二次創作小説(紙ほか)

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サトミちゃんちの8男子〜幼馴染との再会〜
日時: 2016/01/02 17:28
名前: 美咲 (ID: jiumbMha)

初めまして!!美咲です。

小説書くのは初めてなので、アドバイスとかあったら
どんどんください!

文才も語彙力もないですが、コメントくれたら嬉しいです☆
更新は亀並です。


注意※荒らしは無視してください。
  ※すみません!オリキャラは募集できません。



☆オリキャラ☆


>>2城樹 龍(しろき りゅう)

>>55佐山 瑞希(さやま みずき)

>>55吉良 和弥(きら かずや)

>>55相川 優奈(あいかわ ゆな)

>>56一之瀬 潤(いちのせ じゅん)




☆目次☆


>>4 「プロローグ」

>>9 第一話「転校生」

>>12>>18 第二話「不思議な夢」

>>19>>22 第三話「夢の謎」

>>28>>31 第四話「よみがえる記憶」

>>33>>39 第五話「プロポーズと思い出」

>>40 第六話「水晶玉に映る夢」

>>43 第七話「8男子サミット」

>>48>>52 第八話「2人目の転校生」

>>59>>69第九話「個性派メンツの集い」

>>76 第十話「アップルパイと不器用な優しさ」

Re: サトミちゃんちの8男子〜幼馴染との再会〜 ( No.39 )
日時: 2014/01/19 22:28
名前: 美咲 (ID: VW2sEslj)


〜(五話の)つづき〜



—放課後—



ふぅー。やっと終わった〜。




あれから、授業中龍君とはすごく気まずくてあまり話
せなかった。


しかも、休み時間はクラスの女子達が
龍君を囲んで"キャッキャッ"うるさかったし。




・・・あっ、そういえば今日、ソウスケがあたしの夢をみんなに見せるんだった。

早く帰らないと…!



そう思って、急いで教室から出ようとするあたしを



「サトミ、一緒に帰ろうぜ。」



龍が止めた。





あたし、今急いでるんだけど・・・・
  まぁいっか、断るのもなんだし。



———————


…というわけで、只今一緒に下校中・・・。





並んでると分かる。
龍君がすごーく成長したんだなって。背伸びてる。

昔は、あたしとあまり変わらないくらいだったのに…。



あたしが、じ〜っと龍君を見ていると



「…なんだよ。」




視線を感じたらしく、チラッとあたしを見て言う。




「いや、別に…なんでもないよ。」



成長したね、とか言ったらまた「サトミは変わってなさすぎ。」って言われそうだから、やめといた。





「…俺が渡したリボン、まだ使ってんだな。」

「あー、これ?」



あたしは自分の髪を結んでるリボンに手を掛ける。



そういえば、これは龍君に貰ったんだよね。
思い出す前も、このリボンは大事だってことだけは忘れなかった。

それに、ずっと前から使う習慣がついていたから。




「うん、大事だし…。龍君はこんな物とか言ってたけど、使い始めてもう5年目じゃん。すごい長持ちだよ。」



あたしの言葉に、龍君はかすかに、微笑んだ。






「それにしても、懐かしいな、この道……変わってない。」

空は茜一色だ。すごい…。
太陽が西の山と山の間から朱色の光を放っている。日が短くなり始めたのが分かる。


龍君は周りを見渡しながら懐かしんでる。



「サトミ、昔さぁ、よくここの坂で転んでは俺に泣きついてきたよなー。」




…なっ!!




「…お、覚えてないもん!どうせ、む、昔のことだし!」




ホントは覚えてるけど…!



「ふーん、素直じゃねぇ。」




悪かったわね!素直じゃなくて。
まったく今日は何回謝ればいいの。





「あ、俺こっちだから。じゃぁな、サトミ。」





…あ、そっか。


龍君が前住んでた所は空地になって、また新しい人の住居になったんだ。

だから前より家遠くなるんだ。



秋のこの時間帯の住宅街は孤独感を感じるような静かさに包まれている気がした。



「うん。また明日、龍君。」

「龍でいいから。」




少し歩いたところで、そう言い残して行った。




…確かに「君」付けは面倒くさかったかもしれない。
性格も変わったし、龍のほうが呼びがいがあるからちょうどよかった。



よしっ!男子達、もう集まってるだろうし、あたしも急ごう。




ゆるやかな坂を上り、家へと足を進めた。


                         〜第五話終〜

Re: サトミちゃんちの8男子〜幼馴染との再会〜 ( No.40 )
日時: 2014/01/19 23:11
名前: 美咲 (ID: VW2sEslj)



〜第六話「水晶玉に映る夢」〜




「ただいま〜。」



ドアを開けて、リビングへ行けば、思った通りみんなそろっていた。



「あっ、サトミさま、お帰りなさいませ!」

「サトミ! 待ってたぞ。」

「テメ、遅ぇんだよ! サトミ 。」

「サトミ、早く早く!」



シノはいつものセリフだけど、ソウスケ、ブンゴ、ミッチー三人そろって同じようなこと、言わないでよね。



あたしはみんなが座っているソファに駆け寄った。



「さて、みんな揃ったし…始めようか。」



ゴッホンとソウスケは声を整える。



・・・。

準備中、悪いけど、言いにくいけど、言おう。




「あのさ、じ、実は・・・思い出したんだよね、夢のこと。」



あたしの言葉にソウスケはピクッと反応した。



「じゃあ、あの夢は、本当に過去にあったことなのか!?」


「…うん。だから、その映像を見せる必要もないと思って。」



もともとみんなで、なんであんなリアルな夢を見たのかを話し合う予定だったけど、もう分かったわけだし。



「はぁ? わけ分かんねぇ話にここまで巻き込んどいて、なんでそうなんだよ!」

ブンゴ、キレたよ。


確かに迷惑かけちゃったかもだけど・・・。




「まあまあ、せっかく集まったし、見ようよ。シノっちも、もう紅茶入れちゃったみたいだし・・・・ね、シノっち!」


「はい!そうですね!」



ケノとシノ、相変わらず仲良いんだね。



…確かにいろんな紅茶の香りがする。
レモンティー、ミルクティー、ハーブティー…かな。
あたしはあまり紅茶について詳しくはないけど、それぞれの好みに合せて、シノが淹れてくれたんだろうな。



「……分かったよ。」



仕方なく…ていうか、紅茶の香りに負けてOKした。





「じゃ、そういうわけで。俺は今から、集中する。」




そう言うと、ソウスケは大きめの水晶玉を取り出した。

そして、目を閉じ、全神経を映像を出すことに集中させる。


・・・つまり、あたし達は静かにしとけということだろうね。



水晶玉はソファのすぐ前にあるテーブルの上。

その水晶玉に映像が映されるのか。



でも、本当にそんなことができるのかな…。



シン、と静まり返る中で、パッと水晶玉に何かが映し出された。
だけど、それは一瞬の間に砂の嵐へ変わり、何が何だか分からなくなった。


しばらくすると、またもとに戻って、今度はきれいに映像が流れ始めた。



ほっ、とみんなが一安心したところで初めに映されたのは、
 


雲一つない空の下の草原、そして風が木々の葉を揺らす音と共に聞こえてくる、楽しそうな子供の声……間違いない、これはあたしが夢で見たシーン。



「すごい…!」


思わず口に出しちゃった。


あたしだけじゃなく、他のみんなも驚いてる様子。



「すっげぇ! これ、声とか音も聞けるのか!」



ミッチーなんか、興奮状態…。



「おい、静かにするんだ。犬川君の集中力が切れてしまうじゃないか。」



それを落ち着かせたのは、ゲンパチ。



映像に驚いてはいたものの、やっぱり平静さは忘れないんだなぁ。




「なぁ、この女の子って…!」



そう言ってミッチーが水晶玉に向かって指を指した先には
                ・・・・・小さい頃の、あたし。




「あっ、小さいサトミさまですね!」



カシャ、カシャッカシャカシャ。



「ちょっとシノ、なに撮ってんの!」




いちいち水晶玉に向かってカメラ撮らなくていいよ!
なんか変だよ、変人!


しかも「小さいサトミさま」って、
まるで今のあたしは昔のあたしが大きくなっただけみたいな言い方、やめてよね。



「わぁ、ほんとだ! サトミちゃん、幼くて可愛い! だよね、ブンゴ先輩?」



じ〜っと水晶玉のあたしを眺めるケノ。
…なんか、恥ずかしいんだけど。

「…っは? べ、別に、んなことねぇだろ!」



ケノに急に聞かれたからか、ブンゴ少し声が裏返りそうになってる。



「すげぇ、サトミが小さいぞ!」



ミッチー、いちいち感心しなくていいよ。





「…で、こいつ誰?」



ブンゴの「こいつ」は多分、龍のこと。




「し、静かにするでござるよ! 小さいサトミどの、ボーイと何か話してるでござる。」



ダイカがそう言うのを聞いたみんなは、耳をすまして映像を見た。



この会話は、龍が引っ越すという別れ話だ。




———それから、映像はどんどん進み、夢が終わると同時に、映されていた映像は消え、ただの透き通った透明な水晶玉になった。



すると、ソウスケは集中して閉じていた目をゆっくり開き、立ち上がった。



「どうだ、俺の修行の成果は!」


そして、ドヤ顔。



「君にしては、見事だな。」



なんか微妙なほめ方だなぁ、ゲンパチ…。
それでもソウスケは喜んでるけど・・・。




ブンゴはフンッて顔してるけど、他のみんなもゲンパチと同じ気持ちらしく、うんうん、とうなずいている。



そんなみんなを見て、照れながらも、ソウスケは



「それに、あの夢のリアルさ分かったろ?」



本当に見て感じてほしかったことは、忘れない。




「あ、それっ、俺にも分かった! …何つーか、現実感ありまくりじゃね?」



なんかいいことでも言ったかのように、はしゃぎながら言ってるけど、
ミッチー、分かってるよ!



「そう感じるのも当然。だって、さっきも言ってたように、
 夢のシーンが実際にサトミの過去にあったんだからな!」



あれ、なんだかソウスケ……不機嫌?…気のせい?




「だとすると、『必ずまた帰ってくる、お前のために』って、
 いったいあいつはサトミの何なんだよ!」



って、ブンゴまで不機嫌!?

いつもと口調はあまり変わらないけど、なんか分かっちゃう…。




「そんなに怒鳴らなくても…。
 …分かったよ、全部話すから!」



なんでそんなことを聞いてくるのか、よく分からないけど、とにかく話すことにした。



「あのね、________・・・。」




あたしが今日学校で思い出したこと、全て話した。


沈黙…。




「・・・サトミさまにそんな幼馴染がいたなんて…僕、か、感激です!」



シノ、今にも泣きそうなうるうるした目で・・・。



感激って…なんか失礼だよね。
あたしに幼馴染がいたことが珍しいとでも言いたいのかな。



「で、そのボーイも一緒にいたメモリーも、今まで忘れてたでござるか?」



あたしが話してる間ずっと一人ティータイムでくつろいでいたダイカがソーサーにティーカップを置いた。

カチャンとなる音が静かな部屋に妙に響いた。
中のハーブティーが軽く波立つ。


「……うん。」



あの時あんなに泣いてお別れしたのに、ひどいよね、ひどいとは思うけど…。



「…フフフ。サトミ! 落ち込むことはないぞ、そんな前のこと忘れてても、おかしくなんてないからな!」



ん?なんかソウスケ、機嫌よくなってる!?


でも、語頭で不気味な笑いが聞こえた気が・・・。


「う、うん。ありがとう?」



っと、無意識に見た時計の針が7:30を指していた。



「あ、もうこんな時間だ、夕食にしよ。シノ、簡単なのでいいからお願いね!」

いつの間にか外は真っ暗だった。
冬に近づけば、星もふえるんだろうなぁ。


「ハッ、はい! 分かりました。…僕としたことが、時間を忘れるなんて!」


シノは慌ててキッチンへ。


「あ、ぼくも手伝うよ!」



ケノもそれを手伝いに。



あたしはダイニングテーブルに移動した。









「おい、お前たち、話したいことがある。サトミが寝
たら、またここに集合な。」




——そんなソウスケの言葉は、あたしの耳に入ることはなかった。



                         〜第六話終〜




















































Re: サトミちゃんちの8男子〜幼馴染との再会〜 ( No.41 )
日時: 2013/05/06 16:53
名前: 茅 (ID: ee1KNqCQ)


ソウスケ、ブンゴ、反応が分かりやすいよwwww

てか、話ってやっぱ龍の事についてだよね!

Re: サトミちゃんちの8男子〜幼馴染との再会〜 ( No.42 )
日時: 2013/05/06 17:07
名前: 美咲 (ID: VW2sEslj)

茅、ソウスケとブンゴは相変わらずだからね(*´▽`*)

  うん、ソウスケのことだから、
  サトミの幼馴染なんて気にせずにはいられないからね!
  龍のことで間違えなし!

Re: サトミちゃんちの8男子〜幼馴染との再会〜 ( No.43 )
日時: 2016/01/02 17:51
名前: 美咲 (ID: jiumbMha)




〜第七話「8男子サミット」〜



ーブンゴsideー


P.M.22:00


サトミがあくびを噛み殺しながら自分の部屋に入るのを確認すると、俺達は静かにリビングのソファに集まった。



てか、ソウスケの奴、いったい何なんだよ。わざわざこんな時間に…。


「おい、まだ話あんのかよ」


さっき充分話したってのに。


「あぁ。サトミとあの幼馴染の話だ・・・」

ふっと、ソウスケは真面目な顔つきになって言った。


「はぁ…。なぜ僕までそんな話に付き合わなければならないのだ。
 ・・・・・・手短に頼むぞ」


兄貴はため息をついてそう言うと、読んでいた本に目を戻した。


んなこと言いながらも、その場を動こうとしない兄貴は何考えてんのか
分かんねぇ。


「分かった。・・・・俺が言いたいことは一つだけ。
 サトミの夢の中で、あの幼馴染が、
 『必ずまた帰ってくる、お前のために…それまで待てるか?』って
 言ったの覚えてるだろ?」


ソウスケの質問に他の奴らはうなずき返す。

確かに俺もその言葉でイライラしてたけど…。


「それが何だよ」


俺が答えてすぐ、ソウスケは呆れたようにため息をついた。


「お前ら、その様子だとやはり分かってないようだな。
 あの言葉の本当の意味を。
  
 本当の意味・・・あれは恐らく
          
         ・・・・・・・プロポーズだろう」



・・・は?わけ分かんねぇし。なんでいきなりプロポーズになんだよ!
おかしいだろ!


兄貴もこれには本をめくる手も止まった。

シノもケノもダイカも固まっている。





「・・・えぇぇえ!!」



反応おせぇよミッチー。しかも声でけぇし。



「静かにしろ!サトミが起きてしまうだろ」


ソウスケが慌ててミッチーの口を手でふさぐ。



「プロポーズって・・・あんな言葉からなんでそうなんだよ!いくらなんでも、回りくどすぎるだろ」



何がどうなってそんな発想にたどり着くのかと混乱し始める俺に、



「よく考えろ。サトミ達が小2のときだぞ。プロポーズという言葉じたいあまり知らないかもしれないし……それに、
あの幼馴染は『結婚しよう』なんて恥ずかしくて言えなかったんだと思う」


ソウスケは冷静に答えた。


…どうせ、その落着きっぷりは見せ掛けだろうけど。




「さすが…、ソウスケさんはプロポーズ経験者だから、分かったのかも…」


ケノが納得したようにつぶやいた。



「ケノくん、それは何かちょっと違う気が…」


「え、違うの?」


「いや、なんとなくそんな気が…」



そこで、シノとケノの会話に割って入ってきたのは、


「グムゥン!」


さっきまでおとなしくケノのひざの上に座っていた、シンベー。

どっちに同意してんのか分かんねぇ。



「それで、その事を僕達に言って君はどうしたいんだ?」


そんなケノ達の会話をよそに、兄貴はソウスケに顔を向け、問いかける。



「…。前、俺がサトミに『運命の恋が、始まる』って言っただろ。…それが、今始まろうとしていることを、伝えたかっただけだ」


ソウスケは言葉を探しつつ、みんなが息をのむようなことを口に出した。


もちろん、それを聞いて俺達は驚かずにはいられない。


「ついにやってまいるのでござるかー」

ダイカはのんきに言ってっけど、お前もまったくの他人事じゃねぇっての。



ただ、サトミが過去の夢を見てあの幼馴染を思い出したのと、
   運命の恋が始まろうとするときのタイミングが合いすぎなんだよ。

つまり、今分かってる範囲での、サトミの運命の相手は、俺達よりも、
幼馴染の方が確率が高くなってるってことだよな。


「そこで…落ち込んでる奴は、諦めるには早いぞ。俺達に少しでも可能性はあるんだからな! それに、サトミの話によると、あの幼馴染のことは今まで忘れていたわけだし、そいつに対する気持ちはその程度のものだろ」


ソウスケは「お前に言ってるんだよ」と言わんばかりに、俺を何度もチラ見しながらポジティブにそう語った。

そしてさっきのソウスケの不気味な笑みはこれかよ。(←六話後半参照)


てか、こいつ…サトミのこと好きなくせに、なんで俺にこんな助言みてぇなことしてんだよ。  

やっぱ変な奴…。






そんなこと言われなくても、俺は諦めたりなんかしねぇんだよ。

サトミが違う奴とくっつく運命とか、可能性が低いとか、
     
           
           

そんなもん……俺が変えりゃあいいだろ。






     
———この時が、運命の歯車が回り始めた瞬間だった———


                                                         

〜第七話終〜

 


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