BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- レイとナオ
- 日時: 2017/03/09 00:42
- 名前: ミドルネーム (ID: qMXr7W56)
【オリジナルBLです。】
駄作ですが、良かったら閲覧どうぞ。
裏無しですが甘々だとは思います。
坂下玲二×岩崎直也
能力持ち。
坂下玲二は一時的に破壊能力者で液体化する事も出来る。
岩崎直也は治癒能力者。不死身。
ですが、今回は能力がメインとなった話では無いです。あくまでサブに能力の話が入ってくるよって感じなので、載せときました。
では、更新したいと思います。
2016.11.28 更新開始!
2017.03.09 閲覧数100!読者様、誠にありがとうございます!
- Re: レイとナオ ( No.4 )
- 日時: 2016/11/30 10:16
- 名前: ミドルネーム (ID: caCkurzS)
坂下side
ここで放せば彼は何処かへ行くんだろう。二度と会えない。
一目惚れだ。でも、彼の優しさがこんな短時間でも分かる。傷を癒してくれた。皮膚が切れていたのが嘘のように無い今は解る。彼はきっと、普通の人と違う。俺らと同族。
だがそんなものは関係ない。
今も、俺が雨に濡れないように、傘を俺らの上に持ってくるのがわかる。既にびしょ濡れの俺なのに。
行くなと言った。彼は驚いた声を上げた。
もう一度、彼の温もりが感じたかった。抱きしめると分かった。意外と細身な彼、力強く抱きしめると脆く折れそう、でも折れない。しっかり腕の中に存在している彼を俺が…俺が守りたいと思った。
気まずそうに声を出した彼。放す気は無い。
…好きだから。
彼は俺に触れてこない。彼は放してほしいと遠回しに言ったが自分から離れようと動かない。俺の腕を引き剥がそうともしない。
沈黙が耐えきれなかったのか、俺から離れたかったのかは知らんが、彼は「ウチくる?」と聞いてきた。
優しく甘い声。もっと聞きたい。もっとくっついていたい。
俺はこいつの家を知れるチャンスだ。しっかり彼にくっついて彼を堪能してから、ゆっくり放せば立ち上がった彼は俺の様子を伺いながらも歩き出した。
- Re: レイとナオ ( No.5 )
- 日時: 2016/12/01 08:23
- 名前: ミドルネーム (ID: caCkurzS)
いや、俺ん家来るか?って聞いたのは俺だよ?
俺だけどさ、流石にマジで来るとは思わねーよ?
俺コイツと初対面だよな?
なに?マジでなんなの?なんなんだよコイツ。
ついてくるって…普通1mとか距離おかねーかな?
そりゃ雨降ってて濡れたくないのかもしれない。
けど…これじゃあ、男同士での相合傘じゃねーか!!
背が高いな…180少し越えてるぐらいか?
俺が傘持ってると歩きづらそうだな…。いっそ傘持ってもらうか?いや、でも初対面のやつパシるとか、な?
「…名前は?」
「坂下玲二だ。杉並北波瀬川高校3年」
うーわー、まじか。俺と同じ高校じゃん。しかも一つ歳上かよ。こんなやつ見た事ねーな。
「…っ!?」
「……濡れる」
「いいから、俺の事は気にすんな。男2人で一本の傘に入るのがおかしいだろ?そこのコンビニで買ってくる。ん、これ持ってて」
考え事してたら、いきなり肩を引かれて抱かれた。びっくりしたー。
相合傘で、二人の間の距離が開けば肩とか傘の羽から出ている部分が濡れるからとそこを心配してたようで、近くにコンビニが目に入り彼に傘を渡せば少し雨に当たりながら傘を一本購入しに行った。
- Re: レイとナオ ( No.6 )
- 日時: 2016/12/01 08:56
- 名前: ミドルネーム (ID: caCkurzS)
坂下side
傘から出そうになって濡れそうになっていた肩を抱いたら、もう一歩傘を買ってくると逃げられた。
(…まだ早かったか)
俺は、これまでマトモな恋愛はしてきてない。だから、こんなにそばに居ると落ち着いて、離れようとするなら縛りたくなって、見ていると抱きしめたくなるほど愛しいと思った人間は彼だけだと思った。
初対面とかは関係ない。これから知ればいい。長く触れたい。触れられたい。あの温もりを感じたい。
彼の家に着いた。二階建ての少し古いアパート。
「狭いけど、気にすんなよ」
鍵穴に鍵を差し込んで回し、音がなれば引いて扉を開ける。彼は先に入って、靴を脱いで揃え、部屋の奥へと入って行った。玄関で、俺も靴を脱ごうと軽く屈めば頭に暖かいふわふわしたものが被さってきて顔を上げた。
目の前には彼が居て、俺の頭にタオルをかけて、わしゃわしゃと髪を拭いてくれていた。
「このままじゃ風邪ひくだろ?先に風呂入って。今湯船に湯がないからシャワーだけだけど。服は、なんか合いそうなの用意しとく」
一方的に言葉を投げかけられて、それを耳に入れながら彼から目を離さない。平然とした態度と表情でものを告げると髪を軽く拭き終えたようで、タオルを持って部屋の奥へと移動していく。
(…待って、行くな。ああ、抱きしめたい。キスしたい)
「あ、風呂場、そこの扉開けて、脱衣場の奥だから」
思い出したように振り向いて俺の右側にある扉を指差して言うと、完全に俺の視界から居なくなった。
暫くして帰ってこないか待ってたけど、来る気配は無かったから風呂場へ向かった。
- Re: レイとナオ ( No.7 )
- 日時: 2016/12/05 08:59
- 名前: ミドルネーム (ID: 0JVwtz5e)
(さてと、ワイシャツでいいかな間違えて一個大きいサイズ買ったの残してて良かったな。こういう時しか使わねーし、似合うならアイツにあげよう)
鼻歌交じりにアイツの着替えとバスタオルを用意すると、脱衣場へ持って行く。
一応ノックしたが返事はない。まだシャワーの音が微かに聞こえて風呂に入っているらしい。
それなら早めに服を置いて自分も次に入る準備をしようと脱衣場へ入る。
雨に揺れたアイツの洋服を籠に入れて、洗濯機へかける。
いつの間にか、シャワーの水音が止まっていた。ふと、風呂場の方を見ると、風呂場の出入口の扉を開けて俺を見て固まっているアイツがいた。
(なんで固まってんだ?まぁいいや)
一度首を傾げて考えるのをやめ、脱衣場を出ようとアイツに背を向けた瞬間、目の前を腕が通った。
後ろに引き寄せられ、背中は温かく、頬や首あたりがアイツの濡れた髪のせいで冷たくなる。
(要は後ろから肩を抱かれた感じ?)
「……なに?早く着替えて髪乾かせよ。風邪ひくぞ」
「……名前」
「は?…あぁ、岩崎直也」
「…ナオ」
「ぎゃっ!?」
名前を聞かれて、そういえば言っていなかったかもしれないなと思い、名乗ればあだ名をつけられ、その後チュッと小さくリップ音がなった。
肩に近い首筋になんか触れた…。嫌な予感がする。俺は何度も経験してるからこれが何だかわかる。コイツ、キスしやがったな…?
「…な、に…してんの…?」
どういうつもりでやったのか問うつもりで顔を後ろへ向けた。
- Re: レイとナオ ( No.8 )
- 日時: 2016/12/05 21:52
- 名前: ミドルネーム (ID: tOQn8xnp)
坂下side
シャワー浴びてる時もずっと考えてた。風呂場出たら居るとか、反則だ。
嬉しくなって思わず抱きしめた。暫くして告げられた言葉に冷たさはあったが、後半に俺の事を想って言っている事がわかる。
今日知り合ったばっかの相手の事をよくそんなに警戒心なく優しく出来るな。
とりあえず離れたくなくて、話を逸らすために一石二鳥ということで名前を聞いた。思い出したように言われた名前をあだ名で呼んでみた。そのあだ名は結構彼にはしっくりきた。(俺からすれば)
抱きしめる両腕の力を強めても抵抗しない。目の前にある白い首に耐えられなくて唇を落とせば肩が上がって軽い悲鳴が聞こえた。
そっと離れればナオは何をするでもなく、驚いたような困惑した表情で俺の方に顔を向けた。
(何で抵抗しないんだ?初めてって反応じゃないな…)
「……」
「なんでキスしたお前が不機嫌な顔してんだよ。なんなの?マジで。とにかくさっさと着替えろ。俺も風呂に入りたい」
「…何で抵抗しない。」
「……お前を知らないからだよ」
キスされるのには慣れているのかと思うと腹が立って顔に出てたようで、苦笑いをして呆れた口調で言葉が飛んでくる。そして、やっと俺の腕の中で身じろぎ始めた。けど、俺の腕に触れようとはしない。普通なら腕を掴み自分から引き剥がそうとすると思うが身じろぐだけで、疑問を解く為に聞くと、顔を背けたナオは、悪い事をした子供が言い訳を言うときの様子に似ていた。