二次創作小説(紙ほか)
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- 双星の陰陽師 Due stella twilight
- 日時: 2017/03/06 17:03
- 名前: 名無 (ID: xPtJmUl6)
タイトルこれで良かったかなあ。
あ、説明しないといけないですね。
この作品は双星の陰陽師を元にしてますが、原作でこの先あるとされている『神子編』までは行きません。
親である《焔魔堂ろくろ》の代で全ての問題を片付けることを目的にしています。
強いオリキャラが出ます。
紅緒はヒロインになりきれません。
一部原作キャラが強くなってます。
原作の流れ次第では打ち切ります。
二次設定は別で書きます。
- Re: 双星の陰陽師 Due stella twilight ( No.9 )
- 日時: 2017/03/12 20:56
- 名前: 名無 (ID: xPtJmUl6)
「そんなことよりも……」
亮悟がろくろの頬を引っ張る。
「いでででで!!」
「お前またケガレ祓いサボったな……!? 毎回適当なこと言って逃げやがって!」
ろくろが亮悟の手を払い除けた。
「だってその辺のケガレなんか俺が出るまでもねぇじゃんか」
「確かに今のろくろには糧にならないかもしれない。だけどお前の夢は全てのケガレを祓うことだろう?」
ろくろは亮悟に言われると押し黙る。
「うん。俺は最強の陰陽師になって安倍晴明を超えたい。その為にはもっと強い相手が必要なんだ。今はあの七人とじっちゃんが付き合ってくれるけどこの先どうなるかは解らない」
- Re: 双星の陰陽師 Due stella twilight ( No.10 )
- 日時: 2017/03/13 20:20
- 名前: 名無 (ID: xPtJmUl6)
亮悟はろくろに語る。
「それは解る。だがケガレに強い弱いは無い。普段の仕事も大切なんだ。それはお前も解るだろう?」
「ああ…それは解ってる。俺がちょっと焦ってるんだってこともさ。どうしても気が逸っちゃって」
篤(あつし)と慎之助が助け舟を出す。
「ろくろ。ちょっと外行ってこいよ」
「落ち着いたら帰ってきなよ」
- Re: 双星の陰陽師 Due stella twilight ( No.11 )
- 日時: 2017/03/14 19:56
- 名前: 名無 (ID: xPtJmUl6)
ろくろは篤と慎之助の言う通り外出した。
「相変わらず亮悟さんはろくろに御執心っスねぇ。でもアイツはほっといても大丈夫な気はするんですけど」
「この一年は仕事でケガレと戦ってるのを一度も見たことが無いですけどアイツは土御門の七人と禍野でバンバン戦りあってますからどんどん強くなってますよ」
二人は亮悟をなだめる。
「陰陽師としてのアイツが超スゲェのは俺も解ってる。だけど普段の弱いケガレを祓うことも大事なんだって知ってほしいんだよ」
「二年前に俺達と初めて会った時から滅茶苦茶強かったですからね……」
「どうしてろくろはあんなに強くなることに拘ってるんですか?」
亮悟は言い淀むが一言呟く。
「ろくろは…雛月寮(ひいなつきりょう)のたった一人の生き残りだから」
「まあ寮に住み込みで無く雛月寮に通っていた人間がろくろの相手をしとる土御門の七人なんじゃがの」
善吉が一言付け加える。
- Re: 双星の陰陽師 Due stella twilight ( No.12 )
- 日時: 2017/03/15 19:10
- 名前: 名無 (ID: xPtJmUl6)
その頃ろくろは
土御門の七人と外を歩いていた。
彼は昔のことを思い出す。
それは善吉に言われたこと。
よいかろくろ。
禍野もケガレも人の罪や業の深さが
生み出したものと言われておる。
この罪穢れを清めてあげるのが
我ら陰陽師の役目じゃ。
故にケガレは倒すのではなく
祓うと言うのじゃな。
善吉の言葉は今もろくろの胸に残っている。そのお陰で彼は憎悪と憤怒だけに囚われず強くなり続けることが出来たのだ。
- Re: 双星の陰陽師 Due stella twilight ( No.13 )
- 日時: 2017/03/22 19:23
- 名前: 名無 (ID: xPtJmUl6)
ろくろの後ろを土御門の七人が付いて橋の上を歩いていると、何か落ちてきた。
「ろくろ、あれなんだ?」
『火』の土御門家跡取り、《土御門俊明(つちみかどしゅんめい)》の声にろくろが見上げると一人の女の子が居る。
「頼んだ」
ろくろが年上の女の子へ告げる。するとその女の子が空から落ちてきた女の子を掴んで橋の上で抱き上げた。
「さっすが陽姫姉(ようきねえ)」
ろくろが頼んだのは『陽』の土御門家長女、《土御門陽姫(つちみかどようき)》だ。彼女は落下少女を降ろした。
「……」
少女が何かの紙きれを差し出す。それは一枚の手書きの地図だ。どうやら案内してほしいらしい。
「ろくろ〜。道案内するのに8人も要らないだろ〜。お前と正名(まさな)が着いてってやれよ」
『土』の土御門家次女、《土御門安幸(やすゆき)》の意見により、他の六人は先に帰ることになった。