社会問題小説・評論板
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- 人生日記
- 日時: 2017/01/07 01:47
- 名前: クロ (ID: JF6Qryyk)
初めまして、クロと申します
この小説は、自分自身を描いた物語です
題名通り、これまでの人生を、日記のように記す小説ですね
登場人物は皆全て実在しますが、やはり本名はふせて仮名にします
自分の名前もまぁ....仮名にしておきましょう
小説は全て自己満足で書いているものです
- Re: 人生日記 ( No.1 )
- 日時: 2017/01/07 02:24
- 名前: クロ (ID: JF6Qryyk)
僕は、平成の夏の日に生まれた
当時のことはよく覚えていない
それは、まだ小さくて、幼い子供だったせい
僕は昔から、よく『笑わない子供』だった
いつも無表情で、無愛想な子供
愛想笑いすらできない子供
おまけに無口で自分の名前も言えやしない
挨拶すらままならなかった
無表情、無愛想、無口
この3拍子が揃った以上、当然近所の評判も悪く、友達も出来なかった
道を歩くときは母と一緒
これが、僕の当たり前
人とすれ違った時には、素早く母の後ろへ
けれど、家の中ではいつも独りぼっち
僕が泣いて拒んでも母は『お仕事だから』と言いつける
玄関を出ていく母の背中を見送って、ただ独り泣く
母が帰るのはいつも夜遅く
幼い頃の僕はやはり子供なのか、独りで寝ることが出来なかった
- Re: 人生日記 ( No.2 )
- 日時: 2017/01/07 09:13
- 名前: クロ (ID: JF6Qryyk)
寝るまでは、母の帰りを待つ
これが習慣となると、なかなかなおせない
けれど、その習慣をなおす出来事が起きるのだけど、それは後に言おう
母には昔から可笑しなところがあった
それは他の子の親とは違うってことで良いと思う
でも僕には未だにそんなことは分からない
何だろう、教育って言うのかな
僕は放置されて育った子供で、放置子だった
でもまぁそれは、やっぱり親も仕事であり、そうせざる終えない状況だったと思うし
なにより、育てる側も忙しかったんだと思う
そうゆうことは、幼い頃から解ってはいた
親の事情を理解するのが子供って、昔からそう思い込んでいた
今も、違うのかどうなのかは分からない
仕事を優先し家にあまり帰らない母
正直それは、凄く寂しかった
けれども、そんな我儘は通らない
仕事だから、仕方ない
そう思っていくにつれ、少しは大人になったのかな?
幼稚園に入学する頃には、ちゃんと独りでも寝られるようになった
- Re: 人生日記 ( No.3 )
- 日時: 2017/01/07 09:47
- 名前: クロ (ID: JF6Qryyk)
それでもまぁ、まだまだ子供なんだけど
そして幼稚園に入学
そこには当然、人がいる
ここで人見知り発動
同年代の男女はキャッキャするなか、自分は独りだけ椅子に座ってその光景をただ眺めていた
そうやって、大人しく目立たないように過ごしていたのだけど
するとやはり先生方も大人しい子供は心配らしい
よそよそしく近づいて話し掛ける
そういえば名前言ってなかったかな
まぁ簡単に知花紫乃としておく
「紫乃ちゃんはお友達と遊んでこないの?」
いかにも子供に対して、の口調
これを理由にして幼稚園の先生は苦手だった
「....遊ばない.....」
まぁこっちもこっちで子供なんだけども、コミュニケーションが苦手でして
「独りで遊ぶのも良いけど、やっぱりお友達と遊んだほうが楽しいんじゃないかな?」
優しい口調で、笑みを浮かべる
それが何故か怖くなる
でも今の言葉は気に入らない
「.....友達じゃない...ですよ........」
もともと小さい声を絞りだし、強く言い張る
このとき、自分はどれだけ悪ガキなんだろうと、思ってしまった
先生も同じこと思ったんだと思う
怒ったように顔が歪んで、『そう』と声が強ばる
僕自信も呆れた
こんな屁理屈、大人に言って良い筈がない
- Re: 人生日記 ( No.4 )
- 日時: 2017/01/07 23:17
- 名前: クロ (ID: JF6Qryyk)
それから僕と先生の間には、重い空気が流れるだけ
会話にすらならない
でも何故だろう、その時からかな
僕に対する母の態度は一変
「.....違う、そうじゃない.......あああなんでそんなことも出来ないの!!!」
それは母は僕に料理を教えはじめていた頃
『小学生にはいる前までに、家事全般をこなすようになれ』
それが母が僕に命じたこと
僕も、この無茶振りを叶えようと、しっかり毎日なにかを作っていた
けれども、やはり手慣れないこと
必ずしも失敗していた
「はぁ....何でこんなに下手なの.......親として恥ずかしい」
日々繰り返される罵倒
昔はとても優しかった
それがいつの日か豹変
とても泣きたい気分だった
けれど母は少ない時間を見つけては、僕を指導する
僕はそれがとても申し訳なく、ほんの少し嬉しかった
- Re: 人生日記 ( No.5 )
- 日時: 2017/01/08 01:01
- 名前: クロ (ID: JF6Qryyk)
何で母があんなふうになってしまったのかは、ちゃんと理由は分かってる
だって、僕は母さんの子だもの
そう、あれは幼稚園を入学して何ヵ月か過ぎた、夏の途中−
「どうして」
僕は小さく呟いた
誰にも聞こえない、とても小さな声で
周りには真っ黒な服で身を纏った人
僕の目の前には、彩り取りの綺麗な花が添えられていた
よく見れば、僕自信も真っ黒な服で覆われている
僕の大好きな色だ
なんて、呑気なこと考えてる暇なんてないのに
うるさいなぁ........
僕は隣を横目で流し、心の中でそう呟く
耳を塞ぎたくなるような声
かすれて何を言っているのか聞き取れない
あぁ...なに考えてるの僕
母さんのことなんだ、酷く言っちゃ怒られちゃうな
僕の隣はしゃがみこんでぼろぼろと涙を流す母
耳障りな泣き声、無駄に広い部屋にただ響かせていた
よく覚えてる
母さんの明るい茶髪は乱れていて、顔は涙でぐちゃぐちゃになっていた
僕の黒髪とは違う、明るい色
僕は何もせず、何も言わず、狭そうな箱の中で眠る父を、ただ呆然と眺めていた
そうだね
これはお別れなんだよね
少し寂しいよ
ほら、母さん泣いてる
父さんとお別れするの、嫌みたい
馬鹿みたいだよね、僕最低だよね
ごめんなさい、父さんとお別れするってゆうのに、涙さえ出てこないや
ごめんなさい、こんなときに泣けない子供で
父さんは僕と似ていたよね
黒髪で、癖ッ毛で、目が大きくて、肌が白くて
凄く母さんに愛されてたよね
だってほら、今だって
母さん、父さんとお別れするのが嫌だから泣いてるんだよ?
おまけに、僕とおんなじ体質なんて、笑えちゃうよね
遺伝ってやつなのかな? だとしたら僕も母さんに愛されるよね
父さんのせいで、僕まで陽に弱くなっちゃったじゃないか
外に出歩けないよこれじゃあ
それに、僕の肌は傷だらけだよ
包帯人間みたい
でも今回は仕方がないよ
全部、父さんが悪いんだよ?
ほら、お医者さんからも『外出は控えるように』って、言われたじゃないか
母さんからも、『陽に当たっちゃ駄目』って、言われてたじゃないか
父さんも僕に、『外に出ちゃ駄目だよ』って、言ってくれたじゃないか
自分の立場も考えてよ
あんな炎天下の中で、父さん、自分のこと分かってたの?
あんなことで死ぬなんて、馬鹿みたいじゃないか
父さんは知らない人に知らない所へ運ばれて行く
母さんはそれを泣きながら追いかけていった
僕は取り残されて、また独り
建物から出た僕は、父さんの連れていかれた場所をただ眺めてる
啜り泣きの合唱
皆の号泣を遠くから眺めながら、僕は独り、日傘を差した

