二次創作小説(紙ほか)
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- 〜 徒然Diary 〜
- 日時: 2025/10/03 12:53
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: s/G6V5Ad)
閲覧ありがとうございますm(_ _)m
この小説は、映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」に出てくる“謎の少年”目線の二次創作小説です。
作中のキャラクター、設定なども掲載するつもりですので、作品を未鑑賞などでネタバレが嫌な方はご注意ください。
語彙に乏しいところもありますが、暖かい目で見守っていただけたら幸いです。
※この小説はファンアートです。公式とは一切関係ありませんのでご了承ください。
◇この前作品として、ゲゲゲの鬼太郎の「ねずみ男」が主人公の「路地裏Diary」という小説も書いておりました。
時系列としては本作⇒前作 となりますが、そちらも合わせてご覧いただけたら幸いですm(_ _)m
プロローグ >>1
第1話 >>2
第2話 >>3
第3話 >>4
第4話 >>5
第5話 >>6
第6話 >>7
第7話 >>8
第8話 >>9
第9話 >>10
第10話 >>11
第11話 >>12
第12話 >>13
第13話 >>14
第14話 >>15
第15話 >>16
第16話 >>17
第17話 >>18
第18話 >>19
第19話 >>20
第20話 >>21
第21話 >>22
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.8 )
- 日時: 2025/04/04 09:48
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: rLG6AwA2)
第7話
入口から出てきたのは、見た目的には40代くらいだろうか。髪は若干白髪混じりで、世間を悟ったような表情はしているが、どこか余裕を感じさせる恰幅のいい中年の男だった。
「何を騒いでいるんだね、長田くん」
その中年男が言葉を投げかける。
遠くからでも分かる酒とタバコの臭いに思わず顔を顰めそうになるが、その前に長田、と呼ばれたキツネ目男が口を開く。
「これはこれは克典社長。屋敷への訪問者がいるようですよ」
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.9 )
- 日時: 2025/04/16 12:44
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: SsbgW4eU)
第8話
中年親父(かつのり、というらしい)は、キツネ目男のその言葉に眉をひそめたかと思うと、僕の方へと視線を向けてきた。
「そこの少年くん、どうかしたかね?」
恐らく、自分の敷地に知らない顔があったので気になってのことだろう。僕の方を瞬きひとつせずじっと見つめている。
「いやぁ……その……」
僕は一気に挙動不審になり、口ごもってしまう。
上手い言い訳考えてなかったぞ……!
そんな僕の焦りの気持ちを見透かしたのか、中年親父はため息を1つついた。
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.10 )
- 日時: 2025/04/16 12:48
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: SsbgW4eU)
第9話
そして、声をワントーン下げた後、
「お前さん、行くあてないんだろ?良かったらうちで働かないか?」
想像もしない言葉だった。
学校もろくに行っていない僕が、誰かのもとで働くなんて。
驚きすぎて答えが出せないでいると、中年親父は持っているカバンから何かを取りだし、僕の手に握らせてきた。
「それは駄賃だ。とっておきなさい」
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.11 )
- 日時: 2025/04/22 12:44
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: KDFj2HVO)
第10話
何を渡されたのかと手元を見ると、1枚のお札だった。おそらく、人間界で言われている“いちまんえん”というものだろう。
なぜ渡されたか分からず、渡された“いちまんえん”をぼうっと眺めていると、
「それを受け取ったからには、明日から確り働いてもらうよ」
そう言って、中年親父……かつのり社長は、僕に向かって笑いかけてきた。
……働く?僕が?
実感こそ湧かなかったが、胸の奥に小さいけれど暖かな光が差し込んだような気がした。
- Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.12 )
- 日時: 2025/04/22 12:52
- 名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: KDFj2HVO)
第11話
所変わって、僕は今、屋敷の中にある離れの一角に来ている。
かつのり社長が、「ここを寝床にするといい」と言って、薄っぺらい布団と一緒にあてがわれた部屋だ。
天井、床、壁、すべてが木造りとなっていて、正に昔ながらの家という雰囲気だ。
窓から外を覗くと、月が昇っていたので、僕は布団を広げて寝る支度を始めようとした。
すると、階下の部屋に通じる階段から、トン、トン……と誰かが上ってくる足音が聞こえた。
軽い音だったので、恐らく先程の長田や、かつのり社長のものではないだろう。