二次創作小説(紙ほか)
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- FAIRYTAIL*CrystalHeart*
- 日時: 2020/03/19 19:23
- 名前: 日の入り時子 (ID: xs5T8t9X)
大魔闘演武を控える妖精の尻尾に新メンバーがやって来た。
初代マスターであるメイビスは彼女を見て彼女をAチームに参加させると告げる。
アストリア・アンピトリテは星、宝石にまつわる魔法を使う魔導士だった。
物語は大魔闘演武から始まる。
前半(大魔闘演武編〜冥府の門編) >>01-19
後半
- Re: FAIRYTAIL*CrystalHeart* ( No.6 )
- 日時: 2020/01/15 17:02
- 名前: 日の入り時子 (ID: xs5T8t9X)
4日目最終試合。これを望んでいた観客は多いだろう。
現最強ギルド剣咬の虎vs7年前最強ギルド妖精の尻尾。
剣咬の虎からは双竜スティングとローグが参戦。妖精の尻尾からはナツとアストリアだ。
アストリアが出ることは全てのギルド、観客が予想していなかったことだ。
「どういうことだ?何故ガジルではない」
「まぁいいじゃねえかローグ。寧ろやりやすいだろ、雑魚一匹なら」
「ちょっと!めっちゃ聞き捨てならない単語が聞こえたんだけど!?」
「落ち着けよ、試合でぎゃふんと言わせてやろうぜアストリア」
腹を立てるアストリアを落ち着かせ、そう声を掛けた。
「初代、何故アストリアを?相手は手強いぞ」
レオンはメイビスの方を見た。
「その通りです。しかし舐めているわけではありませんよ。強いからこそ彼女は
越えるために更に上を行く。絆の力を見せつけるんです!」
試合開始後は妖精の尻尾が先制を仕掛け流れを先に掴む。
「星器、火星拳法!」
赤い宝石が埋め込まれた黒い手袋とロングブーツ姿のアストリアのドロップキックはローグの
顔面を貫く。
「お前、肉弾戦もできんのか!?」
「星器は様々な武器と能力を持つ。一番いい例は木星の盾、あれは星器の中でも高い防御力を
持つ。火星拳法は近接戦闘ではかなり役立つんだよ。…私がローグをどうにかしてみる!
任せて!」
アストリアは拳を突き出す。「おう」とナツは返し自身の拳を軽くぶつける。アストリアの
四肢に灼熱の炎が燃え上がる。
「—フォボスピエーディ!!」
両手を相手の肩に置き相手を飛び越え着地の瞬間片足で回し蹴りを放つ。その動きはとても
素早く滑らかだった。
「こっちも行くぞォォ!!」
ナツの攻撃がスティングにダメージを与える。二人がアストリアたちを見据える。
「しっかり実力を測れていなかった」
「あぁ、中々手こずらせてくるな…アイツ。だけど俺たちも負けられねえな」
二人の周りに魔力が集中する。何をしようとしているか、彼らが滅竜魔導士であることが
分かっているため察することができる。彼らは第三世代の滅竜魔導士。そして彼らは
自分の意志でドラゴンフォースを使うことができる。
「守ります!!木星の盾!!」
アストリアの手に大きな盾が握られ構える。
「—フォート・エウロパ!!」
「ホーリーレイ!!」
光の矢の雨から緑色の壁は二人を守り切る。外から見ればそれは城を守る防壁である。
- Re: FAIRYTAIL*CrystalHeart* ( No.7 )
- 日時: 2020/01/15 17:44
- 名前: 日の入り時子 (ID: xs5T8t9X)
「ナツ、伏せて!!」
伏せたナツの上を盾が通り過ぎる。だが相手は影の中に潜り込み死角に入り攻撃を
加える。経験の差があり対処の仕方に手間取っている。ここは闘技場の地下だ。
観戦場所から見守るレイはいつの間にか前のめりになって試合を見守っていた。
知らずのうちにアッシュも彼女を気にしていた。全員が見守る中、エルザは目を見開き
「否…」思わず呟く。
「ナツもアストリアも諦めちゃいない」
盾は砕け散る。緑の光の粒が辺りに散らばった。身を守る武器が消えた今、彼女を討つ
チャンスだと思い踏み込む。
「こっちにあってセイバーにないもの…それは仲間との絆、これは結構重要だと思うよ。
だから見せてやろうじゃないか!仲間の力って奴を!」
辺りの気温が上がったような気がする。
「さっきの攻撃、実は少しだけ掠ってた。全てを焼き尽くす炎と地球を照らす光を持つ
全惑星の中心!星器、太陽王!」
太陽の形を模した金色の杖だ。杖を薙ぎ払うと赤い炎が横に走る。
「一撃で終わらせる!—プロミネンスレーザー!!」
杖を前に突き出すと四方八方から炎のレーザーが放たれる。それらはドラゴンフォースを
使っているスティングとローグを射抜いた。すぐにアストリアがナツの名を叫ぶ。
「火竜の咆哮ォォォォォォォ!!!」
口から吐かれた炎が止めを刺す。そして観客席から歓声が飛び交う。
明日は全員参加のサバイバル戦だ。裏では事件が肥大化しつつある。
- Re: FAIRYTAIL*CrystalHeart* ( No.8 )
- 日時: 2020/03/15 22:28
- 名前: 日の入り時子 (ID: xs5T8t9X)
大魔闘演武は最終日に近付いていた。そこで大きくチームを編成。エルザ達に加え
アストリアをチームに入れる。彼女の腕にはギルドの紋章が書かれた腕章がある。
特別ルール「デコイ」は一名のみ参加させることができて倒してもポイント0だ。
「このルールでは倒すチームと倒さず無視するチームの二つがある。アストリアには遊撃部隊
として動いていただきたいのです」
メイビスはそう頼む。
「分かった。周りを見ながら倒したり仲間を助ければいいんだね?頑張ってみるよ」
全てのチームが動き出したサバイバル。だが妖精の尻尾はデコイであるアストリア以外誰も
動いていない。
「いいですか?まずアストリアは南へ。そこでレイが待っているはずです。戦うことになるので
準備しておいてください」
彼女の言う通り腕章を付けたレイがいた。
「奇遇ですね。お互い同じことを考えている」
「そうだね…でも負けられないからさ」
軽く会話した後、先に動いたのはレイだった。初手を躱すとアストリアは叫ぶ。
「星器水星魔銃!」
アストリアの両手には青い銃が握られていた。彼女は冷静に構え一発撃つ。水の弾丸がレイの右肩を
掠る。避けたはずが弾丸は同時に動いた。
「追尾型、とはまた違う…私が避ければ弾丸も同じ方向に動くということですね…」
- Re: FAIRYTAIL*CrystalHeart* ( No.9 )
- 日時: 2020/03/16 09:56
- 名前: 日の入り時子 (ID: xs5T8t9X)
アストリアは二丁拳銃を一つの拳銃に変え上に発砲する。
「水星雨の如し(レイン・オブ・マーキュリー)」
水の弾丸が上空で破裂し雫となる。その雫は徐々に鋭くなっていき無差別に散らばっていく。
それはレイへの攻撃であり仲間への合図でもある。妖精の尻尾が全員動き出した。
拳銃はライフルに変化し連撃を繰り出す。レイは持ち前の運動神経、反射神経等を駆使し
銃弾の雨を躱していく。
観戦席ではメイビスが呟いていた。
「レイを撒いて次に南側の塔でガジルに加勢を…」
彼女の言葉は聞こえていないがアストリアたちを映していたカメラの画面が煙に包まれ
アストリアはいつの間にかローグとガジルのもとへ来ていた。
「アストリア!」
「ガジル、防御は任せて」
二人がアイコンタクトを取り頷く。アストリアの手には大きな緑色の盾がある。
攻撃を仕掛けてくるローグは影の中に沈み込む。勿論それは分かっている。だからこそしっかり
罠は準備してある。
「不可視の巨星」
「なっ!?」
大小さまざまな緑の球体が現れレーザーを放つ。ローグは縫うように躱し攻撃を仕掛ける。
ガジルが迎え撃つ。
「やっぱりここでしたか」
丁寧な口調で話しかけてきたのはレイだった。
「オイオイマジかよ。結構距離が離れてるはずだろ?ここまで全力疾走してきたのか…」
「そうみたい…と、兎に角そっちは任せた!」
二手に分かれる。アストリアはレイの相手をし、ガジルたちから距離を取る。木星の星器は
防御ではピカイチ。倒さなくとも守りに徹するべきだろうか。
- Re: FAIRYTAIL*CrystalHeart* ( No.10 )
- 日時: 2020/03/16 10:25
- 名前: 日の入り時子 (ID: xs5T8t9X)
盾に亀裂が走りアストリアは盾を手放すことにした。
「星器、海王星三叉槍!!」
青緑色の三叉槍、白いリボンが結ばれている。アストリアはそれを連続で突く。真っ直ぐで
避け易いと油断することは無かった。レイは彼女がそんな分かりやすい攻撃をするとは
考えていない。アストリアは手を止め槍を上に向ける。
「長引くと危ないと思った。だから…ここで決める!
隠された海神の宝」
実況席からは声が上がった。
「な、なんだあれはァァァァァァ!!!!?海か!?あれは海なのかぁ!!?」
観戦席では全員が目を見開いていた。
「あれって地下から出てきてるのか!?」
「違います、あれは彼女の魔力を水に変換したもの…あの水が彼女の魔力量そのもの…!」
カナの言葉にメイビスは返した。
「そうでもないぞ初代。あの中の魔力、アストリアの魔力は半分だがもう半分は幾つか別の
魔力がある。あれは自分の魔力ではない」
レオンがそう言った。言われてメイビスもハッとする。エルザやラクサス、ジュビア、グレイ、
ガジルの魔力がアストリアに吸い込まれているのが見えた。
大きな波と対峙しているレイは苦笑する。
「まだまだ実力が足りませんでしたね…」
大きな波は自身の力の無さを痛感したレイを優しくも荒々しく呑み込んだ。
「アストリア、行くぞ」
ガジルに声を掛けられ別の場所へ急ぐ。既にエルザ達は残っているスティングと対峙する。
そして最後にやってきたのはアストリアだった。彼らの気迫に負けスティングは自ら降参。
ここに再び妖精の尻尾が最強ギルドだと証明された。