二次創作小説(紙ほか)
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- 〜 徒然Diary 〜
- 日時: 2025/10/03 12:53
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: s/G6V5Ad)
閲覧ありがとうございますm(_ _)m
この小説は、映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」に出てくる“謎の少年”目線の二次創作小説です。
作中のキャラクター、設定なども掲載するつもりですので、作品を未鑑賞などでネタバレが嫌な方はご注意ください。
語彙に乏しいところもありますが、暖かい目で見守っていただけたら幸いです。
※この小説はファンアートです。公式とは一切関係ありませんのでご了承ください。
◇この前作品として、ゲゲゲの鬼太郎の「ねずみ男」が主人公の「路地裏Diary」という小説も書いておりました。
時系列としては本作⇒前作 となりますが、そちらも合わせてご覧いただけたら幸いですm(_ _)m
プロローグ >>1
第1話 >>2
第2話 >>3
第3話 >>4
第4話 >>5
第5話 >>6
第6話 >>7
第7話 >>8
第8話 >>9
第9話 >>10
第10話 >>11
第11話 >>12
第12話 >>13
第13話 >>14
第14話 >>15
第15話 >>16
第16話 >>17
第17話 >>18
第18話 >>19
第19話 >>20
第20話 >>21
第21話 >>22
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.18 )
- 日時: 2025/06/26 12:42
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: PNMWYXxS)
第17話
味噌汁の茶碗を手に取り、中の汁を1口啜ると、冷えきった身体が内側から温まっていくような気がした。
それからは、もう息をつく暇もないほどに、サンマ、沢庵と一緒に白飯を掻き込んだ。勢いよく食べすぎて、時々むせ込んだりもしたが、温かい緑茶を流し込むと、それがなぜか心地よく感じられた。
一通り食べ終えた後、食前と同じように胸の前で手を合わせ、「ごちそうさまでした」と呟く。どれも一見少なそうな量だったのに、腹は既に満腹だ。
空になった膳を前に、ゲップが出そうなのを堪えていると、再び、キツネ目男が足音も立てずに現れた。
「社長がお呼びです、着いてきてください」
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.19 )
- 日時: 2025/07/14 09:49
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: KXQB7i/G)
第18話
その口調は一見穏やかだが、有無を言わせない雰囲気が感じ取れ、僕は言われるがままに着いていく。
木造りの廊下をそのまま無言で歩いていくと、低めの棚の上に甲冑のようなものがあり、何となく好奇心をくすぐられて触ろうと手を伸ばした時、キツネ目男の細い瞳が一瞬の間大きく見開かれた。
その、別人か?と思うほどの気迫に、僕は思わず後ずさってしまう。
「それに触ってはいけません」
そう一言言い残すと、廊下をスタスタと歩いていくので、僕も渋々ながらそれに従うしかなかった。
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.20 )
- 日時: 2025/07/14 09:55
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: KXQB7i/G)
第19話
そのまま、2人とも一声も発さないまま廊下を進んでいくと、突然立派な和造りの引き戸が見えてきた。
キツネ目男がその引き戸を開けると、中は一面畳敷きの部屋だった。いわゆる、「座敷」というものだ。
広さは、僕の知っている2.3畳どころではなく、とにかくだだっ広い部屋だった。
部屋の広さに僕が言葉を失っていると、キツネ目男は部屋の中に入れ、と促してきた。
荘厳な雰囲気に恐る恐る中に入ると、中央には座卓が置かれ、その周りにはざっと数えて8人が座っていた。
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.21 )
- 日時: 2025/09/04 12:52
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: 5TWPLANd)
第20話
やけに頭だけ大きくて小柄な爺さん。
白塗りのメイクをしていて、正体のよくわからない奴。
ボサボサ髪を後ろで一括りにしている男。
黒髪を結い上げて、目つきも険しい女。
肩まである髪を茶色に染めた、この屋敷にはあまり似つかわしくない女。
髪は結っているが、表情は極めて暗く、どこか物悲しそうな雰囲気の女。
黒髪を肩まで垂らしている、この部屋イチの美人の女の子。
そして昨晩、僕が寝泊まりしていた部屋に来てくれた、時弥くんも座敷の隅に座って、僕に手を振ってくれている。
呆気にとられていると、いつの間にか傍にいた中年親父……克典社長が姿を見せていた。
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.22 )
- 日時: 2025/10/03 12:51
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: s/G6V5Ad)
第21話
社長に、ひとまず座りなさい、と促され、僕は嫌々ながらも座敷の一番端に腰を下ろす。
部屋の誰もが無言のまま、重い空気が漂っていた。
…そうだ、せめて挨拶だけでもしておこうと思い、口を開きかけたその時だった。
「皆、揃ったか?」
克典社長の声が、静かな部屋に響き渡り、僕を含む全員の視線がそちらに集まる。
「実は、昨日から手伝いの坊主が1人入ったんだ。皆に紹介せねばと思ってな」
その言葉に、今度は場の目線が僕の方へと集まる。
そうか、この集まりは僕のために開かれたものだったんだ……
そう思うと、何か言った方がいいような気もするものの、考えがまとまらない。
僕がしどろもどろになっていると、この部屋一の美人の女の子が近寄ってきて、
「沙代と申します。よろしくお願い致しますわ」と名乗ってくれた。
その声に先導されたのか、他の顔ぶれもぞろぞろと僕の所へ集まってきて、名前を教えたり挨拶をしてくれた。