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俺の兄さん 2章 僕の弟
日時: 2010/10/06 17:48
名前: シンジ (ID: 5oJbC9FU)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel5/index.cgi?mode=view&no=12033

やっとこ2章です(何章まで書く気だ!!)
まぁ書けるだけ書きたいです。
1章の応援をしてくださった皆様にはホント感謝!
これから書く2章も応援してください!!
そして初めて読む方も楽しんでいただければ・・・と思っています。
初めて読む方は↑のURLをクリック!
1章です。(読みたくなかったら読まなくてもいいです。前書きは読んでおいてください)
まぁ、なんだかんだで2章!ぜひ楽しんでいってください!!
今回は兄さん中心です。



俺の兄さん 第2章 俺の弟

プロローグ 僕の『嘘』 >>1
1話    僕の『クセ』前編 >>2
2話    僕の『クセ』下編 >>4
3話    僕の『笑顔』の『嘘』 >>5
4話    僕の『朝』 >>6
5話    僕の『ライバル』 >>7
6話    僕の『叔母さん』上編 >>8
7話    僕の『叔母さん』中編 >>9
8話    僕の『叔母さん』 下編>>10
9話    僕の『夢鬱』 >>11
10話   僕の『夢』と『現』 >>12
11話   僕の『ため息』 >>13
12話  僕の『真夏の夜と現』>>14
13話

Re: 俺の兄さん 2章 僕の弟 ( No.6 )
日時: 2010/07/24 18:25
名前: シンジ (ID: 5oJbC9FU)

4話 僕の『朝』



「ジリリリリリリリリリ」

目覚ましが甲高くなる。

「・・・ん・・・」

僕はそっとまぶたを開いた。

朝だ。


昨日、弟をベッドで寝かしたから僕は勉強机に伏せて寝ていた。


しかしだな。
彼はいつから起きていたのかは知らないけれど僕の部屋のドアの横に座っていた。枕を抱きしめて。

「・・・」

彼は黙ったままうつむいていた。

「・・・おはよう。」

僕は彼にそう言った。
彼はうつむいたままか細い声で

「・・・おはよう・・・」

と、言った。

(あの後寝れなかったのかな・・・)

僕は今日も学校に行かない事にした。

多分彼の熱は下がっているだろうけれど、僕はいつもと違う彼の様子が気になってしまって、学校に行く気になんてさらさらなれなかった。

彼に何かをしてあげたい。そう思ったからなのかもしれない。

何をしてあげられるかなんて分からないけれど、きっと僕にも出来る事があると思ったから。

まずは出来る事から。

そう思って部屋を出ると僕は階段を下りた。

(まずは朝食の準備から。)

Re: 俺の兄さん 2章 僕の弟 ( No.7 )
日時: 2010/07/27 15:11
名前: シンジ (ID: 5oJbC9FU)

5話 僕の『ライバル』



彼はプリンが好きだ。

けれど僕にとっては『それ』は憎らしい存在だ。
ただのスイーツなのに彼を笑顔に出来る。
それが憎らしい。

そんなプリンが愛想の無いゆれ方で僕を馬鹿にする。

(・・・む〜っ・・・)

むかつく。
けれどプリン相手に喧嘩なんて大人げなさすぎる。

でもむかつく。

   神は不公平だ。

プリンには彼を笑顔にさせる能力を与えたというのに、こんなに努力している僕を報わない。

いっそのこと僕は、プリンになりたい。

別にお笑い目当てとかでそんな事を言っているわけではない。
真、面、目、に。そう思っている。

ずるい。ずるすぎる。

そう思いつつも、彼を元気にさせるプリンがなくなってしまうのは困る。

彼が笑わない。

でも、やっぱりずるい。

そう思いつつも僕は、彼の前にプリンを置いた。

Re: 俺の兄さん 2章 僕の弟 ( No.8 )
日時: 2010/08/04 15:08
名前: シンジ (ID: 5oJbC9FU)

6話 僕の『叔母さん』上編



窓辺の季節には少し早い風鈴が鳴っている。

「・・・ぐっわあぁぁぁぁぁぁっかんねー」

そう言って僕は頭をかきむしった。

・・・と、言うのも今、僕は勉強をしている。
期末テストが来週あるからだ。
僕の通っている学校では1学期は2回テストがある。

そのため頭の良い方ではない僕は、学校へ行かない分こうやって勉強をしなければならないのだが。
解らない。

僕は特に数学が苦手だ。
だから数学をやっていたのだがまったく解らない。
何が解らないかって全部解らない。

授業はちゃんと聞いてる・・・つもりなのにまったく解らない。

恨めしく教科書をにらむ。

「・・・」

にらんでも教科書は何も言わない。

「・・・」

そのまま数秒たったときだった。
誰かが僕の部屋のドアをノックする。

「・・・兄さん?」

そう言えば今、家には弟しか居ない。

僕は椅子から立ち上がってドアを開ける。

「どうしたの?」

僕は聞いた。

「・・・叔母さんが来たよ。」

彼はそう言った。

僕の家には月に何度か叔母さんが来る。

母も父もいないから叔母さんが僕らにとっては保護者だ。
本当は同じ家に住むべきなんだろうけれど叔母さんは世界を飛び回ったりする仕事をしているから、思うようにはならない。

「わかった。今行く。」

僕はそう言って部屋の電気を消した。

Re: 俺の兄さん 2章 僕の弟 ( No.9 )
日時: 2010/08/07 17:47
名前: シンジ (ID: 5oJbC9FU)
プロフ: http://www.kakiko.cc/bbs2/index.cgi?mode

7話 僕の『叔母さん』 中編



「こんにちは。叔母さん。」

階段を下りていくと叔母さんがたくさんの荷物を重そうに持っていた。横に彼も居る。

「持つよ。」

僕はそう言って叔母さんの手提げ袋を持った。中からちらりと白い熊が顔を出している。

(一番軽いの持っちゃったかな・・・?)

僕はそう思いながら叔母さんをリビングへ案内する・・・と、言っても叔母さんは月に何度か来ているからフォークがキッチンのどこにあるのかくらい分かる。

「ごめんね・・・持たせちゃって。」

叔母さんはそう言った。

叔母さんは母さんの姉だ。
けっこう叔母さんは母さんと違って躊躇な人だ。母さんは少し押しの強い人だった。
けれど目の色は母さんだ。

透き通るような何処を見ているのか分からないような瞳をしている。
そういえば彼も同じ瞳をしている。

そんなことを思ってふと、後ろを見る。

彼は今にも何か言いたそうな顔をしている。

(・・・?)

何を言いたいのか解らないがとにかく、僕らはリビングに入っていった。


叔母さんは重そうな荷物をソファーの横に置いた。そしてその荷物の横に僕が持っていた手提げを置いた。
かわいらしい熊がつぶらな瞳で僕を見ていた。

僕が座ると彼は今にも何か言いたそうな口を開いた。

「今回はどこに?」

叔母さんは色々なところを旅しながら、仕事をしている。小説家らしい。
どうやらその他にも仕事をしているらしいが。

叔母さんはにっこり微笑むと口を開いた。

「北海道。」

それを聞いた彼は瞳を輝かせて叔母さんに聞いた。

「今度はどんなのを?」

そんな彼を見るのは久し振りだ。瞳が輝いているだなんて。

———ずるい。

僕はそんなことを思ってしまった。

叔母さんにまで嫉妬心を抱くだなんて。僕って本当に・・・

Re: 俺の兄さん 2章 僕の弟 ( No.10 )
日時: 2010/08/08 16:22
名前: シンジ (ID: 5oJbC9FU)
プロフ: http://www.kakiko.cc/bbs2/index.cgi?mode=view&no=4504

8話 僕の『叔母さん』 下編



「・・・そうだ。お土産を持ってきたんだよ。」

話がひと段落ついてから、叔母さんはそう言った。

「お土産?」

僕はそう聞いた。

「うん。」

叔母さんはそう言いながら、色々な物を机の上に出す。

「これは零夜君の。」

そう言って出したのはあの熊だ。
彼はぬいぐるみが好きだから。自分でそうは言ってないけれど、見ていれば分かる

彼はそのぬいぐるみを優しく抱く。

(・・・)

そのぬいぐるみになれたら・・・

僕は軽く首を振る。

変な妄想はやめよう。

「はい。これ。」

そう言って叔母さんは僕に小さな熊のストラップを渡した。

(・・・お揃い・・・)

僕はそう思いながらそれを眺めた。


なんだかんだ言って色々な物を貰った。

『有名なものとか目に付いたものとか買ってたらこんなになっちゃって・・・』

と、叔母さんは言っていた。

『北海道はおいしいものがいっぱいあるでしょ』

とかも言っていた。

僕たちは話が終わって叔母さんを見送る。

「次はいつ来るの?」

「沖縄が気に入ったらとうぶん帰ってこないと思う。」

最後に叔母さんはにっこり笑ってそう言った。

叔母さんが帰ってからも彼はあのぬいぐるみを見つめていた。

(・・・いいよ。来なくて。)

僕はそう思ってから首を振った。


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