複雑・ファジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

田中とヤンデレ 第1話 ~違和感~
日時: 2024/12/23 22:15
名前: きゅうりむし (ID: 7Qg9ad9R)

登場人物
内原 田中
主人公。年長で本人は自覚してないがこの歳にしては博識。それでモテる。羨ましい。
杉田 三久
田中の幼馴染み。田中と結ばれるのは自分だと絶対的な自信がある。田中に寄り付くゴミにはそれなりの……対処をする。
西紋 七
田中の家の近くの豪邸の御嬢様。なんかフワフワしているが、結構……いや大分しっかりしている。かなりの演技派。

第1話 ~違和感~
自分の名前は内原 田中元気な年長だ。
???「お~いたっちゃ~ん」
田中「おぉみっちゃんじゃんどうしたの?」
彼女の名前は杉田 三久自分はの幼馴染みだ。
三久「もう、どうしたじゃないよ~お弁当一緒に食べる約束してたでしょ~」
田中「あぁ~そういやそうだったような」
やばい、すっかり忘れてた三久は怒らせるともの凄く怖いのだ
三久「まぁ、良いやほらさっさと食べるよ」
ん?怒らないのか?違和感ヤバイがまぁ怒られ無かったから良いや
田中「分かったよ」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
はぁ、バレなかった本当はお弁当食べる約束なんてしてなかったのにもう、抜けてるところ直らないなぁ~
でもそこが可愛い♪
~~~~~~~~~~~~~~~
???「あぁ~いたいた」
三久「ななちゃん!?」
田中「ん?知り合い?」
三久「うん、まぁ、友達」
七「そそ友達~」
彼女の名前は西紋 七というらしい三久とは最高の友達?らしい。
西紋という名字は何処かで聞いたことあるようなないようなと何故か不思議な違和感を覚えた
七「3人でお弁当食べよ~」
三久「ふぇ?う…ん分かった」
(う~んやっぱりどっかで聞いたような?)
(まぁ、良いかまたあとで思いだそう)
そう思い思い出すのを諦めたのであった
第1話 ~終わり~

Re: 田中とヤンデレ 第11話 ~お泊まり~ ( No.10 )
日時: 2025/01/30 19:12
名前: きゅうりむし (ID: 7Qg9ad9R)

第11話 ~お泊まり~
花菜「”絵”の為に田中様の家に泊めていただいても良いかしら?」
田中「……えぇ?」
七さんや三久さんがとっくの前に終わって花菜さんと自分、2人で描いていて自分は仕上げをしていた頃、花菜さんから急に提案された。
田中「えっとぉ……訳は少し分かっているのですが一応お訊きしましょう。何故花菜さんがうちに泊まりたいのでしょうか?」
花菜「あぁ、後絵が描き終わっていないのが私達2人だけで田中様は仕上げ、私はラストスパートと言ったところ何ですけれど……なんせ期限が明後日の金曜日でして……間に合うか不安でしてね……まぁ~私達絵以外にも本という共通の趣味があるのでそれを踏まえどうかな~と思いまして……」
正味この誘いはとても嬉しいとは思ったが……花菜さんの家庭の都合や自分のうちの都合もあるのでそれさい良ければ自分は良いと思うが……一応確認しますか
田中「あの~この誘いはとても嬉しいのですが……花菜さんの家の都合とかってどうなんですか?自分の親は基本放任主義なので適当に許可をとれば大丈夫だと思いますが……ね」
花菜「あぁ~大丈夫ですわよ?前に話をしたでしょう?昔話と間接的にうちの親について、、、」
田中「…………」
確かに前話してましたね……昔話と一緒に花菜さんの親について少し……もっと花菜さんの事を考えるべきだったな……
花菜「それに……私は原野花菜ですわよ?」
田中「ハハハ確かにそうでしたね」
と、結構半ば無理矢理な感じの説得をされた気がしますが、どちらも都合が良かったようなのでその日自分の家に花菜さんが泊まる事になった。
田中「あ、そうそう自分が花菜さんを迎えに行く感じで良いでしょうか?」
花菜「ええ、良いですわよ……まぁ、絵が目的ですので絵が第一優先ですが本も数冊持っていきますが宜しいでしょうか?」
田中「あぁ、分かりました……ではもう時間なのでまた後で」
花菜「えぇ、、、」
~~~~~~~~~~~~~~~
なんとか若干こじつけですが田中様の家に泊まれる事になりましたわ♪
……それにしても初めてうちのクズさに感謝しましたわ~召使いに前々から準備させておいた”アレ”の準備が整った事ですし実行するとしますかね~
にしても田中様の親が放任主義だとは思ってもいませんでしたわ~まぁ、大小?はありそうですが私と同じような境遇だったのは嬉しいような気がしますわね~というかだから田中様はあれ程までに博識だったのですわね~また田中様について知れて嬉しいですわ♪
~~~~~~~~~~~~~~~
田中「花菜さ~ん迎えに来ましたよ~」
花菜「は~い今行きますわ~♪」
出てきたのは少し身軽そうなスカート姿の花菜さんが来た。
田中「え~っと準備はできていますでしょうか?」
花菜「えぇ、できてますわ……持つべき物は…全て持ちました。」
田中「そうですか……それでは行きましょうか」
花菜「はい」
自分達はしばらく一言も話さずに歩いていた。それで自分が考え事をしていた頃、花菜さんは急に話掛けてきた。
花菜「そういえばこのスカート新調したんですけど似合いますかね?」
田中「えぇ……はいとても似合っていて可愛いと思いますよ……」
花菜「そうですか……ありがとうございますわ」
もう少し褒めるべきだっただろうか……いや勿論”可愛い”というのは本心なんだけど……もっと…こう捻った?褒め方をするべきだっただろうか……
花菜「田中様~?田中様の家につきましたわよ~」
田中「え?あ、あぁじゃあそれでは気にせずにあがっちゃってください」
花菜「えぇ……お邪魔しますわ~」
田中「まぁ誰も居ないのでお気にせずに~……」
花菜「ええ分かりましたわ♪」
あぁ……とりあえず絵の準備でもするか……
~~~~~~~~~~~~~~~
田中「っとその前に」
花菜「?」
田中「お手洗いだけ行って良いですか?」
花菜「えぇ…いいですわよ」
田中「あ、そうそう自分の部屋は階段上って左の突き当たりにあるので勝手に入って絵の準備でもしておいてください」
花菜「分かりましたわ」
田中「それでは」
花菜「…………」
はぁ~さて召使いに用意させたこの”カメラ”と”盗聴器”でも仕掛けますかね~まぁ、うちは無駄に稼いでるだけあって無駄に良い物が買えたので性能は期待できるでしょう。まぁ、バレたら田中様に近づくことは愚か見ることすらもできなくなってしまう可能性もありますが、バレなきゃ犯罪じゃないので問題ないですわね
まぁ、ちゃっちゃとやりましょうか
~~~~~~~~~~~~~~~
田中「すみませんね、案内もせずにお手洗いに行ってしまって……」
花菜「いえ、全然そんな事無いですわよ♪」
ん?違和感を感じる程の機嫌の良さ。
田中「なにか、良い事でもありました?」
花菜「そんな事、ありませんわよ♪さ、さっさと始めましょう?」
田中「は、はい、」
こうして、絵の続きを始めた。
花菜「田中様~?」
何時間か経った頃、そう話し掛けられた。
田中「ん~~?何でしょう?」
花菜「今って何時頃でしょうか?」
あ~そういえば自分の部屋には時計がなかったなぁ~いいや月のある位置から計算しよう
田中「あ~ちょっと待ってくださいねぇ~」
花菜「?」
う~んと大体……9時30分頃か………
田中「え~と正確じゃないんですけど大体9時30分頃です。」
花菜「あ~そうですのね~それで田中様は絵、完成しましたか?」
田中「う~んまぁ、完成しました。」
花菜「そうですのね~私ももう少しですわ~」
そういえば夕食を食べてないような……食べたような……聞いてみるか
田中「そういえば夕食って食べたっけ?」
花菜「え~と私は持参した物を頂きましたが……田中様は此処に来てから飲まず食わずですわよ……?」
マジか……まさか飲まず食わずだったとは……なんかそう思うと喉の渇きと空腹感が……
花菜「え~と私、もう今日は絵を描くのやめようと思うのですが……何か用意致しましょうか?」
田中「あ、いや大丈夫ですよ、今日親は帰ってこないので作り置きがあります。」
花菜「そう…ですか……あ、そうそう田中様のお義母様やお義父様っていつもこんな……というか田中様を1人にする日が多いのですか?」
田中「ん~まぁ、大体週に1回か2回程度ですね~まぁ、居たとしても片方が居ない日が多いですね~」
花菜「そうなんで……すねぇ…」
ハハハ…自分で言ってて思ったけど相変わらず酷い親やなぁ……
花菜「それでは……こうしませんか?」
田中「?」
花菜「田中様のお義母様やお義父様が居ない日は私が此処いえに泊まる事にしますわ♪」
田中「…え?」
花菜「勿論、田中様が嫌なのであればそんな事はしませんわ……ですが嫌ではないのであれば泊まらせてくださいませ」
いやぁ……そういう事じゃぁ無いと思いますよ?花菜さん……元々もこれ親が居ないのですからOUTですよ……
田中「いやぁ……嫌な訳じゃ無いんですけど…色々と駄目じゃ無いですか?」
花菜「?何がですか?」
いや、何がですか?って凄いなぁ~
田中「え~と例えば……花菜…さ……えっと園児2人っきりで泊まるというのは……」
花菜「田中様?私を誰だと思っているのですか?原野花菜ですわよ?今から召使い1人を呼んで外で車の中で一晩中待機させますわ♪」
うん……あぁ、もう諦めて受け入れた方が自分にも花菜さんにもメリットがある気がする……
花菜「それで良いですわのね?田中様♪」
田中「えぇ、はい良いと思います……」
花菜「それじゃ~召使いを呼びますわね♪あ、田中様は作り置きとやらを食べといてくださいませ」
田中「は、はい」
花菜「♪~~」
やっぱり1番最初よりも変わったなぁ~まぁ、今の方が楽しそうで良いと思うけどね~
あ、そうえば風呂って……いれとくか
20分程して召使いと呼ばれる人が来た。どうやら本当に家の中には入ってこないらしい
花菜「あ、そういえばお風呂って……」
田中「あぁ、大丈夫です。先程いれておきました。」
花菜「え?あぁ、ありがとうございますわ♪え~っとじゃあ先に入らせてもらっても……?」
田中「えぇ、良いですよ」
花菜「ありがとうございます……あぁ、田中様も一緒に入りますか?」
……小悪魔だな……ほぼ
田中「いっ、いえ良いです……//」
花菜「そう……あ、私が持ってきた本、勝手に読んで良いですからね」
田中「あっあ、はい…/」
花菜「それでは」
自分は火照った顔を落ち着かせるべく深呼吸を何回かした。まぁ~最近買った本も読みきっちゃったし花菜さんの本を読ませていただきますか……
田中「えっ?」
恋愛小説……多いな………
~~~~~~~~~~~~~~~
花菜「フフフッ」
お風呂に一緒に入るか誘った時の田中様の動揺を思い出していると思わず声が出てしまった。
それにしても……田中様の動揺ぶり可愛かったなぁ~~♪
あれあとでカメラで何度も見返そう♪
あ、そういえば私が泊まりたいとは言ったけれど何曜日に田中様のゴミが家を空けるか聞いてなかったわね……後で聞こうかしら
でも……田中様を苦しめる野郎は消した方が田中様にも私の為にもなるわね~そうだ、うちの浮気野郎……つまり両親も利用して……フフフッ流石にすぐには実行できませんが10年以内には実現できるでしょう……楽しみですわ~
~~~~~~~~~~~~~~~
花菜「お風呂ありがとうございました。」
田中「あ、あぁもうそんな経ったんですか……それじゃあ自分も行きますね……」
花菜「あ、そうそう」
田中「?」
花菜「田中様のお義母様やお義父様って何曜日に家を空けるのですか?」
田中「え~と……水曜日は毎週空けて……土曜日は第二週目と第三週目ですね……」
花菜「へ~そうなんですね……なら今週は~第二週目なので土曜日も泊まれますわね♪」
田中「そう…ですねぇ~あ、じゃあお風呂に行かせていただきますね」
花菜「はい、行ってらっしゃいませ」
はぁ~~~なんというか独りじゃないのって良いなぁ~でもこれに慣れちゃいけないような気がする……はぁ……でももう10時30分頃かぁ……全然眠気が回らないなぁ~でも絵を描くのは終わったし本を読むのに集中しよっかなぁ~
にしても……随分ややこしくなったような気がする……まぁ、目の前の事をこなせば人生は大抵……なんとかできる…さ
はぁ~さっさと入ろ入ろ
田中「お風呂、上がりましたよ~」
花菜「あぁ、田中様えっと、布団ひいておきましたよ……」
あれ、でも布団って1枚しか無いよなぁ~……嫌な予感が
田中「あぁ、ありがとうございます……えっと布団1枚しかございませんが……?」
花菜「?一緒の布団で寝ますわよ?」
あぁ嫌な予感が的中、、、
田中「ハハハ…そうなんですね……えっと自分はこれから読書するので寝たい時に寝てください……」
花菜「あ~田中様が読むなら私も読もうかしら……えっと田中様のおすすめの本ってありますかね?」
田中「えっとじゃぁこれが………………」
ん~~何か聞こえる……
花菜「……さまぁ~田中様~た~な~か~さ~まぁ~~!!」
田中「おっ!?」
花菜「えぇ~とおはようございます」
田中「えっとあぁ、おはよう……ございます」
ん~と確か花菜さんが泊まって……それで読書して~そのまま寝落ちしたのか……
花菜「え~と私は朝ごはん頂きましたが、田中様はどうします?」
田中「えっと……パンが幾つかストックしてあるのでそれを食べます、、、」
花菜「そうですか、では園に行くまでまだまだ時間があるので読書してますわね」
田中「了解です。」
え~と太陽位置から考えて5時?ゑ?5時?……うん良いか花菜さんが早起きって事は分かった……さてと餡パンでも食べますか……
うんちょっと餡パン、放置し過ぎたかもしれない……パサパサしてる……まぁ、いいさっさと済ませよ……
う~~ん着替えた、薬飲んだ、歯磨いた、顔洗った……うむやる事はやったし、、あと出るまで1時間位あるなぁ~読書するか……
花菜「あ、田中様~昨日貸していただいた本、読みきってしまったのですけど……とても面白かったです!!」
田中「ああ、それは良かったです」
花菜「にしてもよくピンポイントに恋愛小説を貸してくださいましたね……」
田中「えっとまぁ、花菜さんが持ってきた本は恋愛小説が多かったですからね……それに自分も気持ち悪いかもしれませんが恋愛小説が好きなんですよ……」
花菜「いえ、全然気持ち悪いだなんて思いませんよ~逆に自分と同じものが好きなんだと知れて良かったです!!」
ハハハ……お世辞でも嬉しいなぁ~
田中「そう言って戴きありがとうございます。とても嬉しいです」
花菜「…いえいえ、それで……申し訳ないのですが……本を貸してくださいませんか?」
田中「あぁ、そうですか……えぇ~とそれじゃぁ………」
1時間か2時間程経った
花菜「あっ、田中様~出発の時間ですわよ~!!」
田中「!?あぁ、もうそんな時間ですか、それではいきましょうか」
花菜「えぇ、そうですわね!!」
あぁ~なんだかんだ言って花菜さんが泊まってくれるのは良かったなぁ~
花菜「田中様!?ボケッとしてないで行きますわよ~」
田中「あ、は~い今行きま~す」
第11話 ~終わり~

Re: 田中とヤンデレ 第12話 ~中立人間~上 ( No.11 )
日時: 2024/11/24 21:22
名前: きゅうりむし (ID: 7Qg9ad9R)

神無月 名雲沙雨
いつの間にやら花菜の専属召使いになっていた。花菜と親しく接する事ができる者は少ない為か、結構給料は割高……らしい。職歴不明。学歴は中卒。勝手に家を出た。
頭は良い…かな?どちらにせよコミュニケーション能力には優れている。変なとこで勘が働く。容姿は整っている。どこか子供っぽい。田中…とは何か関係ありそう……いや関係を作る。

第12話 ~中立人間~上
あ~~~~遂に金曜日が終わったなぁ~~………
そういえばまた花菜さんの泊まりにくるだとかなんだとか言ってたなぁ~
花菜「田中様~」
田中「あ、あぁは~い」
あぁ、噂をすればなんとやらってやつか……
花菜「明日って何時頃から行けますか?」
どうせうちの親は朝っぱらから仕事という名のゴルフやら……大きい声で言えないけど……”浮気”だろうなぁ~まぁ~大体9時頃からか……
田中「えぇ~っと大体9時頃ですかね……」
花菜「そうですか……では今回は私から……」
三久「お~いたっちゃ~ん」
田中「……あぁ、みっちゃん…」
三久「も~なんか元気ないなぁ~まぁ、いいやそれで明日についてだけどぉ……」
田中「明日……?」
花菜「…………」
三久「ほら、明日……私のお姉ちゃんの誕生日だから一緒に祝おうって約束したじゃ~ん」
あぁ……全く覚えてなかった…ん~でもどうするか……1番は良いのは三久さんの約束と花菜さんの約束……どっちもこなす事だけど……
田中「そうでしたね……?」
三久「も~絶対覚えてなかったでしょ~……」
全くその通りだなぁ……やはり隠し事はできぬ……
田中「はい……全くその通りです……」
三久「ふふ~ん絶対そうだと思った~……そういえば花菜さんとたっちゃんは何話してたの?」
田中「あぁ、えっとそれは……」
花菜「明日の予定についてですわよ?」
三久「は……?明日の予定…?」
あ……ヤバイヤバいどうしよう?
花菜「えぇ、そうですわ私は明日田中様の家に泊まる予定がありますのよ?」
三久「はぁぁ?嘘でしょ?たっちゃん?」
田中「あ……え、、とっその……」
あぁ……終わった…何もかも……どうしよ…
七「どうしたの~みんなぁ~?」
三久「!?七ちゃん?どうしたの?」
七「いや、ミクちゃんが戻ってくるのが遅かったから……」
花菜「では、こうしましょう」
田中&三久「「!?」」
七「?何の事?」
花菜「私達、4人で三久さんのお姉様の誕生日を祝いましょう、それで田中様と泊まりたい人は田中様と泊まる、、、という事にしましょう。」
七「え?4人って私も含まれてる?」
花菜「えぇ、そうですわよ?まぁ、嫌なら良いですわ?」
七「いや、私も祝う~~」
うん、若干強引な気がするけどこの場は収まった気がする……
七「あ、でもお泊まりはできないかも~」
三久「じゃ、私は泊まろっかな~」
なんか、後ろから殺気を感じる……確か後ろは……
花菜「そう、楽しみにしてますわ」
花菜さん、顔が怖いです……
三久「まぁ~とりあえず今日は帰ろっか~私もちょっと疲れてるし、」
七「そうだね~」
花菜「本当に、そうですわね~」
田中「ハハハハ……ハ」
なんか、怖いですねぇ……
まぁ、いいか帰りますか。
七「じゃぁねぇ~」
三久「ば……バイバ~い」
あ、そういえば何か提出物が出てないとかで呼ばれてたような……めんどくさいけどいきますかぁ~
三久「それじゃ、たっちゃん帰ろっか」
花菜「途中まで御一緒させていただきますわ」
田中「あぁ~えっとすみません!!ちょっと先生に呼ばれているので!!御二人様はお先に帰られてください!!」
三久「そっかぁ~ざ~ぁんねん」
花菜「そうですわね~」
そんなに一緒に帰りたかったんだろうか?珍しく意見が一致している。
花菜「それでは田中様、また明日。」
三久「じゃね~」
そう言って、2人は帰路についた。
~~~~~~~~~~~~~~~
三久「…………」
花菜「………………」
私は今、何故か花菜ゴミと一緒に歩いていた。
三久「何で貴女と一緒に歩かなきゃいけないの?」
花菜「さぁ、何故でしょう?私にも分かりませんわ」
三久「大体、何でたっちゃんと帰りたがった訳?」
花菜「それはお互い様では?」
むむ……コイツの言葉遣いは誰に対しても変わらないけど、それが余計にムカつく……
三久「私は……貴女がたっちゃんと帰るよりもずっと前から一緒に帰ってるもん、、、」
花菜「でも、田中様の家には泊まった事無いのですね」
三久「……は?何で言い切れる訳?というか何で貴女とたっちゃんが一緒に泊まってる訳?」
今日の話を聞いて思ったがそこが本当に訳が分からない。
花菜「はぁ~~貴方という人は本当に田中様の事を理解してらっしゃらないのですねぇ?」
その言葉には少しカチンときた。
三久「はぁ?少なくとも貴女よりは付き合いが長いですわよ~~?」
花菜「……それは兎も角1つずつ質問に返していきますわね、」
はぐらかされた。
花菜「まず、田中様の家庭の都合上今の段階では貴方と田中様では一緒に泊まれないと思いますわよ?」
三久「はぁ?何を言って……」
花菜「あら、その様子では田中様の家庭については知らないようですわね、」
三久「…………」
確かに、私はたっちゃんの家庭については無いも知らなかった。
両親の顔を何度かは見た事あるが、会話は無い。
花菜「ま、そんな事はどうでも良いですわ、それよりも私と田中様が何故一緒に泊まったか、という事ですわね?
まず、泊まると提案したのは私ですわ。そこは勘違いしていただかないように。」
三久「はいはい、分かりましたよ~というかそれよりもたっちゃんの家庭について教えてくれない?」
花菜「あらぁ、それは明日分かる事なのですので言わないで良いですわ~」
くぅ……悔しい………私が知らない事をあの花菜ゴミが知ってるだなんて……なんか、負けた感覚……
三久「……分かった!!今回”は”私の負けで良いから教えて!!」
花菜「あら~それが人に物を頼む態度ですか~?それと、勝ち負けの話なんかはしてませんわよ?貴方は何に負けて、私は何に勝ったのかしら?」
三久「………はぁ~もう良いよ、私、帰るね」
花菜「また、明日ですわね~」
花菜ゴミは少し、意地悪そうに言った。
三久「アンタの顔なんか見たくもないわ!!」
~~~~~~~~~~~~~~~
私は、先程の会話を思い出しながら歩いていた。
花菜「フフフッ」
さっきは三久(彼女)を言い負かす事ができて楽しかったですわね~
ふぅ~こうしてる間に家に着いた。
召使い「お帰りなさいませ……おじょ……」
???「おっ帰り~花菜ちゃん♪」
花菜「うわっっ」
帰ってきて勢いよく、抱きついてきたのは神無月 名雲沙雨。
私の”専属”召使いだ。
私の周りには使い捨てのような人が多いが、彼女……つまり名雲沙雨さんは私と気軽に接する事ができる、数少ない存在だ。どこかの噂話から聞いたのだが、結構職歴等があやふやらしく、何故雇っているのか良く分からない存在だ。
名雲沙雨「……~い、お~い固まっちゃってるよ~」
花菜「あっっ……」
急に現実に戻される。
名雲沙雨「まったく~何かあったのならこの名雲沙雨お姉さんに相談してみなさい!」
彼女が自分の事を名雲沙雨お姉さんと呼ぶのは多々ある。気に入っているのだろうか?
花菜「そうですわね~相談というか頼みたい事があるので私の部屋に来てもらえますか?」
名雲沙雨「おっ珍しく乗り気じゃ~ん良いよっこの名雲沙雨お姉さんに任せなさい♪」
花菜「そうですわね……フフフそれじゃ、本物で、偽物のお姉さんになって貰いましょうか♪」
名雲沙雨「ん?何か言った?」
花菜「いえ、何でも無いですわ……さ、それでは早くいきましょう♪」
名雲沙雨「そ、そっか何か今日は色々と違うなぁ……」
彼女には私の”姉役”をしてもらう事にしてもらおう♪
名雲沙雨「……それで頼み事って?」
花菜「明日、前から話していたあの女と田中様で泊まる事になりました。」
名雲沙雨「え~っとあの女ってのは三久ちゃんって子だったかな?それで田中様ってのは……花菜ちゃんがこの世で1番手にいれたい者だっけ、、まぁ?それは良いとして、何で泊まる事になった訳?」
花菜「う~んとそれは斯々然々ございましてね……」
そうして、今日あった事を彼女に話した。
名雲沙雨「なる……ほど?つまりその三久ちゃんと田中クンが変にならないように花菜ちゃんが見とくって事?」
う~ん何となく勘違いしてないか?
花菜「いえ、そういう訳ではなく、田中様が自分の事を責めたり、自暴自棄にならないようにです。あの女は1度田中様に告白していて……」
名雲沙雨「うわぁ……積極的、、」
途中で話を遮られた為、わざとらしく咳払いをした。
名雲沙雨「すみません……」
花菜「話を続けますわね?告白して、田中様は断りましたが、あの女が自暴自棄になり、暫く……まともな会話もしませんでした。その時、ずっと田中様は自分を責めていました。それでまた起こりうる可能性がある、シチュエーションなので止める……という事です。」
どうだ?上手くいったか?
名雲沙雨「ほうほう、建前はそれかい?」
花菜「何の事かしら?」
名雲沙雨「だってそれだったら私要らないじゃん?でも花菜ちゃんがそんな無駄な事をするとは到底思えない。だから結局のところ、”自分と彼が繋がる為に”と言ったとこでしょ?」
う~ん彼女は抜けてるとこがあるのに、こういうとこだけはやけに鋭い。本当に厄介なのはこっちじゃないかしら?
花菜「はいはい、正解です、正解です、凄いですねえー」
名雲沙雨「なんか、すっごい棒読みだねぇ!?」
花菜「でも、本当にそういうとこだけは優れてるわね~」
名雲沙雨「だけって酷くない?だけって……まぁ、それよりも私は何すれば良い?」
花菜「う~んそうですわね~それじゃ、2つ頼まれてください。
1つは私の姉役をボロをこぼさないように演じてください。
もう1つは空気を読んで、和ませたりしてみてください。
昼間はそういう役が1人いるので良いのですが、夜だとその子は居ないので。」
まぁ、こんなとこが妥当だろう。
名雲沙雨「おっけ~つまりまとめると、花菜ちゃんと田中クンをくっつけりゃ良いのね!!」
花菜「はい…まぁ、そんな感じですわ……」
我ながら改められて言われると少し恥ずかしい
名雲沙雨「まぁ~私その田中クンの事知らないからさ、話聞かせてよ~あとあるんでしょ?田中クンの部屋に取り付けた盗撮器と盗聴器。あるんでしょ?見せてよ~」
花菜「はぁ~良いですわよ?盗撮器……というか小型カメラと盗聴器ですわね……多分見れば田中様については大体………掴める…まぁ、私はまだ掴みきって無いんですけど……大体のルーティン等は分かるハズです。」
何故、私は田中様について掴めきれないのだろう?何故、完全に理解しきれないのだろう?
まぁ、そんな事一々気にしてられない。
名雲沙雨「おっけぇ~おっけぇ~了解」
こうして、名雲沙雨と一緒に田中様の勉強会が始まった。
次の日。
名雲沙雨「おっはよぉ~花菜ちゃん☆」
花菜「あ、あぁ貴女ですか、おはようございます。」
名雲沙雨「も~相変わらず堅いなぁ~もうちょっと肩の力を抜こうよっ☆」
はぁぁ~~何故彼女はこんなにもテンションが高いのだろうか?
花菜「肩の力を抜くとかどうとか以前に何故、そんなにも貴女のテンションは高いのですか?」
名雲沙雨「さぁ、何でだろうね~?」
まぁ、大体予想はつく。
大方、田中様を御目にかかれるのが嬉しいのだろう。昨日、大分食いついてましたし。
花菜「まぁぁ、良いですわそんな事より早く行きますわよ?」
名雲沙雨「おっけ~それで集合時間は何時なの?」
花菜「あ、、、」
名雲沙雨「まさか?」
花菜「ハハハ」
集合時間を聞くのをすっかり、忘れていた。
名雲沙雨「どうするの?」
彼女の声は少し、弾んでいた。
花菜「とりあえず、田中様を迎えに行きますか、彼今日は1人ですし、」
名雲沙雨「そっか、田中クンって結構家庭が複雑何だっけか~
それでどうやって行く?私が運転してく?」
花菜「………貴女って運転できるのですか?」
彼女が運転できるとは到底思えなかった。
名雲沙雨「失礼なっ!!私だって今年で21歳だぞ?」
花菜「……まぁ、そんなのは良いですわ」
名雲沙雨「え、何かそれは酷い……」
まぁ、こんな彼女は置いておいて、田中様の家までは歩いて行ける程の距離なので歩いて行こうと思った。
彼も集合時間は聞いてないだろうし……
花菜「ん~とりあえず田中様の家までは歩いて行きましょうか、」
名雲沙雨「は~いというか田中クンも集合時間知らない感じぃ~?」
なんか、やけに鋭い。
花菜「……えぇ、そうですわね恐らく彼も知らないはずです。ですが、とりあえず田中様のとこに行っておけば問題は無いはずです。」
名雲沙雨「へぇ~そうなんだね~」
彼女は何故かニヤニヤしていた。
花菜「はぁ~行きますわよ?」
名雲沙雨「はいは~い♪」
まだニヤニヤしていた。
田中様の家に向かう道中では彼女と田中様について若干お復習しつつ、向かった。
花菜「あ、着きましたわよ」
名雲沙雨「ふ~ん此処が田中クンか~案外大きいねぇ~」
花菜「ま、言われてみればそうですわね~」
名雲沙雨「本当にそう思ってる~?御嬢様ぁ」
彼女はたまに悪戯っぽく御嬢様と言ってくる。
花菜「……その御嬢様呼び止めていただけます?」
名雲沙雨「はいはい」
花菜「はぁぁ~~」
そうしている間にインターホンを押した。
田中「は~いちょっと待ってくださいねぇ~……」
田中様は玄関を開けた。
花菜「おはようございます、田中様」
名雲沙雨「どうも……」
田中「あ、花菜さんおはようございます……というかその方は誰でしょうか……」
名雲沙雨「あ、えっと原野 名雲沙雨と申します。」
彼女は自然な振る舞いで名乗った。
田中「えっと……どういう関係で?」
花菜「あぁ、姉です……はい姉です。」
わ、私の方が動揺してしまいましたわ
田中「そうですか……」
田中様は何か考えてる様子だった。
名雲沙雨「ま、とりあえず行こっか、花菜ちゃんの”お友達”に」
花菜「……そうですわね」
お友達という言い回しには少し頭にきたが、そんなとこに頭にきてはメンタルがもたない。
こうして、田中様と私、名雲沙雨さんの3人で三久(屑女)の家へと向かった。
第12話 ~終わり~

Re: 田中とヤンデレ 第13話 ~中立人間~中 ( No.12 )
日時: 2024/11/24 00:00
名前: きゅうりむし (ID: 7Qg9ad9R)

第13話 ~中立人間~中
自分は今、花菜さんと花菜さんの姉を名乗る名雲沙雨さんと言っただろうか、とまぁその2人と自分で、三久さんの家に向かっていた。
それで花菜さんと名雲沙雨さんが話しているのを観察していて、1つ気づいた事がある。
花菜さんと名雲沙雨が似てないのだ。
いや、確かに花菜さんの家庭内が複雑なのは承知しているが……全く似てないってのは……少し………違和感を感じる。
でも名雲沙雨さんの顔が整っていない訳ではない。ただ単に似てないというだけだ。
ここで、考えとして行き着くのは2つ。
1つ目は血の繋がりはあるものの、偶々顔立ち等が似なかった。
2つ目は血の繋がっていない、”他人”。
である。
自分としては後者が1番しっくりくる。理由としては、花菜さんには召使いさんが多くいるから、である。
家族構成はまだしっかりと話されてないから花菜さんが末っ子で、上に2、3人程姉か兄がいても違和感がない。
だからこそ、1番上の姉と言われても違和感の無い歳の人を連れてきたのだろう。
いや、恐らく概ねそうであろう。
だが、そうした場合1番の疑問は何故一緒に連れてきたか、である。
もしかして、花菜さんと一緒に泊まった事に関係あるのだろうか?
それとも……もっと根本的な…問題……
花菜「……様~~田~中~様~」
田中「…あっえ~と?着きました?」
また、気づかなかったのか……
花菜「えぇ、着きましたわよ……それよりもまた上の空でしたわよ?」
名雲沙雨「それは花菜ちゃんも良くある事じゃない?」
花菜「五月蝿いですわ。」
ははは~2人は大分仲が良いんだなぁ~
花菜「まぁ、それはさておき……」
名雲沙雨「あ、誤魔化した」
花菜「五月蝿いですわ……まぁ、それで田中様?」
田中「え?あ、はい」
2人の会話を見ていると、自分の名前が呼ばれていた。
花菜「三久さんの家は此処で合ってますかね?」
田中「あ……はいそうで……」
名雲沙雨「え?知らなかったの?」
途中で遮られた。
花菜「はぁぁ……本当に貴女はひと言ひと言噛みついて、五月蝿いですわねえ?それに田中様の話を遮るだなんて冗談も大概にしてくださらない?」
名雲沙雨「あ……はい…すみません」
名雲沙雨さんは結構押しに弱いようだった。
と、その時何処からか声がした。
三久「あ、いたいた…時間になっても来ないから心配したよ~……」
田中「あはは…ごめんごめんみっちゃん……」
名雲沙雨「田中クン、みっちゃん?って人には敬語外してんね、」
彼女は、小声で言ったような感じだったが、ハッキリと聞こえた。
花菜「ちょっと…本当に貴女は黙ってなさい。」
と、そこに花菜さんがあしらう。
うん、本当に仲が良い。
三久「……それで、気になったんだけど……花菜さんの隣にいる人は誰?」
名雲沙雨「申し遅れました。私、花菜ちゃんの姉で、原野 名雲沙雨と申します。」
花菜(本当に、他の人には態度が良いんだから……)
三久「ふ~ん花菜さんのお姉さんか~」
と、三久さんはどこか納得したような、疑ってるような声を出した。
三久「ま、良いやとりあえずうちに入って?
早くしないとお姉ちゃんにバレちゃう」
田中「ん、分かった、、」
名雲沙雨「そういえば、私今日何するか聞いてないんだけど?」
と、本人にとっては小声のつもりっぽいが、同様にハッキリと聞こえた。
花菜「はぁ~?そんな事も知らずにきたのですか?」
また花菜さんが会話を始める。
名雲沙雨「え~だって昨日は……」
花菜「黙りなさい……田中様に聞こえたらどうするの?」
あれ……何か自分が聞いてはまずいような会話だったのだろうか?
だとしたら丸聞こえだが……
にしても…昨日何をしたんだ……?
と、考え事をしていると
七「あっ、みんなおっはよ~」
ソファに座っている七さんが居た。
三久「あぁ、ソファに座ってるのが七ちゃん、私の友……逹…それで花菜さんの隣に居るのが、名雲沙雨さん。花菜さんのお姉さんらしいよ、」
名雲沙雨「宜しくね」
七「うん、よろしく~」
なんで、三久さんが紹介するんだ?
三久「あぁ、それはね?」
自分の心を読んだのかの如く、耳元で囁いてきた。
三久「たっちゃ……早く始める為だよ?」
こっちはちゃんとした小声だった……
じゃなくて今、何かをいいかけたような……?
じゃないと自分の耳元で囁いた意味が分からない。
だから聞き返してみたのだが…
田中「今、何か言いかけ……」
花菜「そんな事よりも早く始めませんか?」
少し怒りの混じった花菜さんの声によって、かき消されてしまった。
名雲沙雨「ははは~ほんとに花菜ちゃん寂しがり屋だねぇ~」
花菜「五月蝿い」
名雲沙雨「いぎッッッ」
……花菜さんが足を踏んだようだ。
三久「ま、まぁそうだね花菜さんの言う通り始めよっか」
花菜「えぇ、それが得策ですわ」
七「そうだね~」
名雲沙雨「痛い……」
まだ痛いようだ
田中「そんなに勢い良く踏まれたんですか……」
~~~~~~~~~~~~~~~
三久「まぁ~作ると言っても簡単なクッキーだけどね、」
まぁ、本来の目的はたっちゃんに近づく事だし最悪失敗しても良い。
というか失敗した方が何か優しい言葉を掛けてくれるかもしれない。
にしても、やけに静かだと思って辺りを見渡すと、全員が苦い顔をしていた。
三久「もしかして……?」
他4人「「「「料理が苦手なんです……」」」」
いやぁ……たっちゃんが料理下手なのは昔からだから知ってたけど……他の3人も……というか名雲沙雨さんは自炊等はしないのだろうか……まてよ、一人暮しなのか?まず
まぁ、いいだろうとりあえず目の前の問題を解決しなくては……
三久「分かりました……細かい作業は私がやります。あとの4人は、大まかな作業をしてください。」
花菜「分かりました……」
名雲沙雨「すみません……駄目女で……」
七「ごめんね……」
田中「…面目無い………」
といってもクッキーだからそんなに料理の下手上手いは関係無い……ハズ
というか……名雲沙雨さんは少しネガティブ何だろうか?大分自分を責めるような言い方だったから引っ掛かった。
まぁ、いいやそれよりもここで完璧仕上げればたっちゃんに料理が上手いと思わせられる…かも
三久「っじゃとりあえず始めよっか」
花菜「えぇ……名雲沙雨さんやりますわよ?」
名雲沙雨「はいはい……分かりましたよおじょ……花菜ちゃん」
田中「えっ?今、御嬢様って?」
七「そんな事よりやるよ?たなちゃん?」
田中「あぁ、はい」
と、そんな会話を繰り広げながら……
三久「え~と後は、袋に入れて……と完成♪」
ふぅ~思った以上に時間が掛かってしまったが、それ以上の出来栄えだし、姉が帰ってくる時間ピッタリだ。
花菜「できて良かったですわね、」
名雲沙雨「本当に……ねぇ」
七「うんうん~♪」
田中「やっぱ自分がいたせいで……」
たっちゃんは何かブツブツと言っていた。
花菜ゴミにしては悪意の無い言い方だった。
三久「いや、たっちゃん?たっちゃんは何にも悪い事してないんだからそんなに暗い顔しないで?」
田中「いや、でも、」
たっちゃんが何か言い訳を言いかけた時に、
???「ただいまぁ……」
三久「おっかえり~……そして誕生日おめでと~お姉ちゃん」
姉「ん?何これ……そして誰?」
三久「あ、えっとそれはクッキー……で、この人達は友達……」
姉「ふ~んそっか……じゃ、」
と、姉が自分の部屋に戻ろうとした時
名雲沙雨「ちょっとちょっと~妹が精一杯作った物をありがとうの一言も言わないのはどうかとおもうゾ?」
花菜(あ、これは……)
名雲沙雨さんが急に姉に話しかけた。
姉「は?何、貴方にそんな事いわれる筋合いは無いんだけど?」
田中「…………」
なんか、急に事態が混沌化した。
名雲沙雨「いやいや、急に話しかけてきてごめんだけど自己紹介は省くね?
それで言いたい事だけ言わせてもらうけど私も一応この子の姉でさ、そういうのは見逃せないのよ~でさ、貴女はどういうつもりで、我が妹ちゃんの手作りのものをありがとうの一言も無く、立ち去ろうとしたの?」
花菜(心配する必要は無さそうですわね)
田中(いや、でもそうなるとどうなんだ?
名雲沙雨さんは本当に花菜さんの………)
姉「いや、だってこの子生意気だし……第一貴方には何にも関係無いでしょう?」
姉は少し震えた声で反論し、話をそらそうとしたが……無理だった。
名雲沙雨「いくら生意気ったって可愛い我が妹ちゃんよ?少しはありがとうを言う気は無いのかしら?」
姉「いや……でも…」
名雲沙雨「どうなの?」
名雲沙雨さんが有無も言わせぬ声で言った。
姉「はぁぁ~分かったわよ……言えば良いんでしょう?
ありがとうね………三久」
三久「え?……あ、うん………」
名雲沙雨「よろしい……」
そう言って、姉は自分の部屋に戻った。
花菜「……何もあそこまでする必要は無かったんじゃないですか?ねぇ、田中様?」
田中「え?あ、え?えぇ、そうですね」
少し慌てた様子でたっちゃんは話した。
名雲沙雨「いやぁ~逆にまだ絞め足りないレベルだよ~また、あ~ゆ~輩は繰り返す、、」
花菜「そう……」
少しの間沈黙が流れた。
三久「ま、まだクッキー余ってるからみんなで食べよっか?」
そんな空気を払拭しようと自分は提案した。
花菜「そうですわね~」
名雲沙雨「賛成~」
七「そうだね~そうしよっか~」
田中「そうですか……」
そして、余ったていたクッキーをみんなで食べた。
~~~~~~~~~~~~~~~
クッキーを食べ終えた自分達は一旦家に帰り、泊まりの準備をする事にした。
……それにしても、花菜さんと名雲沙雨さんの関係はなんとも腑に落ちたような落ちないようななんとも言えない感覚だ。
まぁ、傍から見れば名雲沙雨さんはあんな言葉をずくに並べられるから姉には見えるかもしれない。何よりも自分が姉という事を強調しているから。
だけど……あれはなんというかてん…第三者からの言葉を当事者風に直した、という感じがするのは気のせいだろうか?
例えるのであればお母さん?みたいな……感じがした。
でも……総合的に見てみると結構微妙なような気がした。今日は名雲沙雨さんも来るらしいから少しでも探るか……
花菜「田中様~~」
名雲沙雨「お邪魔しま~す……」
と、そうこう考えているうちに花菜さんと名雲沙雨さんが来たようだ。
田中「あ、は~い……」
見てみると、先程とは違う服装をしていた。
うん、やはり元が良いから何でも似合う。先程とは真逆の服装だが、とてと似合っている。
田中「…えっと~似合ってますね。服。」
花菜「何か、無理に言ってませんか?田中様?」
う~んそう見えたのだろうか?
田中「いえ……本当に心から思っていますよ?」
花菜「そうですか……」
名雲沙雨「はいはい、そういうの良いから早くやる事やっちゃお?」
花菜「えぇ……分かりました」
う~んやはり名雲沙雨さん自体はとても整った顔立ちなのだが……似てはいない。
名雲沙雨「た、田中クン私の顔に何かついてる?//」
田中「いえ、そういう訳では……」
三久「たっちゃ~ん?遅れてごめんね~」
話してるうちに全員揃ったようだ。
花菜「それでは、揃ったのでやるべき事はやってしまいましょうか」
花菜さんの声からは少し苛立ちが見えた。
名雲沙雨「あら~花菜ちゃん拗ねちゃって~」
……やけに活き活きした声で花菜さんに喋りかけた。
花菜「本当に貴女という人は……五月蝿いんですわよ!!」
名雲沙雨「いたっっっっい」
また、花菜さんが足を踏んだようだ。
三久「ははは~2人共イチャイチャしてると時間がどんどん無くなるよ~」
花菜「イチャイチャしてませんわよ!!」
名雲沙雨「……いたい」
うん、なんというかずっと見ていられそうだ。
三久さんも言った通り時間は有限だ、だからさっさとやるべき事を……
田中「そういえば、何でうちに集まったんでしたっけ?」
2人「「あ、」」
名雲沙雨「決まってなかったの?」
花菜「えぇ……まぁ、具体的には…」
三久「はははしょうがないよ……」
田中「まぁ、自分も盲点でしたし……とりあえず、夕食でも済ませますか?」
もっとも、持参するように頼んであるので食べる以外の手間は無いけど……
名雲沙雨「私は良いよ、さっきクッキーも頂いたからそこまでお腹も空いてないし」
花菜「……とか言って貴女さっきチョコレート食べていませんでしたか?」
名雲沙雨「別腹?」
花菜「なんで疑問系なんですか……」
三久「私は~もうちょっとしたら食べるよ~」
花菜「私もそうさせていただきますわ……」
う~んここで自分だけ食べるのも気が引けるなぁ~
田中「では、お風呂はどうしますか?」
多分夕食と風呂を済ませればあとは自由だろう。
三久「まぁ~気分だよね~」
花菜「……誰もいないのであれば私が1番でも良いでしょうか?」
名雲沙雨「良いよ~」
三久「……良いよ」
田中「まぁ、沸くには少し時間掛かるので自由時間にでもしましょうか、」
花菜「賛成ですわ」
名雲沙雨「そう……」
三久「ふ~ん、そっか~」
ふぅ~~一旦落ち着いた事だし、家に1台しかない時計でも確認しますか……
6時24分……う~ん7時に夕飯は頂きますか……
それまでは読書でも……
名雲沙雨「ねぇ、田中クン?君って御両親はどういう都合で居ないの?」
名雲沙雨さんから急に話し掛けられた。
それにしても……痛いところを突かれた気がした。
田中「えぇっと……仕事が年中詰まってるらしく……?」
何故、疑問系にしたのだろう?
熟そう思った。
名雲沙雨「そんなの嘘だなんて分かっているのでしょう?」
田中「……………………」
分かっている、でも……なぁ~世間的に見てうちの家庭環境においてどれだけ酷いと思われているとしても当事者は何も思っていないのだから良いじゃないか、としか思わない。
名雲沙雨「にしても何で分かってるのに行動に移さないのかな?」
これはさっき述べた通りだ。
でもここで言うのは何か違う……ような気がする。
田中「う~ん何と言いますか……ここで自分の両親が浮気とかしてるって言ったっ…て……ん?」
何で名雲沙雨さんがうちの両親が浮気してる事を知ってるんだ?
会話の流れ的に賭けをしたでも無さそうだし……
名雲沙雨「どうかした?」
名雲沙雨さんが笑いながら聞いてきた。
田中「いや、何でうちの家庭環境をご存知なのかと……」
万が一賭けをした可能性があるため、馬鹿正直に話しても良いかもしれないけれど少し言葉を濁した。
まぁ、他にも三久さんや花菜さんが居るからってのもあるかもしれない。
名雲沙雨「さぁ?ある種の勘ですかね」
う~ん多分違うな……自分は心理学とかは興味無いけれど分かる。
一番の証拠に決して目を合わせてくれないからだ。自分はできるだけ相手には目を合わせるように意識しているからそれでも合わないのだからよっぽどだろう。
名雲沙雨「ま、そんな事は気にしないで……さっきの続きを話して?」
話をはぐらかされた。
まぁ、自分もそこまで気にする気は無かったのだから良いだろう。
田中「う~んとまぁ、例えば自分の為に動いてくれそうな人に話したとしましょうか……まぁ、第一マトモに相手しない、信じない、がオチでしょう。
まぁ、相手にされたや信じられた、なんて事が起こったとしましょう……それで自分の家庭環境が大幅に改善されたとしましょう……ですが誰にも利益が無い…だってそうですよね?」
名雲沙雨「両親は今の環境を変える気は無いし、満足している……それに田中クンも今の環境には不満は特にない…って事かな?」
うん……心を完璧に読まれている気分だ
名雲沙雨「うん、考えとしては最もだけど……」
?何だ?歯切れが悪い
田中「何かあるのでしょうか?」
名雲沙雨「少しお節介かもだけどその問題解決させてもいい?」
田中「は?……い?」
意味分からないところで区切る程驚いた。
名雲沙雨「……これに関してはほぼ強制的にだよ
それに君にそこまで苦しい……いや捉えようによっちゃ幸せかな?まぁ、いいか
とりあえず君に大変な思いはさせたくないからね。」
田中「…はぁ」
名雲沙雨「まぁ、本当の意味が分かりたきゃあの2人が寝た後に私を起こして?そしたら全部分かるはずだから」
そう言って名雲沙雨さんは立ち去った。
にしても苦しいけど捉えようによっちゃ幸せで大変な思いをする事って何だ?
それに加え自分の家庭内問題を解決して名雲沙雨さんに利益は無いはずなのに解決しようとするのは何だろう?
まぁ、いいだろうそれは今日分かる事なのだ。
第13話 ~終わり~

Re: 田中とヤンデレ 第14話 ~中立人間~下 ( No.13 )
日時: 2024/12/24 22:36
名前: きゅうりむし (ID: 7Qg9ad9R)

第14話 ~中立人間~下
えぇ、只今の状況を説明するとさっき言っていた名雲沙雨さんの話を聞こうと、起こそうとしている。
ここまでの状況にもってくるまで色々とあった。
特に大変だった例を挙げると、布団だ。
よくよく考えてみるとうちには本当に必要最低限の物しかない。自分には1人でも最悪過ごせるように多めの金を渡されているが、他には日用品や必需品以外は本当に渡されていない。だから元は普通の暮らしをしていたであろうから、布団程度は各自1つずつぐらいはある。
まぁ、それでも御察しの通り4枚は無い。
だからどうしたものかと4人で相談しようとも思ったのだが、自分の部屋に戻ってきた時点で名雲沙雨さんは寝てた。自分は、多分話が長丁場になるから早めに寝たのだとって思ったのだが、どうやら花菜さんはため息をついて呆れていたので、いつもこんなものだと思った。三久さんは、口が塞がらない様子だった。これが本当の三者三様なんだなと思った。
まぁ、そんな事はさておきどんな事をしても名雲沙雨さんは起きないし、自分の提案(自分が下のソファで寝る等)をしたが、全て却下された。
結局は、2枚の布団で3人が寝る事になった。確かに、普通に3人で寝れても少しスペースが余る程度の余裕はあった。うん、まぁ、自分も最初は抵抗したさでも無理だったよ。自分は押しに弱いに定評(?)がある。物理的な押しにも、精神的(?)な押しにもね。
それで、まだ起きている人は起きている事にしたのだが……結構2人には粘られた。自分は自称、夜型なのでずっと起きているのは慣れっこだったが、お2人さんは規則正しい生活を送っているようで、推定11時頃までは2人共起きていたが、推定11時半頃にもなると三久さんは夢の中、花菜さんはウトウトし始めていた。そして推定12時には完全に2人共夢の中だった。
そうして話を戻すと同時に、今の状況に至る。
う~ん……にしてもどれだけ声をかけても起きないぞ?どうしよう……
……ツンツンしてみよ。
名雲沙雨「…んっ……」
うん、起きないな。擽ってみるか。
名雲沙雨「……んふっ…ンン…んんぶっ…ふはっ…フヘっっ……はははぁ……んっあっ……うぇ?」
うん。やっと起きた。
田中「おはようございます、名雲沙雨さん。」
名雲沙雨「う~ん?あっ、そっか。起こしてって言ったんだったね。んっと?今何時?」
田中「大体、12時過ぎです。」
名雲沙雨「そっか、で?花菜ちゃんから聞いたけど、日曜日は両親が帰ってくるんだっけ?」
き、切り替えが速い……
いや、そんな事はいいんだ。
確か花菜さんにはうちの事情は話したもんな。両親の帰ってくる曜日も把握してて、名雲沙雨さんにも話したのか。
田中「えぇ、そうです。一応帰ってきます……っても結構帰りは遅めです。」
名雲沙雨「いやぁ~……やっぱうちの…いや、田中クンは狂ってるねぇ~」
ん?今、うちのって……?いや、気のせいか。多分、脳がほぼ動いてないから、聞き間違えを起こしてるんだな。うん。
名雲沙雨「んじゃ、さっさと動くに越した事はないからさ、明日直接話しても良い?」
わぁ、凄い行動力だな……
田中「えぇ、それは構わないのですが……明日は、多分母親しか帰ってきませんよ?」
名雲沙雨(あぁ、あの女まだ捨てられてなかったのか……いや、ワンチャン違う女の可能性も?いやないか、なんか直感が言ってる。それに、あの男が他の女に乗り換えられる可能性が無いしな。)
名雲沙雨「いや、全然良いよ?片方に話つければ片方も堕ちるでしょ☆」
田中「いやぁ~凄いですね……なんか尊敬します。」
これに関しては、お世辞でもなく本当だ。名雲沙雨さんは自分も持ってないモノ全部持ってる気がした。
名雲沙雨「ありがと~じゃ、お休み……」
うん、ここで終わりなら良かったんだよ?けどさ…もう1個あんだよなぁ……用が。
田中「あの?待ってください?」
名雲沙雨「ん?……あっ…………いやぁ~冗談だよ、冗談。アメリカンジョーク……うん…」
忘れてたのか……
田中「それで、どういう意味なんですか?」
名雲沙雨「そのままだけど?んじゃ、おやしゅみぃ!!」
??理解不能だ。
田中「いやいやいや、そのままって言われても分かんないですよ!!」
名雲沙雨「えぇ~でも……う~んしょ~がない、自分が言ってしまったんだから責任を持って話すしかないよな。」
田中「お願いします……」
名雲沙雨「単刀直入に言うとさ、花菜ちゃんは君の事好きな訳。でさ……」
ん?んっ?何て言った?
田中「あの~……」
名雲沙雨「何?まだ話は終わってないよ?」
田中「花菜さんが自分の事好きって……」
名雲沙雨「そのままだが?嘘も吐く必要無いんだから嘘も偽りも無いんだが?信用して頂きたいんだが?……というか思い当たる節とか無いの?」
田中「いや…まぁ、その……」
思い当たる節は、少しは、ある。
例えば絵の為だけ……いやまぁ、実際は他にも目的あったんだけどさそれでも自分の家に泊まって、それからもうちに泊まる宣言をしたりとまぁ、色々ある。
田中「……どうぞ、続けてください。」
名雲沙雨「そりゃ、どうも。」
そう言って名雲沙雨さんはさっきの話の続きを始めた。
名雲沙雨「んでね、花菜ちゃんの好きって想いは最早、愛してるとでもいっても通用する。分かるよね?好きと愛してるの違い。まぁいいや、んでねその愛はとびきり重いから法を平気で無視しかねない。想いが重いってか、ハハ。」
田中「……………?」
名雲沙雨「そんな目で見ないでよ……悲しくなるじゃん…続けるよ?」
名雲沙雨さんの言葉遊び?はさておき、その内容は驚きしかなかったが、とりあえず黙って全部聞こう。
名雲沙雨「それで、さっき平気で法を無視しかねないって言ったじゃん?それは、田中クンにも影響あると思うんだ、例えば~”監禁”とか?」
田中「!?」
名雲沙雨「大丈夫、流石に殺したりはしないから……でも洗脳とかはされるかもね?ハハハッ」
……この話が本当だったら洒落にならないのだが?
名雲沙雨(まぁ、私は明日……殺しを働くんだけどさ、)
名雲沙雨「それで、言っときたい事は2つ。
1つは、私が君の両親の問題に口出しするのはこの問題があるから。」
田中「?」
何を言っているのだろう?
名雲沙雨「ハハ、意味が分からないって顔してるね。説明すると、花菜ちゃんは君の両親を利用して、君を堕とす気……或いは、自分の両親も利用して障害物を全て壊す気だと思う。勿論、君の幼馴染みの三久ちゃんもね。」
名雲沙雨(まぁ、正直花菜ちゃんの両親はあれでも結構な立場の人間だからなぁ~脅せば幾らでも利用できるからね……無理だったら全部壊すんだろうけどさ。)
田中「…………」
ここで三久さんの名前が出てくるとは。心底驚いている。
名雲沙雨「正直、君がただ単に堕ちるだけだったら良いんだけどね。それが君にとって苦しいものになるのか、幸せなものになるかは君次第だから良いんだけどさ、苦しむ可能性があるんだったら潰しといた方が君とっても良いよね。」
田中「………そうなんですか、でも1つだけいいですか?」
名雲沙雨「どうぞ、」
田中「何故、自分に関して首を突っ込むんですか?正直、名雲沙雨さんに利益があるとは思えないのですが?」
これは最初から気になっていた事だ。
名雲沙雨「……大丈夫、その内分かる。」
田中「それ好きですね。」
名雲沙雨「フフッ、君はそういうとこが良いんだろうね。」
田中「?」
名雲沙雨「んじゃ、続けるね、2つ目は……自分の好きな道を選ぶんだよ?花菜ちゃんとか三久ちゃんに流されてばっかじゃ駄目だからね?分かった?」
田中「は、はい。」
ん~やっぱお母さんみたいだなぁ~
名雲沙雨「んじゃあぁ、今度こそ……」
ん?今まで普通に聞いてたけど何で名雲沙雨さんがそこまで読めるんだ?
田中「あの……本当に最後の質問良いですか?」
名雲沙雨「しゃ~ない、最後なら良いよ。」
田中「ありがとうございます……では簡潔に。何故、そこまで分かっているのに花菜さんに直接手を下さないのですか?幾ら相手が園児だとしても少し位は対策があるはずですが?」
名雲沙雨「ん……?」
よくよく考えてみればここまで分かっているのに花菜さんに直接対策をする訳ではなく、態々遠回りな方法で対策をとっているのだ。
名雲沙雨「いやぁ~バレちゃったのか、」
名雲沙雨さんは少し悪戯っ子のような笑みを浮かべつつ、少し楽しげな声でそう言った。
名雲沙雨「正直、これは話そうか悩んだけどさ、バレちゃったらしょうがないよね。理由は2つだよ。」
田中「また2つですか」
名雲沙雨「ふふん、まぁ、いいんだよそこは~続けるねぇ~……と言っても、2つの内1つは私情だから省くとして……もう1つは…さ長い目で見積もった時にさ……花菜ちゃんを一定時間止めたとしても………彼女は執着し続けるよ。君に。だから本当の根本的解決にはならないけれどさ、万が一の事が起こった時に被害を最小限にはしときたいんだよ。」
名雲沙雨(私はもう、人を殺るような事態には持ち込みたくないんだよ。それもその状況の相手は花菜ちゃん。見ず知らずの人間じゃないんだ。まぁ、それでも明日は覚悟を決めるけど、)
田中「そう…なんですね。分かりました。」
納得仕切れない部分もあったし、もう少し話を聞きたいのもあったが、この質問を最後にすると言ったのでしょうがない。
それよりも……
田中「さっき、理由に私情を挟んでましたが、それはいつ分かりますか?」
名雲沙雨「いいね、君……いやそうじゃなくて……いつ分かるかだね?正直今全部話しても良いんだけど……それじゃ~面白くない。さっき言ったその内分かると同じタイミングで分かるよ。」
……この人も中々だな。
名雲沙雨「んじゃ、本当に寝るね、おやすみぃ~……って思ったけど最後。私はいつまで経っても”中立人間”でいる気だから。それじゃ。」
中立人間……か確かにな。名雲沙雨さんにはピッタリかも。
田中「おやすみなさいませ、よい夢を。」
正直、幾つか疑問が解けただけで分からない事の方が増えるのが多かったのだが……ある程度分かっただけ良いだろう。それよりも寝ないとなぁ~本格的にヤバい。幾ら明日が日曜日とはいえどね。
第14話 ~終わり~

Re: 田中とヤンデレ 第15話 ~覚悟~上 ( No.14 )
日時: 2025/01/30 19:10
名前: きゅうりむし (ID: 7Qg9ad9R)

第15話 ~覚悟~上
???「…な……ま~た~……か~…~……」
何か、聞き覚えのある声が……
???「っちゃ…~た……ゃん~~」
今度も違う声だけど……聞き覚えが…
花菜「田中様!起きてくださいませ?」
三久「たっちゃん~起きてぇ!!」
田中「ウオッ!?」
う~ん、と?昨日は確か…あぁ~そうか。周りを見渡して完全に思い出した。
田中「えっと、花菜さんとみっちゃん。おはようございます」
花菜「えぇ、おはようございます田中様」
三久「おはよっ、たっちゃん」
うん、いつも通りだ……が、それよりも今は……
田中「えっと、名雲沙雨さんは……」
花菜「あぁ、彼女なら朝早くからホームセンターに行きましたわよ?」
ホームセンター?何か買うんだろうか?
三久「まぁ~居ない人を気にしててもしょうがないよ!とりあえず、たっちゃんは朝ごはんだけ食べちゃおう?」
田中「え?あ、はい」
居ない人…ってなんか、誤解を招きそうだな……
花菜「そういえば、田中様に向けて名雲沙雨さんから置き手紙がありましたが……『昨日の事はあんま考えなくて良いよ!!』と書いてありましたが……昨日の事とは何でしょう?」
う~ん、ここぞとばかりにくるな。
確かに、話しても良いかもしれないけれど……う~ん、
三久「そんな事はどうでも良いから!!早く食べちゃおう?たっちゃん?」
そんな、自分の事を見かねたのかそう三久さんは言ってきた。
田中「は、はい。」
花菜「…………」
それから花菜さんは無言だったが、この時間はとりあえず乗り切れた。
本当に余談だが、何故か三久さんや花菜さんは自分と同じタイミングで朝食を食べた。先に食べてたのだと思ってたんだけどなぁ……
~~~~~~~~~~~~~~~
う~ん、これでいいかなぁ~
私、名雲沙雨はホームセンターに来て買い物をしていた。
名雲沙雨「あの~すみません、大きい荷物を巻ける位の縄って無いですか?ロープでも良いんですけど……とりあえず、縛れそうな物が欲しいんです。」
店員「?……面白い人ですね、紐等の形状の物ですか。ロープでも宜しいと言うのであれば。」
品出しをしていた店員を訪ねたところ、丁度良いロープを差し出してくれた。もう、すっかり忘れちゃってたから有り難い。
名雲沙雨「ありがとうございます、他にも骨も斬れるような刃物が欲しいんですが……」
店員「……一応、ありますが、自分が言うのも何ですが高いですよ?」
大丈夫だ、流石に私も成人済みの大人。いや、背が低いから中学生って言っても通じそうなのが怖い……流石に無いか。
名雲沙雨「あ、いやそこは大丈夫ですのでお願いします。」
店員「そう…ですか?そうなのであれば、ご紹介しますが……」
しつけぇなぁ~……
おっと、最近は心の中で口が悪くなる癖があるから気をつけないと……顔にも出ちゃう。
名雲沙雨「お願いしまぁ~す」
店員「そ、そうですか……それではこちらへ」
ん~何か、怖がれてる?怪しまれてる?声が震えてる。
店員「え、えっとぉ~こちら……が当店で扱っている包丁の中で1番大きい物ですね……これ以上となりますと、ノコギリ等になりますが……」
ったくぅ、この店員は~私は”包丁”じゃなくて”刃物”って指定したのに包丁を紹介しよった……まぁ、これでも良いんだけど嫌がらせで鋸頼んだろ。
名雲沙雨「あ~鋸でも良いですか?」
店員「ノコギリ……ですか?そうなのであれば、こちらへ…」
ふっ、やったったぜ
我ながら子供っぽい事やってるが、良いだろう。結局は骨が斬れれば良いのだ。
名雲沙雨「ありがとございまぁ~す♪」
そして私は子供の大人(?)なので案内してくれる事に対してもお礼を言う。
店員(この人は何の為に買うんだ?俺がここの店に入ってから初めてだと思うぞ?クソデカノコギリの売上……)
にしても、懐かしいなぁ~何か。毎回処理してたから毎回買ってたし。
店員「こちらが、当店で扱っている1番大きいノコギリです。」
名雲沙雨「あ、ありがとうございまぁ~す♪」
うん、昔もこれ位の使ってた気がする。
店員「……これで、お会計でよろしいでしょうか?」
名雲沙雨「えぇ、お願いします」
店員「では、あちらにレジがありますので、お会計お願いします」
はぁぁ~~~最近は買い物何てしてなかったから疲れちゃったなぁ~さっさと会計済ませて、帰ろっと……いや、もう一仕事あったんだったね。やだなぁ~面倒くさいんだよ?処理。
レジ打ち「らっしゃいまぁ~せぇ~」
やる気ねぇなぁ?おい
レジ打ち「袋いりやすかぁ~」
名雲沙雨「あ、お願いします~」
レジ打ち「チッ」
あ、舌打ちした。
レジ打ち「いってぇん~にぃーてぇん。」
ちゃんとやれよ。馬鹿。何で接客何てしてんだよ。さっきの品だしのにぃちゃんの方がちゃんとしとったで?
レジ打ち「ええーレジ袋合わせて3点で6793円でぇ~す。」
うん、確かに若干高いわ。
とりあえず、7000円出した。
レジ打ち「お釣りは203円でぃ~す。」
4円足りねぇ~とは思ったが、実際は207円差し出された。つまり、字ぃ読めなくなっちまったって事だ。
レジ打ち「あざしたぁ~」
ぺこり。
効果音を付けるならこんな感じにお辞儀した。
………後でクレーム入れよっかな、店員の対応がゴミ過ぎたって。
まぁ、良い。変なのに目ぇつけられる前に帰らないとまた花菜ちゃんの親に迷惑掛けちゃう……いや、花菜ちゃんにとっちゃそっちの方が良いのかな?キャハッハッ……帰ろ。
というか……車で来れば良かったなぁ~朝は意識飛んでたし(?)良かったけれど、案外遠い。
ん~……コンビニで紅茶だけ買うか。喉渇いた。
店員「らっしゃぁい…や……ぁせ」
居酒屋かよ……にしても目死んでんなぁ~
そんな私が、貴方に奢ってやろう!!エナドリを。
見たとこ歳詐欺ってる高校生だろ。制服の上から店、指定のエプロン?的なんの来てる。家庭環境狂ってる系かな?というかバレないのかな?
とか何だとか、思いながらエナドリと紅茶を買おうと思ったのだが……急に変な欲が芽生えた。
若い美少女の子を喰い漁りたい。
私は、見ちゃったんだよ……可愛い子が品だししてるのをさ…。
さぁ、思い立ったが吉日……否、吉時(?)。つまるは善は急げじゃ!!話しかけてみよ~
名雲沙雨「ねぇ、そこの君~~」
美少女「…………………」
ありゃりゃ、反応無し。聞こえなかったのかな?
名雲沙雨「ねぇ~えぇ~そこの君だってぇ~ほら~美少女ちゃ~ん」
美少女「…………?」
おっ!!美少女って言ったら反応したァ~
名雲沙雨「君って、いつバイトだか何だか終わる?」
美少女「……??10時頃には……」
喋ったぁ!!可愛い声ですなぁ~癒される~
よし、落ち着け。とりあえず、スマホで時間を確認しよう。只今の時間、9時半頃か……うん、丁度良いね。
というか私普通のバイトとかした事無いけど、どんくらい働いてんだろ?いや、流石に駄目な事位は分かるよ?高校生以下の何ちゃらのかんちゃらは駄目よ~的なの……うん。
名雲沙雨「じゃ~あ~私コンビニの外で待ってるからさ、話し掛けてよ?」
美少女「え?あ、え?ん?え?」
慌ててる~可愛い……じゃない、このままだと警察にお世話になっちゃう可能性がある。
名雲沙雨「いや、勿論お金は払うから!!」
美少女「………分かりました。約束ですので、破らないでくださいね。」
おぉ!お金で釣れたか~そうかそうか~
名雲沙雨「もっちろん!!私は言った事は守るよ!!」
美少女「……では、後程。」
名雲沙雨「じゃね!!」
いや~、ちょっと堅い気がするけど声可愛い……いやというよりかは透き通ってる?美しい?とかの方が正しいか。でも声は完璧だし、顔も最高。性格も、お金で釣られた事を除けばちゃんとした常識もありそうだし、言葉遣いも丁寧。万能だね。というかお金で釣られたのは訳アリかな?このコンビニ、訳アリ多いね。いや、勝手な妄想かも知れないけどさ。
さ、紅茶と訳アリっぽい高校生君にエナドリでも買って、外で待とうっと。
名雲沙雨「お会計、お願いします~」
店員「あぁ、」
レジ袋いるか聞くとか、しよや?
店員「2点で、423円です。」
そんでも必要最低限はこなすね~さっきのとは大違いだ。
名雲沙雨「あ、そうそう。君にエナドリあげるよ。」
店員「………え?」
名雲沙雨「あ、じゃ、500円でお会計。釣り無しで、あざしたぁ~」
店員「えぇぇ…?」
多少、強引なりともやりたい事は出来た。
よし、外で美少女ちゃん待とう~っと。
あ~まだかなぁ~私、暇だァよぉ~
美少女「あ、あのぉ……」
おっ来た来た……
名雲沙雨「やっと来……」
可愛い。天使だ。さっきは店指定のエプロン?制服?てきなやつだったけど、今度は私服……可愛い。何度も言うけど、可愛い。因みに美少女ちゃんの背は私と同じか、少し高い位だからちょっと威圧感?を感じちゃうけど、私がちっちゃいだけだからなぁ……
美少女「あ、あのぉ…?」
おっと、意識飛んでいたようだ。いつも花菜ちゃんに指摘してるのは私なのに駄目だなぁ~
名雲沙雨「おっと、ごめんね?ちょっと考えちゃて……んじゃ、適当にカフェでも行こっか。」
美少女「あ、え、あ、はい。」
ん~何か忘れてるような…あ!
名雲沙雨「そうだったねぇ~お金って先払い?後払い?どっちが良い?」
美少女「………お金、払わなくても良いですよ、、」
うぇ?どういう心境の変化だ?この子はお金で釣ったんだけどなぁ~
名雲沙雨「いやいや~それだと私が心を痛めちゃうからさ、払わせて?」
美少女「いや、でも……」
う~むこの子も頑固だ。
名雲沙雨「良い?聞いて?私、これからも何度も会う予定だから……」
美少女「うえっ?」
名雲沙雨「え?続けるね、だから~お金払うのは今回だけ。だから、ね?」
美少女「……分かりましたよ。」
ふぅ~やっと折れた。じゃ、渡しますか。
名雲沙雨「んじゃ、これね。大体~10万」
こういうのを見越して!!大金を持ってきておいた……なぁんてのは嘘だよ。流石にね。いや~最悪、バレたら即逮捕案件だから何があっても良いようにねぇ~有り金は持ってきておいてある。賄賂もいけるぜ!!
美少女「いや、こんなには……」
名雲沙雨「はぁ~~君がそんな事気にしちゃだぁめ!!私が一方的に渡してるだけなんだからさ!気にしないの!」
美少女「………分かりましたよ、、、」
うん、聞けばいい子じゃないか。
名雲沙雨「ほら、分かったらさっさといこ?私も暇じゃないのよ?」
美少女「こんな事している時点で暇なような気もしますが……」
名雲沙雨「何を!?」
美少女「はははっ、」
うん、やっと口答えしてくれるようになったか。それだけでも大きな1歩だ。にしても……笑っても可愛いなぁ~~~~
名雲沙雨「はぁ~もう、行くよ?」
美少女「はい、」
こうして、美少女ちゃんとカフェに入った。
店長「いらっしゃいませ~~あそこの窓側……いや、すみません。此方の席で。」
歳は30代後半から40代前半っぽいのにとても……美しいという表現が似合う女性に案内された。それにしても……何故だろうか?4人用の席に座らされた。まぁ、いいか。何かあるのだろう。
名雲沙雨「いやぁ~少し歩いたかいがあったねぇ~良い雰囲気だね。」
美少女「……ですね。」
ちょっと疲れたのかな?汗かいてる。でも可愛いなぁ~本当に。
店長「えっと、ご注文決まりましたら、お呼びください。」
ここは個人経営……いや大体のカフェは個人経営か。でもここは従業員を雇っていないらしい。さっきの人が来た。
名雲沙雨「あ、じゃあ紅茶2つと~モンブラン2つで。」
店長「畏まりました~時間掛かりますが、御了承を。何せ1人になのでね。」
そんな感じに店長?さんは笑いながら言った。うん、やはり美しいという言葉が似合う。
名雲沙雨「いえいえ、そういうのも好きなので大丈夫です!!」
店長「そう?そう言ってくれると嬉しいわ~」
そう言って、カウンターに戻った。
名雲沙雨「いや~此処の店長?さん凄いねぇ~歳は案外喰ってそうなのに、美しいねぇ~」
美少女「そうですね……」
あれ?ちょっと不貞腐れちゃったのかな?あ、もしかして……
名雲沙雨「私が可愛いって言って誘ったのに、店長さんばっかり褒めてて不貞腐れちゃったの?」
美少女「い、いえ……そういう訳では…無いです、、」
おっ、図星かな?
名雲沙雨「大丈夫だよ?美しいと可愛いは違うからね。そして、君は本当に可愛いよ?」
美少女「そう……?なんですか?」
う~ん、もっと自分に自信持って良いのにな。あ、いや、多分これは思わせられないようになってるな。
名雲沙雨「君って、何か、悩み事でもある?」
いや、まぁ、日曜日にこんな天使がバイトしてるのもおかしいけどさ。
美少女「いえ……いや、まぁ正直な話、現在進行形で悩んでいる事と、引き摺ってる事が………」
名雲沙雨「そうなの?ならこのお姉さんに話してみなさい!!」
美少女「そ、そうですか……では」
美少女ちゃんは苦笑いを浮かべながら話をしてくれた。正直、困惑してる顔も可愛かった。
……それで、美少女ちゃんが話した事は一言一句…は言い過ぎか、でも大体の内容は覚えてる。だけど美少女ちゃんは少し泣きながら言ったから文字に起こすのは可哀想な気がする。そして唯一の救いは、店長さんが空気を読んでくれていたという事だ。因みに、泣いてるのも可愛いかった。
でも、全く美少女ちゃんの話に触れないのも何だから要約して話そっか。
美少女ちゃんは、今16歳。つまり……高校生?かと思ったが、高校生では無いらしい。つまり、美少女ちゃんは中卒らしい。理由としては、弟の存在らしい。何でも、両親は中学3年生の夏に事故で亡くしたらしく、1度も親戚にも会った事無い為両親の貯金やバイトの掛け持ちをして暮らしてる……との事だ。弟君は田中クンや花菜ちゃんの同じ園っぽい。話し掛けるようにお願いしよ。
んで、彼女が泣いた理由は中学生時代の”いじめ”だ。彼女は中学生時代……いや小学校の高学年辺りからいじめにあっていたらしい。小学校の高学年になるといじめるような猿でも、ある程度の暴言は理解するようで、毎日”ブス”やら”不細工”やら言われてたらしい。まぁ、暴言のレパートリーからして女子からだろう。そして担任はいじめについて知っていた……やっぱ日本の教育者はゴミだ。まぁ~その暴言によって、美少女ちゃんは自分に自信が持てなくなっていた……って事だ。
そして、彼女は芯が強いのだろう。どれだけ言われようと両親に心配掛けないように毎日学校には行っていたらしい。それでも、良くある自傷行為というものには手を出してしまったらしい……ハハッでも少し安心したのもあった。まだ、いじめは引き摺ってるものの、自傷行為は辞めたらしい。そして、許せないのもあった。あのコンビニでレジをしてた奴と付き合ってるらしい……何やってんだあの彼氏はぁ!?彼女ちゃんが私に誘拐されてるぞぉ!?クソッ、後でガツンと言ってやる。
え~と最後は取り乱したが、これで美少女ちゃんの話は終わりだ。正直、私に出来そうな事が多そうで良かった。
美少女「さて、私も話したので次は貴女ですよ。」
美少女ちゃんは目元を赤くしながら言った。
名雲沙雨「そだね、それじゃ……」
店長「あの~お客様、もう少しで閉店時間で……」
名雲沙雨「あっえっ、すみません……今すぐ出ますので…」
よく見ると、午後5時になっていた。
店長「あ、いえ、このまま居てて良いですよ。暇なので。それにまだ紅茶とモンブランお出ししてませんから。」
そう言って店長さんは紅茶とモンブランを2つずつ目の前に置いた。
名雲沙雨「良いんですか?」
店長「えぇ、良いですよ、それにもうちょっとで娘も来ると思うので。」
娘さん居るのか……
娘「たっだいまぁ~」
店長「お帰り~」
女の子「おっ邪魔しま~す」
男の子「……………」
娘さんらしき女の子とその友達かな?と黙りの男の子が来た。
娘「あれ、珍しくお客さん居る」
店長「珍しくとは失礼ねぇ~ほら、窓側空いてるからさっさと座りなさい。」
娘「は~い」
女の子「さ、さっさと続きやるよ?」
男の子「……………」
窓側空けてるのはそういう事か。
うん、とりあえずこっちも続きやるか。
名雲沙雨「さて、どこまでいったけか?」
美少女「貴女について話して貰うところですよ。」
名雲沙雨「そっか、じゃあ~美少女ちゃんは全部話してくれたから私も話そっか。因みに、秘密だからね?2人の。」
美少女「えぇ、分かりました。その代わりに私の話もですよ?」
名雲沙雨「勿論。」
こうして、美少女ちゃんに向けて私の過去について話す事にした。
第15話 ~終わり~


Page:1 2 3



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。