二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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Project X Party【キャラ募集中】
日時: 2016/09/06 17:32
名前: 伊那谷ユウナ (ID: KZRMSYLd)

ーーーそして 世界は交差する

ーーー全ては 神の御心のままに





お馴染みの方には毎度どうも、こちらの作品では初めましてな方には初めまして!伊那谷ユウナです。
本作はプロジェクトクロスゾーンをベースとした長編小説。なので大分はっちゃけカオスな内容となります。
版権キャラもですがオリキャラもわんさかです。戦闘などの暴力表現、版権キャラ×オリキャラ恋愛要素も含みます。多忙や気分次第で執筆・更新が遅いです。人によっては読みにくいとか展開が気に入らない場合があるやもしれませんが、そこは大目に見て頂けると幸い。それでもオッケー!な方はどうぞお楽しみに下さい。

それでは、参りましょう…ようこそ、新世界へ!!




*必要目次

・登場作品一覧 >>01
・募集要項 >>15




イメージOP
Lia & ELISA『A Whole New World God Only Knows』
小倉唯『TO BE ALIVE』

イメージED
marina『世界は一つの舞台』
辻詩音『Sky chord〜大人になる君へ〜』


開設日:2016年8月18日

Page:1 2 3 4 5 6



Re: Project X Party【準備中】 ( No.2 )
日時: 2016/08/18 00:48
名前: 伊那谷ユウナ (ID: e22GBZXR)

プロローグは5つ。今回は主人公はこいつらって感じなお話。この作品の為に作られたオリキャラです。設定画のラフはツイッター漁ればあると思いますのでよろしくお願いします。では、ほんへ






かつて、全次元を巻き込んだ事件があった。

あらゆる魑魅魍魎を揃え、従わせてみせた組織『逢魔』。その逢魔が実行した『百一胎計画』ーーーそれにより全次元は崩壊の危機に陥る。そう、崩壊の危機。だからって黙ったまま崩壊を見過ごす者などいなかった。
太古より昔から逢魔と敵対する組織『森羅』。その森羅に所属する二人のエージェントを筆頭とした様々な世界の英雄達は逢魔の因縁と陰謀に立ち向かい、止めてみせた。
ーーーそんな事より。本題というか本心的に諸君へ聞きたい事があったりする。

二人のエージェント、有栖零児(アリス レイジ)と小牟シャオムゥ。君達はその後…彼らが何を成したか知りたくないか?






「ふぁ、あ…っ」

六本木の街中で欠伸をする少女。それは人混みに紛れば大して珍しい光景ではないだろう。だけど、その少女がタダ者ではなかったら?少なくとも少女は見た目からして普通ではなかった。
長い黒髪を尻尾のように二つへまとめたその少女の瞳は柘榴のように赤く、そして濡らしていた。
しかしそれよりも格好が奇怪であった。真っ赤な袖無しジャケットの中は黒の短いチャイナ服に似たワンピースを着込み、大腿部あたりには幾つかの銃がバンドにも似たホルダーに挟んである。極め付けには右手に杖にも似た白く長い棒を持つ。明らかに一般人ではなかった。
そんな少女は人を待っていた。かれこれ二時間ぐらいである。待ち人に借りていた漫画はもう何回読み直したかは分からない…彼の遅刻癖は昔から知っているとはいえ、二時間も待たせるとは一体どんな神経で育てばそうなる?もしもこれが恋人同士なら死刑宣告モノだろう。まあ恋人ではないので何かするにしても、尻を蹴り飛ばすぐらいだろうが。いや、ぐらいで済ませるものか。というか早く来んかい。
そうして少女がらしくない苛つきを覚え始めていた頃、ようやく彼がやってきた。

「おーヒナ!待たせてすまんかったの…って痛い!?」

早速少女は尻を蹴り飛ばした。蹴り飛ばされた眼鏡をかけた青年はというと、痛いとか言いつつ、ヘラヘラと笑っていた。なんか、ムカつく。

「…晨夜君。ヒナは二時間も待った」
「す、すまん。何せ目覚ましがぶっ壊れて起きるにも起きれんかったのじゃ。親父殿にど突かれなきゃあ今頃、夢を繋いでおったよ。ま、それ以前にど突かれた所為もあって醒めぬ夢へとレッツらゴー!しかけたけども」
「相変わらず寝起き悪い。それとパパに迷惑かけちゃ駄目…いい加減分かって欲しい」
「ハイハイ。ヒナは相変わらずファザコ、んがっ!?」

ーーーさて、自己紹介。
今度は容赦なく無言の腹パンを受けてしまった青年の名は有栖晨夜(アリス シンヤ)。そして腹パンを炸裂したのは晨夜の姉である有栖雛日(アリス ヒナカ)…決して瑠璃とかそういうの関係ない。
この姉弟は共に森羅のエージェントとして日々、様々な事件をこなしている。今日だって父の命令で六本木に現れた妖怪を退治するべく来たのだが…まあ、やり取りでお察し下さい。

「さて。その妖怪はどうしてる?」
「当たり前のように失態をなかった事にしないで。…誘引の術式を仕掛けているから、そろそろ」
「んー…重畳じゃ。あ、貸していた漫画、今返してくれんかの?」
「コレ、攻めがいじらしいヘタレ。だがしかしーーーそこが、良いッ!」
「ワシが血眼になって厳選したヤツを気に入ってくれて何より!さて…構えよ」

恍惚とした表情を浮かべながらも雛日は晨夜の一声で構える。
一陣の風と共に現れたのはカマイタチ…珍しくもないし、大して強くはないが、それでも警戒すべき妖怪だ。

「ヒナは切り札、晨夜君はキレ者…大丈夫、問題なっしんぐ」
「んじゃま、森羅見参って事でやっちゃるか!」


プロローグ1【ニューワールド】


「まずはこれじゃあ!!」
「大・道・芸…っ!」

雛日は銃を取り出し、空へとばら撒く。その内の二丁は晨夜へと投げ渡し、彼女は空中の銃を回収しつつ撃つ。晨夜もお手玉をするかのように軽々と二丁の銃を操ってみせたーーー正にそれは大道芸。【銃の型・刑二】はカマイタチを容赦なく穴だらけにする。

「ギシャアア…ッ!?」

カマイタチは猛攻に耐え切れず、倒れこんだ。それで呆気なく終わったと思いきや。術式に引き寄せられたのかまた新たな妖怪が姿を現した。

「烏天狗…さっきのカマイタチより出来た子、じゃろうが」
「それ関係ない。ただ、切り捨てるのみ!」
「単純明快…じゃな」

今度は晨夜が刀を抜く。所持していた四つの刀のうちの一つ、『火残』(かざん)から炎を顕現させ、斬撃として飛ばす。雛日も刃を仕込んだ杖『水翔』(すいしょう)をバトンのように回してみせる。

「一刀・美火月みかづき!」
白回天びゃくかいてん!」

二人の攻撃は見事に決まる。が、烏天狗も黙ってやられはしなかった。倒れる直前に黒い羽を雛日へナイフのように鋭く投げつけ、左腕を傷つけた。

「地味に、痛い」
「感想述べんで止血か消毒ぐらいすぐせんかい!化膿とかしたらマジヤバじゃぞ!?」
「心配しなくても、食べれば治る…タラララッタラ〜、け〜たい用油揚げぇぇ〜♪(ダミ声)」
「食べ物で回復するとか、それなんて秘○道具?…って、治ってるし!?」

ダミ声で括弧を読み上げてまで雛日が取り出したのは、いつでもどこでも!例え火の中水の中だろうと!美味しい油揚げを食べたい!!…という主婦の声に応えて作られた油揚げ。それこそが『携帯用油揚げ』なのだ。コンパクトなのに従来のモノと張り合えるほどに濃縮された旨味は、極上の至りそのもの(某主婦談)。ただし、コンパクト設計が災いしちゃって平たく分厚く広いあの油揚げのボリュームは楽しめません。ご了承ください。

「さて…次がラスト、かな」
「そのようじゃ。ここは派手にアレやっちゃろうぜ?」
「奥義は見せびらかすものじゃないけど…まあいいか。たまに使わないと腐っちゃいそうだし」
「ほんじゃ、ま…ワシらの真羅万象、見せちゃる!」

雛日は彼の提案に了承する。晨夜は刀をバットのように使って敵を空中へと投げる。そこに雛日が鬼門封じを発動し、敵の身動きを取れなくし、二人は飛んだ。

「木は、火を生み!」
「火は、土を生み!」
「土は、金を生む!」
「そして金は…水を生む!」

止まらない攻撃のラッシュ。二人は地面に着地した瞬間、交差する様に敵を斬りつける。これぞ護業抜刀流新奥義…その名も!

「「真羅万象ーーー絶空!!」」





本日の任務は今まで以上に格好良く終わった。それに満足した二人はご機嫌である。

「にしても大したことないって、一体全体どうなんじゃ?」
「仕方ない。逢魔が事実上瓦解してからもう30年近くは経とうとしている…かつての魑魅魍魎達はそれにつれて弱体化しているのだから」
「正確には25年程。四捨五入はほどほどにの…」

正直言って物足りないというのが二人の感想だった。平和なのはいい事だが、本心では強い敵と相対する事を望んでいる。正直、これは許されるのか?よく、分からなかった。

「さて。薄くて熱い本でも買ってかえ…ん?」

突然、空気が震える。最近は滅多に起きなかった筈だが…多分これは

「『ゆらぎ』、か?」
「待って、ゆらぎがどんどん広がって…っ!」

二人を逃げる暇など与えず、二人は広がったゆらぎに吸い込まれていくのであったーーー

Re: Project X Party【キャラ募集準備中】 ( No.3 )
日時: 2016/08/19 17:33
名前: 伊那谷ユウナ (ID: KZRMSYLd)

キャラクター紹介

☆有栖晨夜(ありす しんや)
ICV:興津和幸
キャッチコピー:有栖の魂を継いだ、「森羅」の次世代エージェント
・有栖零児、小牟の息子である半妖。20歳。血は人間の方が強い。髪は焦げ茶、目は青。眼鏡を掛けている。
常にニヤニヤと笑っているような性格だが根は真面目。ちなみに姉との仲は「法律の壁が邪魔じゃ」との事。
一人称は「ワシ」。喋り方は小牟に似ている。雛日は「ヒナ」もしくは「姉さん」、零児は「親父殿」、小牟は「お袋殿」と呼んでいる。


☆有栖雛日(ありす ひなか)
ICV:佐倉薫
キャッチコピー:仙狐のすべを継いだ、晨夜の相棒エージェント
・晨夜の姉である半妖。23歳。血は狐の方が強い。髪は黒、目は赤。低い方のツインテール。
口下手。そのためか言葉よりも行動派な性格。弟共々母親の影響で腐っている。ちなみにザルで、両親に唯一圧勝出来るらしい。
一人称は「ヒナ」。晨夜は「晨夜君」、零児は「パパ」、小牟は「ママ」と呼んでいる。

大体こんな感じ。ちなみに名前の由来は時間帯。雛日は日中をひなかと呼んだのが始まり。真昼ってのもいいけどなんつーかまんま過ぎるからね…
プロローグ2は昼休みにでも投稿しますわ

Re: Project X Party【キャラ募集準備中】 ( No.4 )
日時: 2016/08/18 12:37
名前: 伊那谷ユウナ (ID: v2BiiJyf)

リィンバウム…ここは四つの異なる異世界に囲まれ、存在する魂の楽園。
しかし。太古の昔、異世界からの侵攻をされた事により『送還術』(バーシング)が生まれ、そこから異世界の者を呼び出す技術『召喚術』(サモーニング)が編み出された。仕返しに近いその技術によって、異世界人は誓約に縛られ、最悪、故郷へ帰れなくなる。最早それは『牢獄』ではないだろうか?しかし本当の所は誰にも分からなかった。
そんなリィンバウムに自らの意志でやってきた変わり者とも言われた二人がいた。

鬼妖界シルターンーーーリィンバウム以外で唯一人間が存在し、様々な妖怪変化達が跋扈する。その上で龍神鬼神が統治する戦乱の世界。
その龍神を始祖とするのが龍人族である。今回はその龍人族の若者達の物語でもお話するとしよう。





名もなき島ーーーそこにある蒼氷の滝は一年中凍っており、周りには沢山の蒼氷樹…霊界サプレスではエシャリオとも呼ばれる樹があり、風に揺られて美しい音色を奏でた。
その樹の下に佇むひとりの女性。銀世界に溶け込む様な美しい白髪。寒い中、とんでもない露出のチャイナ服を着たその女性は蠱惑的な魅力を持っていた。だがその中でも一番異質だったのは…鹿にも似た角である。そんな彼女の名はユーイン。シルターン出身の龍人だ。

「…………」
「ユーイン!!」

そんな彼女に声を掛けたのは、燃えるように真っ赤な髪と目を持つ青年…明らかに上物である黒の装束に優雅な出で立ちで振る舞う姿から察するに、育ちが良いのだろう。そんな彼もユーインと同じく角を持っている。

「セイロン…」
「突然姿を消すでない。心配したであろう?」
「でも私はここにいた。それでいいじゃない」
「う、むぅ…」

彼はセイロン。ユーインの主人でもあり二つ年下の幼馴染でもある龍人族の青年だ。彼はシルターンの中でもかなり高名な龍神を始祖とする龍人族の次期族長…皇子の立場にいる。その為、民に傅かれている環境もあって彼の態度は無意識に尊大と化している。人によっては胡散臭くも見られるけども、誰より実直で、瀟洒な彼はどこか憎めない…とユーインは評価していた。

「あまり、何も言わず姿を消さないでくれ…あれからというもの、未だに体調は優れないのであろう?」
「でも、前よりは調子良いし、普通に闘えるようにもなったから…安心して頂戴?」
「無理は、禁物だぞ」
「貴方様の命令とあらば」

昔とは違って、半分ふざけてそう言うぐらい、彼女は変わったなとセイロンは思っている。なにせ今までの毒を含んだ紫陽花のように冷徹で、硝子のように脆かった彼女の姿は薄れつつあるのだ。
過去と父親の因縁に衝突してから数ヶ月…それを目の前にしたセイロンも変わる勇気を貰い、こうして支えるように彼女の手を繋げる仲へとなった自分に戸惑う時が今でもあるけど、それすらも誇れるようにはなったのだ。

「ねえセイロン…龍姫様はどう?」
「何も変わらぬよ。屋敷に篭りきりで、ミスミ殿には少なからず口を開いているようだが、同胞である我らには何も話したくないそうだ」

二人がこの島に滞在する理由…それは、リィンバウムへ来た最大の目的を果たす為。セイロン達が祀る始祖、龍神イスルギの娘である【龍姫】の捜索に決着をつける為だった。
実はある筋で彼女がここにいると聞き、二人はすぐ龍姫を迎えに来た。しかし…肝心の龍姫がシルターンに帰りたくないと拒んだのだ。
その理由は不明。龍姫はセイロン達が来るまで世話となっていた鬼人の姫君、ミスミが住まう屋敷へ更に引きこもってしまい、二人は何も出来ず現在へと至る。一応龍姫の親であるイスルギに報告して今後について判断を仰ってはいるが…

「これでは、貴方の族長の引き継ぎは長引くばかりね」
「構わぬよ。今は龍姫様の今後が大事さ…せめて言うなら、我はアレが気掛かりなのだ」
「えっ、何が?」
「未だに民にお主の…お前との仲を認める、説得の時間を作れてない事実。後は、分かるだろう?」
「…っ!」

少し頬を赤くするユーイン。彼との関係が変化したのは最近とはいえ、それでも気恥ずかしいところはある。ついこの間まで、女としての羞恥心なんて、捉えず、寧ろ利用していたというのに。

「別に、認められなくていいわよ。元から私は疎まれていたのだから…」
「それでは我が納得出来ないではないか!しなやかな獣のように凛とした美しさを持ちながらも、こんなにも健気で可憐だというのに…何故、ユーインが認められずにいる!?」
「は、恥ずかしい事言わないで!?私は決してそのような女ではないから!!」
「恥ずかしくはない!我は事実を言っておる!ユーインは賞賛に値する素晴らしい女性だッ!!」
「う、あ…っ」

最近の彼は攻め好きなのだろうか?こうも押され気味なのはユーインにとってあまりない事だった。というか、知らない内に樹に寄りかかる程追い詰められてるし。

「…どうした?嫌ならいつものように蹴り飛ばしても構わぬのだぞ」
「私を何だと思ってるのよ…」
「我が一生をかけて愛すると誓った女性ひとだ」
「そんなはっきりと!?……その、嫌、ではない…だから」

これ以上言わなくても分かって欲しい。そうか細く呟く彼女の、短くなった髪を手に取り、距離を詰めようとした…その時だった。


ーーー空気が、震えたのは。


「!?何これ…魔力?」
「……チッ」
「ちょっと。舌打ちするような男じゃないでしょ」

いや、性格を問わずにこうして逢瀬の邪魔でもされたら誰だって舌打ちの一つや二つするだろうよ。
まあそこは置いといて。この魔力の異常な震えは何だろうか?二人はすぐさまその中心を探る。そして、見つけた。

「…島の中央か」
「そのようね。行きましょう」
「ああ、不本意の極みだが」
「それは…二人きりならいつでも大丈夫だから」
「!…遠慮はせぬぞ」
「何を今更。貴方が遠慮するだなんて、滅多にないでしょうに」

あっはっは、それは確かに。そう言って笑った彼は、先程までに見せた男の顔を、これまた上手く潜ませたのであった。





喚起の門。かつてここは…否、ここに限った話ではない。この島全体は召喚術の実験場として存在していた。喚起の門はその中枢のひとつに過ぎない。単独では到底不可能な大規模の誓約の儀式を行えるその門は、なんと土地ごと多くの召喚獣を召喚したという。
しかし現在は抜剣者セイバーの力により門の力は停止し、失いつつある。なのであり得なかったのだ…こうやって、何かを召喚しようと動いたのは。

「うぉっ…!?」

光が発したかと思いきや、どさりと痛そうな音が鳴る。この世界では変わった格好に入るであろう二人…髪をひとつに束ねた男性と金髪の青年は、頭と腰をさすっていた。

「んー、ここはどこだ…?」
「バーゼルではなさそうだぜ、ヴァシュロン。つーか、リーンベルがいねえ!?」

男性はヴァシュロン、青年はゼファーという。二人はリーンベルという女性と共に新たな依頼をこなす為、指定された場所へ向かっていたのだが…

「まあチンベルちゃんは大丈夫だろ。なにせ、チンベルちゃんだし」
「いや意味分かんねーよ」
「そりゃそうだろ。俺にも分からん」
「ええー…」

漫才のようなやり取りをしながらも、二人は辺りを見渡す。

「ありゃ門、か?随分と変わってやがる」
「というか潜る所高すぎだろ。門って呼ぶにはどうかと思うぜ」
「あの四つの装飾…宝石?ん…どっかで見たような…」

そこに誰かがやってくる。ゼファーとヴァシュロンは思わず反射的に構えた。

「誰だ!!」
「って、おお…!?」

ヴァシュロンは文字通り興奮する。森から現れたのは人外と思わしき二人…この際、人外なのは問題なかった。問題は…!

「な、ななななっ、なんつー!けしからんグレネードなんだ…っ!?」
「は?ぐれねーど?」
「あー…この変態は気にするだけ無駄だぜ。アンタ達は何者だ?つか、ここどこ?」
「もしやお主達…召喚された身か?」





「成る程。ここがリィンバウムか…すると我がデートクラブ最大のコンパニオン、アティ先生がここにいるという事だな…!?」
「『でーとくらぶ』や『こんぱにおん』はよく分からないけど…貴方達、アティと知り合いだったのね?」
「まあな」

少し情報交換をしただけでゼファーとヴァシュロンは状況を把握したらしい。恐らく二人はそういった状況によくあっているかもしれない…まああくまで勘だが。

「で、どう帰るんだ?」
「さあ…とりあえずアティに聞いてみましょう。多分あの子は学校にいるだろうし」
「へえ。家庭教師から本物の先生となったのか。時間は経つもんだなあ」
「では、案内しよう。感謝したまえ」
「…その言い方はねーだろ」

彼の言い方が気に入らなかったのかゼファーは不機嫌そうだ。ユーインは仕方なくいつものように言った。

「彼はこれが普通なの、理解してあげて。ああ、そういえば名乗ってなかったわね…私はユーイン。彼はセイロン。シルターンの龍人ってところよ」
「はっはっは!とはいえ、苦しゅうないぞ?」
「俺、こういうの苦手だわ…」
「じゃ、セイロンにグレネードちゃん。案内頼むわ」

四人は喚起の門から離れようとした…その時だった。

「!?また門が…ッ」

門の中心が急激に魔力が集まる。そして光った瞬間、見た事ない召喚獣が複数現れた。

「こいつら、バーゼルのモンスターだぞ!?」
「ふむ、どうやらこの門はそのバーゼルとやらに繋がっているやもしれぬ…うまく利用すれば二人を元の世界へ返せるだろう」
「じゃあ確保しましょうか。それでいいわね、坊や達?」
「坊や達…ってヴァシュロンも含んでんのかそれ?」
「この際年齢とか気にしちゃ負けだ!さあ行くぜ…全ては我がデートクラブ最高のコンパニオン、ユーインちゃんの為に!!」
「……誰がこんぱにおんよ」

こうして、異なる世界の四人は協力する事となった…まさか、この共闘が一時的ではなくなるとは知らずに。


プロローグ2【Dragon War Cry!】

Re: Project X Party【キャラ募集準備中】 ( No.5 )
日時: 2016/08/18 19:05
名前: 伊那谷ユウナ (ID: KG6j5ysh)

先制したのは、ゼファーだった。

「オラオラァ!」
「おい、先走んなって!」

銃を取り出し、敵に向かって乱射する。数撃ちゃ当たるって奴だろうか…?彼の戦い方は荒唐無稽だった。ヴァシュロンはそれを理解しているのか、逃した分は確実に撃ち込んで仕留める。多分、ゼファーがこうも自分の感覚で奔放に戦えるのはヴァシュロンが堅実かつ確実に仕事をこなしているおかげだろう…セイロンはそれに関心していた。

「あっはっは!中々面白い二人であるな、ユーイン!」
「呑気ね…ほら、敵も拗ねてるじゃない。相手しましょうよ」
「うむ、一理ある。では参ろうか…ホァタァァーーッ!!」

槍のように鋭い一声と共に強烈な蹴りを敵に見舞うセイロン。ユーインも彼に合わせて拳撃を放つと共に召喚術で追い打ちをかける。

「獅子激親!」
「食らうが良い!」

セイロンもユーインが召喚したシシコマの突進と共に敵を殴り飛ばす。容赦のない攻撃のラッシュは恐怖と苛烈さを見て取れた。

「おーすげー…やるじゃん、あの二人」
「くっ、見えそうで見えない…!?」
「どこ見てんだよ」

とか言いつつ敵への攻撃を緩めないヴァシュロン。ゼファーも合わせて手榴弾をぶん投げた。

「…これで全部か?」
「いや、まだだ!」

力に惹かれたのか、島にいるはぐれ召喚獣が姿を現す。

「ぐ…っ!」
「ユーイン!」

魔獣の攻撃をモロに食らってしまったユーインは膝をついてしまう…本来の彼女なら、この攻撃を容易くかわす所だが、なにせ彼女はある事が原因で、最近の体調は著しくなかったのだ。

「動くな!すぐに治療を…!」
「気にしないで!この程度なら私のストラで…ッ!?」

このまま皆の足を引っ張るのは彼女のプライドが許さなかった。なんとかせねば…と思ったその時!


「ーーー召喚!聖母プラーマ!!」


誰もが聞いたことのある声。そして暖かい光が四人に降り注ぎ、傷を塞いでいく…一番重傷だったユーインの傷も全部塞げはしなかったが、それでも動きに支障が出ない程度には治った。聖母プラーマ…癒しの光を司る召喚獣を行使したのは、この場にいる四人がよく知る、赤髪の女性だった。

「皆さん、無事ですかッ!?」
「アティ!助かったわ」
「おおっ、ここに来てやっと我がデートクラブ最大のコンパニオン、アティ先生の登場とは…!この勝負勝てる、勝てるぞぉ!」
「勝手にコンパニオンにするのは駄目です!…って、ヴァシュロンさん!?それにゼファー君も…!?」
「久しぶり先生。といっても、そんなに日にちなんて経ってねーケド」
「えっ…?でもあの事件からもう25年くらい経ってます、よね…?」
「そうそう、25…はぁ!?」

ゼファー達にとってあの事件から数週間経った程度だ。しかしアティ曰くそれは25年前の話…そう、25年前。それはとてつもない数字。仮に25年経ったにしてもアティの容姿が変わってないというのは一体…?

「説明は後になさい!アティ、悪いけど加勢してくれる?」
「はい、構いません!」
「全く、次から次へと…」
「早いとこ終わらせるぞ。こうなるとバーゼルに何か起こってるかもしれん」

それに、リーンベルも心配だ。これは憶測だが…これはまた前のような事件の予兆の一つ、かもしれない。





「ふぅ…もういねえ、よな?」

何とかはぐれ召喚獣も倒した一同。セイロンが簡易的な結界を張ったし、これでしばらくは落ち着いて話が出来る…筈。

「成る程…先生が老けてないのは、この島の時間がずれているからか」
「はい」

それと恐らく、ゼファーとヴァシュロンは、ゴッドイーターのアリサが経界石事件から三年経って『The world』へ迷い込んだように、二人もあの百一胎計画事件から25年経ったリィンバウムに迷い込んだのかもしれない…というのがアティの推測だ。確信は出来ないだろうが、案外間違いではないかもしれない。

「…それなりに状況は分かったけどよ、最終的にどうやってバーゼルに帰んだ?」
「それなら私が門の力を安定しましたから、お二人はあの中央を潜って下さい」
「かなり、高さはあるわよ?」
「大丈夫だろ?この程度なら」
「………えっ」

二人は助走をつけ、跳躍する。台座なども利用し、蹴りつけ、そして…


ーーーバシュン!!


「行っちゃった…」
「あっはっは、これまたお見事!褒めてつかわす!!」
「褒める相手、もう帰ったけどね…」

まさか人間の二人がジャンプだけで門を潜るとは思わなかったセイロンとユーイン。特にセイロンは笑い出す始末である。

「では、私は門の魔力が暴発しないようここで調節してますね」
「では我らはメイメイ殿の所へ行くとしよう…どうにも落ち着かぬのでな」
「同感ね。傷も完全に治った訳ではないし」
「そうですか。気をつけて下さいね」

龍人二人は別れを告げ、メイメイの店へと向かった。アティはというと…

(近年はこんなにも規模が大きい召喚はなかったというのに…しかも、私達の知る『名もなき世界』とは少し違う世界バーゼル出身の二人がここに召喚されたのも気になります。一体、何が起こっているのーーー?)

歯車は狂い始めていたのかもしれない。けれど、それを確かめる手段にはアティは持たず…今はただ、目の前の問題を解決せんと動いたのであった。




セイロンユーインの時系列だけどspiralとは違います。似て非なるモノ。大体spiralと似たような体験してますが…サモンナイトU:Xの時系列に近いですね。まああっちの3主人公はレックス先生だけど。龍姫のくだりはU:Xと同じ。つまりあの惨劇『狂界戦争』が起きる前。戦争なんて起こらなくていいのよ…?(5巻読んで死にかけた伊那さん)
まあそういう訳なんで細かい事は気にすんなって事で。ゼファー達を出したのはPXZ2でのアティ先生との掛け合いが単にぶっちぎりで好きだからです(二番目にリュウ達とせがた、次に半魔双子とアティ先生)。プロローグ2の題名の由来はサモンナイト4、4話のサブタイトルです。別名若様無双回。
あとヴァシュロンとユーインを絡ませたかったのもある。コンパニオンも増えてきましたね…最強のアリサ、最大のアティ、そして最高のユーイン←new!
さて。次回はプロローグ3なんだけどまだ書き切ってません。早めに仕上げるように努力します。
あとツイッターでは沢山の誕生日お祝いコメント貰いました!そうです、8月18日は誕生日です。私の。大人の階段登りました。という訳で、あらためてこれからもよろしくお願いします。

Re: Project X Party【キャラ募集準備中】 ( No.6 )
日時: 2016/08/18 19:53
名前: 葉月 (ID: 8.g3rq.8)

どうも葉月です。伊那さん、お誕生日おめでとうございます! 伊那さんも大人の仲間入りですなwww
感想ですけど、零児と小牟の子供が主人公っぽいですね。技も受け継がれててかっこよかったです! で、エンドオブエタニティの主人公トリオキタコレ!
というかヴァシュロンwww スケベオヤジが発動してるしwwwwww コンパニオンでどうとか意味不明wwwwwwwww

私の場合は動画でプロクロ見てますけど、好きになったキャラはエンドオブエタニティの主人公トリオ、ジュリ、桐生ちゃんと真島の兄さん、うらら、ゴッドイーター組、戦ヴァル組、せがた、ねねこ、TーEROS、フィオルンなどですね。

各作品のオリキャラがどう活躍するのか楽しみです!(≧∇≦)


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