社会問題小説・評論板
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- 悲しみの階段
- 日時: 2018/04/02 17:02
- 名前: 蜜柑わたあめ (ID: lqhOUyMm)
下手だとは思いますが、見てください…
プロローグ
・・・・・・どこまでいけば、いつまでいけば、
・・・・・・私は、救われるのだろう。
ピピピ・・・ピピピ・・・
この音を聞くだけで頭が痛くなる。
目覚ましを止めて、重いからだを起こした。
今日も、行かなきゃ・・・・・・
「おはよう」私は行きたくない気持ちを押し込めて、精一杯の声で言った。お母さんは、そんなことも知らずに「おはよう、海花。」とにっこり笑う。
少し汚れた制服に袖を通す。慣れた手つきで髪を結う。この制服の惨めさに、泣きそうになる。
「行かなきゃ・・・行ってきます。」
中学校が始まって早数週間。私はいまだに1人ぼっちだ。通学路には友達と一緒に歩く人ばかり。1人で通学なんてことはまずないだろう。
学校について、教室のドアに手をかける。普通のドアのはずなのに、私には重く感じる。私は思った。
・・・・・・・行きたくない・・・・・・。
目次
登場人物紹介>>1
第一章 いじめ>>2-10
第二章被害妄想>>11-19
- Re: 悲しみの階段 ( No.3 )
- 日時: 2018/04/01 12:33
- 名前: 蜜柑わたあめ (ID: y36L2xkt)
- プロフ: 人狼ゲームオンラインもよろしくね!
あいつは、牧野颯。かつては仲の良かった幼なじみ。弱くて、すぐ泣くけど、優しい。だから、幼稚園の時からずっと守ってあげてたっけ。小学校に入って、だんだん強くなっていって、高学年の頃には泣くことも無くなったし、逆に私が守られてた気がするなぁ…。でも、六年生の頃からあいつの性格は
調子こいてるクラスのバカ男子と同じになってた。
その原因の出来事も、鮮明に覚えてる。
それは、私と「矢田愛美」といじめが関わってた。
- Re: 悲しみの階段 ( No.4 )
- 日時: 2018/04/01 13:06
- 名前: 蜜柑わたあめ (ID: y36L2xkt)
- プロフ: 人狼ゲームオンラインもよろしくね!
・・・それは桜吹雪が吹雪く頃。
「わぁ・・・・桜キレー」
私は白いような、薄いピンクが見えなくもないような、そんな桜の花を見つめていた。肩で結んだ髪が
風でなびく。そんな中後ろで息を切らせていた颯が言った。
「おい、海花!クラス表見に行くぞ!そんな桜ばっかり見てないでさ!」
「なっ・・・!そんな桜って何なのよ!?颯は私より頭悪いくせに!だから桜のきれいさがわかんないのよ!しかも!今から行こうと思ってたし!勘違いしないでよね!?」
私は、少し言い訳にも聞こえる言い分をいって、校舎に入った。クラスは、見事に颯と同じ六年四組だった。
「う・・・颯と同じ・・・。」
私は、少し鬱になりながらも、クラスに入った。
まさか私は気付かなかった。
このあと、重大ないじめが起こること、そして・・
私が、加害者扱いされることを…
- Re: 悲しみの階段 ( No.5 )
- 日時: 2018/04/01 20:37
- 名前: 蜜柑わたあめ (ID: lqhOUyMm)
- プロフ: 人狼ゲームオンラインもよろしくね!
事件は自己紹介の時に起きた。私の自己紹介が終わり、先生が私の隣の席の子を呼んだ。ふっと、横を見ると、使い古しのTシャツと、時代遅れのスカートに、所々穴の空いた靴下に、汚い上履き。
新学期に買ってもらった私の服とは、大違い。しかも、少しふけが出てたし、結ばれてない髪の毛はバサバサ。匂いもそんないい匂いではない。お世辞にも綺麗とは言えない少女だった。
「私は、矢田愛美です。好きな教科は、家庭科です。私は、家があまり裕福ではないですが、それでも良いという方だけ、仲良くしてください。」
すると、教室が笑いに包まれた。先生は笑いを止めようとしていたが、少女までもが笑っていた。
休み時間になって、先生が居なくなると、クラスでなかなかイケてる女子3人が私の方に来た。すると、その1人が、
「海花ちゃんだよね?その服可愛いね!新学期に新調してもらったの?いいな〜!私、陽田奏。よろしく!でも…」
私は褒めてもらったことが嬉しかったけど、次に、衝撃の言葉を放った。
「このとなりにいる〜、矢田は〜、まじブスだよね!こんなやつが隣にいたら、海花ちゃん汚れちゃう!」
そして、矢田さんの机を蹴り飛ばした。
皆がクスクスと笑っている。
私は、とても怖かった。貧乏なだけでいじめなんて
蹴飛ばされるなんて…
- Re: 悲しみの階段 ( No.6 )
- 日時: 2018/04/01 20:35
- 名前: 蜜柑わたあめ (ID: lqhOUyMm)
- プロフ: https://zinro.net/m/
後で聞いてみたら、矢田さんは貧乏で服も一年中同じで、不潔だから、いじめてるらしい。
私は怖かった。いじめ…それが、今、目の前で起こったんだ…。
給食のとき、私はあの奏たちと話しながら給食を食べてた。私は、その子達とすぐ仲良くなれたし、趣味も合った。すると、話は担任の先生の話になった。「ってかさ、あの担任も気付かないのかなぁ?
あの上履きの汚れとか、ぜってー貧乏でもないだろww」「うんー」「わかる〜」と、うなずくことしかできない。私も女子だけど、女子って怖いな〜と心底思ってしまう。すると、矢田さんが急にたって、屋上へ歩き出していったのだ。なんなのだろうと思い、食べてたパンを牛乳で流し込んで、屋上へ走り出していた。
屋上へ出る重いドアを押し開け、「矢田さん!」と叫んでいた。
「…何?私になんか用?」と睨み付けられた。
怯みそうになるけど、負けじと言った。
「こんなところで死んじゃダメ!まだまだ人生これからだよ!」
「…は?」
「へー、携帯小説?」
矢田さんはスマホの携帯小説サイトを見せてくれた。
「うん、私、小説書くの好きなの。」
矢田さんは照れながらも言ってくれた。
「えっすごいよ!どの小説も面白いし!ねぇ、LINEのID教えて!貴女と友達になりたいの!」
「え、うん!でもいいの?いじめられてる私なんかと」
「いいの。これは、可哀想とかじゃないから!矢田さんと私が友達だから、交換するんだからね!よろしく!」
それから、彼女と私の秘密の屋上での友情が始まった。
- Re: 悲しみの階段 ( No.7 )
- 日時: 2018/04/01 19:50
- 名前: 蜜柑わたあめ (ID: lqhOUyMm)
- プロフ: https://zinro.net/m/
私は、昼休みになる度に屋上へ行って、矢田さんと話していた。
矢田さんは、最初睨まれたときは、仏頂面をしていて、人が嫌いなのかな、と思っていたけど、話してみると、とても面白くて、きらきらの笑顔でいつも話してくれる。小説の事、家の事情のこと、最近の流行のこととか。矢田さんとは何を話しても面白くて、時間が過ぎるのが早かった。
ある日矢田さんは、
「あの…私、小説家になりたくて、この小説サイトに書き込んでるの。あっ、いつか本を出版したら、橋本さんに一番に読んでもらいたい!いいかな…?」
と言ってくれた。私はもちろん
「うん、いいよ!矢田さんの本、楽しみにしてるね!」と指切りをした。
私達は、笑い合った。矢田さんが笑って、私も笑う。そんなひとときでも、とっても楽しく、幸せを感じた。
でも、幸せは、長くは続かなかった…。