二次創作小説(紙ほか)
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- 〜 徒然Diary 〜
- 日時: 2025/05/12 09:59
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: R6.ghtp2)
閲覧ありがとうございますm(_ _)m
この小説は、映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」に出てくる“謎の少年”目線の二次創作小説です。
作中のキャラクター、設定なども掲載するつもりですので、作品を未鑑賞などでネタバレが嫌な方はご注意ください。
語彙に乏しいところもありますが、暖かい目で見守っていただけたら幸いです。
※この小説はファンアートです。公式とは一切関係ありませんのでご了承ください。
プロローグ >>1
第1話 >>2
第2話 >>3
第3話 >>4
第4話 >>5
第5話 >>6
第6話 >>7
第7話 >>8
第8話 >>9
第9話 >>10
第10話 >>11
第11話 >>12
第12話 >>13
第13話 >>14
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.10 )
- 日時: 2025/04/16 12:48
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: SsbgW4eU)
第9話
そして、声をワントーン下げた後、
「お前さん、行くあてないんだろ?良かったらうちで働かないか?」
想像もしない言葉だった。
学校もろくに行っていない僕が、誰かのもとで働くなんて。
驚きすぎて答えが出せないでいると、中年親父は持っているカバンから何かを取りだし、僕の手に握らせてきた。
「それは駄賃だ。とっておきなさい」
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.11 )
- 日時: 2025/04/22 12:44
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: KDFj2HVO)
第10話
何を渡されたのかと手元を見ると、1枚のお札だった。おそらく、人間界で言われている“いちまんえん”というものだろう。
なぜ渡されたか分からず、渡された“いちまんえん”をぼうっと眺めていると、
「それを受け取ったからには、明日から確り働いてもらうよ」
そう言って、中年親父……かつのり社長は、僕に向かって笑いかけてきた。
……働く?僕が?
実感こそ湧かなかったが、胸の奥に小さいけれど暖かな光が差し込んだような気がした。
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.12 )
- 日時: 2025/04/22 12:52
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: KDFj2HVO)
第11話
所変わって、僕は今、屋敷の中にある離れの一角に来ている。
かつのり社長が、「ここを寝床にするといい」と言って、薄っぺらい布団と一緒にあてがわれた部屋だ。
天井、床、壁、すべてが木造りとなっていて、正に昔ながらの家という雰囲気だ。
窓から外を覗くと、月が昇っていたので、僕は布団を広げて寝る支度を始めようとした。
すると、階下の部屋に通じる階段から、トン、トン……と誰かが上ってくる足音が聞こえた。
軽い音だったので、恐らく先程の長田や、かつのり社長のものではないだろう。
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.13 )
- 日時: 2025/05/01 12:52
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: Lr4vvNmv)
第12話
そのまま階段の昇降口を見ていると、あどけない顔をした男の子が、こちらの方を見ながら上ってきた。
年齢としては小学4.5年生くらいだろうか。
見た目からは、僕とあまり変わらないように思える。
「あなたが、今日からうちで働くことになった人だね?」
その男の子は、屈託のない笑顔と共に、穏やかな口調で問いかけてきた。
その雰囲気にのまれ、僕はつい反射的に頷いてしまう。
僕のその表情を読み取ったのか、その男の子はこちらへ駆けてきて、今度は「隣、座ってもいい?」と聞いてきた。
別に拒否する理由も見当たらなかったので、僕は至って軽い気持ちで承諾する。
すると、その子は本当に嬉しそうな表情で笑っていたので、照れくさい気持ちになり、今いる場所から半歩場所を空けた。
ー 人の笑顔なんて見たのは何年ぶりだろう。
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.14 )
- 日時: 2025/05/12 09:49
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: R6.ghtp2)
第13話
流れに乗せられて、同い年くらいの男の子を部屋に招き入れたはいいけど、これからどうする…!?
故郷でも、「友達」という存在がほとんどいなかった僕にとっては、経験がないことだったので今更ながらに戸惑ってしまう。
その子が僕の隣に腰を落ち着けてから数十秒。
2人とも一言も発さないまま、奇妙な空気が流れた。
そろそろ何か話し出そうか…と思っていると、不意にその子が
「僕の名前、時弥(ときや)っていうんだ。あなたの名前は?」と尋ねてきた。