複雑・ファジー小説
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- Ｌｏｏｃｋ 〜君、自分の鍵ですか？〜番外編も完結！感謝です
- 日時： 2012/02/29 11:19
- 名前： 春野花 （ID: EoQr4tcT）
ドアを叩く。
「あやちゃまってぇ？すーくんあとちょっとでくるから。」
来るじゃなくて行くでしょ？ あやのはもう14歳なのに。翠＜スイ＞だって、こないだまで同じクラスで隣の席で頭がよくってあやのの自慢の幼馴染で、・・・彼氏だったのに。
どうして突然『すーくん』になったの？突然、5歳に戻ったの？？
ドアを開く。 鍵は、かかっていない。
「あ、あやちゃんあのねぇ？れごやってたの。」
何の悪さも浮かんでない笑顔。 浮かんでくるのは悲しみだけ。
どうしたの？ 何があってそんな顔するの？ どうしてあやのに言ってくれないの？？
「学校、行こう？すーくん。また明日あそぼうね。」
ふっと笑顔が曇る。 フルフル首を横に振って、あやのから逃げようとする。
痛いよ、すーくん。そんな顔、翠はしない。でもすーくんがするってことは翠は我慢してるんじゃないの？？
翠とすーくん。ふたつの心は一緒？ それとも、別？？
考えて考えて考えて。 現実が見えなくなってきた。
すーくん、だいすきだよ。 でも、翠は？？
ホントはちょっぴり気がついてるよ。すーくんの中に翠、ちょっとだけ残ってるでしょ。
５歳のすーくん、あやのと会ってないもん。
きっと、わざと気づくようにしてるんだね。
翠のカケラを拾い集められるように。
- Re: Ｌｏｏｃｋ 〜君、自分の鍵ですか？〜 ( No.79 )
- 日時： 2011/10/25 20:04
- 名前： 春野花 ◆tZ.06F0pSY （ID: 7BFkVMAM）
そして次に目を開けると。
何時もと何ひとつ変わらない顔で、
あやのが僕の横に座っていた。
唖然。
- Re: Ｌｏｏｃｋ 〜君、自分の鍵ですか？〜 ( No.80 )
- 日時： 2011/10/26 14:53
- 名前： 陽 （ID: ixlh4Enr）
初めまして！
陽と申します。
ほんとはテスト終わってから書き込みさせていただこうと思ったんですけど……我慢できませんでした← どうしよう明日の古典（笑
とても魅力的なストーリーで続きがとても気になります！
花さんは文章がうまくて本当に羨ましいです＞＜
翠君が大好きです＾＾
あとあやのちゃんにも幸せになってほしいので生き返った予感!? みたいな感じで一人で興奮してますｗ
私最悪のタイミングで乱入しましたね……。
更新頑張ってください！
- Re: Ｌｏｏｃｋ 〜君、自分の鍵ですか？〜 ( No.81 )
- 日時： 2011/10/26 15:57
- 名前： 春野花 ◆tZ.06F0pSY （ID: 7BFkVMAM）
おぉっっ！！？どーした最近！！何かの前兆？！！((黙れ
初めまして陽さん！！春野花です☆ テスト大変ですよねー。花は昨日テストでその結果が・・・・・・。泣きたい。。。
うわぁぁぁぁっ！！ど、どうしようそんなそんな。。。花より目上の方だろうにそんな事を言ってしまわれて・・・ッ！！ほ、本当にありがとうございますぅっ！！ あ、涙が・・・。
翠が好きって人珍しいかも。。。嬉しいです♪ いきかえ・・・ってくれるかなぁ？？ｗｗｗ うふふふふふふ・・・。((こえー。
最悪じゃないですよ。むしろ逆なくらいにｗｗ皆様の気になり方が作者の潤いですから・・・。((・・・・。
頑張ります！！！コメ感謝ですｖ
- Re: Ｌｏｏｃｋ 〜君、自分の鍵ですか？〜 ( No.82 )
- 日時： 2011/10/26 16:32
- 名前： 赤時計 （ID: u5ppepCU）
えぇっぇぇ・・・？！あ、あやのちゃん？！
あれ、どうしたんでしょう私のから水がっ！鳥肌立ちました・・・味覚、無くなっちゃったんですか。。。それほどつらいんでしょうね。。。
おかぁちゃんよくも・・・！！こう恨んじゃいけないことは分かってはいるのに、ついつい恨んだりしてしまいます・・・あぁ人間の弱い所がでちゃってるよ私・・・
あやのちゃん・・・すーくんに何を言ってあげるのでしょう？いよいよクライマックスなのでしょうか？期待しちゃいます(笑)
- Re: Ｌｏｏｃｋ 〜君、自分の鍵ですか？〜 ( No.83 )
- 日時： 2011/10/26 16:35
- 名前： 春野花 ◆tZ.06F0pSY （ID: 7BFkVMAM）
言葉の出ない僕にあやのが首を傾げる。
「なぁに？その顔。 ・・・・・泣いてたの？何、また何か遭った？恐い夢見た？？ 大丈夫だよ・・。」
あやのは僕の顔に自分の顔を近づけてふっと笑う。その手が僕の頭を撫でる。 ・・・・このぬくもりさえ幻だというのか。それとも本当に恐い夢を見ただけだったの？
・・・いっか。考えない。だって今、あやのが居る。それでいっか。
何時ものようにあやののほんのりピンク色な指先が僕の髪に触れる。両親に外国の血が入ってるから僕の髪は薄い、金色に近い茶色。僕は綺麗な黒のあやのの髪が羨ましい。でもあやのは僕の髪色が羨ましいと言う。
「あやのぉ、僕、僕ぅ・・・・。」
言いたい事がありすぎて言葉に詰まる僕にあやのは黒い瞳をいっぱいに見せて言った。
「翠、僕って・・言うんだ・・・。 ・・・・なんだぁ。翠、答えは掴んだじゃん。 翠とすーくん、ふたりがひとりになった時。 ううん。戻ったとき、其れが正解。難しいけど、再びひとつになったらきっともう壊れないでしょう？？ だから翠は、もう大丈夫。」
微笑んで大丈夫って。あやのの大丈夫はホントに大丈夫な気がしてくる。
「でもぉ・・・。」
俯く僕の頬に手を当てて顔を上に向かせたあやのは真っ赤な顔で僕に小さなキスをした。
「・・・・・あやの？」
あやのの落とした大粒の涙が僕の手の上に降ってくる。もう一度キスをしてからあやのは言った。
「 っ最後じゃ、無いから。きっとまた何時か逢えるから。・・・・・っ すいっ！合言葉は『あの公園』、だよっ！？」
震える声で叫ぶあやのの腕を掴もうとした。
でも気付いたら暗くなってて。恐る恐る目を開けると、あやのはやっぱり居なかった。
「あの夢じゃ、無かった・・・？？」
てっきりあの夢は一生続くんだと思ってた。 ・・・・そういえば何時の間に僕の一人称は『自分』から『僕』になったんだろう？
すーくんは『ぼく』と言っていたはずだ。・・・・そういう事か。 ふと自分の手を見る。僕の手には冷たくなった涙が数滴残っていた。 僕は、泣いてないのに。
「夢じゃ、無かった・・・？」
夢、か。 レゴも続けたいけどあやのの夢がもう叶わないとなると・・・。 そうだ。あやのの言う子供たちを、人々を助けられるようなお医者さんに成ればいいんだ。あやのみたいに犠牲になる子供を救いたい。・・・救ってみせる。
「・・・・あやの、そっか、解った！！希望持てるよっ！！持てた！！
だから待ってて？！僕、あやのとの夢絶対、絶対叶えて見せるから・・・・っ！！」
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