二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 【ドラゴンクエストⅨ】スライムと元天使の冒険!
- 日時: 2012/06/22 21:59
- 名前: 怡執 ◆i0yxwOSY66 (ID: v.OxdoyZ)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=27344
「我々の平穏を守る為には、こうするしかないのだ!!」
そう叫んだ魔術師は、赤子を抱いていた。
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はじめまして! 怡執です♪
この小説はドラクエⅨの二次創作になります。
マナーの守れない方は戻る事をおすすめします。
更新スローペース、原作無視の内容ですが、読んでいただけたら幸いです。
ちなみにコメディ・ライトの方でも小説書いてます。
詳しくは上のURLをクリック☆
※題名は仮定です。
オリジナル設定が含まれています。
怡執の自己解釈・ストーリーの改編がされています。
怡執の文が下手すぎるので注意です。
目次
第1章 >>2 >>1 >>3 >>4 >>6 >>7 >>8 >>9 >>13 >>14 >>16 >>17 >>20 >>21 >>22 >>23 >>24
第2章 >>25
お知らせ
>>15 >>18 >>19 >>21
- Re: 【ドラゴンクエストⅨ】スライムと元天使の冒険! ( No.17 )
- 日時: 2012/06/04 21:04
- 名前: 怡執 ◆i0yxwOSY66 (ID: oHbkelGh)
ウォルロ村の宿屋——
「随分大きくなったわね、リッカちゃん。 リベルトさんはどこにいるのかしら?」
ルイーダさんはわたしのお父さんに会いにきたらしい。
理由は、セントシュタインの宿屋の経営の立て直し。ここ数年、経営が厳しいのだとか。
そこで “伝説の宿王”という異名がある程に凄腕のリベルトに再建を頼みにきたのだけれど、
お父さんは二年前に亡くなっていると伝えると、がっくりと肩を落とした。
だけどそれは短い間の事で、わたしの経営する宿屋を見て、
「あなたには確実に“宿王”の血が流れているわ……。
あなたなら、絶対にセントシュタインの宿屋でやっていける!
お願いよ、リッカちゃん。 セントシュタインに来て、宿屋を再建してちょうだい!!」
わたしがまだ幼い頃、お父さんがセントシュタインで宿屋を営んでいたのは知っていた。
でも。
「リベルトさんがセントシュタインにいたころは……」
ルイーダさんから聞かされるお父さんの姿は、わたしの知っているお父さんじゃなかった。
“わたしのお父さん”じゃない。“伝説の宿王のリベルト”だ。
違う、違う、違う!!
「リッカちゃんっ」
気がつけば、わたしは家を飛び出していた。
後ろからルイーダさんの呼びとめようとする声が聞こえたような気がした。
全力で走った所為か、動悸が激しい。
それを落ち着けようと立ち止まり、自分の家の近くにある、ウォルロの滝壺の水面に映る自分の顔を見る。
目が赤く腫れていて、頬には涙がつたっていた。
そこに自嘲の笑みを浮かべる。
何が何やらわからない、ぐちゃぐちゃの顔。
「は、はは、は……」
笑おうとしても、まるで喉の奥が絞まったようでうまく声が出ない。震えてしまう。
だけど、何か言わないとやっていけなかった。
「できるなら、パパから、聞きたかったなァ……!」
悲痛な声は、流行病で逝った父には届かない。
<作者>
捏造しまくりです。
最後にリッカの父親への呼び方が『お父さん』から『パパ』に変わっています。
これは、今までリッカは父を失った悲しみとか寂しさを隠す為に『お父さん』と背伸びをしていたけれど
ルイーダさんの話でそういう感情がぶり返して背伸びできなくなっちゃった、みたいな感じです。
……いや、別にルイーダさんを責める訳ではなく。 これはもうリッカの問題ですからね。
誰にでも父の話をされたらそうなっていただろうし。
(村人たちはリッカに気遣って父の話題を出されなかっただけ)
主人公が空気だΣ(゜Д゜)
- Re: 【ドラゴンクエストⅨ】スライムと元天使の冒険! ( No.18 )
- 日時: 2012/06/08 20:08
- 名前: 怡執 ◆i0yxwOSY66 (ID: 73BX/oE4)
お知らせ
この小説の様々な部分を加筆・修正しました。
物語の進行に支障は無いので気が向いたら読む程度で構いません。
って、あれ? 参照100突破??
……ドラクエすごいですね。
他人の褌で相撲を取るって凄い楽ですね(ぉぃ
何はともあれ、ありがとうございます。
- Re: 【ドラゴンクエストⅨ】スライムと元天使の冒険! ( No.19 )
- 日時: 2012/06/08 20:31
- 名前: 野花 ◆i0yxwOSY66 (ID: 73BX/oE4)
こんばんは!! 元・怡執です。
性懲りもなく名前変えました(←
野花をこれからもよろしくです☆
それから、テスト間近なので一週間ほど更新を停止させていただきます。
- Re: 【ドラゴンクエストⅨ】スライムと元天使の冒険! ( No.20 )
- 日時: 2012/06/08 20:08
- 名前: 野花 ◆i0yxwOSY66 (ID: 73BX/oE4)
ウォルロ村、夜——
「リッカちゃんっ」
リッカの宿屋の外にいるナインは、中から聞こえてくたルイーダの声に首を傾げ、
出てきたリッカに勢いよく突き飛ばされた。
「……っリッカ……?」
走っていく彼女を見ながら、ナインは更に首を傾げた。
「どーすんの?」
ナインの周りをぱたぱたと飛ぶ、ジュース缶(この世界にそんなものあるのかは知らないが)程度の
大きさのガングロ妖精・サンディが言う。
彼女は天の箱舟の運転手らしく、ナインが天の箱舟が見えるような態度をとった事に興味を持ち、
ナインの側にいる。彼女曰く、「天使には見えないケド、アタシが見えてるっぽいし? まぁとりあえずこの幽霊を成仏させてみなさいよ!!」
……試されている、という事だろうか。
どっちにしろ、ウォルロを守護する者として幽霊は成仏させてあげようと思っているから構わないが。
『私の、所為ですよね……』
憂欝そうに溜息を吐くのは、サンディに“この幽霊”と呼ばれる——二年前に流行病で死んだリッカの父親・リベルト。
彼はキサゴナ遺跡で扉を開いた中年男の幽霊の正体で、今はサンディと同じようにナインの隣にいる。
「どうする、って言っても……これはリッカの問題で、僕らがどうこうできる訳じゃないしなぁ」
ナインは、うーん、と頭を掻く。
『……あ』
「何ですか、もしかして良いアイデアが浮かんだのですか?」
『はい。
私が宿屋ランキングで一位をとった時のトロフィーを見せれば、リッカも納得するかもしれません』
「トロフィー?」
『はい。 村の隅に隠しておいたのですが……リッカに私の事を明かす前に、死んでしまいまして』
「村の隅……分かりました、僕が探して、リッカを説得してきます」
夜は更けていく。
- Re: 【ドラゴンクエストⅨ】スライムと元天使の冒険! ( No.21 )
- 日時: 2012/06/22 07:31
- 名前: 野花 ◆i0yxwOSY66 (ID: v.OxdoyZ)
- 参照: テ ス ト 終 わ っ た !!
「リッカ」
自分を呼ぶ声に、リッカはその主を確かめようと振り返る。
「ナイン……あ、えっとこれはその」
ごしごし、と目をこする。
何か、言い訳を考えなくては。心配をかけてはいけない。
[大丈夫か]と問われるだろうから、万遍の笑みで[大丈夫]と答えなくては。
だが、ナインの言葉は彼女の予想に反した。
「……僕の故郷では一人の師匠に何人もの弟子がついて、大切なものを守る勉強とか、訓練とか、いろいろな事を学ぶ風習があった」
言わずもがな、天使界の慣わし——1師多弟制——である。
「故郷の子供たちは一定の年齢になると、ある程度の教育を受ける。
そして、師匠となる者に選ばれる。そうして弟子となる」
それが何だと言うのだろう。
不思議に思ったものの、今まで語られることのなかったナインの過去に興味を覚えリッカは無言で話の続きを促した。
「だけど僕は——自分で言うのもおかしいけれど——剣の腕が、周りよりも格段に上だった。
師となる者にも勝ってしまうほどに」
「すごい」
「そうやって、純粋に思ってくれる幼馴染が一人いたよ。
でも、その子以外は僕を異端視していた。
もちろん、そんな目で見られるのだからとても辛かった。
だけど僕はその悩みを幼馴染には相談しなかった。打ち明けなかった。
心配をかける訳にはいかないと、“大丈夫”って笑ってたんだ」
「……」
リッカは何も言わなかった。いや、何も言えなかった。
さっきまで自分が思っていたことと似ている。
「それでも、ある日、“お前はここに住まう者ではない、魔の者だ”と謂れ無い事を言われて、暴力を振るわれた。
その時に、それを幼馴染に見られちゃったんだ。
僕はついうっかり、口を滑らせて悩みを打ちあけた。
——それを聞いて、幼馴染は何をしたと思う?」
わからない、とリッカは首を振った。
「ひっぱたかれたんだ」
ナインは笑いながら、そう言った。
きっと、彼の脳内には懐かしい記憶が再生されているのだろう。
「幼馴染に言われたんだ。
“どうしてあたしに何も言ってくれなかったの”
“あたしのナインへの信頼は一方通行なの”って。
……ねぇ、リッカ。
悲しい事や辛い事を打ち明けるのって凄い勇気が必要で、きっと心苦しい事だと思う。
だけど、誰かに自分の気持ちを告げたら、喜びは2倍、悲しみは2分の1になる。
誰かに自分の気持ちを理解してもらうのはとても難しい事だし、実際にそれを迷惑だと思う人もいるかもしれない。
でもね、君の周りにそう思う人なんている?
……いないよね。
むしろ、信頼されている証拠だ、って言って喜ぶんじゃないかな」
特にニードとか、とナインは笑って。
手を差し出した。
「ある人に聞いたんだけどね、リベルトさんはこの村のどこかに宿王のトロフィーを隠したらしいんだ。
探しにいこう?」
リッカは、俯かせていた顔をあげる。
頬には涙の痕があったが、そこにあったのは紛れもない笑顔で。
「うんっ!」
<作者>
久しぶりの更新。
そして天使界の習わしとか主人公の過去とか捏造しほうだい。
天使界の習わしってゲームだと一人の師匠につき一人の弟子がつくんだけど、
たった一人の弟子ってかっこよくね?……という作者のどーでもいい願望です。