複雑・ファジー小説

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非日常の日常
日時: 2016/02/21 20:45
名前: ろろ (ID: HSAwT2Pg)

運悪く魔法少女になってしまった人たちの物語

グロありです。

奪還編 >>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>10 >>11 >>12 >>13 >>15 >>16 >>17 >>18

Re: 非日常の日常 ( No.1 )
日時: 2016/03/11 18:48
名前: ろろ (ID: HSAwT2Pg)

 後ろを見ると、なにかがうようよと私に向かってきている。真黒いなにかが。
「うぐっ! った・・・・・・!」
 私はその何かから逃げるように避け、走る。その行動を見て宙にうようよと蝶のように軽やかに浮いている、ふわふわした物体が私に怒る。
「さっきからずっと避けてばっかりだよ!! お前ちょっとは攻撃しろよ!! きてんぞ! 追いつかれんぞ!」
 それに私は、涙目になりながら答える。
「んなこといわれたって、この私が攻撃したところでなにかなるとでも思っているのですか!」
「おもわねぇ!」
「即答ですか! まぁ、そうでしょうが! というかここどこなのですか!? さっきから暗い洞窟が続いているだけなのですが!」
「正確に言うとトンネルだな!」
「ほとんど同じじゃないですか!」
「いやちげぇよ! 全然ちげぇよ! 空洞ぐらいしか共通点ないわ!!」
「同じだと思うのですがね、違いましたか。というか後ろのモンスターさん撒きますよ」
 しびれを切らした私は右足に力掛け、跳ねるように急停止し、捨男王を踏むようにして後ろを見る。私とモンスターの結構は近かった。たぶん距離は約十メートルと言ったところ。黒いモンスターはうようよと不規則に動きながら私のほうに向かってくる。しかも、蛇のような形をしていて結構でかいので、とても気持ち悪い。できれば見ていたくない。
「!! お前、何をする気だ!? お前なにもできない足手まといだろうが!!」
 うようよした物体、詳しく言うとウサギのぬいぐるみみたいな形をした、メルヘンな妖精が私に悪態をついてくる。結構刺さることをこのぬいぐるみは言ってくるから嫌いだ。それに加え、私を見下すように、上から目線で物事を言ってくるからすごいむかつく。
「あなた、それが味方に対する態度なのですか!? 結構グロいことになりそうですが、私の防御の合わせ技を使います。あの速度なら、私の力でもなんとかいけるはずです」
 私は手を前に突き出し合わせ、魔方陣を出す。そして、その魔方陣から出てくるのは大量の刃。詳しく言うと、長さ1メートルの日本刀だ。そこに黒いモンスターは吸い込まれるように、猛突進してくる。そうしてモンスターは、法陣によって出された大量の刃よって無惨にも姿形がないぐらいに切り刻まれていった。
 私の目の前はあっという間にモンスターから出てきた黒い液によって真っ黒に染まっていく。
「うわわわ、容赦ねえなお前。それでも年頃の女の子か?」
 ぬいぐるみがドン引きする。もう目が死んでいる。お疲れ様です。
「別に、私は力がないからこういう技しかできないのですよ。しょうがないです。さて、とどめをさしますか」
 私はそういってあるところからさっきよりも長さが約一メートルほど長い、柄に赤色の蝶が描かれている日本刀を取り出し、躊躇なく黒い液にむかってそれを降り下ろした。

Re: 非日常の日常 ( No.2 )
日時: 2016/03/11 19:11
名前: ろろ (ID: HSAwT2Pg)

「なにしてんだお前」
 私の行動すべてに驚いているのだろう。約30センチの妖精ぬいぐるみは、一歩私から遠退いた。
「何って、武器に力をチャージしているのですよ」
 淡々と真顔で私はやることをやりながら妖精の問いに答える。
「んでもそんなことしたらお前武器が闇の力に飲まれるんじゃないのか?」
 闇の力とは、簡単に言うと私が敵対している者たちの力だ。
「飲まれませんよ。ちゃんと光に、私の体に害がない形に変えてからチャージしてます。ほら」
 ぬいぐるみを安心させるように少しだけ私の武器、刀を地面から離す。そこには黒の液体がキラキラとした金色に近い液になって武器に吸い込まれているのがわかる。
「ほんとだ。というかさお前」
 私に純粋に疑問をもったのだろう、ぬいぐるみがずいっと私に近づいてくる。
「なんですか?」
「なんでこんな上級テクが出来るのにあんなにも弱いんだ?」
 私の力は雑魚のモンスターでも倒せるか倒せないかぐらいのものしか持ってない。物理で倒せるのなら普通で倒せるのだが、それはまた別の話。
「知らないです。さあ、武器がすべて力を吸いました。早くいきますよ。あの方たちを助けないと」
 私は話をそらした。
「ああ、そうだな」
 ぬいぐるみは私の話に乗ってきた。本当にこいつは単純なので楽だ。


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