二次創作小説(紙ほか)

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ONE PIECE マリモ剣士の妹君
日時: 2016/06/22 00:05
名前: PP (ID: n/BgqmGu)


はじめましてPPと申します。

初投稿のため不備がたくさん生じると思います
どうかあたたかい目で見守ってくださいませ(苦笑)




さて、設定は原作沿い2年後です。オリキャラ結構出す予定…というか出したいなぁ…

時間枠は本家を飛び越えて、ワノ国とか色々終わったあたりです。

タイトル通り、ゾロが妹と接触するお話し(一味も出るよ!)にしていきたいと思います。



ゾロ大好きに目覚めた投稿者が
ゾロの出生って謎だなぁ…とか、妹いたら面白いんじゃないかしら…など
色々妄想した結果、暴走が止まらなくなりました

ぶっ飛んだお話&亀更新になるかと思いますがよろしくお願いします





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>>2

Re: ONE PIECE マリモ剣士の妹君 ( No.4 )
日時: 2016/06/27 05:51
名前: PP (ID: n/BgqmGu)

色鮮やかな三色髪の男たちが酒場の片隅で密談をしていたその時刻から…
少し、時間をさかのぼること数刻。



「うは〜!着いた着いたぁあ〜!」

海賊らしからぬ、可愛らしいフィギュアヘッドを付けた一隻の船。
しかしマストにはしっかりと…あの有名な海賊マークを描いた船がこのマラン島の港へとやってきた。

そうして船の中から、麦わら帽子を被った快活そうな男が
ぴょ〜んと飛び出してきて…声が港に木霊する。





——— 間違いない。



「おいおいおいおいおい…。あの麦わら帽子、間違いないよな?」
「ああ。なんでこっちの島にいるんだよ…」


——— まぁ、島の選択として…間違っちゃあいないといえば、そうなのだが…。






「待てまてまてっ! こら、ルフィお前一人でどこ行くつもりだよ!」

「まったくだ!一人で突っ走ろうとするんじゃねぇ!
ナミさんの御心をわずらわせるようなマネは、このオレが許さん!」

「ルフィ〜!オレも、オレも行くぞ!」


長い日数を掛けやっと着いた陸地。
ルフィは帽子を被り直し、これからの冒険にワクワクと期待に胸を膨らませる。

…それとなによりも まず、飯が食いたい!


そんなことを考えていると、頭上から仲間たちの声が聞こえた。

見上げればちょうど甲板からウソップ、サンジ、チョッパーの三人が船の縁に片足を乗り出し、今まさに船を降りようとしているところである。




「…おい、あいつらだけで大丈夫なのか?」
「おめぇが言うなよ!」

「でもこれ以上、大人数でぞろぞろ行くのもどうかと思うわ」

「あぁ〜確かにそうですね〜。
危険は無さそうな島でしょうが、これ以上は…ちょっと目立ちますね〜」

「あ〜もう、まだお小遣い渡してないのに…」



誰が船番をするか…くじを行う暇もなく、
出遅れた五人は港の様子を見ながらポツリポツリと話し合う。

いくら自由に行動したいとは言え、いまやこの船の全員が賞金首だ。
どうしても多少の冷静な判断は必要になってしまう。

……本当は全員で行きたいところだが、
骨とロボまでくっついて歩けば、目立つことこのうえない。





——— ビュン!

「サンジくん。それ、四人分のお小遣い。
あと、この諸島はログがたまるまで一週間よ。
今日は日が暮れたら一旦船に戻るようにルフィたちに伝えといて!」

「あ〜い!ナミすわぁん!」


サンジにナミは小銭の入った麻袋を投げた。
おそらく、この四人の中では一番頼りになるだろう。
この島にもビーチがあったが……うん、きっと大丈夫だ。そう信じたい。





「お〜い、なにしてんだサンジ〜?おいてくぞ〜」
「サ〜ンジく〜ん」
「サンジ〜、はやくはやく〜」

「うるせぇ、クソ野郎ども!いま行くっつってんだろ。
ナミさんロビンちゅわん〜お土産まっててねぇぇぇ〜!」



振り返れば、サンジのはるか後方でお子様三人組は元気にわぁわぁとはしゃいでいる。
はやく行かなければもう姿を見失ってしまいそうだ。

サンジはちっ、と少しだけ舌打ちをすると、タバコのフィルターを噛み猛ダッシュで彼等の元へ向かった。





Re: ONE PIECE マリモ剣士の妹君 ( No.5 )
日時: 2016/06/24 16:32
名前: スカイブルー (ID: FpkpxrNh)

今日はスカイブルーです!

なかなか面白いですね!ゾロの妹…どんな感じなのか早く読んでみたいです!

頑張ってください!

Re: ONE PIECE マリモ剣士の妹君 ( No.6 )
日時: 2016/06/27 04:30
名前: PP (ID: n/BgqmGu)


スカイブルーさん


はじめまして。

読んでいただきありがとうございます!


まったり更新になると思いますが頑張ります!



Re: ONE PIECE マリモ剣士の妹君 ( No.7 )
日時: 2017/04/10 05:23
名前: PP (ID: n/BgqmGu)

「さてと、私たちはどうしようかしら」
——— やっぱりまずはショッピングよね!

サンジたちの去った方向を少しのあいだ見つめた後、ナミはロビンへと顔を向ける。
そして上陸するならまずは服、買い物だろうとワクワクした表情で言葉をつづけた。
その表情はやはり年相応の乙女そのもので、ロビンにはそんな姿が微笑ましく思えた。

「ふふ、そうね。一緒に行きましょう。
それからお買い物のあと、この島の事も少し調べたいのだけれど、つきあってくれるかしら?」
「ええ、いいわよ。
私もこの諸島の気候と地形について、少し気になってるのよね〜」

—— あら、奇遇ね。
—— ふふふ、そう?

お互い、この諸島について共通した疑問を持った二人は顔を見合わせてクスクスと笑いあう。



「アゥ!お前ぇら。悪いがオレも上陸するぜ。
そろそろサニー号をメンテナンスする部品がなくなっちまいそうなんでな」
「おれは散歩に行きてぇ…あと酒」

「おやおや、そういうことでしたらワタシは船番をしましょう。
丁度アフタヌーンティーを楽しみたいと思っていたところですし。ヨホホホホホ」

どうやら話がまとまったようである。
ナミは、分かったわと一言いうと、男どもにそれぞれお小遣い入りの麻袋を投げて渡した。

……船の修繕代も含んでいるフランキーにはちょっと多めの金貨を入れて。



「おい、ナミ。これだけか?」
「足りない分は自分でなんとかしなさい。
あんたそれなりに貯金はしてるでしょ」

—— ルフィじゃあるまいし。
   (借金返済用の)積み立てがあるでしょ?

「……………魔女め」
「あきらめろ。相手がわるすぎる」

中身を見て足りないと言わんばかりに不満を述べたゾロ。
それをピシャリと叩き返すナミ。

ブルックはそんなやりとりを横で見やり、フランキーはさすがだと言いつつ腕を組む。
ロビンはそんな仲間たちの様子をにこやかな表情で見守っている

「さて、と…。
じゃ、ブルックあとはよろしくね」
「何か美味しい物でも買ってくるわ」
「ええ。行ってらっしゃいませ。サニー号はしっかりお守りしますよ」

「余計な世話かもしれねぇが、おめぇ…道に迷うんじゃねぇぞ」
「…ここは島だ。わざわざ海に出るまねなんざしねぇよ」

四人はそれぞれ船を降り、二人と一人ずつに別れて散っていった。
そんな様子を眺めながらブルックはいつものようにバイオリンを取り出し、陽気なメロディを奏ではじめた。


「いやー、太陽がまぶすぃーですねぇ。びゅーてぃふる!」


まるで我らが船長の生き様を表すかのように、死ぬか生きるか。

こんな穏やかな日は久しぶりだ。

相変わらず青空のもとでカモメがクークーと鳴きながら飛んでいる。
そして湿り気も少なく吹きつけてくる海風が、これまた心地よい。


そんなひと時を楽しみ、慈しむかのように、ブルックはバイオリンを弾き続けた。


Re: ONE PIECE マリモ剣士の妹君 ( No.8 )
日時: 2017/04/10 05:24
名前: pp (ID: n/BgqmGu)

「ぅ……ぁっ…ぃ…」

うなされているのか荒い呼吸があたりを包む。
節々が痛み燃えるように手足の付け根が熱いっ。



—— なぁ、最後の頼みだ。約束してくれないか?



「…あ…っ……い」

—— 君はオレのかわりに…どう…か…




「は…ぁ…はぁ……ぅあ…」
………足が…腕が…、……熱…い…痛い…。




—— お嬢様っ、…ここはわたくしめにまかせて、どうかっ!

「行く…な…」




— へへっ、…あんたと話すの……嫌いじゃなか…った。

「っ…おま…え……ま…で…」





—— ほぉ、これが?
—— はい。間違いございません。


「………くっ…!」

これは……!





—— ふん、…実に煩わしい。見ておるだけで穢れるわ。
—— …………。



走馬燈 と言うのだろう。荒い呼吸を繰り返し、息をするのも苦しい暗闇のなかで嫌な記憶が現れては消えていく…



「う…ぁ…」

………そうだ…こなたなど……所詮……。





「……ぁ…ぁ…」

—— だが、その瞳は私のものだ。 さあ、もっと近くに…!
—— おやめください!ベルナティオ様!




「…ぁぁぁ…ぁぁあああ…ああ!」

………そう…結局は、こなたなど…。




「ぅぁ………はぁ…ぁ…」




—— あ?…けがれてる?
   ……なんだそりゃ?


「………ぅ…?」


——  おれはおれだ。




「これ………は…」

—— おれは、おれのやりたいようにやる。




「こど…も……こ…え…」

懐かしい声がする。やわらかな…それでいて前をみつめ続ける真っすぐな瞳。


「…あ……あ…」

その細い腕をつかもうと必死に手を伸ばす。
けれど届きそうで…届かない。




「ま……て、いく…な」

—— すきに生きてやる。それだけだ。


……………この声は…。



「…ぞ…ろ……」

子供がふり返り、こちらを見つめた。
何人にも穢されない揺るぎない瞳。すべてをありのままに見つめているその眼…



気高き獣の瞳。



「……あ…い……」

—— お前もそうだろ?

  

目があった瞬間、暖かい何かに包まれていくような気がした。  



 


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