二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- プリキュア・コア
- 日時: 2016/11/02 14:35
- 名前: モンブラン博士 (ID: CMSJHimU)
私と彩都さんの合作です!
- Re: プリキュア・コア ( No.2 )
- 日時: 2016/11/04 19:16
- 名前: モンブラン博士 (ID: dY5SyZjq)
「プリキュア・コアの収集ご苦労様」
トニーから声を掛けられても私の心は晴れなかった。何故ならばキュアリズムとキュアビートとの戦闘が楽しくなかったからだ。
メロディを奇襲で倒して誘拐することで生まれる団結力、仲間を助けたいという意志、そして怒りがどれほどの力を生み出すのかと期待していた。しかし4人から3人に減った組曲は中心的存在を失ったこともあってか、まるで息が合っておらず、気持ちだけが優先させていて攻撃に全く反映されていなかった。
私は仮死状態になりうつ伏せに倒れているふたりのプリキュアを一瞥する。
金髪の柔らかなロングへアと白いドレスが可愛らしくも上品なキュアリズム、紫色のサイドテールとしなやかな体躯が凛々しい印象を与えるキュアビート。
どちらも容姿は共に一級品。しかし実力が足りなかった。
因みにキュアミューズは敢えて倒さずに軽く拳の風圧で飛ばして放置しておいた。
鮮やかなオレンジ色の二つに分かれたロングヘアとマゼンタ色の瞳、小柄な体躯を包む黄色いドレスとかぼちゃパンツ——彼女は他の3人と違う何かを感じとったので、もしかすると楽しませてくれるかもと少し期待しているのだ。
戦闘も食事と同じで、気に入った者は最後に相手をする。
その方が思う存分楽しむことが出来るからだ。
自分が見込んだ相手をその他大勢と一緒に倒してしまうのは勿体ない。
「ところでキュアミューズがいないようだけど、彼女はどうしたの?」
「楽しみにとっておくことにしたのだよ」
「どうしてそんな無駄なことをするんだい? 僕は早くプリキュア・コアを全て集めて破壊兵器を完成させたいのに」
「焦らないでくれたまえ。現にスイートは3人も倒してコアを手に入れているのだから、私がその気になればすぐに全員分集まるよ」
「だといいんだけどね」
まるで私を小馬鹿にしたというか実力を疑ってかかるようなその笑みに、内心ムッとした。
そもそも私はこの男の世界破壊などには一切興味はない。
ただ純粋にプリキュアと闘い、満足感や優越感を得たいだけなのだ。
闘いとは何度もしては決闘の内容が薄れてしまう。相手の良い所を最大限に引き出したうえで自分の力を誇示して相手を倒す。
それこそが闘いの醍醐味だと私は思っている。
少なくともプリキュアを倒すという仕事をきちんとこなしているのだから、少しは私の好きにしてもいいじゃないか。
もっとも、そんなことを言ったら喧嘩になってしまうので心の中だけに留めておくのだが。
とりあえずリズムとビートを研究室に寝かせた後に、まだ倒していなくて、なおかつ闘い甲斐のあるプリキュアチームのところにでも挨拶しに行くとするかな。
- Re: プリキュア・コア ( No.3 )
- 日時: 2016/11/05 07:06
- 名前: モンブラン博士 (ID: dY5SyZjq)
ぴかりが丘の河原に来た私は、早速ハピネスチャージプリキュアと対峙した。
「世界に広がるビックな愛! キュアラブリー!」
「天空に舞う蒼き風! キュアプリンセス!」
「夜空に煌めく希望の星! キュアフォーチュン!」
「ハピネス注入!」
「幸せチャージ!」
「ハピネスチャ——」
「名乗りの途中で悪いけど質問していいかな」
「台詞ぐらい最後まで言わせなさいよぉー!」
キュアプリンセスは手足をバタバタさせて声を上げるが、こればかりは訊ねておきたい。
彼女らの名乗りよりも大切なこと。それは——
「キュアハニーはどうしたの?」
「大森ごはんの配達」
「そうかね」
46人もいるプリキュアの中でも私が一目置いているのがキュアハニーだ。
正直に言って彼女のいないハピネスチャージプリキュアなど、カレーのないカレーライスのようなもの。どんなに言い張ってもそれはただのご飯であり、カレーではない。
即ち、無価値と言い換えることもできる。
折角ハニーと闘えると思って楽しみにしていたのに、興が削がれてしまった。
「ハピネスチャージプリキュア!」
ようやく名乗り終え私に向かってくる3人。
「はああぁっ!」
「たぁっ!」
気合の声だけは一人前だが、その拳には重さが足りず簡単に受け止められてしまう。
「私達のパンチを……」
「止めた!?」
驚愕するフォーチュンとラブリーだが、私にとっては当たり前の話だ。
こんな力の弱いパンチを受けて怯んでいたとしたら幻影帝国も雑魚の集まりだったのかもしれんな。
2人のキックとパンチを捌きながらも、真上を見る。
私の目線の先には飛び上がったプリンセスの姿が映った。
「プリンセス・爆弾ボンバー!」
青色のボール状のエネルギーを連続発射するプリンセス。
しかし、命中率が悪いので全て回避できてしまう。
しかも真上から斜め下に向かって撃っているので跳躍すれば当たらない。
後ろに回ると彼女の首筋に手刀を叩き込む!
一撃で気を失い、地面に巨大なクレーターを生成し倒れると動かなくなってしまった。
「よくもプリンセスを!」
「注意力がないから隙を突かれて倒されるのだよ。つまりはプリンセスが未熟ということだ」
「プリンセスを馬鹿にしないで!」
「いいや、私はただありのままを言っただけ。弱い子に弱いと言って何が悪いのかね」
「プリンセスは弱くなんかない! あなたよりもずっと強い!」
「……すまない、訂正しよう」
「え?」
「プリンセスは弱くはない。ただ私はもっと強かった」
刹那、彼女の腹に思いきり拳をめり込ませる。
嗚咽し唾を吐き出すラブリー。
腹を押さえて苦悶するが、回復させる隙を与えるつもりはない。
すぐさま顔を数発殴って墜落させる。
残りはフォーチュンひとりだけになってしまった。
「ぴかりが丘最強と謳われるシスコンのキュアフォーチュンの実力、お手並み拝見」
「私はシスコンなんかじゃない!」
何か言い返しているみたいだが、私の耳には入らない。
ああ、キュアハニーと闘いたい。
- Re: プリキュア・コア ( No.4 )
- 日時: 2016/11/05 21:06
- 名前: 彩都 (ID: Btri0/Fl)
「ひかりが丘ね……成程、君はそんな所で戦っているのか、移動が大変だなぁ」
私こと、戸新真空はそう呟きながら眠っている、何十体もののプリキュアの仮死状態を見てもう一度呟いた。
「私の計画ももうじき、完了となる──自分以外の人間が叫び、唸り、泣き喚く、苦悶なる表情、それを見せてくれるとどれだけ面白いだろう? 人って思い詰められた時の顔がいいねぇ──」
そう呟いてから、自分は白衣を着る、流石に私服じゃ医者と見られない。
自分はアタッシュケースを持って、ぴかりが丘へと向かう──『ひかりが丘』では無く、『ぴかりが丘』に気付くのは、到着してからだ──
「おや? 君はマークじゃないか、こんな所でどうしたんだ?」
電車を乗り継いで、『ぴかりが丘』へと向かった自分に声を掛ける存在がいた、その存在は自分の目の前にいた、コイツは──中学の時の──
「『名前が分からない?』だったら何度でも言ってやるよ、氷山角馮河(ひょうざんかく ひょうが)、馮河でいい」
マーク、懐かしい響きだ──マークと言う名前は、真空から取られた、真は『ま』とも読め、空は『あく』とも読める、なので、繋げて『まあく』、つまりマークとなるのだ、中学時代に付けられた渾名だが、これを知っているのは中学の知り合いのみ──つまりコイツは自分の中学時代の同級生なのだろう。
「そんな怖い顔するなよ? 私は懐かしいんだ、同級生と出会えて、なぁ?」
馮河はそう言って、足を組み直す、黒いスーツに黒いスカート、顔はとても綺麗で可愛いではなく、美しい、が言葉としてはとても合うだろう。
「……んで、馮河さん、何で私に声を掛けたんです?」
「簡単だ、ただの同級生だからだ」
そう言って、誰もいない電車の中で二人の男女が喋りあう。
「生憎私は忙しいんだ、だから昔話や過去の話は同窓会で頼む」
「そうか、分かった、ではここで会話を終了しようか、どうせ次は私の降りる駅だし」
馮河はそう言って、ドアの前に立つ、そうか、もう出るのか、自分はそう考えて深呼吸をした。
今日は何人コアに出来るか? それだけを考えて自分の考えは一人歩きする──
モンブラン博士、生年月日、身長、体重、座高、其の他不明──それが自分の知っている、モンブラン博士の事だ、とりあえず分かるのは性別と、『プリキュアに対して何らかの感情が有る』、と言う事だ──それ以外何も知らないし、あまり会話もしないので、自分の中では謎に包まれている存在だ。
まぁ、プリキュアを倒してくれるから一応は仲間意識はあるが、相手がそんな意識があるかは分からない──
するとひかりが丘に着いた、そして自分は電車のアナウンスを聞いた、『次は〜『ぴかりが丘』〜『ぴかりが丘』〜』と──何だ、ひかりが丘ではなく『ぴかりが丘』だったのか、これは何と言う間違いだ、仕方無い、今度から、地名だけはちゃんと確認しておこう、自分はそう思いながら肝に銘じた。
「さて……」
自分はそう言いながら大声で叫ぶ。
「此処は何処だー!?」
自分はそう言っても、返答するのはそこら辺にいるネコだけだった──完全に場所を見ずに行動していた、土地の名前だけで向かってはならないな、自分はそう思いながら研究所へ一時帰宅する事にした。
流石に見付からない物は仕方無い、諦めよう、そう思いながら溜息を吐いて電車に乗る──今日は失敗ばかりだな、自分は欠伸をして、空を見る、もう夕焼けが出る時間だ、何気に歩き回った事が自分の足が証明している、足が棒の様に動かしにくかった。
「今日は早めに寝よう」
自分はそう呟いてから、目を閉じる、不運だな、全く──自分がそう思っていると電車は動き始めた、のんびり電車旅していると考えて、気を紛らわそう。
そして自分は研究所に戻ってくる、そして風呂に入り、自分は疲れを有る程度取ってから、ベッドにダイブする。
あぁ、こんなにベッドが気持ちいいと思ったのは何時振りだろう? 最近はあまり気持ちよく寝れていなかったからな、今日は気持ちよく寝れそうだ。
お休み、世界、お休み、自分、自分はそう思いながら、睡魔に襲われる──今日と言う日にさよなら。
- Re: プリキュア・コア ( No.5 )
- 日時: 2016/11/06 20:39
- 名前: 彩都 (ID: xrNhe4A.)
全くもって不愉快、完全に不愉快だ、自分こと戸新真空はそう思いながら自宅のシンクにコーヒーが入ったカップを投げつける、だがカップはプラスチック製の物なので、壊れにくいし、割れにくい。
「くそっ! プリキュアめ……プリキュアめぇ!」
自分は何度も何度もカップの取っ手を掴んではシンクに投げ、もう一度カップの取ってを掴んではシンクに投げる──私は夢の中で、『『厭な思い出』を思い出して』しまった──全くもって、虫唾が走る、自分はそう思いながら『厭な思い出』を思い出す──
数年前、東京──
「何でだよ……何でこんな事をするぅ!?」
自分がそう言うと目の前にいた少年は呟く。
「黙れ、俺は目の前に存在するプリキュア──キュアブラックを倒しにきただけだ」
そう言って、少年は自分が使役していたプリキュア──キュアホワイト──と弟のキュアブラック共々、攻撃し、『ゲーム』に負けた──負けた? この私が? 『ゲーム』に勝って、弟の視力を治そうとしたのに──ここで敗退?
「……おっさん、見苦しい、消えろ」
少年はそう言って、私の目の前から消えた──そして私は思う、こんな『ゲーム』、こんな『ゲーム』さえなければ! 私はこんな邪な気持ちは抱かなかった筈だ! 憎い! あの少年も、こんな『ゲーム』を企画した存在も! 『ただの少女であるプリキュアを使って残虐行為』だなんて!!
自分がそう思っていると車椅子に乗った弟が言う。
「兄さん……もうダメみたい、僕、呼吸するのが苦しいよ──」
「あぁ……あぁ!!」
弟の顔色が悪くなる、弟は心臓も併発していた、だが治療すれば治る筈!
「頑張れ! もう少しで病院だ! 耐えろ!」
自分はそう言って、繁華街で車椅子を押しながら走っていく、段々と弟の呼吸が荒くなっていく、その呼吸を聞く度に、自分の心臓も締め付けられる様に、苦しくなっていく、生きてくれ、自分のたった一人の家族なんだよ! 耐えてくれよ、なぁ、神様、頼む、弟を……弟を救ってくれ!
そう思いながら走る、すると信号に捕まって、腹が立つ、自分はこんなに急いでいると言うのに──すると弟が言う。
「兄さん……今迄有難う、もういいんだ、僕は死ぬ、だから……もう僕の世話をしなくてもいいんだよ?」
弟のその言葉に自分はカチンと来た。
「おい、巫山戯るなよ? お前は助かるんだよ! だから、安心して、病院へ行こう、なぁ?」
自分がそう言っても弟は聞かずに言う。
「もうダメなんだよ、助かる命? だったら入院した時から治療すれば良かったじゃないか! 何が兄さんだよ!? 何も僕の気持ちを分かっていない! もう見捨てろよ! もう心臓も目もダメなんだよ、そんなの本人が一番理解している! だから楽に殺してよ!」
弟はそう言って、車椅子から立ち上がり、赤の信号機に向かって、弟は呟いた。
「さよなら、兄さん、一人でも頑張ってね? さよなら──」
そう言って弟は赤の信号機を歩いて、そのまま──轢かれた、トラックで轢かれ、急いで病院へ向かったが、もう手遅れだった──
私はたった一人の弟でさえ救えないのか……? 自分はそう思いながら泣き喚いた、この感情を何処に吐き出せばいい? 吐き出す場所なんか──もうとっくに無い──
そして私は考えた、『この『ゲーム』はプリキュアが強制的に参加している、と言う事は、『プリキュアを封印してしまえばこの『ゲーム』は行われない』のではないか』──? と。
そうだよ! そうなんだよ! 全てプリキュアが悪いんだ! 参加したプリキュアも、こんな『ゲーム』も、皆皆プリキュアが悪いんだ! 自分はそう考えて、倒れたまま動かないキュアブラック、キュアホワイト、を自宅に連れ込んで研究した、彼女等はまだ生きている、もしも仮死状態や瀕死状態を維持し続ければ、『永久に動く事は無い』──そう考えた私は、プリキュアからエネルギーを奪う事で、仮死状態、もしくは瀕死状態を作ろうとした、だが研究の最中、不思議な事が起こった、『永久にエネルギーを作り続ける『何か』』を私は見つけたのだ、そして私はその『何か』を、『プリキュア・コア』と名付けた──名前の意味は、『プリキュアの変身するエネルギーから取れた『核』みたいな物』なので、『プリキュア・コア』と名付けた──
そして私はその『プリキュア・コア』を簡単に取り除いて、他の機械にセットする事で、永久的にエネルギーを作り出す機械を作った、だが時と言うのは残酷で、『ゲーム』は全て終わっていた──だがまたこの『ゲーム』の様な物が起きてしまわない様に、『プリキュア全てをコアにして、管理しよう』──私はそう思って、仲間を募った、そんな矢先、現れたのだ、最適な人物が──そう、モンブラン博士だ、彼は強い、強いからこそ、感情に振り回されずに戦ってくれた。
そして着々と『プリキュア・コア』が集まっていった──ここ迄が『厭な思い出』である、そして私はこのコアを使用して、世界を破壊する、更に、自分が救世主の様に振る舞い、食事と水を渡す、これで、私は世界を独占する──完璧だ、これが私の最終地点だ、残り数人のプリキュアに邪魔されない様に気をつけなくては──自分はそう思いながら強く、強くカップをシンクに叩き付けた──するとカップは壊れてしまった、強く投げ過ぎたか、自分は少し反省しながら、壊れたカップをゴミ箱に放る。
- Re: プリキュア・コア ( No.6 )
- 日時: 2016/11/06 22:09
- 名前: モンブラン博士 (ID: dY5SyZjq)
「あああああッ!」
雲ひとつない青空にキュアフォーチュンの悲鳴が上がった。
「君は我慢強いと思っていたけれど、そうでもないんだね。まあ、無理もないのだが」
私は現在、ボロボロの彼女に足4の字固めを極めている。
顔や服にダメージを負い、額からは汗が流れ落ちながらも、その紫の瞳からは闘志が消えていない。
彼女の足は私の度重なる攻撃を受けたせいで、真っ赤に腫れ上がっている。しかしみるみるうちにその細い足は4の字固めの影響で、足の色が赤から青にそして白になり、血の気を失っていく。必死でもがき抵抗するフォーチュン。だが私のクラッチは微動だにしない。
「この地獄の苦しみから解放して欲しかったら、プリキュア・コアを渡した方がいい」
「プリキュア・コアを使って悪事を企んでいるあなたに渡しはしない!」
「強情な子だね。意志が強いのはいいことだけど、君の場合は頑固すぎる。それがキュアプリンセス——白雪ひめがアクシアの箱の真実を話すことが出来なかった原因のひとつになっている。前に比べれば態度は軟化したそうだが、私に言わせればまだまだキツイ」
「ご忠告ありがとう」
「どうしたしまして」
ふと腕時計を見ると、4の字固めを彼女に炸裂させてから、早くも5分が経過していた。
このまま闘いが長引けば大森ごはんで夕飯を食べる時間がなくなってしまう。
キュアハニーこと大森ゆうこちゃんにも色々と話したいこともあるし、ここはそろそろ勝負を決めるとしようかな。だが、その前に——
「君は同じクラスの男の子と公園でデートをしていたね」
「どうしてそれを!?」
「私は君達プリキュアに関することなら何でも知っているよ。それで、その後、彼とはうまくいったのかな」
「あなたに話す義理はないわ」
「そうかね、興味あったのに。
だが中学生で恋愛とは羨ましいものだよ、私が中学の頃はデートなんて夢のまた夢だった——君のように容姿端麗、才色兼備の完璧超人は男子の恰好の的なんだろうね。
そういえば先に倒したキュアビューティの青木れいかちゃんもクラスでモテモテだとあかねちゃんが言っていたっけ」
「なんの話よ!?」
「れいかちゃんの話だよ。彼女は君と違って短気じゃないし、人の話をよく聞いて理解力にも判断力にも優れている。私はどちらかと言うと君よりも彼女の方が好みだね」
「あなたになんか好かれたくない!」
「奇遇だね。私も厳しい女の子は大嫌いでね、君は私の最も嫌うタイプの人間だ」
相変わらず私を睨みつける眼の鋭さは変わらない。
黙っていれば美人のはずなのに、性格で損をしているとは悲しい話だ。
「だいぶ話が逸れたけど、どうする? 降参してプリキュア・コアを渡すかな。そうすれば私は君を狙わないし、逃げても追いかけないよ」
「バカ言わないで! 仲間が倒されているのに私だけ逃げるなんて真似ができると思う!?」
「昔のキュアプリンセスなら、そうするよ。まあ、それが君の答えというのならば私は無理に降参しろとは言わないよ。強引に奪えばいいだけだから」
乾いた音がして、ついに彼女の両足の骨が折れた。
ピクピクと痙攣している彼女を肩に担ぎ、そっと耳元で囁く。
「君との闘い、予想していた以上に楽しかったよ。私を楽しませてくれてありがとう」
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