二次創作小説(紙ほか)
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- テイルズオブスターダスト
- 日時: 2018/10/16 18:01
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
予知能力を持った作家が描いた冒険譚、
星の力が無くなるとき、一人の女冒険者は仲間を引き連れ
その力を復活させる。
その少女はもしかすると彼女かもしれない。
アリエス区 >>01-08
サジタリウス区 >>09-18
- Re: テイルズオブスターダスト ( No.16 )
- 日時: 2018/10/15 21:26
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「さてと…回復したようだし先を急ごう。どっちにせよ敵に
会うことになるんだ」
裏口から中に侵入成功。
「あれ?もうここに来たんだぁエマちゃん!!」
クサビ、彼はミリアを捕らえた檻の上から飛び降りた。
「テメェか、黒幕は…」
「黒幕?実行したのは俺だけど…ここのボスはもう死んだよ?
それにさ、そっちばかり3人がかりって不平等だよね…」
エマの頭上に何かが着地しようとしている。それをいち早く
察知したバックはエマをドンッと押し、その場から離れ攻撃を
回避する。
「狂犬、グラニア…こりゃあガチのほうで狂犬だな」
バックの背中に冷や汗が流れる。
「エマちゃんがこの人を救うのが先か、お前らが死ぬのが先か…
じゃあ始めよっか!」
「嵐のように荒々しく、嵐が去った後のように冷静であれ…
アレキサンドライトの奇跡!」
何も起こっていないように見えるだろう。だがそれは他人には
見えない。アレキサンドライトの魔法は特殊だ、サポート特化と
アタック特化の二つがある。
- Re: テイルズオブスターダスト ( No.17 )
- 日時: 2018/10/16 17:36
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「貴方は…」
ミリアはエマにそう聞く。
「エマ・ヴィーガ、助けに来ました全員で!」
エマは戦っている二人を指差す。
「ミリアさん、今助けるから!」
「ちょっと待ってエマさん…この檻、そう簡単には、彼らのほうが
先に倒れてしまうわ」
「大丈夫だよ。今は貴方を助ける方が先です!」
エマが目を閉じる。それをミリアは心配そうに見守る。
エマが集中し始めた頃、グラニアという男を相手していたバックは
違和感を感じた。相手の動きが普段よりも見極めやすい。
「(これは…そういえばエマくんはさっき)」
エマが詠唱していたことを思い出す。
「感謝する…さてといち早く終わらせるぞアクセル!」
二人の攻撃が相手を押していく。
「ふぎゃ!!?」
殴り飛ばされたグラニアはクサビを巻き込んで壁にぶつかる。
「!このぉ…!!」
クサビの蹴りを受け流す。回り込むようにクサビの首筋にフックを
喰らわせ彼を気絶させる。
「…任務終了だ」
「バック、俺も終わったよ!」
同時に何かに弾かれたようにエマの体が飛んでくる。二人の頭上を
越えゴロゴロと転がっていった。
「エマ!!」「エマくん!」
「(さてと困ったぞ…あんな術、一体どうやって)」
エマは一つの宝石のことを思い出す。
「それは真の友の証、そして何にも負けない友愛の石…
トルマリンの道!」
エマが唱えると空間が変わる。それは真っ暗な深海のようなそれが
分かるのはエマとミリアのみ。
ミリアに見えたのは真っ暗な闇の中に輝く光、そこから一人の少女
エマが手を伸ばす。その手をミリアが掴む、しっかり離さないように。
****
夜が明け、ミリアの救出に成功、クリクロスも撃退、その情報は
街だけでなく大陸中に広まったという。
- Re: テイルズオブスターダスト ( No.18 )
- 日時: 2018/10/16 17:51
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「そう貴方が12魔法を使うエマさんなのね?ありがとう、この恩は
忘れないわ」
「あ、いいえそんな…私、これぐらいしかできませんから…」
「そんなことはありませんよ。ライジェル様が貴方を選んだ理由、
よく分かりました」
ミリアはそう言って微笑んだ。エマとミリア以外は他の仕事で
今はいない。
「…今のこの大陸、表はとても明るく見えますが裏はあまりにも
暗すぎます。私も頑張ってはいますが元凶が現れれば私は対処する
ことができません、貴方に頼みます」
「…分かった。頑張ってみるよ私」
そう言ってエマは彼女と別れた。
- Re: テイルズオブスターダスト ( No.19 )
- 日時: 2018/10/16 19:48
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「夜空祭り、ですか?」
メイラにエマはそう聞いた。夜空祭り、簡単に言うと星々に
感謝を捧げる祭りである。
「今日は快晴、きっと月と星がきれいに見えるわ。始まるのは
夜よ、たまには気を休めないとね」
****
夕方、エマの元にやってきたのはフィリアだ。
「エマさん、何かアクセルさんが探してましたよ?」
「あ!あー私、何やってたんだろ…」
相手になることは考えておく、といったことをエマはすっかり
忘れていた。
「エマさん、アクセルさん凄い強いですからね?気を付けておかないと」
「わ、分かってるよそれは…かなり近い場所で見てたし、でも
頼まれたこ私、断れないんだよね〜」
エマは自嘲した。嫌なら嫌だと断りなさい、そんなことを母にも
言われていた。
「まぁでも運が良ければ忘れてくれるかもしれませんよ?お祭りで」
「うん、それを願うしかないよ」
- Re: テイルズオブスターダスト ( No.20 )
- 日時: 2018/10/16 20:48
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
夜、外に出るといつもより賑やかだ。
「エマくん!」「あ!エマー!」
バックやアクセル、その他仲間も祭りに姿を現していた。
戦いは休戦し、祭りを楽しむ。
夜空には星々が輝いていた。
「あれ?バックさんは?」エマはアクセルに尋ねた。
「場所取りだって。星を見るための」
「そっか…じゃあ早く行かないとね」
「なぁなぁエマ、約束どーなったんだよー?」
「…お手柔らかに」
「お?じゃあ受けてくれるのか!?」
小さくエマは頷いた。