをしつけている母親になっている私。
 二人とも素直に私の言うことを聞いて、口の中にあるものを呑み込む。
 因みに、リュウジくんはもちろん人懐っこい状態だ。
 素直に聞いてくれるのは嬉しいんだけど、なんか、複雑。
 
「マキにさ、相合傘にするか、しないかって聞いたんだよ」
「あたりまえじゃない、相合傘だよ」
「今日、郵便配達しないの。学校いくって」
「勉強忘れてないでしょうね?」
「もっちろん!」
「宿題は? ティッシュは? ハンカチは?」
「うわ、やべ、マキがくれたハンカチと昔のハンカチ交換するの忘れてた!」
「ちょっと、そんな大切なこと忘れないでよ!」

 カゲトとマキめ! いつの間にそんな親しい関係になった!?
 姉と赤の他人が居る場で堂々と相合傘するかどうかと聞いてるお前等は……うらやましすぎる!!
 ってかなんでおふくろになってんだ私!
 宿題は、ティッシュは、ハンカチはって、完璧な母親だよ!
 とりあえず、学校行くか……。
 朝ごはんを食べ終え、制服に着替えると、鞄を持って出かける。傘は黒。因みにマキちゃんとカゲトのは、ブルーで紫陽花の絵が描いてある。マキちゃんのやつだ。
 で、リュウジくんが、紺色。星座が色々描かれたやつ。本当に星が好きなんだなぁ。
 傘を開ける。ばっと、花が三つ咲く。
 さっきまで、雨はやさしいワルツを踊っていたのに、今ではもう、激しいタップダンスに変わっている。
 あっ……二見さん!? その先にいるのは……一郎太!
 二見さんは喜び勇んで一郎太のほうへ走っていくと、一郎太の、蒼い傘の中に入って、自分の桃色の傘を畳む。
 その横顔が、凄く楽しそうだ。
 胸が引き裂かれそうで、私は走り出した。
 転んだってどうでもいいよ。血がでなけりゃね。
 そうしてたら、誰かにぶつかった。その誰かは、傘をさしてなかった。
 その誰かが振り向く。

「ごっ、ごめんなさい……」

 白くて細長い顔、黒くてつやつやした長髪を、無造作に束ねている。前髪だけ、明るく鮮やかなオレンジに染められている。 
 着ているのは……雷門中の制服? でも、こんなこ見たことない。
 鋭くて小さい目がぎらぎら光る。ひっ、怖い。
 
「べつに」

 彼はそっけなくいった。
 それから、私の制服を見て、

「雷門中の子?」
「は、はい!」
「俺、転校生」
「えっと、名前は……」

 彼はくすっと笑った。
 自嘲的な笑みだけど、レーゼの笑みに似ている。
 そう感じた。

「切先刃(きっさき やいば)。それが俺の名前。自分でつけた」

 へっ?
 拍子抜けした。
 ちょちょちょ、なんでよりによってそんな名前つけるの!?
 驚いている私を他所に、彼はリュウジくんを見つけて、彼の傘のなかに入った。
 それからリュウジくんとなにやら喋りだした。
 なになに、この展開!?
 リュウジくんと刃くんの目が、熱っぽくなってる!?
 なんだか、自分だけ仲間はずれみたいな感じになって、私はもっと早く歩いた。
 すると、ハルちゃんと鬼道が歩いてた。

「はるちゃん、鬼道!」

 二人が振り返る。

「あっ、エリさん!」
「黒田」
「やっほー。サッカー部のみんなは元気?」

 二人は顔を見合わせた。
 えっ? これって、やばくない?
 
「えっと、それが、」

 言いにくそうに口を開くはるちゃん。


「風丸くん、サッカー部やめちゃって」
「えっ……?」


 *
 友達と一緒の安らぎの時間は、その一言によって、崩れ去った。
 *

Re: イナズマイレブン 黒田エリの好きな人 ( No.44 )
日時: 2010/09/07 18:05
名前: 紅花 ◆iX9wdiXS9k (ID: lL8RIxSj)


 第二十話 エリの姉

 *
 風丸くん、サッカー部やめちゃって。
 *

 夏だからだろうか、放課後でも、まだ太陽が煌いている。
 私は教室で、机に頬杖をついていた。
 それは誰にとっても惜しい結果だったに違いない。
 イナズマジャパンの風、風丸一郎太の離脱は。
 はるちゃんの一言が、私の肩にのっかかる。
 たぶん、彼は二見さんと長い時間を過ごそうとしての決断なのだろう。
 そう思ったら、心がズタズタに引き裂かれるような感じがした。
 気付いたら、私は、眠りと言う名の深い海へと沈んでいった。

「ん……?」

 汽車に乗ってる夢を見た。
 がたんごとんがたんごとん、不安定に揺れている汽車。
 その中で、私は名前を呼ばれて、目が覚めた。
 目の前には、見慣れた風景。
 そして、緑色の柔らかい、絹のような髪。
 すっと指を通す。天然パーマなのだろうか、絡まりあっている。
 無理矢理指をしたに引っ張ろうとしたら、いたっと言って彼は振り返った。
 ——緑川リュウジ。
 
「リュウジくん……?」
「あぁ、やっと起きた!」
「エリったら相変わらずよく寝るんだから」
「ああ、全然変わらんな」
「お義姉さん、今日は早起きしましたもんね〜」

 栗松と同じくらいの身長の少女。
 栗色の、ウェーブした長髪が可愛らしい。
 どっかの学校の制服を着ている。
 今の状態を整理すると……。
 私は、リュウジくんにオンブされている。オーマイゴット、下ろせぇ!
 そして、栗松と同じくらいの身長の少女、一見小学生だけど、実は高校三年生、私の姉。
 その隣に並んでるのはカゲトとマキ。
 うそ、まじかよ!

「ミリ姉(ねえ)!」

 彼女は黒田ミリ、私の実の姉。現在イタリアに絶賛留学中……だったはずなんだけど。
 生まれたときからちっちゃかったからミリって名前になった。
 ミリ姉は私より三歳年上。成績優秀、品行方正。そんでもって優しい、素晴しいお姉さん。
 ただ、我が誇りの姉は、身長を私に奪われてしまったらしく、いまだ小学生体型を維持中だ。
 
「なんで、イタリアにいるはずじゃ、」
「フィディオがカツ丼、デモー二オは寿司を土産にもってこいって言われたの。あっ、フィディオとデモー二オ、知ってる?」
「知らないって!」
「ま、そういうことで、今晩とめて」
「えぇ!?」
「えぇじゃないの。エリったら、口の悪さをどうにかしなさいよね」

 私はただただ呆然とするしかなかった。
 そしてトドメの一撃は、リュウジに、

「あとで、屋上に来い」

 と、レーゼっぽい声で言われたことだった。
 黒田エリ、15歳にしておふくろと姑と恋する乙女の気持ちを感じた女。

 *
  リュウジくんにオンブされている。
 *

Re: イナズマイレブン 黒田エリの好きな人 ( No.45 )
日時: 2010/09/07 18:09
名前: 紅花 ◆iX9wdiXS9k (ID: lL8RIxSj)

 第二十一話 緑エリ

 *
 リュウジくんに呼ばれた——屋上に。
 *

 
 いってみると、<潜む者>——レーゼ状態になっていた。
 
「なぁ、」

 両足で交互に黒いサッカーボールを蹴りながら、レーゼが口を開いた。

「風丸一郎太の家はどこにある?」
「えっ、あっちだけど……」

 東の方を指差す。
 レーゼが私の目を見る。嘘をついているか試されてるみたいで、ヤなかんじ。

「じゃあ、今から破壊しにいこう」

 ボールを蹴り上げる。
 重力に引っ張られて落ちたボールを右足で思いっきり踏みつける。
 なんでボールがパンクしないのか、不思議なくらいだ。

「破壊しようって……だめじゃない!!」
「何故だ?」

 黒い目がじっとこちらを見つめる。
 ちょっと、言いたくなかった。
 元カレだからって。
 言ったら火に油を注いでるみたいなことになるかもしれないじゃない?

「なぜだって……サッカーの仲間だからよ」

 冷笑するレーゼ。
 ぞわりと背筋がたつ。

「好きだからじゃないのか」
「違うに決まってるじゃない! 色々詮索してくる男はモテないんだからね!」

 そう言ってやると、首を傾げるレーゼ。

「なに考えてんのよ」

 くすっと笑って——せせら笑いだけどね——レーゼが答える。

「何故私はこのような女子(おなご)を好きになったんだろうか? わからぬな」
「うっわぁ、ひどい! ってかなんで好きになるのよ! いっとくけど、私、幼女体型——背高いけど——+最近太ってきてるんだからね!」
「あぁ、ここか」

 ぷにぷにと私の脹脛の肉を抓るレーゼ。
 顔つきと声は可愛らしいけど、やってることは許せない!
 右足でレーゼを蹴ろうとする。左に転がって私を避けるレーゼ。

「もし私が穿いていたのがスカートだったら、ぜったいセクハラの罪とかで控訴してやるんだから!」
「お前の穿いているパンツなどに興味はないし、お前にスカートが似合うとは思えぬ」
「お黙り!」

 今度は左足を使ったけど、今度は右に転がって避けられた。
 くっそぉ、言いたい放題しやがって!
 
「スカートが似合わないってことは認めるわ。でも、直接口にだすなんてっ! さいってー! むしろあんたの方がスカート似合ってるわよ、この宇宙人!」
「何故私はこのような女子を好きになったんだろうか? わからぬな。口も手足も乱暴なら、スカートも似合わずすぐ怒る。世も末だな」
「にぎゃ————っ!」

 怒りの雄叫びを上げて拳を突き出した瞬間、腕をつかまれた。
 うっ、ヤバイ。

「さて、風丸一郎太の家を破壊しにいこうか」
「あっ! だめ!」
「私を止めたいか?」

 冷静な声で言うレーゼ。口元には勝利を確信した笑み。

「なら、生贄をさしだせ」
「さ、探しにいきなさいよ! ディアムとかクリプトとかマキとか、可愛いこならいっぱいいるでしょ? もっともマキはカゲトに許されないと思うけど!」

 にやりと、レーゼの笑みが広がっていく。
 ちっ、ちかい。

「何故私はこのような女子を好きになったんだろうか? わからぬいな。口も手も足も乱暴で、スカートも似合わずすぐ怒り、頭もいいとはいえないのにな」
「ひどっ。あんたね、人を尊重するってことを——」
「不思議だな。私は、このような野蛮な、〝黒田エリ〟と言う女子しか、生贄にする気がしないのだよ」

 頭が真っ白になって、覚えていたのは、レーゼの唇の柔らかさだけだった。

 *
 私は、〝黒田エリ〟と言う女子しか、生贄にする気がしないのだよ。
 *

Re: イナズマイレブン 黒田エリの好きな人 ( No.46 )
日時: 2010/09/08 18:56
名前: 紅花 ◆iX9wdiXS9k (ID: p./2qFOd)


 参照二百突破記念 連想ゲーム!

 紅花「ってことで連想ゲームを始めマース!」
 レーゼ「お題は?」
 紅花「エリ!」
 レーゼ「生贄」
 紅花「返答早いって。じゃーリュウジは?」
 緑川「ん? 生贄ねぇ。生贄つったら……可愛い子?」
 紅花「ふぅむ」

 紅花「あっ、風丸と百、豪炎寺に鬼道!」
 風丸「なにやってるんだ?」
 紅花「連想ゲームってやだなぁ、リュウジもレーゼも揃って風丸くん睨んで…って風丸までレーゼとリュウジを睨んでる!?」
 百「お題は?」
 紅花「可愛い子」
 豪炎寺「夕香」
 紅花「早い。早すぎるよ。あんたの頭は夕香ちゃんとサッカーで構成されてるね、たぶん」
 緑川「言えてるね。で、鬼道くんはどうで……」
 鬼道「春奈だな」
 紅花「早い。あんたも早い。二人のシスコンめ。早すぎるよ。まぁ、この二人が言いそうなのは自分の妹だけだろうけどね。シスコンだから」
 百「春奈さん……えっと、マネージャー?」
 紅花「流石百。普通の答えだ。で、風丸は……」
 風丸「マネージャーつったら……」
 紅花「エリと春奈はダメだよ。だしたことあるから」
 風丸「夏未?」
 紅花「なるほど。うん、じゃあ他の人たち探してくる」

 紅花「あっ、不動、綱海、土方、木暮、壁山! 連想ゲームしない?」
 壁山「いいっすよ〜」
 綱海「めんどくせぇなぁ。ま、いっか」
 木暮「連想ゲームぅ? うっしっしっしっし、なんか面白そ〜」
 土方「連想ゲームか。よく弟たちとやったなぁ」
 紅花「はいはいそこ遠い目しない」
 不動「は? 誰がそんなくだらねーこと、」
 紅花「やらないのなら、彼女つくったげる♪」
 不動「お題は?」
 紅花「うわ、早い。そんなに彼女嫌いか。じゃあお題ね、夏未」
 不動「ボンボン」
 紅花「お嬢じゃなくてボンボンか。流石不動、口悪いね」
 不動「うざい。だまれ」
 紅花「ハイ、次、壁山」
 壁山「ショコラ・ボンボンっす。因みにショコラ・ボンボンはフランスのお菓子っす」
 紅花「壁山、お前はなんで食べ物に関しては詳しいんだ……?」
 壁山「人間、食べ物がないと生きてられないっす」
 紅花「あんたほどの量はいらないと思うが……。ま、いいや、土方!」
 土方「おれか? うぅん、チョコレート?」
 紅花「うわぁ、中途半端! ま、いいや、綱海!」
 綱海「おれか? ……やっぱ海!」
 紅花「言うと思った! ってかどうつながった!?」
 綱海「チョコレートつったらバレンタイン、バレンタインつったら冬、冬つったら夏、夏つったら海! どうだ、すごいだろ!?」
 紅花「長いわ! 冬っていったら夏が理解できない!!」
 綱海「まー、お前頭よくないかr」
 紅花「あんたに言われたくねぇえええ! あぁ、もー、木暮! 次はお前だ!!」
 木暮「海つったら水着だね。うっしっしっしっし〜」
 紅花「お前今春奈の水着姿を思い浮かべたな!? 春奈にチクってやr」
 木暮「してないって! だから言うな!」
 紅花「(この慌てぶりが可愛いんだよなぁ……)じゃ、次いくぜぃ!」

 紅花「円堂、吹雪、染岡、栗松、佐久間、虎丸、ヒロト、エリ、ミリ、刃!」
 染岡「暇人がきやがったか……」
 ミリ「なんのようなの?」
 紅花「うん、連想ゲームしない?」
 ミリ「れんそうげぇむ?」
 紅花「うん、ミリつったらちっちゃいってやつ」
 ミリ「なっ……私だってちっちゃいこと気にしてるのよ!? それをあなたは……!」
 エリ「なぁるほど、ヒロトつったら宇宙人、円堂つったらサッカーバカってあれね?」
 紅花「流石私の分身。物分りがいいね〜☆」
 エリ「誰があんたの分身だっ!」
 紅花「うん、じゃあミリ、始めるよ。お題は水着」
 ミリ「え、えぇ!? 水着ぃ!? 前の出題者は絶対男の子だよね!?」
 紅花「鋭いね。そのとおりだよ」
 ミリ「えぇっとぉ、あの、そのぉ、プール?」
 紅花「あぁ、まともさんがまた増えたよ。百ちゃんと同じまともグループ」
 ミリ「だめ……ですか?」
 紅花「いや、いいけど。じゃー虎丸!」
 虎丸「へっ? 僕ですか? プールって言ったら……水?」
 紅花「うっわぁ、中途半端すぎるよ! 土方と同じだぁ! ってことで次、栗松」
 栗松「えっ? 水、ヤンスか? えぇっと……炎?」
 紅花「どうつながった」
 栗松「水の反対が炎だから……」
 紅花「あぁ、綱海二号。で、染岡!」
 染岡「炎か……豪炎寺?」
 紅花「うわぁ、中途半端くん三号。あと、シスコンと夕香は禁止だからね、ハイヒロト」
 ヒロト「えっ……夕香ちゃんとシスコン禁止? ……球根?」
 紅花「球根! 言えてる! あの髪型球根に似てるもんね! よっしゃぁ刃!」
 刃「俺かよ。球根つったら……花?」
 紅花「律儀なお方……。後ろでエリが花って呟いたから花って、律儀だねぇ……。感心感心。次佐久間!」
 佐久間「花、か。花、と言ったら……」
 律「佐久間先輩!」
 紅花「うわっ、いつの間に現れた、律!! ってどうつながった!?」
 律「花といったらステキ、ステキといったら佐久間先輩しかないじゃありませんか!?」
 紅花「りっちゃん、臆病ちゃんからハイテンションちゃんになってるよ……じゃあ佐久間、あんたはどうする? お題、佐久間先輩になっちゃったけど」
 佐久間「仕方ないな……名前?」
 紅花「名前か。いいね。じゃ、吹雪」
 吹雪「名前かぁ……。ええっと、吹雪士郎?」
 紅花「自己紹介してどうする。まぁ、ほかに言えるやつはないけどさ。じゃーエリ!」
 エリ「吹雪士郎……エースストライカー!」
 紅花「円堂、と言いたいことだけど、円堂の言いたいことは大体わかってる」
 円堂「サッカー!」
 紅花「円堂、あんたの頭は百%中二百%、サッカーで構成されているわね。まぁ、サッカーで今回の駄作は終わりましたとさ、めでたしめでたし☆」
 エリ「めでたくねぇ————ッ!」
 
 おまけ

 エリ「なんでカゲトとマキ出さなかったの?」
 紅花「いや、マキならカゲト、カゲトならマキの繰り返しになりそうだったから……」
 エリ「なるほどね……」
 
 


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