二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- bio hazard Episode
- 日時: 2010/12/29 13:57
- 名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: /HyWNmZ0)
- 参照: http://www.kakiko.cc/bbs2/index.cgi?mode=view&no=5052
初めまして
黒影、と申します
bio hazardってねぇな、と思い、投稿
グロあり、エロあり、東方ありと…乱れた文章ですが、まぁ読んでやってください
原作との矛盾点は、主にアンブレラの支社の存在、組織的なことに関する時間設定などです。
尚、作者は医学、生物学、物理学、法律など、全てを把握しているわけではありません。
生物学的・物理学的に明らかに不可能なことや、法律上おかしい点など、多い上に目立つと思います。
そこは生暖かい目で見守ってやってください。
尚、原作のキャラ自身は登場しません。名前が出る程度です。
英語表記の部分や、銃器の名前などの間違い、誤字・脱字を発見しましたら、ご指摘願います。
勿論、感想もお待ちしていますよ。
この小説に登場する人物・事件などはすべて架空のものです。
また、暴力シーン、銃撃シーン、流血シーンが含まれます。保護者におかれましては内容の十分なご理解と共に、成長過程にある未成年のお子様へのご配慮をお願いいたします。
…ていうか、バイオって此処になるのかな……?
—目次—
bio hazard【Episode1】Kasaya City broken
1 発生 >>2
2 依頼 >>3
3 市街 >>4>>5>>6>>7>>10>>11
4 学校 >>17>>18>>20>>21>>27>>30>>31>>32>>52
設定資料 >>1
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- Re: bio hazard Episode ( No.1 )
- 日時: 2010/12/01 19:30
- 名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: RtQ9ht2V)
—設定資料—
用語など、此処に入れておきます。
銃器の詳細は割とご都合主義なので、本来はないようなところがあります。
—用語集—
和傘薬品 —わがさやくひん—
1996年、傘谷市に設立されたアンブレラ日本支社。傘谷市を支える製薬企業。
本来、本社に何かあったときの“保険”として設立されたのだが、2003年に本社が崩壊すると独立し、研究を続けた。
しかし2008年5月にウィルス流出、傘谷市を壊滅させた。
その際、幹部研究員等の要人は事前に脱出しており、実験のためにわざと地下研究所で事故を起こした。
研究員の拳銃所持や、一部公共施設の支配等、様々なところに太いパイプを持っている。
傘谷第二中学校、傘谷北高等学校、悉皆病院、傘谷中央病院等の他、一般企業にも息が掛かっている。
傘谷閉鎖後も東京、落岩島、東北のとある田舎町等で営業を続けている。
W.S.S. —和傘セキュリティサービス—
“Wagasa Security Service”の略称で、和傘薬品専属の特殊工作部隊。
表向きの“一般警備部”と、研究所を警備する“地下警備部”、特殊工作を行う“特殊警備部”の三つの部隊に分かれている。
主要装備は一般警備部がグロック17とその予備弾倉2つ、地下警備部がグロック17とその予備弾倉4つ。
特殊警備部はMP5A5とその予備弾倉3つとグロック17とその予備弾倉4つで、状況に合わせて装備を変更することも多い。
傘谷市 —Kasaya City—
和傘薬品に支えられる関東の地方都市。山地が非常に多く、交通の便も悪いが、人口は多い。
永都町、海貝町、閉山町、梅傘町、悉皆町、沼異町、北深海町、南深海町、楼傘町、巫村、入夢町、若葉町、伊奈村の計13の小さな町村で構成される。
出入り口は幾つかあるが、何れも山を越える必要がある。整備は行き届いている。
市内には源流が三つあり、それぞれに傘谷川、霧坂川、巫川と名付けられている。
2008年、ラクーンシティと同じ様な道をたどるが、“滅菌”はされておらず、現在も自衛隊によって厳重に隔離されている。
尚、2010年11月30日に自衛隊は一部を残して撤退した。
T-ウィルス —T-Virus—
アフリカの地下古代遺跡に咲く始祖花の中から発見されたRNAウイルスである“始祖ウィルス”をベースとし、様々なウィルスの遺伝子を組み込むなどして作り出された変異体。
非常に強い感染力を持ち、空気感染・水を汚染する事による経口感染・血液感染等、あらゆる経路で拡散する。
ただし変異性が高く、広がっていくうちに感染力が弱まる傾向にある。
基本的に空気感染を起こすのはウィルスが拡散した初期の段階であり、生物に感染した後は血液感染など感染者の体液が血液内に入ることで感染を広げる。
ゾンビ化するまでの時間は個人差が大きく特定できないが、感染者の肉体が弱っているほどウィルスの活動が活発になり、発症が早まる。
ゾンビに襲撃されたなど瀕死の人間等はごく短時間でゾンビになってしまうため、ひとたび流出すれば、洋館事件やラクーンシティ、シーナ島などのような大惨事に直結する。
感染対象は動物に留まらず、植物でも感染して変異を引き起こす。万一ウィルスに感染しても、早期にワクチンを投与すればゾンビ化を免れることがある。
脳細胞を侵食された場合は最早感染者を救う手だてはなく、脳を破壊するなどの直接的な攻撃で活動を停止させるしかない。
UMBRELLA —アンブレラ—
1968年、ラクーンシティに設立された、薬品開発部門を持つ国際的ガリバー企業。
人体実験などもいとわず研究を続け、アメリカ政府もそれを把握していたが、アンブレラの最大の顧客はアメリカ政府であるため、アメリカも表立って批判することはできず、非合法な研究などを容認せざるを得なかった。
ラクーンシティでバイオハザードを発生させ、大規模な実験を行った際、アメリカ政府に市民を隔離するように働きかけ、アメリカはアンブレラと政府の関係を隠蔽するため、ラクーンシティを爆撃した。
この事件により、生物兵器開発が世間に露呈。手に負えなくなったアメリカ政府によって操業停止命令を受け、企業的信用を失して株価が暴落、事実上の廃業へと追い込まれた。
Raccoon City —ラクーンシティ—
アメリカ合衆国中西部にある森林に囲まれた架空の小さな都市で、元々は小さな田舎町だったが、アンブレラの工場が郊外に建設されたことを受け、飛躍的に発展した企業城下町となる。
北部にはアークレイ山地と呼ばれる美しい山脈が連なり、観光地となっている。
市は四方を山地に囲まれた山間部にあり、市外との交通手段はハイウェイ1本のみと、交通の便は良いとは言えない。
1998年、T-ウィルスによる汚染物質が下水道へ流出した影響により、8月中旬頃から街では奇怪な事件、化け物の目撃情報が相次いだ。
9月に入ると“人食い事件”が頻発するようになり、最終的には戒厳令が敷かれて非常事態となる。
24日の昼にはラクーンスタジアム内でフットボールの試合中に観客の1人がゾンビ化してT-ウィルス感染者を更に拡げ、事態悪化を促進する結果となった。
9月下旬、大統領と連邦議会は滅菌策“コードXX”を議決し、発令に移した。
10月1日早朝、“コードXX”が決行され、戦略ミサイルによるラクーンシティの核攻撃を実行。“アロー”10発と“エンジェル”3発が打ち込まれ、ラクーンシティは地図上から消滅した。
現在、ラクーンシティ跡地は先のミサイル攻撃によってクレーターが生じ、荒廃している。
その上、放射能汚染が酷くラクーンシティ周囲一帯は立ち入り禁止となっており、街再建の目処は全く立っていない。
—クリーチャー—
【名称】Hunter Ω(ハンター オメガ)
【特徴】外見は初期型ハンター(初代バイオの奴)と大した違いがないが、腕力と知能は格段に高い。
自分が主人と認めた相手からならば、どんな命令でも聞き入れ、実行する。
時々、ガナードやマジニと似たようなこともするが、武器を握ることはない。
腕力は、軽く殴るだけで厚さ20cmのコンクリートを貫く程。身体能力も非常に高い。
【経歴】初の確認は日本で、その際に大量に見つかっている。通称“Finished type”(完成型)。
研究員達は生殖機能を付けようとしていたようだが、結局雌雄の概念が生まれたのみで、他は変化がない。
—登場武器—
拳銃
ニューナンブM60
日本の警察官、皇宮護衛官用にミネベア工業が開発した日本製の回転式拳銃。装弾数は5発で、使用弾薬は.38スペシャル。
威力は非常に低いが、空砲にした時の音は割と大きかったりする。
ベレッタM92F
ピエトロ・ベレッタ社が開発したイタリア製の自動式拳銃。装弾数は15発で、使用弾薬は9mmパラベラム弾。
とても扱いやすい一方で破損もし易く、2000発も撃つと、スライドが外れるとも言われている。
ウィルディピストル
ウィルディ・ムーアが開発したアメリカ製の自動式拳銃。装弾数は8発で、使用弾薬は.45ウィルディマグナム。
オートマグ44やデザートイーグルと発売時期が近く、その為か知名度があまり高くない不遇な銃。
ブレン・テン
ドーナウス&ディクソン社が開発したアメリカ製の自動式拳銃。装弾数は11発で、使用弾薬は10mmオート。
仕様ありきで作られた為、たった3年間しか生産されていない。
小銃
89式小銃
自衛隊や警察特殊部隊向けに豊和工業が開発した日本製の自動小銃。装弾数は30発で、使用弾薬は89式5.56mm普通弾。
アサルトライフルに近く、自衛隊は勿論、SAT等も使用している。日本人の平均的な体格に合わせた大きさで作られている。
その他
マシェットナイフ
影璃が背中に収めている愛用品。前長68.0cm、刃長52.5cm、刃厚3.0mm。
切れ味は良いが、大きさが大きさのため、あまり柔軟な動きは出来ない。
- Re: bio hazard Episode ( No.2 )
- 日時: 2010/09/05 20:25
- 名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: S8wpdLDK)
bio hazard【Episode1】Kasaya City broken
1 発生
関東の山に囲まれた街、傘谷(かさや)市。
1つの製薬会社によって支えられている、この静かな街で惨事は起きた。
2008年5月12日。
裏路地を死者のような足取りで歩く男に青年は声を掛けた。
しかし、上げられた顔は白目をむき、血の気の引いた肌に多量の血が付着しているという、恐ろしいものだった。
そのまま青年は逃げる間もなく、男に首を食いちぎられた。
他の場所でもその様な光景が広がっている。
生きた人間を食らうそれはまさに“ゾンビ”といって良い存在だった。
やがて警察車両が止まり、中から警官が出てきてニューナンブM60をドア越しに構える。
「良いか、自衛隊が来るまで持ちこたえろ! 弾を無駄にするんじゃないぞ!」
その言葉と同時に警官隊はゾンビ達を撃ち始めた。
しかし——
「おい、今確かに当てたよな!?」
「うわ、来るぞ!」
「来るな来るな来るなうわあああああああああ!!!!!」
自衛隊が来る頃には既に警官隊は全滅していた。
89式小銃を構え、警戒しながら自衛隊員達は生存者を探す。
「やけに静かだ……」
近くに落ちていた空のリボルバーを拾い、眺めながらも自衛隊員の一人、村田 秋人(むらた あきと)は呟いた。
その時だった。
突然無線から悲鳴混じりの隊員の声が鳴り響いた。
『此方加村! ビル内を探索していたら突然ゾンビが…うわっ!!』
通信が切れた直後、また別の無線が鳴った。
『此方松崎! 正体不明の怪物が…うおっ!』
何かを引き裂く音と銃声が聞こえた後、通信は切れた。
『なっ…鰐かこれ!? デカすぎるぞ!!』
『此処は本当に下水道かぁぁぁぁぁ!!?』
やがて、静かになる。
「…まさかな」
秋人が呟いたとき。
ビルの中からゾンビが出てきた。
「…ねーよ」
——数時間後、傘谷市に投入された自衛隊のほぼ全滅が確認された。
- Re: bio hazard Episode ( No.3 )
- 日時: 2010/09/10 18:52
- 名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: S8wpdLDK)
2 依頼
某県のとある街の片隅で青年が通信機で交信していた。
「傘谷に?」
『うむ。確か…君の出身地だったな』
「…まあな。小学卒業と同時にこっちに移ったから今はどうなってるか知らねーよ」
『例の事件は知っているな?』
「ああ、聞いたよ。殆ど壊滅したらしいな」
『それで君に頼んだわけだ』
「…そうかよ。普通に入れるんだろうな」
『大丈夫だ。私が手を回しておく』
「分かった。じゃあな」
青年は通信機の電源を切ると、青年は黒い原付バイクに跨った。
腰に届きそうな長い黒髪。
女顔。男だが。
黒いTシャツの上に水色の和服を右肩肌脱ぎで着ている。
背中には68cmのマシェットナイフが鞘に納められて背負われていた。
懐には青年が“爆魔”と呼ぶウィルディピストルと“紅蓮”と呼ぶブレン・テン、それと予備弾倉が入っている。
左の袖、つまり和服の袖には“アリス”と呼ぶベレッタM92Fが入っている。
この目立ちそうな格好の青年の名前は黒咲 影璃(くろさき かげり)。
依頼を受ければ汚い仕事もこなす16歳だ。
影璃は原付を飛ばす。
そして、山沿いの倉庫の前に止めると、倉庫の中に入っていった。
倉庫に入った直後、一人の少女が影璃に気付き、走り寄ってきた。
「お兄ちゃん、また依頼?」
少女が訊ねると、影璃は軽く頷き、棚から必要な弾薬を取り、懐にしまった。
影璃を“お兄ちゃん”と呼び、慕うのは黒咲 猫沙(くろさき びょうさ)。
影璃の実の妹で、狙撃が得意な14歳。
「何処に行くの?」
「傘谷」
「あ、丁度良かった!」
猫沙が急に叫んだ。
「何が丁度良かったんだ?」
影璃が聞き返すと、猫沙はノートPCの画面を影璃に見せた。
画面に映し出されていたのは、二人の母、天美(あまみ)からのメールだった。
『影璃と猫沙へ
傘谷に行くことがあったら、和傘薬品の最重要研究室に置いてある
“実験報告”のプレゼンのデータロムを取ってきて。
私はかよわいから行けないの。
だから、よろしくネ♪
母 天美より』
メールの文面を読み終えると、影璃は苦笑した。
「かよわいだなんて、ヤクザをキック一閃、それで仕留める女がよく言うよ」
影璃と猫沙の両親は和傘薬品の幹部だ。
和傘薬品とは、1998年のラクーンの一件で崩壊した製薬企業、“UMBRELLA”の日本支社だ。
今回の事件に関して、責任問題を問われた和傘薬品は、『不慮の薬物流出事故』と説明している。
それと同時に和傘薬品専属特殊工作部隊“W.S.S”が極秘で投入されたのを政府は知らない。
影璃はそのことを知った上で今回の作戦を遂行しなければならない。
「…じゃあ、早めに帰ってきてね。ご飯作って待ってるから」
猫沙の言葉に影璃は頬笑みながらも愛車に跨ると、発車した。
——一時間後、影璃は傘谷市を封鎖するための塀の前で自衛官の許可を取った。
傘谷市に足を踏み入れると、影璃は足早に林道を抜け、入夢町(いりむちょう)の商店街へ歩みを進めた。
2008年05月13日(火)11:32 作戦開始
- Re: bio hazard Episode ( No.4 )
- 日時: 2010/09/05 20:59
- 名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: S8wpdLDK)
3 市街
小学卒業まで育った傘谷市は変わり果てていた。
道路に転がる死体や、それに食らい付くゾンビ、黒こげの車。
影璃自身は悉皆町(しっかいちょう)に住んでいたが、入夢商店街にはよく行ったのを覚えている。
「普通に行ってたら何て言われてたかな……」
影璃はそんなことを思いながらも、商店街を歩いた。
商店街を抜けると、入夢警察署が見えてくる。
分署ながら割と立派な建物だ。
影璃はふと横を見た。
駐車場に不自然に潰れた警察車両がある。
まるで何か重い者が屋根の上に飛び乗ったようだった。
「まだ居るのかね」
影璃が呟く。
フェンスに人一人が通れるくらいの穴が空いている。其処から誰か入ったのだろう。
そのフェンスの向こう側は急な斜面で、下の方に川が見える。巫川(かんなぎがわ)だ。
その時、銃声と悲鳴が聞こえてきた。
「W.S.Sの連中か、或いは……」
銃声が止み、暫くすると、ゆっくりとガトリングガンを片手で担いだ大男が出てきた。
身長184cmの結構な長身の影璃より遥に大きな体。
「“ネメシス”」
影璃が呟く。
大男、ネメシスは少しの間、影璃を見下ろしていたが、またゆっくりとした動作で商店街へと歩いていった。
影璃はネメシスの背中を見送ると、入夢署の中に入った。
ロビーは酷い状態だった。
何故か受付の机や警官を潰して、車が突っ込んでいる。
壊れていない受付の机の向こう側を覗き込むと、警官の死体に婦警のゾンビが食らい付いていた。
「……………」
影璃はゆっくりと受付を後にした。
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