二次創作小説(紙ほか)
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- 獄都事変−あの世とこの世を行き来
- 日時: 2018/02/18 10:45
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「あれ…?ここは…」
気付くと私は知らないところで目を覚ました。
手元には鉛筆やノート、本なども解いた場所の机の上と
同じ状態になっている。
周りも二人の女性と似たような服装をした数人の男に囲まれていて
彼らも私もポカンとしていた。
一体どうなってるの!?
自分を変えようとした亡者 >>01-10
日常編 >>11 >>12
- Re: 獄都事変−あの世とこの世を行き来 ( No.11 )
- 日時: 2018/02/18 09:53
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
後日談
「やぁ初任務ご苦労」
肋角肋さんは私にそう言う。
「いいえ、もったいない言葉ですよ。それに大事なことを学びました」
「ほぉ?聞かせてくれないか?」
周りには斬島さんやキリカさんなど全員が私たちを囲っていた。
「私はきっとここに来るために生まれてきたんじゃないかなって
思いました。私はあまり人と話すことが好きではなかったけど…
初対面なのに人一倍私に興味を持ってくれた平腹さん、剣術や
銃の使い方を教えてくれた斬崎斬さんや佐疫さん…もちろん
みなさんにも感謝していますよ。だから今なら言えるんです。
——ありがとうみんな!!」
■
影からその様子を二人の妖怪が見ていた。
八雲と木葉だ。
「ったく、人間は不思議な生き物だな。なんでもかんでも感謝し
称え、きれいごとを並べる」
「でも気付いてるんだろう八雲も。彼女は現世にいる人間とは
違うってことをさ」
「…あぁ、俺たちも獄卒達も人間じゃないから人間のことは
分からないだが、陸野カレンのことは分かる、控えめで素直で
だがアイツにならなんでも打ち明けられる。キリカが母なら
アイツは騒がしい獄卒達の姉であり妹でもあるな」
八雲は楽しそうに笑う陸野を見た。
「そうだな…俺は彼女をこっちに連れてきてよかった。
あっちじゃ彼女は謙虚すぎて友が少ない孤立した子だったから」
- Re: 獄都事変−あの世とこの世を行き来 ( No.12 )
- 日時: 2018/02/18 10:31
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
日常編➀
「…え!?陸野ちゃん、料理できるの?」
「はい!一人暮らしをしてたので家事は全部やってましたし、
たまにはキリカさんたちも休んでください」
キリカさんは「あ!」と声を上げた。
「陸野ちゃんももう私たちの仲間だし肋角さんたち以外の斬島ちゃん
たちのことを呼び捨てで呼んであげたら?」
「え、え〜〜〜そんな良くないと思うんですけど…」
「って、木舌ちゃんたちがみんな陸野ちゃんに伝えてって」
■
陸野は両手に重ねられた弁当箱を持ち部屋へやって来た。
「わっ!り、陸野!?」
「す、すみません佐疫さ…佐疫、扉を開けてください!」
「ッ!!うん分かった」
彼は扉を開けてくれた。
そこにはすでに全員が揃っていた。
テーブルに箱を置き、蓋を開ける。
「うおー!!全部おいしそう!!」
「キリカさんとは少し違うな。誰が作ったんだ?」
「え?俺には特にいつもと変わらなく見えるぞー?」
「陸野、顔が赤いぞ」
「もしかしてこれ全部…陸野が?」
「恥ずかしながら…でも味見はしたし味は大丈夫だよ。
キリカさんみたいにおいしいのは作れないけど…どうぞ」
斬島は箸で卵焼きを掴み口にした。
「なんだ美味しいじゃないか」
「え!!俺も俺も食べる!!」
その後、取り合いなどもあったが箱はすっからかんになった。
- Re: 獄都事変−あの世とこの世を行き来 ( No.13 )
- 日時: 2018/02/18 17:23
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
キャラ紹介(オリキャラ)
・陸野カレン
いつの間にか獄都にいた人間。
祖父の手紙により獄卒として頑張ることになった小説家。
瞳の色は黒で髪は今では短くしている(ショートカット)。
関り
斬島…剣術を教えてもらったため慕っている。
佐疫…銃の使い方を習ったため同じく慕っている。
平腹…一番興味を持ってくれた人物で結構仲良くしている。
・木葉
カレンの祖父と縁がある白狐。カレンが現世にいたころから。
彼女を守り続けていて彼女を獄都へ連れてきた張本人。
・八雲
木葉とは友だち関係でカレンに興味を持った羅刹。
力は獄卒を軽く超えるほどの怪力で、生半可な攻撃は彼に掠り傷すら
つけられない。
- Re: 獄都事変−あの世とこの世を行き来 ( No.14 )
- 日時: 2018/02/18 18:57
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
第十一話 謎の男と二度目の任務
「…というわけだ。陸野お前にとっては二度目の任務だが、
まだまだ斬島たちよりかは経験が少ない、いつでも彼らを
頼ると良い」
「は、はい!」
「彼女は体は人間、そして経験も浅い、お前たちには悪いが
彼女に何かあれば手伝ったりしてやってくれ」
■
私は廊下を進んでいく。
少し寒気を覚え急ぎ足になる。
「——何を怯えている?」
「ッ!?」
目の前には一人の青年が立っていた。
その瞳は綺麗で不気味な赤色をしている。
「お前を殺す、俺が」
その青年は私の耳元でそう囁いた。
そして狂ったような笑い声を残し消えた。
誰だったのだろうか?なぜ私を殺すと言ったのだろう?
何か私に恨みがあるのか?
考えてもきりがない、ゆっくり考えよう。
■
任務でやって来たのは和風な建築の場所だ。
そこを私たちは土足で入っていく。
「じゃあ早速探すとしますか」
「そうですね。どこにいるか分からないしまずは調べられる部屋を
調べましょう」
「…全員でまとまるのも良いと思うが二チームに分けないか?
誰かが陸野の近くにいればいいって話だろ?」
やっぱりそういう話になるんだね、色々恥ずかしいからやめて。
今ここにいるのは自分も入れて7人、三と四に分けるのかな?
で、私は斬島と佐疫と木舌と一緒になった。
「何か不安なこととか困ったことがあったら言ってね陸野」
「心強いです」
- Re: 獄都事変−あの世とこの世を行き来 ( No.15 )
- 日時: 2018/02/20 21:11
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
第十二話 春の部屋
目に留まった部屋に入っていく。
随分と広い、そして…。
「桜の木?ここって室内だよね?」
「そのはずだが…」
「何か仕掛けがあるのかな?まぁ気にしなくていいでしょ」
そう言いながら私は周りの色より少し濃い色をした花弁を手に取る。
その花弁は桜色の鍵に変わった。
「陸野」
木舌に呼ばれて振り向いた。
どうやら他も同じ個所を見ていた。
「これって?」
「『Be careful』注意しなさいって意味だね」
ということはどこかに仕掛けが?
と、考えていた私は浮遊感を感じ視線を下に向けた。
「え…!?」
どこかにありそうな絡繰り屋敷みたいな仕掛けだ。地面が開くなんて
聞いてない。
「陸野!」
周りに全員が密集していたおかげでそのまま下へ落下することは
なかった。
「酷い目にあった…」
「まぁまぁそれより大丈夫?」
佐疫は私の安否を確認してくれた。そういえば友だちが少なかったし
一回だけこういう友だちが欲しいなと思ったことがあったっけ。
「ん?これはパズルのピースか?」
「あ、こっちにもあるよ」
斬島と佐疫は小さなピースを一つずつ持っていた。
「あ、ここになんかあるよ。もしかするとここにはめるのかも?」
「じゃあ嵌めてみようよ」
二人はそのピースをはめる。予想通りピースはぴったりと嵌められる。
じゃあ残りは二つかな。
「少しこの部屋を探してみよう。何かあるかもしれないし…」
ガチャガチャという音が扉の方から聞こえた。
佐疫は何度もドアノブをガチャガチャする。
「あれ?ここ鍵掛かってたっけ…?」
「もしかしてこのパズルを完成させないと出られないのかも…」