BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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カゲプロ小説を書く!!
日時: 2016/03/05 09:20
名前: クロハlove (ID: XpbUQDzA)

クロハloveです。
これからは別館で投稿します。
リクはありですがr指定のものは書きません。すみません。

まず言いますがカゲプロですよ!!
前のスレにリクを貰ったr無しのものから書いていきますので!!
よろです!!

目次>>17

Re: カゲプロ小説を書く!! ( No.11 )
日時: 2016/03/03 19:48
名前: クロハlove (ID: WVWOtXoZ)

「うぼわぁ!?」

みっともない声をあげてソファーから落ちるシンタロー。
その声の主も驚いたようで凄く謝っていた。
彼女の名前は小桜茉莉。メカクシ団の一員だ。みんなからはマリーの愛称で親しまれている。
マリーは終わらない世界を作ってしまい、今もなおその事を根にもっている。
実際は彼女の祖母、アザミが作ってしまったのだが。


マリー「ごっ、ごめんね!!シンタロー!!そ、そんなびっくりするとは思わなくて…」

「いいんだ、お前のせいじゃない…。ヘタレなオレが悪いんだ…」


ヘタレの意味を全く知らないマリーは頭に疑問マークしか浮かんでいなかった。そりゃあ、こんな小さい子にはわからないだろう。
だが、この子はもう140を過ぎている。
それを初めて知ったときはどれだけおどろいたのだろう。

マリー「えっと、シンタロー。紅茶飲む?大丈夫だよ!!冷たいから!!」

「あぁ、ありがとな。もらうわ」


こうしてマリーとシンタローのお茶会(?)が始まろうとしていた









のだが…。




「…ぅあ゛!?」

突然シンタローが頭が痛いのだろうか、呻きだす。
しかし、頭が痛いわけではない。
彼の能力、『焼き付ける』能力が発動してしまっているのだ。
思い出したくない出来事、繰り返し死んでいく仲間達の姿…。
この能力は全てを思い出してしまう。嫌な出来事も全部…。
そして、音もなく彼は倒れた。




ガシャン!!

紅茶をいれていたマリーがかえってきたと同時に何かの割れる音。
割れたのはカップだろう。
マリーは割れたカップを気にも止めずシンタローに近寄った。
その瞬間、ドアの開く音がした。

Re: カゲプロ小説を書く!! ( No.12 )
日時: 2016/03/04 06:45
名前: クロハlove (ID: TKLsfDAG)

「どうした?何か割れる音がしたが…ってシンタロー!?」

「え〜何々?何かあった…どうしたの、マリー。何でシンタロー君が倒れてんのさ」

マリー「あ、あのね!!一緒に紅茶飲もうとしたらシンタローが…!!」


寝てるだけなんじゃない?と言おうとした少年に少女が殴る。
どうやら鳩尾にヒットしたようで「ぐはっ」と発しながらその場に倒れた。
彼女らの名前は木戸つぼみと鹿野修哉。
今まで何処かに行っていたのだろう。
額には凄い汗をかいていた。

カノ「いったいなぁ〜。女の子なんだから加減ぐらいわかるでしょ!?」

キド「もしもし、キドだが…。セト、今すぐ戻ってきてくれ。ちょっとシンタローがな…」

カノ「あ、無視?無視なのね、僕のことは」

キド「そんな大声で騒ぐなって。とりあえず、今日は打ち切れ。明日は入ってたか?…ああ、わかった。明日、シンタローの側についてくれ。何するかわからないからな」

カノ「…。しょうがない…。マリー、僕は割れたカップを片付けるから、マリーはタオルを二枚持ってきて。あ、一枚は水で濡らしておいて。シンタロー君、熱あるっぽいから」

マリー「うん、持ってくる!!」


とてとてと、走っていくマリー。
しかし、走るのが遅い。なぜなら、彼女は引きこもりだからだ。
その為、外に出ると先程のキドの電話相手、セトにおぶられているらしい。

カノ「おお、意外と早かったね」


どうやら、タオルを持ってきたらしい。
カノもちょうどカップを片付け終わったところだった。
カノはすぐにタオルを受け取り、濡れている方を倒れているシンタローの額にのせた。
そして、もう片方のタオルで濡れている床を拭いた。
















誰も気づかないのだ。彼はまだ幸せになれていないことを、苦しんでいることを…。
ただ、私が教えてあげよう。
彼の苦しみをみんなが知るのは邪魔者が入らなければすぐそこだ。
邪魔者が入らなければ…だが…

Re: カゲプロ小説を書く!! ( No.13 )
日時: 2016/03/04 15:41
名前: クロハlove (ID: aVnYacR3)

「…んぅ…?」


彼が目を覚ましたのは夜だった。
しかし、妙なことに気づく。
ここは自分の知っている部屋じゃない…。
全体的にシンプルな部屋、自分の匂いじゃないベット…。いや、この匂いは知っている。
ふと、足に何かが当たったと思い見ると、そこには黒い塊がいた。黒猫だった。
とても、目が赤い…
シンタローは心当たりがあるようで、その猫に向かって話し始めた。

「お前が猫じゃないってことは分かってる。誰だか検討はついている。だけど、聞いてくれ」


そう言うと、猫は少しピクッと動き、そのあとに「ニャー」とシンタローに答えるように鳴いた。
それを見てシンタローは話し続ける。

「オレはさ、世界が平和になったことは嬉しいと大いに思っている。みんなが幸せになったことももちろん。だけど、本当にみんながみんな幸せになったのか、と聞かれると違うと思うんだ。お前だって幸せになれたけど、今だに嘘をつき続けてるだろ?それと同じだ。オレは『みんなが』じゃなくて『殆どが』の方がしっくりくる。現にお前とオレがそうだろ?考えてみろよ…カノ」


それを聞いた猫はまるでそうだとでも言うようにコクリと頷いた。
そして、ドアの外へと消えていった。
ベットの上には、まだ乾ききっていない『水』のようなものが落ちていた。

「…あいつ、オレに嘘が通じると思ったのかよ。まあ、そしたらオレもそうだけど…」


ああ、アイツにあとで礼を言わなきゃな、とシンタローは心の何処かで思った。
しかし、急に襲ってきた睡魔には敵わず、すぐに眠ってしまった。
…彼の苦しみがわかるまであと少し。

Re: カゲプロ小説を書く!! ( No.14 )
日時: 2016/03/04 17:56
名前: クロハlove ◆174zHE//4M (ID: nZxsmZ3d)

そこは夢の中だった。いや、夢とは言い難い。何故ならここは前にも見たことがあるからだ。
真っ暗なところでこちらに向かって歩いてくる一人の青年。真っ暗と言っても何故か身体は全部見える可笑しな世界。
そして、歩いていた人物が目の前に来た。
それと同時に、彼は何故まだ生きているのか、どうして夢になんか出てくるのかと恐怖が襲ってきた。


『久しぶりだなあ焼き付ける…。いや、世界を救った悲しいヒーローさん』


「何でお前が今いきて…。ヒヨリの命になったんじゃ…。まさか、お前また…」


『いや、流石に今回は殺らねえよ。あと、お前のその疑問に答えてやるよ。何故俺が生きているか。
それは……

俺がこの話の語り手だからだ。だからお前らのことは殺さねえ』


話とか語り手とか意味わかんねえよ!!とシンタローが怒鳴る。
そのままの意味だと言うのに。この物語は私が…いや、俺が読んでいる本のようなもの。
ただし、まだ完結していない。


『お前に選ばせてやるよ。このまま独り苦しんでいくのか、アイツらに全て話すか…』


「そんなのオレ独りで背負っていればいいんだよ。みんなのことは巻き込みたくない」



折角選ばせてやってるのに…。やはりバカだな、人間は。
まあ、そんなところがコイツら人間の___


『チッ…。本当お前は優しいやつだよな。みんなを庇ったりな…。まるでアイツみたいだ、みんなを助けるために死んだ…。まあいい。お前がその選択をするんだったら俺はそうしてやるよ。ただ、あとから後悔しても知らねえからな、糞ガキ』


そろそろ朝になる。
これが『最後』になるなんてホント嫌だな…って思っている俺はなんてバカなのだろうか。いつのまに、そんな人間性が染み付いてしまったのだろうか…。

物語はまだ続く…。
俺が繰り返させた日々とはまた違うように。
邪魔が入らなくてよかった。
主がいたら俺はどうなっていたことか…。


そういえば、俺…私が前に告げたこと、覚えているだろうか。
私は彼の歩む道を選ばせたが、やはり想像していた方へ道は進んだ。
これが俺からのプレゼントだよ、シンタロー。
せいぜい、幸せになるがいい。

Re: カゲプロ小説を書く!! ( No.15 )
日時: 2016/03/05 08:56
名前: クロハlove ◆174zHE//4M (ID: y9FxUFsG)

ふと、眩しいと感じた。
目を開けるといつの間にか朝になっていたらしい。まあ寝てたのだから当然だけど。
何か凄く煩いなと感じた。下で何故そんな走っているのか…、いや、近づいてきている、近づいてきているぞこれ。
すると、ドアがバンッと開く。そんな強く開けなくても開くというのに…。


キド「カノに全部聞いた。何で言わなかったんだ。独りで抱え込むなバカ!!」


シンタローはまだ寝ぼけているのかボーッとしながら話を聞いている。ただ頭のなかでは、何でキドが泣いているのか、どうしてカノは言ったのかと考えていた。
カノはそういうのは言わないような奴だったと思う。ならば何故…?


「いだぁ!!」


キド渾身の殴りで意識が覚醒する。まあ、そこまで強くなかったが、ひ弱なシンタローにとってはとてつもなく痛いであろう。


セト「キド!!病人に殴っちゃダメっすよ!?悪化したら…」


マリー「そ、そうだよ!!シンタローが可哀想!!」


カノ「でもさあ、今のは照れ隠しだと…痛い痛い!!」


シンタローの目の前で茶番が繰り広げられる。
しかし、やはり気になっていた。


「カノ。何でお前が…」


カノは少し目を丸くさせる。しかしすぐに何時も通りの笑顔になる。


カノ「そんなのどうでもいいでしょ?しかも言ったのは僕じゃないし」


セト「嘘はダメっすよ、カノ。本当は自分のようになってほしくないからなんじゃないっすか?」


カノ「ちょっと、なに能力使ってんのさ。今からお前のこと殴って殺ろうか?」


「おいお前ら。そこまでにしろよ」


カノ「うるっさいなあ。大体はアンタのせいでしょ?ヒーローさん」


「いやオレなの!?何でオレが悪いの!?」




ズキッとまた頭が痛む。
そこで流れてくるたくさんの…いや、一つの映像…。
回りの席は何故か花が添えられていて、窓の方を見るとアヤノが…


キド「兎に角!!」


キドのその言葉でシンタローはハッと我にかえる。
頭痛も目の熱さも治まっていた。


キド「シンタロー、辛いことがあったら言えよ?俺達は仲間だからな。あと、コイツみたいになってほしくない」


はあ!?何で僕なの!?と口答えするカノにシンタローは笑ってしまう。
こう笑えたのは何時ぶりだろうか…。

…やっぱりお前にはこっちのendがお似合いだよ、みんなを救ったヒーロー。


バッと後ろを見るシンタロー。
声に出ていたのか、ちょっとばれそうだった。
マリーとシンタローしかいなかった為、マリーがキョトンとしてシンタローに問いかける。


マリー「シンタロー?どうしたの?」


「いや、何でもない。オレもあとでリビングに行くから先いってろ」


とてとてと走っていくマリー。
部屋でやっと一人になれたシンタローは誰かに向かって呟く。


「何でオレの望んだ方にしなかったんだよ。傷つくのがオレだけだったろ」


いや、どちらでも同じ結末なんだよ、シンタロー。それならまだ楽な方がよかっただろ?
私はそう思ったが言葉にするのはやめた。
代わりに背中を押してやる。すると、やはり驚いたものの、気のせいかと言って出ていった。

















『俺はお前らの幸せを祈るだけで充分なんだよ。お前らが不幸になるなんて…って、不幸にさせた俺が言うまでもないか…。今までありがとな、シンタロー。俺はお前が…いや、お前らのことが…











大好きだった』


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