二次創作小説(紙ほか)

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ONE PIECE マリモ剣士の妹君
日時: 2016/06/22 00:05
名前: PP (ID: n/BgqmGu)


はじめましてPPと申します。

初投稿のため不備がたくさん生じると思います
どうかあたたかい目で見守ってくださいませ(苦笑)




さて、設定は原作沿い2年後です。オリキャラ結構出す予定…というか出したいなぁ…

時間枠は本家を飛び越えて、ワノ国とか色々終わったあたりです。

タイトル通り、ゾロが妹と接触するお話し(一味も出るよ!)にしていきたいと思います。



ゾロ大好きに目覚めた投稿者が
ゾロの出生って謎だなぁ…とか、妹いたら面白いんじゃないかしら…など
色々妄想した結果、暴走が止まらなくなりました

ぶっ飛んだお話&亀更新になるかと思いますがよろしくお願いします





設定
>>1 

お話
>>2

Re: ONE PIECE マリモ剣士の妹君 ( No.9 )
日時: 2016/11/01 02:23
名前: PP (ID: n/BgqmGu)

「ブルーホール?」
「ああ、この諸島のガイドブックに掲載されてたんだけどよ…」
—— ほら、これだよコレ。

そう言ってウソップは、がまぐちカバンからガイドブックを取り出し、店主に記載されているページを開いてみせた。

腹が減った!と喚くルフィを引きつれて、この店なら手ごろな値段で美味そうだと
なんとなく入った大衆食堂での出来事。
情報を得るなら酒場やレストラン、それにカフェ。

それは店主と会話を楽しんでいた矢先のことだった。


「まぁ…たしかに書かれてるな…。
 しかしなぁ…あんたら、コレはいつのガイドブックだい?」
「あ〜、ちょっと知り合いからもらった本だからよ。
何年前のかはおれも知らないんだ」

「「んぐんぐ!」」

これはナミが船の図書室に保管していたガイドブックであり、
彼女自身もまた人からもらった物だと言っていた。
だから俺達にも正確なことは分からない。

……という細かい説明を省いてウソップは簡潔に店主の質問へ答えた。

その横で麺を口いっぱいに頬張りながらチョッパーとルフィが相槌を打つ。


「何だってガイドブックの出版年がポイントなんだ…?
ブルーホール自体はそう珍しいもんじゃないだろ?」
「いや…まぁ、そうなんだがな」

困ったなぁと言いたげな様子で、店主の表情が曇った。
…だが今はそんなことで聞くのを止める気はさらさらない。

うーん。とさんざん唸りつづけた後、

人の良い店主は ここだけの話にしておくれよ?と念を押し、苦笑した。


「あんたの言うようにブルーホールなんて世界中で確認されている。
だが、少なくとも近年のガイドブックには
ここのブルーホールについては書かれていないのさ」
「?、どういうことだ?」
「まぁまぁ、そう先を急ぎなさんな。
書かれなくなった理由は大きく分けて二つあるんだよ」
「……………」

「ちょうど五年前くらいだったかねぇ…」

—— ひとつは、住み分けの掟を破り…
質の悪い海賊がブルーホール周辺をナワバリにし始めたこと。

—— そしてもうひとつには、


「でるんだよ…新月の夜…ちょうどブルーホールの真ん中あたりにな」
「出る?」
「……ああ、亡霊がね」
「「ぼ、ぼぼ…ぼうれいっ!?」」

—— あのブルーホールは亡者の住処なのさ。

   おそらく亡者たちは"何か"をずっと守っている。 

   そしてブルーホールの真ん中へ近付けば、
   たとえ昼日中であろうと彼らの嘆く声がう〜っと聞こえてくるのさ。


そう言って店主はニタリと笑った。



 

Re: ONE PIECE マリモ剣士の妹君 ( No.10 )
日時: 2017/04/10 05:25
名前: PP (ID: n/BgqmGu)

  


「亡霊ぃ…?」

同じ頃、まったく違う場所で訝しげな顔をして声を上げる者がいた。


「そうだよ。海パン兄さん。
悪いことは言わないから、あのブルーホールには近づかない方がいい」

—— なにより、あの近くをナワバリにしている海賊に目をつけられると厄介だ。


サングラスをクイッっとあげて、こちらを見てくる変態…
…もといロボ男に金物屋の主人は少々どぎまぎしながらも答えた。 



「気づかいありがとよ。だがこちとら亡霊だの幽霊だの…んなものは問題ねえんだ。
それより気になるのはその海賊ってヤツだなぁ」

— そりゃ、その姿をみたら亡霊だって裸足で逃げ出したくなるんじゃないだろうか…?


奇妙奇天烈…いや、"筋金入りの変態"なその姿に店の主人は少々失礼なことを考える。



「あ、あぁ。なら兄さん、この諸島の"領主さま"のことは知ってるかい?」
「いや、知らねぇ」
「…あまり大きな声じゃ言えないが、この諸島がそれなりに平和でいられるのは領主さまのおかげなのさ」
「ほぅ」
「もともとこの諸島はある一族の領地として政府に管理されていてね…。
そんでその領主の一族は代々この諸島については無頓着な性質の持ち主なのか…気まぐれなのかは知らないが、管理については政府へ放棄・一任しているんだ」
「? 
 おいおい、そいつはおかしな話じゃねぇのか?
 最初に一般向けの島が見えた時もそうだったが、海軍やら政府の姿なんてどこにも見えなかったぞ」


— その領主が政府へ管理を一任しているっていうんなら、ヤツらの姿が見えないなんて辻褄が合わないんじゃねぇのか?

そう言いつつフランキーは不思議そうに首をかしげた。
その様子に店主は困ったように苦笑する。


「だからあまり大きな声じゃ言えない話なんだがね。まぁ、要するにこの諸島は"領主さまのご威光"のおかげで平和なのさ」
「?」
「天竜人なんだよ。この諸島の領主さまってのは…」
「ハァ!?」
「そりゃこの諸島の人間だってあいつらが好きなわけじゃないさ。
だが…皮肉な話なんだけどな、表向き世界貴族が統治する場所を荒らそうなんてヤツはそうそう居ないだろ?」
「まぁ、確かに」

なんとも言えないよなぁと言いたげな様子で眉をつりさげながら、店主は口元に笑みを浮かべた。
その表情は島民たちの心情をあらわしているかのようで、フランキーはただ黙ってうなずくしか出来ないでいた。



「でまぁ…政府や軍の人間が見当たらないのも領主さまのせいなんだが、兄さんが知りたいのは海賊の方だったね?」
「ああ」

「あんまり大きな声じゃ言えないんだが…」

そう言って店主は小声で耳打したいと言わんばかりにちょいちょいと手をまねく。
意を理解したフランキーは彼の動作に合わせるかのように耳を近づけた。



のちに、 この情報が役に立つことになるなど…フランキーは露ほども思っていなかった。



 
 

Re: ONE PIECE マリモ剣士の妹君 ( No.11 )
日時: 2016/11/01 02:24
名前: PP (ID: n/BgqmGu)

「んーーー。おっせぇなぁゾロのやつ」
「おいおい、また迷子なんじゃねぇのか」
「ったく、あのクソマリモめ」
「やっぱり一人で行かせるべきじゃなかったかしら…」
「まぁ一日くらいなんとかなるだろ」
「そうね、子供じゃあるまいし」

ゾロが帰って来ない。

日も傾き、もう辺りは闇につつまれている。小鳥たちもすでに鳴きやんだ。
今夜はいったん船に集合と言われているにも関わらず、やはり帰ってこない。

「あ、それよりみなさん一曲いかがです?
こういう時は歌うにかぎります!ヨホホホ」
「そうだな!音をたよりに帰ってくるかもしれないもんな!」
「匂いをたよりにするのと同じ発想かよ!」

ブルックは笑いチョッパーは横で踊る気満々だ。皆いつものことだと…危機感のかけらもない。


「よし、宴だ!サンジーー!!めし!」
「おう、すぐ出来っから待ってろ!」
「えーー勇敢なる海の戦士ウソップ、歌います!」
「おー!いいぞーやれやれ!」
「アゥ!スーパー!」
「まったくもう…すぐに宴なんだから」 
「ふふ、もう始まっちゃってるわね」

即席台座の上でウソップが高らかに声をあげ、フランキーはそれに合わせてお決まりのポーズを組む。
すぐそばでルフィは合いの手をうちはじめた。
ここは港であり、その周りには同業者たちの海賊船がそこらかしこに停泊しているということはお構いなしだ。



「………ほぅ、のんきなものだ。もう事は起こっているというのに」

船からはバカ騒ぎをしているのか楽しそうな笑い声が聞こえてくる。
…そんな桟橋の様子を物陰から見つめる漆黒の男が一人。


「まぁ、いーんじゃない?あいつら全員に動かれると厄介だし。
それに私たちも"捜索中" な訳だし…ね?」
「ふん…いずれにせよもうこの島には居ない。諸島全体に範囲を広げるぞ」
「んふふ、りょうかーーい」

機嫌の悪そうな男の声をものともせず、んふふと含み笑うケープを羽織った女。
悪ーい顔してるーと言いながらスタスタと街のほうへと向かう。

「連絡いれてくるから、先に行っててよね〜」
「ああ」

女はペロリと舌をだしていたずらっ子のような笑みを浮かべ街中へと消えていった。



「くくく……せいぜい今この時を楽しむことだ」

(もはやアレは俺のものだ…!)

残された男はいまだ何も知らず、陽気な声がする可愛らしい船を見つめ…クスクスと笑った。


Re: ONE PIECE マリモ剣士の妹君 ( No.12 )
日時: 2016/11/01 02:26
名前: PP (ID: n/BgqmGu)


ゾロはいま、すこぶる機嫌が悪かった。


「……何だてめぇは」
「いやはや、すまんすまん。お前さんを探していたんだよ」
「……………」

下船前に見せてもらったナミのガイドブック。
そこに書かれていたお目当ての地酒をやっとのことで見つけて購入。
悪くねぇ辛口だ なんて思いながらチビリチビリと飲んでいた矢先…目の前に大柄な男が立ちふさがってきた。


「ほぅ、目つきは悪いが…綺麗な瞳だ」
「あ゛?」

「いやいや、こっちの話だ」


—— ガキィン!

「!!」
「なるほど、そんな表情もできるのか」
「いきなりかよ…」

気配もなく現れ、立ちふさがってきた大男。
わけのわからない一言をつぶやいたかと思えば、大槌を振り上げ襲いかかり、そうしてニヤリと笑う…。


「……………」
(こいつ…できるな…)

ここは路地裏で人気もない。ましてやもうすぐ日も暮れて視界も悪くなってくる。
そんな中で気配も音もなく、男はスゥっと現れた。見聞色で察知するヒマもなかった。




「…何しやがる」
「まったく凶暴だな。少し様子をみただけじゃないか」


抜刀し、とっさに鬼徹を振るった。
最初から殺気立った様子もなくふらりと現れ、名も名乗らず…いきなりあと数歩という間合いまで近づいてきたブラウンヘアーの大男。
そしてこの身のこなし…武装色で固めていないとはいえ、
自分の一振りを軽く受け止めるこの男… 一体なんだと云うのだ。


「くくっ、わるいわるい。
いや、手配書のあんた…いつもそんな人を射殺すような目つきだからよ。
違った表情もできる奴か…ふと気になってな」
「そんなことで殴りかかってきたってのかよ…」

—— ハハハハハ…!


嫌な笑い方だ。



「…賞金稼ぎか?」
「いや。違うな」

(そうなると同業者か…海軍…には見えねぇな)

今の動きから推察するに、相手は只者ではない。 
肩書はなんであれ…単に腕試しという可能性もある。
だがはっきりと目的が見えない以上、下手に動くわけにも………いかない。


「まずは名乗ったらどうだ? 
人になにか尋ねるときはそれが礼儀ってもんだろ」
「くくく、そりゃあそうだなぁ。
俺の名はアズリア。肩書はまぁ…言えないな」
「そうかよ」

言えないのならそれでもいい。問題は"敵"かどうかだ。

 
「で、オレに何の用だ?」

挑発するように笑い、出方を探る。
手配書云々の会話から察するに、おそらく相手とは初対面だ。
だが…あの嫌な笑い方がどうにもひっかかる。



「ああ、別にたいした用じゃないんだが…」

男はそう言い、不敵な笑みを浮かべながら大槌を肩に担ぎ直した。
そうしてしばらくあごに手をあて何か考えるような仕草をした後、口をひらいた。


「んんーそうだなぁ。俺と勝負しないか?」
「……上等だ」

ニヤリと 自分の口元が自然に吊り上がっていく。
ここ数日、航海中に戦闘があったとは言え相手は張り合いのない海賊ばかりだった。
そんな中で久々に戦いがいのありそうな男だ。

理由はどうであれ身体中の血がゾクゾクと騒ぎはじめている。


「死んで後悔すんなよ?」
「はは、血の気の多いことだ。結構結構」

おそらく高ぶりで瞳孔が開いたのだろう。
男は一瞬、"お?"っという表情をしたのち、豪快に笑う。
ゾロはパクリと口元に三本目の刀をくわえた。


 

Re: ONE PIECE マリモ剣士の妹君 ( No.13 )
日時: 2016/11/01 02:33
名前: PP (ID: n/BgqmGu)


久々の更新&ちょっと記事修正。

やっぱり期間をあけて読み返すと矛盾やら書き直したいところが
出るわ出るわ…。

いや〜こまったこまった(苦笑)


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