二次創作小説(紙ほか)

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MAJOR×キン肉マン〜【完結】
日時: 2015/03/29 18:36
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

普通では絶対に考えられない野球漫画「メジャー」と超人プロレス漫画「キン肉マン」の夢のコラボ小説です。視点がコロコロ変わります。

始祖紹介>>4
MAJOR登場人物紹介>>5


第1話 完璧超人とは【サイコマン視点】>>1

第2話 怪しいおっさんに会う【清水大河視点】>>2

第3話 会議は辛いよ【ジャスティスマン視点】>>3

第4話 姉の心配【清水薫視点】>>8

第5話 もう少し寝たい【清水大河視点】>>9

第6話 リーダーは辛いよ【ジャスティスマン視点】>>10

第7話 久しぶりの人間界 【ペインマン視点】>>13

第8話 ガンマンのすることに間違いはない【シングマン視点】>>14

第9話 バスの中で【佐藤寿也視点】>>15

第10話 偶然の発見 【シングマン視点】>>16

第11話 正論攻撃 【サイコマン視点】>>17

第12話 捌式と拾式の対決 【サイコマン視点】>>18

第13話 捌式は星になった 【サイコマン視点】>>19

第14話 久式の出した条件 【ジャスティスマン視点】>>20

第15話 急激な幕切れ 【カラスマン視点】>>21

Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.12 )
日時: 2015/03/27 20:40
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

あーちゃんさんへ
コメントありがとうございます!ガンマンとサイコマンが会話をするとギャグになります!メジャーの重野吾郎はあと少しで出てきます!

Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.13 )
日時: 2015/03/27 21:41
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

人間界に来た私は、物珍しさに興奮を隠せなかった。
数十億年ぶりの外出、それも久々の人間界ということに加え、今まで行ったことのない国である日本というだけあって、到着した瞬間から、歓喜余っていた。
サイコマンがいるという神奈川県という地方に来てはみたが、奴はどこにいるのだろうか?
それにしても、高層ビル群に街ゆく人々、そして学校へ向かう子供達……この素晴らしき世界の秩序を維持する役目である完璧始祖になって、本当によかった。
ふと、前方を見てみると、食パンを加えながら走っている男子高校生がいた。背丈は私と同等程度あり、少年にしては背が高く、日焼けした肌は外のスポーツをしている証拠だ。けれど、左右を確認せずに前方だけを見て走るのはよくない。
このまま走ると車に惹かれてしまうことも考えられる。
ここは素直に彼の進行を阻んだ方がいいだろう。

「止まれーい! そこの少年!」
「あぶねぇ、変な着ぐるみきたおっさん、どいてくれーっ」
「テハハハハハハ……そうはいかんよ。私がどいたらお前は前方不注意で車に刎ねられる可能性が出てくるからなぁ」
「あぶねーっ」

バァンッ!

少年は慌てふためいた顔をしながら私に正面衝突した。

バウンッ!

案の定、彼の体当たりの衝撃は私の緩衝材ボディに吸収され、そのまま彼を跳ね返してしまった。少年は盛大に吹き飛ばされ、尻餅をついて倒れた。

「なんだぁ、今のは!?」
「テハハハハハハ……少年、時間はたっぷりある。そう急ぐ事はない。お前の人生はこれからなんだから、ゆっくり行動してもよいではないか」
「あのなぁ、俺は早く学校にいかねーと、朝練に間に合わなくなっちまうんだよっ」
「朝練? ラジオ体操でもするのか?」
「ちげーよ。野球だよ、野球!」

彼の持ち物を見てみると白い球とミットが入っていた。
どうやら冗談ではないらしい。

「そうか。それは悪いことをしたな」
「謝らなくていいから、そこをどいてくれねーかな。着ぐるみのおっさん」
「テハハハハハハ……面白い奴だなぁ〜。よろしい、この私が力を貸してやろう」
「助けなんていらねーよ、俺ひとりで行けるし」
「そうかそうか、ではひとりで行くがいい。私は完璧始祖伍式ペインマン、お前の名はなんという?」
「重野吾郎だ。じゃーな、おっさん」

少年は明るく手で会釈をして去って行った。

「シゲ=ノゴローか。よい名だ」

Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.14 )
日時: 2015/03/28 07:16
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

「頼む、ミラージュマン!」
「ダメだ」
「ぐぬぬぬぬぬ〜、なぜだミラージュマン、ペインマンは堂々と人間界へ行く許可を出しておきながら、なぜ私とシングマンには出してくれないのだーっ!?」

私の盟友であるガンマンは、先ほどからまるでダンプカーのような勢いで始祖の門の番人であるミラージュマンに人間界に行かせて欲しいと詰め寄っている。だが、ミラージュマンはそのマスクなのか素顔なのかわからない顔で拒否し続けるだけだ。しまいにガンマンは、彼に頭を下げてまで頼み込んだが、相手はそれを聞き入れてくれない。
堅物であるミラージュマンを説得するのは骨が折れる。

どこかに隙があれば、いいのだが……

すると、突然、ミラージュの腹が鳴った。

「ゴハゴハッ、昼食時間だ。私はしばらくここを離れるが、決して始祖の門を抜けるんじゃないぞ」

そう言って彼はその場から離れて行った。
それから数十秒後、ガンマンはニヤリと笑い、

「行くぞシングマン!」
「……しかしガンマン、ミラージュマンはここを離れるなと……」
「あんな堅物の言う事など、このガンマン様が訊いてられると思うかーっ!早速サイコマンに数億年の怨みを晴らしに行こうぜーっ、出撃だーっ!!」

私が止めるよりも早く、彼は始祖の門を潜り抜ける。
置いて行かれてはまずいので、私も彼を追いかけた。
当初は罪悪感があったものの、ガンマンのすることに間違いはないと思い直すことにして、彼に訊ねる。

「なぁ、ガンマン」
「なんだ、我が盟友よーっ」
「どうやって異世界の人間界に飛び立ったサイコマンを探すというのだ?」
「シャバババ、案ずるな、シングよ。カラスマンから拾式(テンス)は『神奈川県に住む高校球児の家に居候している』と訊いている」
「じょ、情報はそれだけか!?」
「そうだ。だが心配無用だ! ひとりひとりしらみつぶしに探していけばいいことよーっ!!」
「……私も同意だ、ガンマン!」
「シャバババ、それでこそ私の盟友だーっ」

正直、本当にそんな方法でいいのかという疑問が脳裏に浮かんだが、頼りになるガンマンのたてた作戦なのだから、きっと間違いはないのだろう。

Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.15 )
日時: 2015/03/28 06:51
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

この日、僕達はバスで練習試合の会場へと向かっていた。
僕の通う海堂高校野球部は、去年全国大会で優勝したほどの強豪チームだ。もちろん、今年も優勝するつもりで、日々仲間達と研鑽に励んでいる。今度の夏の大会では、幼馴染の吾郎くんが設立したっていう創部半年の聖秀高校も参加するみたいだから、楽しみだ。吾郎くんがどれほど成長しているかはまだわからないけど、彼がどんなに成長していても、勝てる自信がある。
バスはゆっくりと進んでいく。
外の景色を眺めていると、突然バスが急停止した。

何があったんだ!?

身を乗り出して前方を見た僕は、バスの前に仁王立ちになっている怪物の姿を見てしまった。
岩のようにゴツゴツとしてひび割れた灰色の肌、筋肉隆々の3メートル近い体つきに、ひとつ目、鋭い牙を生やし、頭部にはシカのような2本の巨大な角を生やしている。
その化け物を一瞥した僕は、その恐怖に全身の血が一気に引いていき、腰を抜かしてしまった。

「ば、化け物だーっ!?」

真っ先に取り乱し始めたのは、僕達の専属コーチである江頭さんだった。それを皮切りに、一斉に皆が平常心を乱す。
外に出たら最後、間違いなくあの怪物の餌食にされて天国へ直行されるのが分かっているからだ。僕の後ろに座っている相棒の眉村はいつも通り音楽を聴いているかと思ったら、白目をむいて泡を吹いて失神していた。

「ま、眉村、しっかりするんだ!」

呼びかけるが、返事はない。
そのとき、バスが大きく揺れ動いた。

「シャバババーッ、出てくる気がないのなら、無理にでも引きずり出してやろうーっ!」

化け物が喋ったかと思うと、その屈強な両腕でバスを掴んで揺らしている。チームメイト達は次々にバスの窓から外へ放り出され、倒れていく。まるで、地獄絵図だ。
僕達は、ただ野球の練習試合に向かっていただけなのに……こんなの、あんまりだっ!
バスには僕だけが取り残された。運転手も監督もいない。
恐怖で心臓が鷲掴みにされるような感覚を覚えながらも、必死で携帯を取り出し、手始めに救急車を呼ぼうとする。が、化け物が正面窓ガラスを拳で破壊し、バスの中に侵入していきた。

「あ……」
「シャバババ、おい高校球児、答えろ。この顔の男に見覚えはないかーっ!」

化け物が僕の顔面に突きつけたのは、一枚の写真。
そこには変な恰好をしたピエロのような男が写っている。
彼は僕が答える気がないと知るや否や、服の胸倉を掴んで高々と持ち上げた。

「答えろ、高校球児よーっ!」
「し、知らないね……そんな人……」
「そうか〜、知らぬかーっ、ではお前に用はないーっ!」

怪物の巨大な拳が僕の顔面に迫ってくる。
自分の最期を悟り、目を瞑る。
おじいちゃん、おばあちゃん、さようなら……
そして、吾郎くん、最後にもう一度、きみと闘いたかったよ——。

Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.16 )
日時: 2015/03/28 17:02
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

ガンマンと別れ、彼のいう高校球児を探すことにした。
私もサイコマンにはいつもバカにされていたという屈辱的な思い出がある。からかってばかりいる彼に、たまには一泡吹かせてやるのも悪くない。その一心で、私は神奈川県全域の高校を探し回っていた。
だが、目的であるサイコマンと居候している少年の姿は一向に見つからない。どうすればいいだろうか。
上空を滑空しながら不安に陥っていると、妙なグラウンドを発見した。
グラウンドは、普通ならあり得ない屋上に設置されている。
しかも、何やら野球部が練習しているではないか。
もしかすると、この場に標的がいるやもしれん。
己の直感だけを頼りに急降下し、そのグラウンドの真上で停止する。
そして練習をしている野球少年達に大声で呼びかけた。

「ギラギラ、そこの野球部員共—ッ!」

突然の大声に彼らは一斉に上空を見上げる。
私の姿を見るなり、気が遠くなった野球部のマネージャーと思しき少女がいたが、まあ、それは気にしないでおこう。

「なんだよ、化け物! 俺達に何か用でもあるのか!?」

赤毛の少年が威勢のいい声で訊ねた。

「私は化け物などではない。完璧捌式シングマンだ! お前達に訊きたいことがあってここに来た!」

「なんだよ、行ってみやがれ!」

赤毛少年はバットを握りしめ挑発するが、その腰は思いっきり震えていた。そんなにこの私が怖いのだろうか。
一応浮遊したままではいちいち叫ばないといけないので、取りあえず彼らの元に降りることにした。屋上にある妙なグラウンドに着地した私は、早速彼らに訊ねる。

「お前達は、この男を知っているか?」

皆に見えるようにサイコマンの写真を大きく掲げる。
だが、誰しも知らないという。

「そうか……手間をかけたな」

練習の邪魔をしたことを詫びて、この場から去ろうとしたそのときだった。

ガラガラガラッ

屋上のドアが開いて、少年と私の探し求めていた怨敵であるサイコマンがその姿を現した。

「これはこれは御機嫌よう、捌式さん」
「ギラギラ、遂に見つけたぞサイコマン! 今までの怨みを込めてこの場で粛清してやるっ」
「ニャガニャガ、それは面白いことを言いますねぇ。ですが、あなたがこの私に勝てるとでもお思いなのですか?」
「当然だ、だから来た!」

本当は偶然奴の方から姿を見せただけなのであるが、それを言ってはカッコ悪いため、敢えて言わないことにした。

「サイコマンよ、この私の積年の憤りを今こそお前にぶつけてやるっ」


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