二次創作小説(紙ほか)

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審神者日記
日時: 2019/08/20 12:28
名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)

刀剣に宿っていた付喪神と生活する審神者の少女、
土方美月は日々の日記を書き留めていた。

刀剣乱舞二次小説。

Re: 審神者日記 ( No.8 )
日時: 2019/08/21 21:37
名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)

まりりんさん、ありがとうございます!

*—*—*
「うわぁ!手紙だ!」

本丸に届いた手紙。それを美月は手に取り皆の前で読む。

「本丸の皆さん、お久しぶりです。美月の母親です。私は今、
おばあちゃんになっています。短刀の皆は元気ですか?その明るさで
娘も明るい子にしちゃってください。打刀の皆さん、特に陸奥さんは
よく娘を抱っこしていたと思います。どうですか?結構重いでしょ?
太刀の皆さんとは結構仲良くしていたと思います。大太刀、槍、薙刀の
皆さんにもお世話になりました。娘はいつも皆さんと遊んでいるときが
楽しそうでした、アルバムには皆さんと写った写真が多くあります。
どうですか?今の彼女、美人になったでしょう?彼女は皆さんを
まとめる審神者という立場ですがまだまだ未熟なところが多い
でしょう。どうかそんな彼女を手助けしてやってください。そして
美月、皆に甘えっ放しはダメよ!?まぁでもいつでも周りに
頼ってみるのもいいかもね!‥‥ハァ、長い!」

美月はテーブルに倒れ伏した。

「主はとても愛されている、それが良く現れた内容だった。そして
主の母は実の子ども同様に全員を愛していたということになる。さて
主の母の期待を裏切らぬよう頑張るとするか」

Re: 審神者日記 ( No.9 )
日時: 2019/08/22 10:16
名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)

美月は言葉が出なかった。万事屋へ行った物吉貞宗と藤四郎兄弟たちが
持ってきたのは花火だ。

「随分と沢山当たったね」
「はい!皆で行ったら皆当たったのです」

物吉は嬉しそうに話す。しかしこんな沢山あっても邪魔になるのでは…
と、ここで美月はある提案をする。

「じゃあこの花火、今日の夜に皆でやろうか。これだけあれば
皆で一緒に出来るだろうし」
「今日!?やったァァァァ!!!」

大人数でバタバタと廊下を早歩きで進んでいく。暑くないのか?
昼食が終わり夕方になり、夜が近付くにつれて花火をするのが
楽しみになって来た。雨は降らず、夜空には星が。少し離れた
開けた場所で花火を広げる。全員でバケツも用意した。モノに
よっては二色の光を放つ花火もある。火は近くの花火から
貰ったりもしている。

「どうしたの?獅子王」
「なぁこれは使わねえの?これも花火なんだろ?」
「あーこれは…ヘビ花火だからね。夜だと見えないし他の
花火と全く違うんだよねぇ。なんというか…地味?明日の昼間に
使ってみる?」
「あ!花火だ!」

打ち上げ花火だ。他の場所で行われている夏祭りだろう。
皆で座って花火を眺めた翌日の昼間、ヘビ花火を使ってみたが
全員引き気味だった。

Re: 審神者日記 ( No.10 )
日時: 2019/08/22 17:35
名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)

固く閉じられた美月の部屋の戸。階段から数人が眺めていた。

「珍しいですね。あるじさまがあんなに自室の戸を閉じているなんて」

岩融の肩に乗り階段から今剣は部屋を見つめる。

「時の政府の奴が来てるんだと。さて僕たちは下にいよう。
ここにいても声は聞こえてるかもしれない」

燭台切光忠はそう言って二人と共に階段を下る。
美月は目の前の政府の人物、童子切と名乗る男と対面していた。

「童子切安綱、俺と同じ天下五剣の刀剣男士か」
「あぁ、お前が先代から審神者の立場を受け継いだ娘だな?」
「はい。土方美月と申します」

童子切は鋭い視線を美月に向ける。

「…随分と刀剣と慣れ合っているらしいな娘。その生温さは
お前の弱さだ。お前の弱さがそいつらを弱くしている。情けない」
「なっ!?貴様、政府であろうと主にそんな口は!!「長谷部」…はい」

痺れを切らした彼を止めた美月はゆっくりと呼吸する。

「否定はしません。ですが母も父も祖父も祖母も失った私にとっては
彼らは家族同然ですので慣れ合うな、などという命令は聞きません」
「それが生温いと言っているんだ!!俺も含め、お前の周りにいるのは
殺しの道具だ!知っているはずだ!」
「知っています!!だから何ですか?確かに刀も槍も薙刀も、人殺しの
道具でしょう。三日月宗近もへし切長谷部も加州清光も数珠丸
恒次も…だけど、視点を変えれば持ち主を守った道具、命綱とも
考えられませんか?本当に人殺しの道具なら彼らのような性格の神は
いないでしょう。童子切安綱さんも持ち主を守った刀じゃないですか。
…それで用事はこれで終わりですか?」

童子切安綱は席を立つ。

「これは、報告する。刀剣共、忘れるなよ?人間は脆い、我ら刀剣
よりも…」

Re: 審神者日記 ( No.11 )
日時: 2019/08/22 21:55
名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)

夜、和泉守兼定と共に廊下を歩いていると何かが飛んだ影が
一瞬見えた。

「オイ見えたか…?」
「はい。何か否、誰かが飛んでたみたいだけど…うわっ!」

真っ黒な服を着た人物が地面に着地し美月を見据える。数秒間の
沈黙、彼は前傾姿勢を取り剣を抜いて美月の目前に迫る。彼女を
後ろに下がらせ入れ替わるように兼定が前に出て応戦する。

「随分と好戦的じゃねえか。誰だ?時間遡行軍でもないだろ」

音が大きいのか部屋の中にいた彼らが慌てて外に出てきた。

「大将!無事か!?兼定も」
「おぉ薬研。俺は無事だ、といっても相手は強いけどなぁ…!」
「主様ぁ!たった今、政府の方から連絡がありまして、彼を
捕らえたら生かすも殺すも主様に任せるとのことです!どうしますか?」

「勿論」と少し貯めてから口を開く。

「確保します!!」
「それなら…縄でも持ってくるか、逃げられたら困るし」

数人は縄を取りに、その他は全員で相手を囲う。そして奮闘すること
数十分、手こずりながらも確保完了。見たところ大きい傷も無し。

「肥前忠広…成程!刀剣男士だったのか。だから政府の人も…
じゃあこれからよろしくね肥前」

と、美月は縄を解き手を差し出すもその手を握っていた脇差で
切り裂かれる。深くはない、掠り傷だ。

「それ以上近付くな、近づけば今度は首を斬る」
「…あ、握手は嫌だった?ならゴメン。一つ空き部屋があるから
ほら、すぐ近く。最低限のモノしか置かれてないけど良かったら
使ってね」

Re: 審神者日記 ( No.12 )
日時: 2019/08/23 14:41
名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)

小さめのホワイトボード片手に美月は頭を捻る。揺られている。
というのも美月が今いるのは岩融の肩の上、要は肩車されている。

「あるじさまは何を考えているのですか?」

何度か跳躍する今剣。

「演練?があるから色々組んでおこうかなぁって…で、
組んでみたんだけど」
「主、演練の件で長谷部が「大丈夫!」ッ!?私も入っているのですね」

美月を探しに来た太郎太刀にホワイトボードを見せる。190㎝台の
太郎太刀と岩融、背が高すぎても困るのだろうがこれはこれで
いいかもしれない。リーダーとして三日月を、そしてメンバーは
太郎太刀に鶴丸国永。

「あ、因みに三日月さんと鶴丸は究極のマイペースと煽りのプロね」

そして薬研藤四郎と骨喰藤四郎、加州清光。

「本当に‥‥これでいくのか…主」
「‥‥もう、いいでしょ。これで。完成完成!」

と、無理矢理完成させた美月だった。


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