複雑・ファジー小説

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迷い込んだ。異世界へ
日時: 2020/08/10 11:05
名前: 水音(みおと) (ID: GLKB1AEG)

  無知な少女の物語。
 大切なモノを助ける為。
 彼女は自ら迷い込んだ。

ーー否、もしかしたら自分自身の為かもしれない。




第1話 『約束は死』
   >>01-04

第2話 『町と幼なじみ』
   >>05-10

第3話 『黒く明るい海の街』
   >>11-14

第4話 『ボクの宝物』
   >>15-19

第5話 『閉められた鳥籠』
   >>20-23

Re: 迷い込んだ。異世界へ ( No.1 )
日時: 2019/10/21 06:29
名前: 水音(みおと) (ID: Oh9/3OA.)

「よーうちゃんっ!」
あたしはように飛びついた。
「やっ!な、なに。怜ったら」
怜は陽を横目で見ながら言った。
「んふ。驚いたぁ。かーわいっ」



それは夢のような時間だった。



「怜!ねぇ、怜?れっ」
「んふ、ねぇ、泣いてるよ?」
赤い液体が体に付いた怜はあたしと目を合わせた。

Re: 迷い込んだ。異世界へ ( No.2 )
日時: 2019/10/21 22:35
名前: 水音(みおと) (ID: Oh9/3OA.)

「当たり前、でしょ?命が一つ亡くなろうと
してるんだよ?」
怜の頬にあたしの涙が付いた。

あたしの目から止まる事無く溢れては流れ落ちる
綺麗な雨は、やがて地獄の底へ行き、黒く染まるのだった。

「笑ってるのも、可愛いけど。泣いてるのも可愛いねぇ」

あたしが怜を膝枕している状態のまま、怜は楽しそうに笑った。
もうすぐで息絶えるかもしれないというのに。

「何を言ってr」
「だぁってさぁ?僕の為に泣いてるんだよ?
可愛いよ?、愛しいよ?、一緒にっ居たかったよ?死にたいけど
一緒に居たかったなぁ!」

そんな、生死の間で会話をしていたら、
とある話を思い出した。

前世、来世、生まれ変わり。
転生という物語を。

「ね。陽ちゃん。生まれ変わったら、また会おうね。
いーっぱい遊ぼう?ここで出来なかった事もやりたい事も。
全部。ね。いいでしょ?」
「そんなの本当にあるかな?
あたしも死ねるかな?生まれ変われるかな?」

子供染みた話かもしれない。だが、あの頃のあたし達に
とっては、精一杯の約束。命を賭けても守るべき約束だった。

「んふ。うん、きっと。生まれ、変われる。はず。
だから、また。会お、う。」

怜は陽の頬に自分の手を添えようとした。
陽はそれを汲み取り怜の手を天使の羽のように
包み込んだ。

「うん。............うん!必ず。」
「約束、だよ?」

怜は茶色の髪に無色の水滴を流し、深い眠りについた。

Re: 迷い込んだ。異世界へ ( No.3 )
日時: 2019/10/21 23:02
名前: 野獣先輩 (ID: Xr//JkA7)

すこ

Re: 迷い込んだ。異世界へ ( No.4 )
日時: 2019/10/22 08:54
名前: 水音(みおと) (ID: Oh9/3OA.)

『ガタッ』

どこかで扉が開く音がした。
まぁ、近くの扉なんてひとつしかないのだが。

「何をしている、2010番。」

あたしは怜の体をぎゅっと抱いた。
部屋に入ってきた赤黒い液体が付いた男を睨んだ。
男は口角を上げ話かけてきた。

「お前は、生きたいか?......ふ。
死にたいよなぁ〜。お友達と一緒に逝きたいよな?」

あたしは男から目を逸らした。
図星だったのだ。この状況で生きたいかと問われれば、
間違いなくいいえと答えるだろう。

......少なくとも、あたしはそうだ。

「嗚呼、そうかそうか。そうだなぁ。
死んだ後の世界で一つだけ叶うとしたら。何を願う?」

男は先程のにやけた顔ではなく、真剣そうな瞳だった。
そんな黒く澄んだ瞳にあたしは目を奪われた。

「へ。」
「まあ、ゆっくり考えろ。お友達と同じ方法で
..................殺してやるからよ?」

するとあたしは今やっと理解した。
怜はこの人に殺されたのだ。
同時に、怜は日頃から死にたいと嘆いていたことを思い出した。
この男に頼んだのだ。殺して。......と。


その後の記憶は無い。
あたしは何を願った?何をした?

『プツンッ』

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ハロこん。どもども駄作者水音です。
野獣先輩、ありがとです。とっても励みになります!
それではっ!φ(..)カキカキ......。

Re: 迷い込んだ。異世界へ ( No.5 )
日時: 2019/10/27 12:15
名前: 水音(みおと) (ID: Oh9/3OA.)

「....イ君!レーイ君っ!」

「んあ?」

僕は目を覚ました。
僕を起こした彼女の名は、アヤメ。

アヤメは桜色のサイドテールを揺らした。
緋色の瞳はとても美しい。

レイとは僕の名前だ。
訳も分からず、8歳くらいの容姿でこの世界へ
来たのだが、彼女の家で育てて頂いた。

レイとは、唯一僕が覚えていた名前。
......自分でつけた。

「おはよー♪」
「んー、おはよう。」

僕は一応女だ。こんな性格でこんな口調だが。
また、僕は髪を染めた。黒から茶色に。

鏡を見るとこの方がしっくりくるんだ。
何でかは、知らない。

「あれ、今日って学校でした?」
「学校でした。」

こっちの世界では、魔法学校がある。
楽しいが忙しい。......何を基準にして言っているのだろう?

「コー君が迎えに来てるよ?早く準備して?」
「......あ、はい。」

とても怖い表情だった。アヤメは絶対裏がある。......多分。

「コーくーんもーちょい待っててね〜!」
「おー!」

コーは外にいるようだ。

「は。や。く。ね?」
「はい。」


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