社会問題小説・評論板
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- Repeat —リピート— 【完結】
- 日時: 2010/07/11 12:16
- 名前: 紅翠 (ID: yjS9W/Zh)
- プロフ: 名前の読みはコウスイです。
はじめまして。
別館では書くのは初めての紅翠です。
いじめ系を書いていきたいと思います。
挫折するかもしれませんが、よろしくお願いします。
*〜Attention〜*
・荒らしは戻るをクリック。
・暴言、中傷目的の方は電源クリック。
・駄文を読みたくないという方は逃げましょう。
*〜守れる方はお進みください〜*
*〜Guest〜*
・世迷さん
・莉亜羅さん
・彪覇さん
・蒼嵐さん
*〜の4名の方、ありがとうございます〜*
*〜Menu〜*
・Prologue >>1
・Cast >>2
・Story.1 >>3
・Story.2 >>4
・Story.3 >>5
・Story.4 >>6
・Story.5 >>12
・Story.6 >>14
・Story.7 >>17
・Story.8 >>18
・Story.9 >>21
・Story.10 >>25
・Story.11 >>28
・Story.12 >>32
・Story.13 >>33
・Story.14 >>34
・Story.15 >>35
・Epilogue >>36
・あとがき >>37
*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*
それでははじまります。
- Re: Repeat —リピート— ( No.30 )
- 日時: 2010/07/11 08:24
- 名前: 紅翠 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)
- プロフ: 名前の読みはコウスイです。
>>蒼嵐s
いえいえ^^
神文なんですからコメするのは当たり前です!
こちらこそ来てくださりありがとうございます。
み、魅力的……?
んー……パソコンが壊れてるな☆
ほっとしたんですか!
つまり感情移入と!
ヒャッホーイ(((落ち着け
展開が読めない?
……褒めてくださってるんですか。
もう嬉しくて昇天します、さようなら((待て
ありがとうございました!
よければまた来てくださいね♪
- Re: Repeat —リピート— ( No.31 )
- 日時: 2010/07/11 08:48
- 名前: 紅翠 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)
- プロフ: 算数一年からやり直してきます。
+ひとりごと+
∑
私……17−9ができてねえ……
なんで12になるんだよ!!
小6なのに。
馬鹿だ。馬鹿だ。
一年に戻ってきます。
- Re: Repeat —リピート— ( No.32 )
- 日時: 2010/07/11 10:25
- 名前: 紅翠 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)
- プロフ: この小説早く終わりそう。
*〜Story.12〜*
バシャリッ……
汚いバケツから汚い水が彩羽にかかった。
彩羽は一瞬でずぶ濡れになり、つやのある黒い髪から水滴がしたたる。
「えーと……水で濡らしたら、次はどうするんだったかしら。」
「アハッ! 冷華様はぁっ、お嬢様だからお掃除したことないんだもんねぇっ。
さすがだねぇっ!」
美菜がブリッ子口調で冷華を褒め称える。
「えっとね、次はモップでこすれば汚れは落ちるよ、冷華!」
凜は元気よくモップを構えた。
「それにしても、ここトイレだから静人いなくて残念よね。
力仕事は男に任せないとね〜。」
わざとらしくため息をつくゆかり。
それに対し、凜はニコッと笑う。
「大丈夫。私一応格闘技習ってるし、力はあるんだよ。」
「キャハハ、格闘技は関係ないよぉっ、凜ちゃん!
でもぉっ、凜ちゃんが強いのはホントだから安心だぉっ」
「そうね、凜は力があるわね。
じゃあこれからゴミ掃除は凜に任せましょうか。」
冷華が指を鳴らし——。
「ッ……」
モップは彩羽に襲いかかる。
押し倒され、床に頭を打つと、彩羽はゆかりに腕を踏まれた。
「本当はこんな奴、触りたくもないけどね。
でも虫ってやたらと動き回るじゃない。だから抑えとかないと!」
「うんうん、虫って気持ち悪いよねぇっ!
ゆかりちゃんえら〜い!」
美菜はそう言うと、ふと何かを考え付いたかのように、人差し指をたてた。
「濡らしたままだとカビがはえるんだよねぇっ、確か。
だからさぁ、乾かしてあげないっ?
コレで。」
ポケットから美菜が取り出した物は————
小型のライター。
「なるほど! 炎で乾かすのか。
美菜賢ーい。じゃあ、ちょっと貸して?」
凜は美菜からライターを受け取ると、杏那に投げた。
「まだ杏那は何もしてないよね。
だからさ、コレは杏那がやりなよ。」
「え……で、でも……」
とまどう杏那。
「簡単だよ。アイツの髪、燃やすだけ。
力がなくたって、できるでしょ?」
ドン、と杏那の背中を押す。
「ほら。
アイツは何も抵抗できない。やっちゃっていいんだよ?」
悪魔の囁きが、杏那を震わせる。
「早く。
ねえ、ねえ、ねえ……」
凜が杏那の手に無理矢理握らせたライターの火をつけたその時。
「……ッ、〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
杏那は眼をギュッとつぶると————
ライターを彩羽の髪に向かって投げ、
そのままトイレを飛び出していった。
「……弱虫ね、杏那は。
現実を見ようとしないで……」
冷華はフン、と鼻を鳴らすと、ちろちろと炎が灯るライターを叩き壊した。
(生半可な気持ちで、いじめ、やんないでほしいわ。
私がどんなこと考えて、いじめてるのか——わかってるのかしら。)
冷華の行動に固まっていた美菜達は、冷華がトイレを出て行くのを見て、慌ててその後についていった。
もちろん、彩羽のことはほうって————。
(罪悪感?
とっくの昔に捨てた。
——そのつもりでも、消えないものね。)
- Re: Repeat —リピート— ( No.33 )
- 日時: 2010/07/11 10:57
- 名前: 紅翠 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)
- プロフ: この小説早く終わりそう。
*〜Story.13〜* —冷華side—
あの人へやったこと。
ある時は紙くずを投げた。
ある時は机に噛んだ後のガムをいれた。
ある時は画鋲を椅子に仕込んでおいた。
ある時は金を奪い取った。
ある時は机と椅子を焼却炉に置いた。
ある時は水をかけた。
ある時は髪を切った。
ある時は殴った。
ある時は蹴った。
ある時は踏みつけた。
ある時は“タヒね”と言いまくった。
ある時は“消えろ”と机に書きまくった。
ある時はゴミ呼ばわりした。
自分にされたら、耐えられないことばかり。
じゃあなんでしてるの? なんで私はいじめをするの?
考えたこと、何回もある。
でも答えはでなかった。
だから、考えるのが面倒くさかったから、ずっといじめを続けた。
いじめがいけないことだなんて、そんなのわかってる。
わかってるんだよ?
でも、ちょっと、考えてみましょうか。
**
物心ついたときから、私に逆らう人など誰もいなかった。
幼稚園の時も。
小学生の時も。
中学生の時も。
先生だって何も言わない。
だって私はお金持ちだから。なんだってできるから。
逆らったらどうなるか、みんな知ってた。
それで、私を恐れて、近づく人はいなかった。
うやうやしく、“冷華様”と言ってくる奴はいた。
それでも、そんなの全然嬉しくなかった。
周りのみんなが、明るく元気に笑っているのが、とてつもなく羨ましかった。
自分がなんでもできて、トップだということ。
それは嬉しかった。
なにもできない人達を見ると、憐れむことだって何回もあった。
けど、友達がいないってことを思い出すと、私はトップなんかじゃない、ただの強がってる表面だけの女王様だと——
思うことがあった。
特に、夜寝る前、眼をつぶると、孤立している独りの私の姿が必ず浮かぶのだ。
嫌で嫌で、でもそれは絶対に消えなかった。
お金なんかで、権力なんかで消えるものではないとわかった。
友達も、お金や権力でつくれるものではないということも——。
だから、虚しさで自然に涙がでた。
私のふかふかのベッドは、いつも朝起きると濡れていた。
それを見て、また涙がでてくるのだ。
本やドラマなどで、いじめというものがあるのは知っていた。
それを行う人を、愚かな人だと思っていた。
私は、どんなに虚しくても、絶対にしないと、誓っていた————
のに。
ある日、イライラしていた私を、さらにイラッとさせた人がいた。
前々から“嫌な奴”と感じていた人だ。
それで、つい、言ってしまった。
“ウザい、タヒんで。”
その言葉を言うと同時に、シャーペンを刺した。
痛がる相手を見て、
————どこかに快感をおぼえた。
——埋めてくれる。私に唯一足りないモノ……その穴を、埋めてくれる。
——なら、アンナモノはいらない。いらない、いらない。
——だってどうせ手に入らないんだもの。
諦めていた私に、天使が舞い降りたように感じた。
もっとも、実際に降りてきたのは、悪魔だったけれど——。
それから、私は、あの誓いもプライドもなにもかもを捨て、いじめをするようになった。
**
辛いの? 悲しいの? 苦しいの?
そうでしょうね。
でもゴメンなさい。
私、いじめをやめることは、できないわ。
だから、馬鹿な私を、お願い、許して————。
そして、またやるの。
「ウザいんだよ!! タヒね!!」
- Re: Repeat —リピート— ( No.34 )
- 日時: 2010/07/11 11:18
- 名前: 紅翠 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)
- プロフ: もう少しで終わっちゃうよオイオイ
*〜Story.14〜* —彩羽side—
ふと、思った。
終わらないなら、私が終わらせればいいんじゃないのかな?
って。
でも、どうやって終わらせればいいんだろう。
この速い曲は、どうやったら止まる?
それで、考えた。
曲に重要な音符。
例えば、ドの音がなかったら、曲ってできないものだと思う。
じゃあ、消えちゃったら、止まるよね? 終わるよね?
私が消えれば、終わるんだよ。
あーあ、なんでこんな簡単なことに気がつかなかったのかな。
あはは。あははははは。
そっか、苦しさで、考えられなかったんだね。
でも今は苦しくない。
だって、もう私に感情なんてないんだから。
心なんて、ないんだから。
墜ちたんだもの。
で、消えるにはどうすればいいんだろう?
うん、存在が消えればいい。
じゃあ、この世から消えればいい。
それなら、死ぬのが一番いい方法かな。
死ぬのにはどうすればいいんだろう。
リストカット?
睡眠薬?
首つり?
毒を飲む?
ん——……
みんなに、“この曲は終わりました”って、伝えたいな。
だから、そうだ、学校でやろう。
学校の屋上から飛び降りよう。
あの高さなら生きていられるなんてありえないはず。
決まった。
明日に、実行しよう。
ずっと探していた答えが見つかって——。
感情を失ったはずの私でも、自然に口元がゆるんだ。