二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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とんがりボウシ 陽光と月光の魔法学校
日時: 2013/04/07 13:29
名前: 輪廻 ◆LRy3QOb4sU (ID: iZt7ppNj)

これはとんがりボウシのゲームの二次創作
の、つもりです。
実際のゲームとはかなり違うところがあります。
オリジナル設定などがあったりやりたいほうだいですが、
できる限り原作に似せるよう努めたいと思います。

読んでいて違和感を感じたり、
不満な所などがありましたら、
裏で文句をいわれても分からないので正直にお申し付けください。

更新はかなり遅くなると思いますが、
それでも許せるような心の広い方のみどうぞ。

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Re: 陽光と月光の魔法学校 ( No.1 )
日時: 2012/11/11 20:15
名前: 輪廻 ◆LRy3QOb4sU (ID: iZt7ppNj)

第一話〜魔界に迷い込んで〜


「ただいまー」

私はいつものように学校から帰ると、
カバンを置き、真っ先に倉庫へ向かった。

倉庫の中にはいろいろな本があり、
毎日夜遅くまで本を読んでいて怒られることもしょっちゅうだったが
不思議なことに、最近は寝落ちしてしまうことも多くなったうえ、学校でも睡魔に襲われるようになってきた。
つい最近まで毎日ぴったり5時に起きていたのに、今となっては7時半過ぎに起きて慌てて学校にいくのがほとんどだ。

そしておもしろいことに、寝落ちをするようになってからは、
同じような夢を見ることが多くなった。

具体的にどんな夢かというと、
小さな部屋の中で、私と誰かが何かを話している夢。
部屋の中は暖かく、外では雪が降っている
ということはわかるのだが、私と話をしている人物が誰なのかは未だに分かっていない。

あれは一体誰なのだろうか…。

そんなことを考えながら読む本を探していると、
一冊の古びた本のところで目が止まった。

私は無意識のうちにその本を手にとり、開いていた。

その本を見てみると、書いてあったのはどの国でも使われていないような文字で、
かといって古代文字でもないようだった。

すぐに頭の中は沢山の「?」でいっぱいになったが、
今の段階で確実に分かっていることは、
私はその本に興味をもち、解読をしてみたいと思っていたことだけだった。


とりあえず私は自身のカンを頼りに、適当な資料を集めてみた。
きっと今夜も夜遅くまで夢中になって寝落ちをしてしまうことになるだろう。
そう思いながらも、私はその本の解読を始めた。







私は目を覚ました。
予想通り、今日もまた寝落ちをしてしまったようだ。
そう思いながら時計を見た。

7時55分…走っていけばまだ間にあうだろう。
こんなことは、今に始まったことでもないため、
私は慌てることもなく身支度をした。
ついでに、鞄の中にあの古びた本も入れた。



授業が終わり、休み時間を知らせるチャイムが鳴ると、
口々に授業が終わったことに対する喜びの声が聞こえる。
号令をかけ、頭を下げると周りの人達は次々に教室を出ていった。

しかし、あれ程時間がかかったのに、解読できたのはたった5行だけだったと思うと、自分が情けなく思えてくる。
しかし、その5行に書いてある内容の質によっては収穫は大きいかもしれない。

一度、訳したものを読んでみた。


「”ゆめまくらのまじない”

まじない 寝る デート (相手の名前)

相手と仲良くなれるまじない

ラピスラズリをベッドの周りに置く
夜に変身し、呪文を唱えベッドに横になる
5日間続けることで、効果を発揮する」


私の記憶が正しければ、「夢枕」とは、死んだ人が夢に出てくることを指すはずだ。
それなのに、誰かと仲良くなるまじないとは、一体どういうことなのだろうか。
なぜ、周りに置くものがラピスラズリなのだろうか。
変身とは一体どういうものなのだろうか。

とりあえず、帰ったらまずラピスラズリと夢枕について調べてみよう。

家に帰るのがこれ程楽しみになるなんて、ここ最近はなかっただろう。
私は何か夢中になれるような物を見つけて嬉しい気分でいた。

ああ、早く家に帰りたい!



そして、その日の夜は早めに寝ることにした。
理由は、最初に解読した5行、ゆめまくらのまじないをやってみたかったからだ。

「まじない 寝る デート カエデ」

変身なんてさすがにできなかったため、
私は呪文だけ唱え、ラピスラズリを置き、ベッドに横になった。
するとすぐに眠気が来て、私は眠りについた。









気がつけば、私は小さな部屋の中に入っていた。

暖炉の火とロウソクの火が電気の代わりに薄暗い部屋を灯火していた。
小窓を見ると、外では雪が降っていた。

私はなぜか寒さでかじかんだ手をぎゅっと握りしめた。

きっと、ここは夢の中。
ここ最近、ずっと見ていたあの夢の中。
ということは、ここにはもう一人誰かがいて、私はその人と話をする事になるだろう。

そう思いあたりを見回すと、そこには誰かが座っていた。
その人を一言で言うと「太陽」。
まるで宇宙のように心が広そうで、全てを優しく包み込んでくれるような気さえした。
なぜだかわからないが、その人は悪い人に見えなかった。

「ようこそ。選ばれし魔法使い。
君は、魔法使いになるためにここにきたんだね?」

魔法使い…それになってみれば、何かが掴めるのかもしれない。
そう思って、私は「はい」とだけ答えた。

すると、その人は私に鍵を渡し、左手にある扉の向こう側へ行くよう指示した。





私は目を覚ました。
見回してみると、そこはいつもと変わりの無い、自室だった。

それにしても、なぜあのようなところで目が覚めてしまったのだろう。
もう少しで何かが掴めたかもしれなかったのに…。
そう思いながら、私は手をぎゅっと握りしめた。

そのとき、違和感を感じた。
手の中に何かが入っているような感じだった。
恐る恐る手を広げてみると、「何か」とは、鍵だったことがわかった。
それも、ただの鍵ではなく、夢のなかであの人に渡された鍵だった。

そして、振り返ると何かのスイッチみたいな物も有った。
そのスイッチを押したとたん、とても大きな音がした。
気が付くと、目の前には不思議な扉があった。

その扉は、夢のなかで出てきた扉と同じ形をしていた。
それは口では上手く説明できないような、とても不思議な形をした扉だった。

そして私は夢の中で言われたとおり、その扉を開けようとした。
しかし、扉はびくともしなかった。
もしかしたら、ここで鍵を使うのではないのだろうか。
そう思い、使ってみたら案の定。扉が開いた。

しかし、扉の先には見たことが光景が広がっていた。
少なくとも、室内であることは確かだった。

正面を見ると、そこには変な顔をした人が立っていた。
その顔はまるで…

思わず叫びたくなったその言葉の続きを、私は飲み込んだ。

初対面の相手に対して失礼だ。
叫ばなくてよかったと、私は胸を撫で下ろした。

「俺はこの寮の管理人のテツだ」

どうやら、ここはどこかの寮だったらしい。
そしてこのテツさんという人は、ここの管理人…。


「初めまして、テツさん。
ところで、単刀直入に聞きますが、ここはどこですか?」

そう尋ねたら、テツさんは呆れたような顔をして、こう返した。

「そんなことも知らずに来たのか…
ここはお前らで言う、魔界だ。
んで、この寮は魔法学校の学生寮だ」


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