複雑・ファジー小説
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- 【10話更新!】聖使徒サイモンの巡礼【オリpv作成なう!!】
- 日時: 2012/08/20 14:03
- 名前: 茜崎あんず (ID: 92VmeC1z)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=29108
こんにちは、茜崎あんず ◆JkKZp2OUVkです。知ってる方は知ってるんじゃないでしょうか?
複雑ファジーで書くのは初めてなので少し緊張。
中2なので内容もすごく廚二くさいです。
新小説立ててみたりw(URLから見れます)
++ 読む際の注意 ++
名称:聖使徒サイモンの巡礼
原材料名:魔術教会vs近代科学
保存方法:直射日光の当たる場所、高温多湿なところでの保存は避けて下さい
取扱注意:誤って目に入ってしまった場合は速やかに全文章イッキ読み又はコメントをお残し下さい
荒らしや誹謗中傷は作者の精神状態に悪影響を及ぼす恐れがありますのでご注意下さい
++ お願い ++
私は今まで6回ほどに中傷を受けました。
ハッキリ言いますが元ネタ認定の半数は誤爆ですよ??
この小説は魔法や科学などありがちな設定を元にしていますがパクる訳ないじゃないですか!!
パクッたら中傷されるって分かってるのにわざわざやるわけないですよね!?
そういうことです。もし何かの作品と被ってしまい不快な思いをされることがあるならば心からお詫びさせていただきますが生暖かい目で見逃してやって下さい。お願いします。追記:>>56 必ず読んで下さい
++ お客様 ++
◆春嵐様(destiny-運命-)
◇黒雪様(あなたの薔薇は何色ですか?)
◆ 緑川蓮様(ハラワタ共同体)
◇ゆぅ様(盗んだ推理で走り出す)
◆六花様(かみさま世界)
◇緋賀アリス様(妄想腐女子とボッチ女子)
◆妄想少女様
◇揶揄菟唖様(コドクビワ、キミイゾン。)
◆ガリュ様(魔術師は舞う)
現在9名です(=^^=)
++ イベントなど ++
◆キャラ絵
1:ユダ=サイモン >>27
2:ファスト >>47(特選イラスト入りました!)
3:神田 留架 >>82
◇執筆履歴
START:2012,4,29
参照300突破!:2012,5,31 >>46(記念対談)
参照400突破!:2012,6,15 >>71(記念対談)
参照500突破!:2012,6,26 >>74(記念対談)
分館スレ設置!:2012,7,4 >>73(詳しい説明)
参照600突破!:2012,7,7
参照700突破!:2012,7,14
参照800突破!:2012,7,28
++ 目次 ++
◆ヨハネの黙示録 >>2
◇用語解説 >>1
◆プロローグ >>4
◇第一章 聖使徒サイモンの巡礼 完結
>>7 >>13 >>19 >>20 >>22 >>25 >>26 >>28 >>32 >>33 >>37 >>38 >>43 >>52
AFTER >>53
◆第二章 聖使徒サイモンの救済
AGO >>57 登場人物 >>58
>>63 >>66 >>68 >>69 >>72 >>77 >>84 >>85 >>87 >>91
- Re: 【4話更新!】聖使徒サイモンの巡礼【参照100突破!】 ( No.21 )
- 日時: 2012/05/09 18:17
- 名前: 茜崎あんず (ID: 92VmeC1z)
>緑川蓮様
コメありがとです!
十二万ってすごいですよね……。多分高いものも安いものもたくさん食べたのでしょう(=´∀`)人(´∀`=)
黒いコートの少年はお兄ちゃんではないですが近いです!
伏線になってますので続きをみれば多分出てきますよ〜
まだ書いてないですけど\(//∇//)\
- Re: 【4話更新!】聖使徒サイモンの巡礼【参照100突破!】 ( No.22 )
- 日時: 2012/05/12 21:00
- 名前: 茜崎あんず (ID: 92VmeC1z)
5
「皆さん、本日はわざわざお集まり頂きありがとうございました」
デーテモはその人の良さそうな笑みを浮かべながら太った体をそっと揺らした。
「さぁ、奇跡の御業の時間です」
舞台の上をオレンジ色のライトが照らす。何度見てもこれを肯定することは精神的に不可能だった。デーテモが構えたナイフが勢い良く振り下ろされる。
ああ、逃げてしまいたい。耳を塞いで眼を瞑ってこの場から溶けて消えてしまいたい。でも駄目だ。お兄ちゃんのために私はどんなことでも耐えると決めたから。アリシアはそっと額の汗を拭う。
「……っはぁ! ……っはっ……ぇう……っ!」
最前列から聞こえてくる嘔吐音。我慢出来なかったのだろう。一人の女性が泣きじゃくりながら立ち上がった。
「私はもう無理です……! こんなに幼い子供を……もう耐えられない!」
ぎょろりと見開かれた大きな瞳から大粒の涙がこぼれ落ちるのが見える。まだこの人は自分を失っていないんだな。
でも、踏み入ればもう戻れないのに。
「そうですか」
デーテモの微笑は崩れない。
「今更亡き娘さんを裏切るのですか? こんな小娘のために血を分けた愛しい愛しい娘を見捨てるのですか?」
「…………」
沈黙を肯定と取り彼は続ける。
「この実験をバラされるといけないのでね。死んで頂きますよ貴女には」
「うっ……!」
悲劇は一瞬。破裂する銃声。デーテモは御業とは言わなかった。実験と、そう言ったのだ。
「大丈夫ですか?」
隣に座る少年がそっと汗ばむ掌を握ってくれた。この惨状を見て息一つ乱さないとは。改めてアリシアは彼を密かに尊敬する。
そんな彼女の意図を見抜いたのかは分からない。
「地獄ならとうに見ましたから」
そう言って少年は金の右目を静かに細める。
◆◇
気分が悪い。少年はただ一つそう思った。
「アハッ……アハぁ……んアハハハハっ!」
眠る幼女の浅黒いはらわたを狂気を帯びた表情で抉る自称神父の姿は気持ちよく見ていられるものではない。恐らくこいつはーー。
「人体蘇生です」
デーテモの目がきしりと締まる。獣じみた強烈な血の匂いに、隣に座る少女アリシアは何度も気を失いかけていた。しかしなぜ何度も立ち上がるのか。
目をしかと見開き目の前の惨状を網膜に刻むかのように。
「大丈夫ですか?」
汗ばんだ掌を握る。熱い。
先ほど一人の女性が撃ち殺された。それを見てもまだ意識を保てるとは。
「意志が固いのですね」
「当然よ……。お兄ちゃんは私が殺した。その償いのためなら私はなんだって……!」
お兄ちゃんの為に、か。
確固たる決意を秘めたその瞳、何処かで見たことがある。
「アレン=デュークか……?」
人体蘇生。死んだ自分の直属の部下。お兄ちゃん。送り出す妹。
「出ましたアストラル〜」
「!?」
全てのピースが今繋がった。
「今からこの死んだ合成獣を太陽神バルボラの聖なる右手の名におきて、」
手に握られた小刀の形をした “第二の心臓” を高く高く振り上げて。
「この場で蘇生致します。アストラルトランセスタ黒ーー。発動!!」
合成獣の下の魔方陣とその手に収められたアストラルが大きく共鳴し、白い閃光が合成獣を包む。
「素晴らしい、詠唱を破棄してこの結果とは……!」
光が晴れる。
「凄い……」
「成功した……!」
再び生命を体に宿し、場を雄々と歩き回る合成獣の姿がそこにあった。
- Re: 【5話更新!】聖使徒サイモンの巡礼【参照100突破!】 ( No.23 )
- 日時: 2012/05/12 20:21
- 名前: 六花 (ID: e/CUjWVK)
こんにちは〜!!
またお邪魔します。。六花です(#^.^#)
見てないうちに、いっぱい進みましたねっ♪
楽しく読ませていただきました。
更新頑張ってください(@^^)/~~~
- Re: 【5話更新!】聖使徒サイモンの巡礼【参照100突破!】 ( No.24 )
- 日時: 2012/05/14 01:08
- 名前: 茜崎あんず (ID: 92VmeC1z)
>六花様
ありがとうございます!
楽しんで読んでくれたなんてすごく嬉しいです。励まされます。
お互い更新頑張りましょう!
六花様の小説もまた遊びに行きますね!
- Re: 【5話更新!】聖使徒サイモンの巡礼【参照100突破!】 ( No.25 )
- 日時: 2012/05/14 18:59
- 名前: 茜崎あんず (ID: 92VmeC1z)
6
立ち上がった合成獣はうろうろと壇上を歩き回りデーテモを見つめる。
「お腹が空いたのですかキメラちゃん、じゃああれを始末しちゃいなさいよ!」
指した方角に歩いて行く合成獣。ライオンのような大型の肉食獣に蛇の鱗を組み合わせたような恐ろしい姿だ。まだ生温かい温度を持った真紅の飛沫が空を切り観客達を濡らす。
その恐ろしい牙は神の御業の犠牲となった哀れな幼女の肉を引き裂き喉を抉り骨髄を擂り潰し柔らかな肢体をぐちゃぐちゃに破壊した。
「ほら皆さんも見たでしょう! 死んだキメラちゃんが復活したのを!」
確かにそうだ。幼女の命を貪り、醜い合成獣は蘇ったのだ。
「あなた達の死んだ娘や息子、愛する夫に敬愛する両親。そして親友や恋人まで! バルボラ様は生き返らせてくれるのです!」
大きな声を上げ、のけぞって嗤うデーテモ。その瞳にはすでに救いの光は差さない。
「奉仕をすればする程大切な人が蘇る確率は上がります。金を渡せば渡すほど設備が大きくなりやはり確率は上がる」
合成獣の口から白い骨が吐き出された。幼女、いや幼女の一部であったものが食い尽くされ床に散らばってゆく。
「おや、綺麗に食べましたねーっ!」
上げた手のひらにこびりついた赤を、分厚く肥えた舌で舐め取り彼は頭を下げた。
「これからも供え物を欠かさずに、あとこの御業については口外してはいけませんよ」
下衆めいた笑みの張り付く顔面がゆっくりと舞台袖の薄闇に溶けてゆく。
アリシアは一つ溜め息を吐き出した。
◆◇
「どうだった?」
アリシアが尋ねる。その横顔に影はない。白く白く、無邪気な顔で彼女は微笑んだ。
「気分が、悪かったです」
「うそーっ! あんなに素晴らしい御業なのに!」
「素晴らしくなんかないですよ!」
つい声を荒げてしまう。
「あんな人の命を奪うような非人道的なことをして、あんなのがキリスト教だっていうんですか!? どうせ殺される合成獣をわざわざ創って、幼い子を惨殺して! 最低だ! 命を弄ぶなんて人の領分を超えている!」
「……」
みるみる彼女の瞳に涙が溜まる。年上とはいえまずかったか……。色を失ったアリシアの顔を少年は下から覗き込む。
「……そうだよね」
先に口を開いたのは彼女だった。
「いけないことだよね、分かってる。私だってあんなの……でもこれは償いだから耐えないと……お兄ちゃんは…………うっ…ーー」
狂ったように言葉を淡々と紡ぐアリシアの様子に見兼ね、少年は声をかける。
「話して下さい」
「え!?」
「どんなに苦しんでも構いません。僕が受け止めるから今ここで吐いてしまってください。貴女は過去に囚われている、貴女のような美しい人がそんなに暗く生きるのは勿体無いです」
少年は願いを込めてアリシアを見つめた。
過去からの解放を心から願って、彼は語りかける。
「僕は心を読まない。だから、貴女の口で教えて下さい」
丸い瞳に緩やかな光が灯った。
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