二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 悪ノ王国(悪ノ娘、悪ノ召使などなど)5月4日投稿
- 日時: 2017/05/04 16:03
- 名前: 山田 花 (ID: WGarmeYs)
これはユゥウチューブの悪の娘シリーズの世界を題材とした小説です
原作と少し違うところもあります
キャラクターは、ボーカロイドの名前をオリジナルの名前を使います
小説は、初めて書きますので駄作になると思いますがそれでも良かったら読んでください。
それでは物語スタートです
第一話
>>1
>>2
>>3
第二話
>>4
>>5
>>6
第三話
悪ノ召使編
>>7
>>8
>>9
第4話
悪ノ召使編
>>10
>>11
>>12
第五話
悪ノ召使編、完結
>>13
>>14
第六話
悪ノ娘編
>>15
>>16
- Re: 悪ノ王国(悪ノ娘、悪ノ召使などなど)7月8日投稿 ( No.8 )
- 日時: 2016/07/13 15:29
- 名前: 山田 花 (ID: /xSFMP0P)
「どうしてすか?
どうしてリンを手放したんですか?
リンの事が大切ではないんですか?」
レンは、お父さんを見上げるように睨んで不満を述べた。
「ごめんなさい、レン。
これは、仕方がない事なの……
許して、レン」
お母さんは、レンを優しく抱きしめて辛そうにレンの耳元で呟いた。
「そんな事を言われたら許せないわけありません……
どうしたら王女様……うんん、リンと一緒に居られるようになるのですか?」
レンは、辛そうに俯くと直ぐに顔をあげてお父さんとお母さんを交互に見つめた。
「……一つだけリンと居られる方法があるぞ」
お父さんは、言い難そうに述べた。
「あるのですね!?
その方法とは、何なのですか?」
レンは、身を乗り出してお父さんを見つめた。
「親と離れて暮らす覚悟は、あるか?」
「リンと一緒に居られるのなら親と離れて暮らす覚悟は、あります」
レンは、自分の両手を握り締めて真剣な表情でお父さんを見つめた。
「王女様と一緒に暮らすには、召使になるしかないよ。
だからレンには、一人で街に出てある人と一緒に暮らして召使の仕事を覚えてもらう。
辛いと思うが大丈夫?」
「はい、大丈夫です。
それにリンの為なら頑張れます」
「解った。
僕達は、この先、レンの為に出来る事がないが頑張れよ」
こうしてレンは、召使になる為に街に出る事になった。
一週間後にお父さんに連れられて街に来ると茶色の古びた一軒の家の前で立ち止まった。
家の扉にある呼び鈴を鳴らすとしばらくすると家の扉が開くと髪が白くてひげをはやした70歳くらいの男性が家の中から出てきた。
「待っていたよ、ヨル」
「突然の頼み事を聞いてくれてありがとうございます、ハルさん」
お父さんは、レンの肩を触った。
「でこの子がヨルの子供のレンか?」
ハルさんは、お父さんの方を向いて話すとレンの方を向いた。
「はい、そうです。
レンの事をお願いします」
お父さんは、ハルさんの方に頭を下げた。
「レンの事は、任せてくれ」
「それでは、レン、頑張るんだよ。
お父さんとお母さんは、いつまでもレンの味方だからね」
お父さんは、レンの視線に合うようにしゃがんで前からレンの両肩を触り優しく話した。
「ありがとうございます。
リンの為に絶対、召使になります」
レンは、お父さんがレンの両肩を触った手を自分の手で触りながら真剣な表情でお父さんを見つめた。
「その意気だ、レン」
お父さんは、レンの頭を軽く撫でるとハルさんの方を向いて頭を下げると去って行った。
去って行くお父さんの姿が見えなくなるとレンは、ハルさんの方を向いた。
「レンは、召使になりたいんです。
どうしたら良いですか?」
レンは、自分の両手を握り締めて真剣な表情でハルさんを見つめた。
ハルさんは、レンの体全体を見つめた。。
「……レン、着いて来い」
「はい、解りました」
ハルさんに、連れられて酒場の文字が書かれている看板が屋根に乗っている店の前に来た。
「ここは、酒場ですよね。
こんな所に来てどうするのですか?」
レンは、酒場の文字の書いた看板を見上げながら述べた。
「しばらく酒場で働いてもらう。
召使には、状況に応じた判断力が求められる。
酒場には、色んな人が来る。
それでこそ悪党みたいな柄の悪い人も……
そんな人達をちゃんと接客してみせろ」
「解りました、ちゃんと接客をしてみせます」
「その意気だ、レン」
ハルさんは、レンの頭を撫でると直ぐにレンとハルは、酒場の中に入っていた。
酒場の中は、店の店員が忙しそうに動き回っていた。
ハルさんは、忙しく店内の動き回ってる店員の中で白いエプロンを着た赤色の髪でショートカットの13歳くらいの女の子に近寄った。
「メイコ、頑張ってるみたいだね」
メイコは、ハルさんに話しかけられてハルさんの方を振り向いて不思議そうに首を傾げた。
「これは、ハルさんではありませんか。
今日は、どのような要件ですか?」
ハルさんは、レンの肩を触るとメイコさんの方を向いた。
「この前に頼んだ件だよ。
レンの面倒を見てくれるかな?」
「この子がレンですか……」
メイコさんは、レンの体全体を見渡した。
「解りました。
レンの事は、私に任せてください」
メイコさんは、右手で自分の胸を触りながらハルさんを見つめた。
「後の事は、頼んだよ。
それでは、レン頑張れよ」
ハルさんは、メイコの方を向いてからレンの方を向いてレンの肩を軽く叩くとそのまま去って行った。
それからメイコさんに仕事教えてもらいメイコさんの助けもありどうにか酒場の仕事をこなす事ができた。
仕事が終わる頃には、体全体が痛くて筋肉痛になっていた。
「お疲れ、レン、初めてのわりには、頑張った方だと思うよ」
メイコさんは、水の入ったコップをレンに向けた。
「ありがとうございます、メイコさん」
レンは、メイコさんからコップを受け取ると水を一口飲んだ。
それを見たメイコさんは、話をきりだした。
「ハルさんに聞いたわよ。
召使になる為に頑張ってるんだってな。
でもなんで召使を目指してるの?」
レンは、メイコさんに言って良いか解らずに考え込むように水の入ったコップを見つめた。
しばらくしてから顔を上げてメイコさんを見つめながらゆっくりとレンの思ってる事をメイコさんに伝えた。
「レンには、そばに居たい人がいるんです。
その人のそばに居続ける為にレンは、召使になるしかないんです」
レンは、自分の両手を握り締めてメイコさんを真剣な表情で見つめた。
「その人は、レンにとって特別な人なんだな。
頑張れよ」
「はい、ありがとうございます、メイコさん」
レンは、ハルさんの元で料理や馬術や剣術や色んな知識を学んだ。
そんな忙しい日々が続いていた。
14歳になったある時にハルさんに大事な話があるからって自分の部屋に来いって言われた。
僕は、ハルさんの部屋の前に来ると右手で扉を三回叩いた。
「待ってたぞ、入ってこい」
「はい、失礼します」
僕は、ハルさんに扉を開けて良い許可をもらい扉を開けると部屋の中に入った。
部屋の中では、ハルさんが机の前の椅子に座っていて書類を読んでいた。
ハルさんは、しばらくすると書類を机の置くと僕の方を向いた。
- Re: 悪ノ王国(悪ノ娘、悪ノ召使などなど)7月8日投稿 ( No.9 )
- 日時: 2016/07/13 15:29
- 名前: 山田 花 (ID: /xSFMP0P)
「喜べ、レン、黄色の国の王宮から通達が来てな。
王女様の召使に誰かよこせって言われてな。
だからレン、お前を推薦しておいたぞ」
「えっ、本当ですか!?」
僕は、ハルさんに近寄るとハルさんの前の机に手を置いてハルさんを見つめた。
「ああ、本当だよ。
急で悪いが三日後に王宮から使者が来る事になってる。
だからレンは、そのつもりで王宮に向かう用意をしておけよ」
「はい、解りました。
今までありがとうございました」
僕は、ハルさんに向かって深々と頭を下げた。
「私の教えた事を忘れずに王宮でも頑張れよ、レン」
ハルさんは、レンに近づき肩を触った。
「はい、ハルさんから教えてもらった事は、忘れません。
メイコさんにもこの事を知らせてきます。
失礼します」
僕は、ハルさんにもう一度頭を下げるとハルさんの部屋を出て行った。
僕は、部屋を出るとメイコさんに会いにメイコさんの家に向かった。
メイコさんの家の前に来ると扉の横にある呼び鈴を鳴らした。
しばらくすると家の扉が開くと赤い髪の女性が出てきた。
「あれ、レンじゃない。
レンが私の家に来るなんて珍しいな。
でもどうかしたんだい?」
メイコさんは、レンの姿を見て不思議そうに首を傾げた。
「実は、かねてから夢だったある人の召使にやっとなれる事が決まりました。
今日は、その報告に来ました」
「おめでとう、レン。
でもレンの長年の夢だったもんな。
夢が叶って本当に良かったな、レン」
メイコは、レンの両手を握り締めて嬉しそうに微笑んだ。
「ありがとうございます、メイコさん。
そう言えばハルさんから聞きました。
キリトさんがメイコさんにプロポーズをされたのですよね。
おめでとうございます、メイコさんの夢が叶って良かったですよね」
「ありがとう、レン。
でも改めて言われると照れるわね」
メイコさんは、照れくさそうに自分の頬をかいた。
「でもすいません、メイコさんとキリトさんの結婚式に出席できそうにありません……」
レンは、申し訳なさそうの横を向きながら自分の髪を触った。
「レンは、そんな事を気にするな。
レンは、自分の事だけを考えていればいいのよ。
良いわね」
メイコさんは、怒ったように左手を腰に当てて右手の人差し指をレンに向けながら述べた。
「は、はい、すみません……」
僕は、メイコさんの剣幕に気後れして素直に謝った。
「でも自分の事を名前で呼んでいたレンがいっちょまえに自分の事を僕と呼ぶんだから時間は、たつものだな……」
メイコさんは、しみじみと述べた。
「もうメイコさん、そんな昔の事は、忘れて下さい……」
僕は、恥ずかしそうに俯いた。
「ごめん、少しからかい過ぎたよ。
でいつからなんだ?」
「三日後に迎えが来るてはずになってます」
「そうか、なら見送りに行ってやるよ」
「ありがとうございます、メイコさん」
それからあっというまに三日たった。
そして午前中の内に王宮から迎えが来た。
でもいくら待ってもメイコさんは、見送りに来なかった。
メイコさんにお別れを言えないまま王宮に向かった。
王宮に着くとそのまま王女様がいる部屋に招かれた。
部屋の真ん中にテーブルが置いてありテーブルの前に椅子があり椅子には、王女様、うんん、リンが座っていた。
リンは、テーブルの前で紅茶を飲んでいた。
目の前にいるリンは、昔と違い気品にあふれているようだった。
僕をこの部屋に案内してくれた黒いタキシードを着た男性がリンに近寄ると右手を自分の胸に当てながら述べた。
「リン様、召使をお連れしました」
「ありがとう、ではお前は、さがりなさい」
「はっ、解りました」
男性は、軽く頭を下げると部屋を出て行った。
「リン、久しぶりだね」
僕は、リンに近寄ると嬉しそうにリンを見つめた。
「……あなたは、誰かしら?」
リンは、冷たい瞳で僕を見つめた。
「悪い冗談は、止めてよ、リン。
リンの双子の弟のレンだよ。
昔は、あんなに仲良く遊んでいたじゃない!!」
僕は、リンに近寄り怒ったようにリンを睨んだ。
「私には、弟なんかいないわ。
弟だと言ってこの私を侮辱すると牢屋にぶち込むわよ!!」
リンは、僕を睨みながら叫ぶと一瞬僕から視線を逸らした。
「……すいません、僕の勘違いでした」
「解れば良いのよ。
今度、私を侮辱したら次は、ないと思いなさい」
リンは、両腕を組んで上から目線で僕を見つめた。
「はい、解りました。
王女様の優しい心使いに感謝します」
僕は、右手を胸の上に置いてゆっくりとお辞儀をした。
「今日は、さがりなさい。
明日から頼むわよ」
「はっ、解りました、王女様。
それでは今日は、失礼します」
僕は、もう一度右手を胸の上に置いてゆっくりと頭を下げると部屋を出て行った。
王女様は、僕の双子の姉のリンなのは、間違いないと思う。
リンは、一瞬僕から視線を逸らした。
それは、リンが嘘をつく時にする癖だった。
つまりリンは、僕の事を弟だという事を覚えている事になります。
だからリンが僕の事を双子の弟だと認めないのは、きっと何か訳がある事は直ぐに解った。
それならそれで構わないと思う。
だって僕は、リンを守るだけだから……
〜つづく〜
- Re: 悪ノ王国(悪ノ娘、悪ノ召使などなど)7月13日投稿 ( No.10 )
- 日時: 2016/08/21 19:17
- 名前: 山田 花 (ID: 7uAf8sm0)
歌の悪ノ娘シリーズを小説にした物です。
レンの視点から書かれています
〜悪ノ王国〜
〜第四話〜
〜悪ノ召使編〜
リンと再会して次の日朝早く起きて朝ご飯の準備をするとリンが起きる時間を見計らって朝食を台車に乗せてリンの部屋に向かった。
僕は、リンの部屋の前に来るとリンの部屋のドアを右手で三回叩いた。
「良いわよ、どうぞ入りなさい」
「はい、失礼します」
リンの返事を待って部屋の扉を開けて部屋の中に入った。
部屋の中に入るとリンに向かって軽く頭を下げるとリンに近づいた。
鉄の蓋を乗せたお皿の机の上に置いた。
蓋を開けるとお皿の上には、何も乗ってなかった。
「ちょっとレンこれは、どういう事かしら?」
リンは、怒ったようにお皿を裏返しにしてから表にすると僕を睨んだ。
「王女様、短気は、よくありませんよ」
僕は、人差し指を立てて自分の口に当てて右目を瞑ると直ぐに白色のハンカチをお皿の上に置いてお皿を隠した。
「1,2,3」
僕は、数を数え終わるとハンカチを退けるとお皿の上にメロンパンが二つ現れた。
「えっ、何もない所からメロンパンが出てきた……?」
リンは、茫然とメロンパンを見つめた。
「簡単な手品です。
王女様、堪能いただけましたか?」
僕は、右手で胸を軽く触りながら頭を下げてお辞儀をした。
「驚いたわ……
レンは、意外と多才なのね」
リンは、驚きながらお皿の上に置いてあるメロンパンを軽く触った。
「気に入っていただけたみたいで良かったです」
僕は、ポットに紅茶の葉っぱを入れてお湯と葉っぱが馴染むようにすると軽くポットを揺らした。
紅茶の色が出るの見計らって紅茶をティーカップに注いだ。
「キングダムアールグレーになります」
紅茶の入ったティーカップをテーブルの上に置いた。
「ありがとう、レン」
リンは、紅茶を一口飲んでからメロンパンを一口食べた。
「凄く美味しい……
でもこの味って」
リンは、メロンパンを食べながら何かを感じたように小声で呟いた。
「このメロンパンは、僕の育った村のパン屋さんにメロンパンの作り方を教えてもらった物です。
姉の大好物でしたからパン屋さんに無理を言って作り方を教えてもらいました」
僕は、目の前にいるリンの事を思いながら優しくリンを見つめて述べた。
「ふ〜〜〜ん、そうだったのね……」
リンは、少しだけ嬉しそうに微笑みながらメロンパンを食べた。
メロンパンを食べ終わるタイミングで食後のデザートのブリオッシュを乗せたお皿をテーブルの上に置いた。
僕は、幸せそうにブリオッシュを食べるリンを見つめながら改めてリンを守る事を心に誓った。
それから毎日、リンの召使として側に仕えた。
たまにレンの無茶な命令は、合ったけれどもそれでもリンの側に居られるのが幸せだった。
たまたま街に出た時に面白い言い伝えを聞いた。
三時のおやつの時間にこの話をする事にした。
「う〜〜ん、美味しいわ……」
リンは、美味しそうにブリオッシュを食べていた。
「王女様、最果ての村に昔からある言い伝えを知っていますか?」
僕は、しゃべるタイミングを見計らってリンに話しかけた。
「最果ての村って確か海が近くにある村よね」
リンは、ブリオッシュを食べる手を止めて頬に右手を当てて考え込みながら述べた。
「はい、そうです。
自分の叶えたい願い事を書いた紙を小瓶に入れて海に流すと願いが叶うと言われているんです。
王女様もやってみては、どうですか?」
からになったティーカップにティーポットで紅茶を注ぎ込みながら述べた。
「私は、やらないわよ。
だってレンがいつも私の願い事を叶えてくれるんだもの。
だから私には、必要ないわ。
レンは、これからも私の願いを叶えてくれるんでしょう?」
リンは、ブリオッシュを食べながらレンが願い事を叶え続けてくれるか確認するように僕を見つめた。
「そうですね……
この先も王女様の願いを叶えられ続ける事が出来たら嬉しいです。
でもそう出来たら良いと思います」
僕は、困ったように苦笑いを浮かべると右手で自分の頬を触った。
でもリンの願いと裏腹に僕がリンの願いを叶え続ける事は、出来なかった。
- Re: 悪ノ王国(悪ノ娘、悪ノ召使などなど)7月13日投稿 ( No.11 )
- 日時: 2016/08/21 19:18
- 名前: 山田 花 (ID: 7uAf8sm0)
リンが気晴らしに何処かに行きたいと我儘を言われたから隣国の緑の国に旅行に行く事になった。
街中を歩いていたらカイトお兄ちゃんを見かけた。
カイトお兄ちゃんは、緑の髪で後ろ髪を二つに束ねていてツインテールをしている18歳くらいの女の子が一緒に歩いていた。
緑の髪の女の子は、僕の視線に気が付くと僕の方を向いて優しく微笑みました。
僕は、緑の髪の女の子の優しげな瞳と笑顔に一目で恋に落ちた。
僕は、緑の髪の女の子から目が離せなくなりました。
「ねえ、レン、あの青髪の男性は、誰かしら……?」
リンは、カイトお兄ちゃんの方を向きながら述べた。
「確か青の国の王子で名前は、カイト様とおっしゃったと思います」
僕は、リンの方を向きながら緑の髪の女の子に見とれていた事を隠すように淡々と話した。
「そう青の国の王子なのね……」
リンは、小さく小声で呟いた。
「レン、カイト王子を私のお城に招待しなさい」
リンは、僕の方を向いてりんと僕を見つめながら僕に命令をした。
「はっ、王女様の仰せのままに」
僕は、右手を自分の胸を触りリンに向かって頭を下げた。
「私は、先に城に戻ってるわよ」
リンは、宿に待たせてる馬車に乗って先に城に戻った。
僕は、リンを馬車の所まで送るとそのままカイトお兄ちゃんを探した。
街の人にカイトお兄ちゃんの居場所を聞き回ってやっとカイトお兄ちゃんの居場所が解った。
カイトお兄ちゃんが宿に戻る夜を見計らってカイトお兄ちゃんが泊まっている宿に向かった。
カイトお兄ちゃんが泊まってる部屋のドアを三回叩いた。
「どうぞ入って良いよ」
「失礼します」
部屋に入るとカイトお兄ちゃんが椅子に座って本を読んでいた。
「久しぶりだね、レン。
黄色の髪の男の子が僕の事を探してるて聞いていたから来ると思っていたよ」
カイトお兄ちゃんが本を机に置いて僕の方を向いた。
「お久しぶりです、カイト様」
僕は、右手を軽く胸で触りカイトお兄ちゃんを見つめた。
「元気そうで何よりだよ。
それで今日は、どんな用事かね?」
「実は、黄色の国のリン王女様がカイト様に会いたがっています。
カイト様、一緒に来ていただけませんか?」
「一緒に行っても構わないよ」
カイトお兄ちゃんは、立つと壁にかかっている時計の方を向いた。
「でも今日は、夜遅いから明日でも構わないかな?」
「解りました、では明日の午前九時にお迎え上がります」
僕は、右手で胸を触りカイトお兄ちゃんに向かって頭を下げてお辞儀をした。
僕は、それから直ぐに部屋を出て行った。
次の日、時間通りにカイトお兄ちゃんを向かいに行った。
そしてカイトお兄ちゃんと一緒に王宮に戻った。
王宮に戻るとリンの待っている王女の間に向かった。
王女の間に入るとリンが王女様が座る椅子に座っていた。
僕とカイトお兄ちゃんは、リンが座っている椅子のそばに近寄った。
「王女様、カイト王子様をお連れてまいりした」
僕は、右手で自分の胸を触りリンに向かって頭を軽く下げてお辞儀をした。
「レン、待ってたわよ」
リンは、嬉しそうに立ち上がるとカイトお兄ちゃんの方に近寄った。
「リン王女様、お招きありがとうございます。
これは、そのお礼です、王女様」
カイトお兄ちゃんは、やんわり微笑みリンの右手の人差し指と中指の爪の方に軽くキスをした。
リンは、キスをされるとほんのり顔を赤くした。
「それで今日は、どのような要件ですか?」
カイトお兄ちゃんは、リンの方に甘いスマイルで優しく微笑みました。
「カイト様に婚約を申し込むわ。
私は、王女ですもの。
カイト様は、王子様で私とつりあいがとれているはずよ」
リンは、顔を赤くして右手をカイトお兄ちゃんの方に向けながら述べた。
「リン王女様、ありがとうございます。
でもすいません、僕には、思い人がいるからリン王女様の思いには、答えられません」
カイトお兄ちゃんは、リンの右手を一瞬触ると直ぐに手を離して少しだけ首を横に振った。
「何ですて!?
この私よりもふさわしい奴って誰よ!!」
リンは、怒ったように自分の腕を組んでカイトお兄ちゃんを睨んだ。
「すいません、誰が好きかリン王女様に教える事は、できません」
カイトお兄ちゃんは、軽く頭を下げると直ぐに頭を上げてすまなそうに述べた。
「もしかして街で一緒に歩いていた緑髪でツインテールをしていたあの女かしら?」
リンは、悔しそうに自分の両手を握り締めて鋭い瞳でカイトお兄ちゃんを睨んだ。
「その質問に答える事は、出来ません。
要件がそれだけでしたら僕は、これで失礼します」
「待ちなさい、カイト王子!」
カイトお兄ちゃんは、頭を下げるとリンの呼び止める声を無視して部屋を出て行った。
「き〜〜〜〜〜〜あの女、許さないわよ!」
リンは、ハンカチを噛んで悔しがるとレンの方を向いた。
「レン、命令よ。
あの女を殺しなさい。
殺すまで王宮に戻る事を許さないわよ。
良いわね、レン!」
リンは、僕に奴当たりするように僕を睨んで述べた。
あまりにも馬鹿げた命令だったから僕は、反論しようとした。
でもリンが辛そうに僕から一瞬視線を逸らした。
それを見てリンが本当は、辛いのだと解って何も言えなくなった。
リンは、子供の時からカイトお兄ちゃんの事が好きでそれなのに再会したら他の女性が好きになっていたんだから当たり前だと思った。
僕は、リンの苦しみが少しでも和らげるならリンの願いを叶える事にした。
- Re: 悪ノ王国(悪ノ娘、悪ノ召使などなど)7月13日投稿 ( No.12 )
- 日時: 2016/08/21 19:18
- 名前: 山田 花 (ID: 7uAf8sm0)
「……解りました、王女様の仰せのままにします」
僕は、右手を自分の胸に置いて頭を下げてお辞儀をした。
顔を上げるとリンは、何か言いたそうに口を開こうとするけれども直ぐに辛そうに俯いた。
僕は、リンを安心させるようにリンに向かって優しく微笑むとそのまま女王の間を出て行った。
王女の間を出るとこの前に緑の国で緑の髪でツインテールをしてる女の子と出会った場所に向かった。
目的の場所に着くと前に出会った緑の髪の女の子が立っていた。
緑の髪の女の子は、周りを見渡すと直ぐに歩き出した。
僕は、緑の髪の女の子の後を追いかけると街外れの原っぱで緑の髪の女は、立ち止まった。
僕は、木の陰に隠れて緑の髪の女の子の様子を見つめた。
緑の髪の女の子は、僕が隠れている木の方に振り向いた。
「いつまで隠れているのですか?」
「僕の事を気づいていたのですね」
僕は、木の陰から出るとそのまま緑の髪の女の子に近づいた。
「それで私に何か用でしょうか?」
緑の髪の女の子は、優しく微笑みながら少しだけ首を傾げた。
僕は、緑の髪の女の子の笑顔を見て改めて女の子に恋してるって実感した。
でも僕は、リンの為に僕の初恋である緑の髪の女の子を殺さないといけないと思った。
自分の本心を隠すように自分の両手を強く握り締めた。
決心したように顔を上げると緑の髪の女の子に近づいた。
「僕は、あなたを殺しに来ました」
僕は、自分の思いを押し殺すようににっこりと微笑みながら述べた。
僕の言葉を聞いても緑の髪の女の子は、優しい笑顔を崩さなかった。
「そうなのね。
私の名前は、ミクといいます。
名前を知らない人を殺すのは、気が引けるでしょう」
ミクは、死ぬのが怖くはないみたいに笑顔を崩さなかった。
「何故ミクさんは、泣き叫んだり逃げようともしないんですか?
ミクさんは、死ぬのが怖くないんですか?」
人は、誰も死にたくないと泣き叫ぶものだ。
それなのにミクさんは、そんな事をしないで当たり前のように殺される事を受け入れるようだった。
僕は、その事が信じられなかった。
「怖くないって言ったら嘘になります。
でもこれは、仕方がない事です。
良かったらあなたの名前を教えてくれないですか?
名前も知らない相手に殺されるだけは、嫌ですから」
ミクさんは、困ったように苦笑いを浮かべると直ぐに優しい微笑みながら僕を見つめた。
「僕の名前は、レンと言います」
「レン君……素敵な名前ですね」
ミクさんは、僕の名前を呟くとやんわりと微笑みました。
「それでは、私を殺してください」
ミクさんは、僕の頬を触りながらやんわりと微笑んだ。
僕は、何も言わないでポケットからナイフを出した。
僕は、ナイフをミクさんの胸に近づけるとミクさんは、安心したように微笑んだ。
ミクさんの胸にナイフが刺さる前に手が止まるとナイフを地面に落とした。
「やっぱり僕には、ミクさんを殺す事が出来ません……」
僕は、手で地面に触りながら辛そうに俯いた。
「ねえ、レン君、こっちを向いてください」
僕は、ミクさんの方に顔を上げるとミクさんは、僕の口に自分の口を重ねてキスをした。
驚いていたようにミクさんの顔を見つめていると僕は、ミクさんに手に何かを握らされると僕に抱き着いてきた。
手に生暖かい液体の感触を感じて手を見ると僕が地面に落としたナイフを握っていてナイフでミクさんの腹を刺していた。
「ミクさん、なんでこんな事をしたのですか……?」
僕は、茫然とミクさんを見つめた。
「レン君が私を刺さなくても他の誰か殺されていました……
だから殺されるのでしたレン君が良かったです……
私の我儘に付き合わせてすいません……」
ミクさんは、弱弱しく微笑みながら僕の頬を触ると力尽きたように手を地面に下げて目を瞑りました。
動かなくなったミクさんを見てミクさんが死んだ事を実感した。
僕がミクさんを殺した事が解っても不思議と涙が流れなかった。
僕は、直ぐに王宮に戻るとそのまま女王の間に向かうと部屋のドアを叩くと部屋に入った。
「失礼します、王女様」
僕は、部屋に入るとリンに向かって頭を下げた。
「レ、レン、その血どうしたの!?」
リンは、僕の服についている血を見て驚きながら走って僕に近づいた。
「この血ですか?
これは、返り血ですから大丈夫ですよ」
僕は、血のついている洋服を手で掴むとやんわりと微笑みました。
「そんな……レン、何で……?」
リンは、信じられないような呆然とした表情で僕を見つめた。
「そんな顔をしないでください。
僕がこうしたかった事ですから気にしないでください。
でもすいません、疲れましたから今日は、休ませてもらいます」
「レン……」
僕は、右手で自分の胸を触りながら頭を少しだけ下げてお辞儀をした。
リンは、僕の名前を呟き辛そうに僕を見つめた。
僕は、リンを部屋に残して自分の部屋に向かった。
自分の部屋に戻るとベットの上に座った。
僕は、ミクさんにキスをされた事を思い出しながら自分の口を触った。
僕がミクさんを殺した事を思い出すと涙が次から次へとあふれてきて涙が止まらなくなった。
次の日の朝になるまで涙が止まる事は、なかった。
そして黄色の国が滅亡する時がちゃくちゃくと近づいて来ているとは、夢にも思ってもなかった。
〜つづく〜
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