二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【ハイキュー!】影山飛雄が孤独な王様になるまでの手順
日時: 2015/07/16 20:08
名前: 塩キャラメル (ID: loE3TkwF)



もっと速く動け!


もっと高く飛べ!


もっと!もっと!もっと!!



ダン……


「え?」



トスを上げた先に



そこに誰もいなかった

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Re: 【ハイキュー!】影山飛雄が孤独な王様になるまでの手順 ( No.8 )
日時: 2015/10/25 22:54
名前: 塩キャラメル (ID: tDpHMXZT)

第8話 放課後

「さようならー!」

帰りのホームルームが終わった。これから部活に行くために皆指定のザックを背負い廊下へ出ていく。

「影山行こー…ってあれ?影山は??」

「あ、国見!それが俺も声かけようとしたんだけどあいつもう部活行っちまったよ。」

「え、はや」

一方の影山は普段あまり見せない笑顔で階段を急いでかけ降りる。

「おっす!」

体育館に着くと先にホームルームが終わった先輩がネットを張っている。

「手伝います!」

影山が向かおうとすると制服の裾を引っ張られた。後ろを振り返るとそこには及川の姿があった。

「飛雄ー。最初に着替えてからね」

「え、あ!す、すみません!!」

急いで体育館を出てきた影山と遅れてきた金田一と国見が遭遇する。

「あーー!!!影山!!」

「あ、金田一、国見」

「何で先行くんだよ!!」

影山キョトンとした顔で金田一を見つめる

「はやくバレーしたかったから」

「てか影山俺たちより速く行ったのに何でここにいるの??」

「あ、それは着替えんの忘れてて…」

「お前馬鹿?」

すると体育館から岩泉が出てくる。

「ほら!一年!速く着替えろ!!!」

「「はっはい!!」」

1年生は急いで着替えて体育館へ向かった。

Re: 【ハイキュー!】影山飛雄が孤独な王様になるまでの手順 ( No.9 )
日時: 2015/11/15 14:35
名前: 塩キャラメル (ID: b9FZOMBf)

第9話 憧れ

「はぁ…」

「ん?影山どうした?」

ため息をつく影山に金田一が声をかける

「いや、ボール拾い退屈だなって…バレーしてぇ」

「しょうがねぇよ、俺らまだ一年だし。それに先輩達のサーブ練習終わったらバレーできるし…それまで頑張ろうぜ!」

影山が金田一の言葉に頷く。影山がボールを持つ量に限界が来たのでボールをかごに入れに行く

キュキュ

踏み切る音がする

バンッ!

ボールを打つ音がする

その音のなる方に目を向ける。影山の目に入ったのは主将である及川。

「すげぇ…」

その強烈な及川のサーブは中学生のものとは思えなかった。影山は及川から目をそらすことが出来なかった。

Re: 【ハイキュー!】影山飛雄が孤独な王様になるまでの手順 ( No.10 )
日時: 2016/01/31 11:46
名前: 塩キャラメル (ID: CwTdFiZy)

第10話 焦り

サーブ練が終わり10分の休憩が入る。

「おーい、影山ー!いつまでそこにいんだよー!こっちこいよー!!」

金田一が硬直した影山を呼ぶ。だがその声は影山の耳に届かない

「及川さん!」

影山はスポーツドリンクを飲む及川に話しかける

「ん?何?」

「あの!俺にジャンプサーブ教えて下さい!!」

「え?うーん……いいよ、部活終わってからね」

表情筋の少ない影山が嬉しさのあまり口角が上がってくる

「あ、ありがとうございます!!!」

「ん」

休憩が終わり、1年の実力が見たいという監督の意向により急遽1年だけのチームを二つ作り試合する事になった

「そういや影山はセッター希望だったな」

「あ、岩ちゃん。うん、ちょっと気になるなーって」

試合が始まった。影山のプレーを見た2人は息を飲んだ。影山1人だけがずば抜けてボールの扱いに慣れていた。そして何より一番楽しそうだった。そんな影山のプレーを見ていた監督が

「ゆくゆくはセッターだな」

と言った。及川はそれを聞き逃さなかった。

「あいつ良いプレーするなー、及川、正セッター取られるんじゃねぇの?w」

岩泉は冗談で及川にそんな事を言った。勿論そんな事は微塵も思ってない。3年だからという訳でなく実力的にも及川の方が上だと認めているからである。

「えぇー、そんな事ないよ☆飛雄何かに俺負けないしー♪」

しかし岩泉には分かった、及川の顔から「余裕」が消えた事に。

Re: 【ハイキュー!】影山飛雄が孤独な王様になるまでの手順 ( No.11 )
日時: 2016/04/17 16:21
名前: 塩キャラメル (ID: 3EnE6O2j)

第11話 拒絶

部活が終わり及川のもとへ影山が駆けつける

「あの、及川さん!サーブ教えてください!!」

「……イヤだね!!」

影山は自分の耳を疑った。1度は良いと言ってくれた及川だ。何故「イヤ」と言われたのか影山は理解に苦しんだ

「え!?でも、教えてくれるって……」

「だーかーらー!イヤだって言ってんじゃん!!あんまりしつこくするとホントに教えないからね!」

流石に影山も教えないと言われれば諦めざるを得なかった

「わ、分かりました……じゃあ今度また教えてください」

「……絶対教えないし。」

及川は影山に聞こえないくらいの声で呟いた

「お?影山何してたんだ?遅かったな」

金田一が着替えながら影山に話しかける

「あぁ、及川さんがサーブ教えてくれるって言うから及川さんのとこ行ったんだけど……」

「何?教えて貰えなかったの?」

国見が2人の会話に介入する

「おう、イヤだって言われた……」

「へー、まぁそう気にすんなって!明日また教えて貰えばイイじゃねぇか!」

金田一が影山を慰める

「んぬん、そうだよな…また明日聞いてみる」

「そういえばさ!影山ってすっげぇバレー上手いんだな!俺トス上げてもらった時正確過ぎてビビった!!」

「そ、そうか?」

さっきまでしょんぼりしていた影山の顔がパッと明るくなる

「俺も上手いと思ったよ。今回は敵チームだったけど……俺も影山のトス打ってみたい」

「本当か?今度やるときは、一緒のチームになれればいいな」

「うん、そうだね。楽しみにしてるよ」




Re: 【ハイキュー!】影山飛雄が孤独な王様になるまでの手順 ( No.12 )
日時: 2016/07/02 20:25
名前: 塩キャラメル (ID: Btri0/Fl)

第12話 切迫感

及川side

「おい、及川」

「……何?岩ちゃん」

岩ちゃんが俺にいきなり話し掛けてきた。どうやら真面目な話のようだけど、別に今じゃなくても一緒に帰るんだからわざわざここで言う意味が俺には分からなかった。

「お前、影山にサーブ教えるんじゃなかったのか?」

岩ちゃん、何で知ってんの?

「別にー、今日は気分じゃなかったのー。」

「……」

普段は鈍感なくせにこういう時は妙に勘が良い。俺には特に。流石に「阿吽の呼吸」と言うべきか。

「だって今日の練習いつもよりハードだったじゃん?疲れたからさ!」

「……こんな時間まで自主錬してるやつが言うことか?それ」

体育館の壁の時計に目をやると8時近かった。部活が終わってから既に2時間は経っていた。

「あ、あはは!それとこれとは……」

「及川、影山の今日のプレーを見て焦る気持ちは解る。でも落ち着けよ。大丈夫だ、お前の方がセッターとして有能だ。」

俺、飛雄の事なんて一言も言ってないのに、何でそこまで分かるわけ?正直怖いんだけど。でも、落ち着いてなんていられないんだよ。岩ちゃんには解らないだろうけど。

「岩ちゃんって鈍感じゃないようで鈍感だよね☆」

「あ"?」

「ちょ!?ボール投げないで!!!」

岩ちゃんには解る訳ないよ。この背後から強烈な才能が迫ってくる感じ。気を抜いたら一気に追いついて、追い越される。焦らないわけがないじゃん。

「取り敢えず、今日はもう帰るぞ。ただでさえオーバーワークなんだ。」

「はぁーい」

飛雄はきっと俺をあっという間に越して、高い舞台に行くだろう。解るんだ、何となく。でも

「それは、今日じゃない…」

「何がだよ」

「ん?何でもないよ」

それに、俺の敵は飛雄じゃない。俺が、今倒すべきなのは…

「そういえば、今度の練習試合どことだ?」

「……白鳥沢」

牛島若利ただ1人だ。


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