複雑・ファジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 幸せの魔法〜大罪の円舞曲〜
- 日時: 2012/08/28 19:23
- 名前: 夏樹 りん ◆IP0D6MCWdg (ID: xIyfMsXL)
- 参照: (>ワ<)リメイク〜
タイトルが変わりました!
元、「幸せの魔法」
ちなみに、「大罪の円舞曲」と書いて「大罪のワルツ」と読む←どうでもいい
この作品は、コメディ・ライトの「幸せの魔法!!」のリメイク作品になります。また、リメイク前と設定などが大きく変わることが御座います。
基本的に暗い話にミニコメディです。
(>ワ<)(>ω<)
リア友にリメイクしろ〜的なことを言われ続けた気がするので、いい加減執筆しようと思いました。
この作品は(二回目w)、「七つの大罪」の悪魔を独自にキャラクター化した悪魔が登場いたします。また、「ソロモン七十二柱」の悪魔の一部を独自にキャタクター化した悪魔も登場するかもしれません。
悪魔の性別などは私の偏見で決めております。(特に七つの大罪の悪魔)
サタンとルシファーについては、姉弟設定になっております。(実際は思いっきり違いますねw)
キャラクター紹介
夏歌/ナツカ
明るい少女でフレンドリー。幼少期の記憶が全く無い。
真奈/マナ
争いごとを嫌う優しい少女。怒ると恐い。
春光/ハル
ドジで努力家な少女。涙もろい。
優花/ユウカ
正義感強い少女。リーダー体質。
ロン・リネンス
明るく人気者な少年。頼りになる。
カイ・オーシャン
いじられることの多い少年。苦労人。
ウンブラ・アーシェル
無口な少年。優しい。
ノワール・エンシェント
皮肉屋な少年。貴族の嫡男。
夏音
夏歌に瓜二つな少女。虚ろな眼をしている。
目次
プロローグ>>1>>3>>7
第一章—歪みの前奏曲—
>>8>>10>>13
>>16>>18>>20
>>21>>22>>23
>>26>>27>>28
>>37
第二章—紅蒼協奏曲—
- 夏音さんのお部屋! ( No.19 )
- 日時: 2012/08/13 11:22
- 名前: 夏樹 りん ◆IP0D6MCWdg (ID: xIyfMsXL)
- 参照: (>ワ<)できるだけスルーで〜♪
「始めまして、本編には全く、プロローグで一回しか出てない夏音です。今回は番外編です。毎回違うゲストと私、夏音が色々雑談するだけのコーナーです」
「今回のゲストは、作者の夏樹 りんです。ワーパチパチ」
「なに! そのやる気の無さで溢れかえっている声は!」
「だって、私さクーデレキャラだったのに(性格を)もとに戻されたんだもん!」
「いや、夏音さんはたまに男前発言っぽいのをするから……」
「それと、早く私を出しなさいよ!」
「無理です!」
「さっさと更新しなさいよ!」
「嫌です!」
「新しい小説のキャラばっか描かないでさ、夏歌を描きなさいよ!!」
「シスコン!?」
「にしても、今回もまたー主人公の設定がー」
「やっぱ私が書く物語には主人公複雑な設定、過去ありになっちゃうんだよねー」
「今回はエンシェント家はでないのねー。今までなぜがほぼ毎回設定段階では出てたのにw」
「はは……」
「おっ! 今回はW主人公!」
「男と女です。兄弟とかじゃないですよ」
「竜がでるんだ!」
「趣味ぜーんかーい!」
「仲間キャラに敬語男キャラ!」
「俺のジャスティス!(祖国ぅうううううう!)」
「しかも、和!」
「ぐふふふ」
「キモッ!」
「で、投稿すんの?」
「投稿したらコッチが更新されなくなるよー」
「それは困る」
「でも、アッチの方が趣味全開」
「……」
「主人公は、アッチのほうが凝っている。ビビュアル的に」
「つーか、わかんねーだろうが。公開されてねーんだから」
「ははは、夏音はシンプルかつ、現代風。夏歌はシンプルだけども夏音と対象になるようにしてあったんだよ!」
「あーなつい」
「んで、アッチの主人公は2パターンあって、二人ともね、軍服バージョンと、和服(着物に中国か韓国の服を合わせたようなもの)バージョンが!」
「ずるいわ……」
「こほん、話がそれてしまったが、私はいつでる」
「えーと、次かその次あたりにサタンと殺り合うね☆」
「フフフフフフフフフフフフフフ」
「(こえぇえええええええええええ)」
「サタンって、本当に生意気な餓鬼よね」
「まぁ、生意気な餓鬼設定ですから♪」
「に、比べてルシファーは」
「どうしてコイツが傲慢を司ってんの!? って感じだな」
「レヴィアタンは、平安時代の貴族みたいな容姿です」
「アスモデウスは確か……」
「変態というなの紳士」
「ちょw ラエス思い出したwwwww」
「だろww」
「……あら、もうこんな時間ね」
「またいつかお会いしましょうね〜」
「フリーダムな夏樹 りんに末永く付きあってやってください」
「アイム、フリーダム!」
「ウザい」
- Re: 幸せの魔法 ( No.20 )
- 日時: 2012/08/13 18:17
- 名前: 夏樹 りん ◆IP0D6MCWdg (ID: xIyfMsXL)
- 参照: 虚ろな瞳の子はいつでるのかな〜
「え? 僕が居る理由かい? それはね……」
と、言いノワールを指差した。
「ノワール・エンシェント、君を殺しに来たんだよ!」
笑いながらサタンは言う。エンシェント家の嫡男であるノワールを殺す? 何故?
「君はエンシェント家の中でも上の方の分家の子だろう? だが、本家にあってはならない事が起き、本家の養子となった……」
「やめろッ!!」
ノワールは突如、そう叫んび、耳を塞いだ。そして「ちがう、ちがう」と首を横に振っている。現実がら目を逸らしているんだろう。
「そして、君は資格も無いのにエンシェント家を継ぐことになった……」
「うるさい! 俺は、俺は」
ノワールの目にうっすら涙が浮かんでいる。きっと、辛かったんだろうな……
「君って可哀想だよね〜」
サタンは少し間を取ってっから、ノワールを、そして私を見下した目で見てから言った。
「エンシェントを継ぐはずだった長女、そして、次に継承権があった次女の代わりだもんね!」
と、腹を抱えて笑い出した。
自分のことじゃないのにとても腹が立った。でも、攻撃なんて出来やしない。だって力の差は歴然。どうあがこうが勝てない。
「女の代わりの男って、ダサいよね!」
「うるさい……」
「でもさぁ〜ノワールクン、君にイイお知らせがあるんだよ〜」
子供のように言うサタン。何故だか余計に殺意が沸いてきた。
「エンシェント家を継ぐはずだった長女、ナツネ・エンシェントがね、帰って来たんだ。だから、君は……」
「もう要らないんだよ」
やけに響いたこの一言。たしか言霊的な何かだ。授業で習った覚えがある。ふと、先輩を見ると目を大きく見開いていた。かすかに震えていた。何故? ノワールを見ると彼もまた大きく目を見開いていた。絶望しているような目をしていた。
「要らない子は、殺してもいいよね」
やめろ!
って言ったはずなのに声が出ていない。斬りかかろうと身体を動かそうとしても足が鉛のように重くて動けなかった。嘘でしょ……
「夏歌、君はね操られているんだよ! 本当の”夏歌”にね……」
本当の私に操られている? どういう意味よ。サタンをにらみつけるとサタンは笑った。
「何も知らないって、哀れだねぇ!」
狂ったように笑ったサタンは怖くて怖くてしょうがなかった。
「……ネタバレが早いんじゃない? 憤怒のサタン」
聞き覚えのある声がした。ひどく懐かしくて、悲しくなる声。声の主は一体誰?
すると、私の前に蒼く光魔方陣が現れた。その光は一瞬にして強く輝き、一瞬にして消えた。消えた後、魔方陣の上に立っていたのは。
「久しぶりだね」
とても綺麗な茶色い髪、
「ええ、精神の世界<アキリの世界>以来ね」
凛々しい後ろ姿、
「……誰?」
私の方を向いたときに見えた深い、綺麗な蒼い目で、
「私はね、夏音よ」
私にそっくりな少女だった。
- Re: 幸せの魔法 ( No.21 )
- 日時: 2012/08/14 11:16
- 名前: 夏樹 りん ◆IP0D6MCWdg (ID: xIyfMsXL)
- 参照: 夏音さんのとーじょー
私にそっくりな少女、自らを「夏音」と名乗った。彼女が、「ナツネ・エンシェント」?
「サタン、いくらなんでもヒドイくないかしら?」
「アハハ! 僕ね、人の精神を崩壊させたりね、絶望させるのが大好きなんだよ!」
「知ってる」
「それにさ、憎きエンシェントの嫡男とか殺したくなるんだよ。ま、もう嫡男ではないだろうね」
「……」
ノワールは、夏音さんを見つめていた。在り得ない物見ているような目で。その目からは涙が流れていた。どうして? 先輩の方を見ても涙を流していた。どうして? 彼女が現れてから二人はオカシイよ。
「僕知ってるよ〜エンシェントって残酷なんだよね〜」
「なっ!?」
「たとえ血が繋がっていようと、証がなければ殺すんだもんね!」
そうサタンが言ったとき、何かが私の中で弾けた気がした。
そう、これはきっと失った記憶——
「アリーユ様、やはりナツカお嬢様を……」
「ええ……」
アリーユと呼ばれた女性は悲しそうに言った。その側に小さな少女達が居た。
「そんな! ナツカを殺すなんて駄目だよ!」
「そうだよ! 家族だよ!」
子供達は必死に叫んだ。妹を、守るため……
*
「あ、あああああああ、ああああああああああああ!」
涙が溢れて溢れて止まらなかった。思い出した記憶がこんなにも悲惨なものだったなんて、そんなのならば最初から思い出さなければ!
「サタン、貴様!」
夏音さんが叫んだようにも聞こえた。彼女は、私の、私——
「あはははは、なんて面白い光景なんだろう! 一人は絶望し、一人は泣き叫び、一人は……、アハハハ!」
サタンは狂っていると、私は思った。彼はオカシイと。頭も心も精神も。
「……そんなにも串刺しにされたいのか、貴様」
夏音は、怒りを堪えながらいったのだろうか、声が震えている。
「やってご覧よ! 受け止めてあげるからさ」
余裕のサタン。笑っている、でも、その笑顔はオカシイ。
「……」
夏音の周りにに、小さな光の粒が、魔素が集まった。
- Re: 幸せの魔法 ( No.22 )
- 日時: 2012/08/14 14:52
- 名前: 夏樹 りん ◆IP0D6MCWdg (ID: xIyfMsXL)
- 参照: 更紗蓮華sに素敵な詠唱を考えてもらいました!
夏音の周りに魔素が集まりだした。
一体何をするというの?
「意志を導く強き鋼よ 銀光を纏う正義の白刃よ
幾千と幾億と 願いに事寄せ 我が元へ来たれ」
大きな魔方陣が現れた。その魔方陣は夏音の頭上にあり、見あげるほど高い位置にあった。
「方陣は満ちる 標は巡りて 剣舞の刻に宿らん」
夏音の周りに集っていた魔素は、今度は魔方陣の元へ集い、大きな光の塊となり魔法陣一体化した。魔法陣が輝いている。
「ならば応えよ 錬鉄の名の下に 宿命を貫き吹き散らせ
”星霜剣<リヴェル・エーネト・アルジュ>”」
魔法陣が一瞬、眩い光を放った。その刹那、魔法陣から大量の剣が降ってきた。だが、それは皆サタンに向けて。
「なっ!? 前回とは比べ物にならないぐらい、剣が多いじゃないか!」
余裕かましていたサタンは防御結界を張って凌いでいたが、ひびが入り焦っていたようだった。確かに剣は物凄く多い。次から次へと降ってくる。だけど、これだけの剣を魔法陣からだすのだから、大量の魔素と体力が必要となってくる。何故、夏音ができるの?
「……1年で、私は結構、成長したのよ」
夏音はやはり疲れていた。息は切れている。なのに剣はまだ降り続いている。
私は信じられなかった。こんな凄い魔法を使う人が同い年ぐらいでいるのが。サタンにこんなにも攻撃できる人が居るだなんて。
「うわぁ!」
あのサタンの防御結界が割れた。信じられなかった。そして、雨のように降り続く剣がサタンの左腕を貫いた。その時に剣の雨が嘘のように止んだ。
「ふ、サタン、貴様は、近いうちに……」
夏音は何か言いかけたが、力尽きたのか倒れた。駆け寄ろうとしたその時に夏音は光に包まれて一瞬で消えた。
「な!?」
ロン先輩は声を上げて驚いている。……一体あの光は? あの夏音の正体は?
ノワールは無気力そうだった。ただ、落ち込んでいるようだった。だが、相当ショックだったと思う。
「……今日の所は帰るよ」
潔くサタンは帰ると言った。彼の足元に、緑色の魔法陣が現れた。
「でもね、安心しちゃあ駄目だよ。またいつか殺しに来るから」
そういうと魔法陣は輝きだした。そして、夏音と同じように一瞬で消えた。サタンが居た場所には黒い、悪魔の羽根が残っていた。
気が抜けたのか、私は此処で意識を失った——
*
気付いたら、自分の部屋のベットの上に居た。
- Re: 幸せの魔法 ( No.23 )
- 日時: 2012/08/15 20:37
- 名前: 夏樹 りん ◆IP0D6MCWdg (ID: xIyfMsXL)
- 参照: サタン君のターン!
「痛いなぁ……」
自らの左腕に剣が刺さった。そのときに、久しぶりに痛いって思った。あの痛さは一体何年ぶりだろうか? ……自分が悪魔になってから「痛い」という感覚は何故か無くなっていた。悪魔になるってこういう事なんだな。
「にしても、まさか移動した場所が我が城より結構離れていた所なんてね……」
先ほど刺さった剣を抜いた。今思えば自分って馬鹿だと思った。抜けばもっと血が出るというのに抜いたのだから。このことをルシファーに言ったら怒るかな……。僕の姉さんだから……
「そういえば、シオン、どうしているかな」
シオン、僕の——俺の幼馴染だった少女。俺が悪魔になるちょっと前まではよく一緒にいたものだ。……俺が側に居ただけだがな。シオンは何故か消えてしまった。存在ごと。あんときは何故か涙が止まんなかった。ただ悲しくて悲しくて。そして、シオンの存在を消してしまったセカイに怒りを覚えた。こんなくだらないセカイにシオンは消されたのかって。
「なんで、急に、思い出したんだ……」
過去は戻ってこない。だから俺は自分の本当の名を捨て、サタンになったんだ。いつまでも過去に囚われてはいけないね。
「おーい! サターン!!」
聞き覚えのある声がした。この声はレヴィアタンか。……あれ? レヴィアタンってこんな口調だったか? ん?
レヴィアタンが僕の所へ飛んできた。よくここに居るって分かったな……
此処は我が城から結構離れている。ちなみに、右みても左みても岩の壁だ。城までは目の前に続く道を歩いていかなくてはたどり着けない。
「なに説明してんのよ」
「え? なんのことだい?」
「……ま、いっか!」
「いいんだ……」
レヴィアタンなのにレヴィアタンじゃない気がするよ……口調が違って違和感が……しかも今日は服装違うし! いつもは着物着てんのに今日は……明治時代の男児の服装? だ……
「あのね! 今日から私はこの服装でいくよ! 明治時代の将校が着ていたような軍服をね!」
「やっぱ明治時代だったんだ……」
レヴィアタンは子供のように目を輝かせながら言った。将校スタイル(面倒だからこう呼ぶ)の色は白だ。汚れが目立つ色だな。ちなみに、ぶかぶかな気がする。なんだか、袖が長い気がする。いや、長い。レヴィアタンの手が見えない。
「……? さっさと帰るよー」
「え、ああ、うん」
僕はレヴィアタンに連行された。
此処だけの話、今日のレヴィアタンは何故かシオンに似ていた。