二次創作小説(紙ほか)

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〜 徒然Diary 〜
日時: 2025/09/04 12:52
名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: 5TWPLANd)

閲覧ありがとうございますm(_ _)m

この小説は、映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」に出てくる“謎の少年”目線の二次創作小説です。
作中のキャラクター、設定なども掲載するつもりですので、作品を未鑑賞などでネタバレが嫌な方はご注意ください。

語彙に乏しいところもありますが、暖かい目で見守っていただけたら幸いです。

※この小説はファンアートです。公式とは一切関係ありませんのでご了承ください。


◇この前作品として、ゲゲゲの鬼太郎の「ねずみ男」が主人公の「路地裏Diary」という小説も書いておりました。
時系列としては本作⇒前作 となりますが、そちらも合わせてご覧いただけたら幸いですm(_ _)m


プロローグ >>1
第1話 >>2
第2話 >>3
第3話 >>4
第4話 >>5
第5話 >>6
第6話 >>7
第7話 >>8
第8話 >>9
第9話 >>10
第10話 >>11
第11話 >>12
第12話 >>13
第13話 >>14
第14話 >>15
第15話 >>16
第16話 >>17
第17話 >>18
第18話 >>19
第19話 >>20
第20話 >>21

Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.17 )
日時: 2025/06/16 12:52
名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: b92MFW9H)

第16話

翌朝のこと、外で野鳥が鳴いている声で目が覚めてしまった。

寝ぼけ眼で布団を畳んでいると、いつの間にかキツネ目男…長田(おさだ)が傍に立っていた。

足音も立てずにどうやって来たんだ…!

僕が声も出せずに戸惑っていると、長田は感情のこもっていない平坦な声でこう告げた。

「朝食をお持ちしました」

言われるまま、板張りの床に腰を下ろし、改めて出された朝食とやらを眺める。
秋刀魚(サンマ)の姿焼き、ワカメと油揚げの味噌汁、やけに薄っぺらい沢庵(たくあん)、茶碗にこんもりと盛られた白米…
昔ながらの日本の朝飯、って感じだ。

僕は、並んでいる食べ物に手をつける前に胸の前で手を合わせ、「いただきます」と呟く。
これは、遠い故郷の母ちゃんから教わった作法だ。貧乏で、日々の食べるものにも困る事もあるくらいだったが、時折食べ物にありつけると、母ちゃんは決まって「食べられることに感謝しなさい」と言って、僕にこの作法を真似させたものだ。
それが今も染み付いているから、食事の前はこうすることに決めている。

Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.18 )
日時: 2025/06/26 12:42
名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: PNMWYXxS)

第17話

味噌汁の茶碗を手に取り、中の汁を1口啜すすると、冷えきった身体が内側から温まっていくような気がした。
それからは、もう息をつく暇もないほどに、サンマ、沢庵たくあんと一緒に白飯を掻き込んだ。勢いよく食べすぎて、時々むせ込んだりもしたが、温かい緑茶を流し込むと、それがなぜか心地よく感じられた。

一通り食べ終えた後、食前と同じように胸の前で手を合わせ、「ごちそうさまでした」と呟く。どれも一見少なそうな量だったのに、腹は既に満腹だ。

空になった膳を前に、ゲップが出そうなのをこらえていると、再び、キツネ目男が足音も立てずに現れた。

「社長がお呼びです、着いてきてください」

Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.19 )
日時: 2025/07/14 09:49
名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: KXQB7i/G)

第18話

その口調は一見穏やかだが、有無を言わせない雰囲気が感じ取れ、僕は言われるがままに着いていく。

木造りの廊下をそのまま無言で歩いていくと、低めの棚の上に甲冑かっちゅうのようなものがあり、何となく好奇心をくすぐられて触ろうと手を伸ばした時、キツネ目男の細い瞳が一瞬の間大きく見開かれた。

その、別人か?と思うほどの気迫に、僕は思わず後ずさってしまう。

「それに触ってはいけません」

そう一言言い残すと、廊下をスタスタと歩いていくので、僕も渋々ながらそれに従うしかなかった。

Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.20 )
日時: 2025/07/14 09:55
名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: KXQB7i/G)

第19話

そのまま、2人とも一声も発さないまま廊下を進んでいくと、突然立派な和造りの引き戸が見えてきた。
キツネ目男がその引き戸を開けると、中は一面畳敷きの部屋だった。いわゆる、「座敷」というものだ。
広さは、僕の知っている2.3畳どころではなく、とにかくだだっ広い部屋だった。

部屋の広さに僕が言葉を失っていると、キツネ目男は部屋の中に入れ、と促してきた。
荘厳な雰囲気に恐る恐る中に入ると、中央には座卓が置かれ、その周りにはざっと数えて8人が座っていた。

Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.21 )
日時: 2025/09/04 12:52
名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: 5TWPLANd)

第20話

やけに頭だけ大きくて小柄な爺さん。
白塗りのメイクをしていて、正体のよくわからない奴。
ボサボサ髪を後ろで一括くくりにしている男。
黒髪を結い上げて、目つきも険しい女。
肩まである髪を茶色に染めた、この屋敷にはあまり似つかわしくない女。
髪は結っているが、表情は極めて暗く、どこか物悲しそうな雰囲気の女。
黒髪を肩まで垂らしている、この部屋イチの美人の女の子。
そして昨晩、僕が寝泊まりしていた部屋に来てくれた、時弥くんも座敷の隅に座って、僕に手を振ってくれている。

呆気にとられていると、いつの間にか傍にいた中年親父……克典社長が姿を見せていた。


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