二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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どうぶつの森〜ひなたと森の仲間たち〜
日時: 2018/07/15 17:40
名前: とまちゃん (ID: .TBODMPV)

今までに何回も投稿してきましたが完結させたことのないとまちゃんです。

飽きて放置するかもしれませんがよろしくお願いします。

文章下手だったり誤字脱字あるかもしれませんがご了承下さい。


その日、一人の少女が駅を訪れた。

肩のあたりまでのばした栗色の髪、その髪を留める月の髪飾り、深海のような深い緑色の瞳、その少女の華奢な体を包むのは丸襟の白い半袖シャツ、真っ赤なスカート、黒のタイツに茶色のローファー。

そして、その小さな少女の手には大きなトランクが握られている。

私の名前はひなた。十九歳の女の子です。

私は今、田舎のじいちゃんのところへ向かっているところです。

遡ること、一週間前・・・。

部屋にいると、母さんが入ってきた。

母「ねぇ、ひなた、じいちゃんに会ってみない?」

私は目を見開いて驚き、興奮しながら問いただした。

ひ「じいちゃん!?じいちゃんに会えるの!?」

私はじいちゃんに一度も会ったことがない。

じいちゃんはなかなか会えないくらい遠ーい場所に住んでるらしい。

写真が嫌いだったらしく一枚たりとも撮らせてもらえなかったらしいので写真でもみたことがない。

母「えぇ、ひなたももう十九歳だし、就職もしなきゃでしょ?そこで、じいちゃんの住んでいる村に一人暮らしして、じいちゃんの元で働いてみたらどうかなーって。」

ひ「私、じいちゃんに会ってみたい!母さん、じいちゃん家どこにあるの!?」

母「えぇ、今簡単な地図を作るわ。」

ひ「それにしても一人暮らしかぁ・・・。緊張するなぁ・・・。」

母「ひなたなら大丈夫よ、あと、ちゃんとじいちゃんにご挨拶しなさいね。」

ひ「はーい!よしっ!早速準備しなくちゃ!まずは・・・。」

私は張り切って準備を始めた。


・・・そして、今に至るというわけです。

じいちゃん・・・どんな人なんだろう・・・。

早く会いたいな・・・。

そんなことを考えていたら電車が来た。

私は電車に乗り込んだ。

よーっし!待っててね、じいちゃん!

・・・この時は知らなかった。

この後大変なことが起こることを・・・。

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Re: どうぶつの森〜ひなたと森の仲間たち〜 ( No.11 )
日時: 2018/07/26 15:07
名前: とまちゃん (ID: .TBODMPV)

カミキ村のプロフィールです。

ひなた
ある日カミキ村の村長をやることになってしまった十九歳の女の子。
村長として日々村のために一生懸命頑張っている。
一月二十六日生まれ
みずがめ座 A型
158センチ

そうし
カミキ村に昔から住んでいる十九歳の男の子。
昔ひなたの祖父に助けられたのがきっかけで弟子入り。
今は住み込みでひなたの祖父の家で働いている。
九月十二日生まれ
おとめ座 AB型
183センチ

いさき
ひなたの幼馴染。
ひなたを追いかけカミキ村にやってきた。
自称『ひなたの婚約者』
十月四日生まれ
てんびん座 B型
179センチ

みか
そうしの幼馴染。
IQ200で成績優秀、容姿端麗。
また、運動神経も抜群で100メートル走8秒台
周りからは『ハイスペックガール』と呼ばれている。
七月七日生まれ
かに座 O型
162センチ

Re: どうぶつの森〜ひなたと森の仲間たち〜 ( No.12 )
日時: 2018/07/30 10:30
名前: とまちゃん (ID: .TBODMPV)

ブ「ひなたちゃん。」

ひ「あ、ブレンダさん、どうしたんですか?」

ブ「ひなたちゃん、誕生日いつだっけ?」

ひ「一月二十六日です。」

ブ「血液型は?」

ひ「A型です。どうしたんですか?急に。」

ブ「あのね、この雑誌の占いがすごく当たるって評判なの。」

ひ「へえ・・・。で、でも結構辛口ですね・・・。」

ブ「ええ・・・あ、ちなみにアタシとひなたちゃんの相性はバツグンよ。ほら。」

ひ「ホントだ・・・。他のみんなはどうだろ?」

ブ「良いわね。じゃあ村中回ってみんなに聞いて見ましょう。」

〜ブーケの家〜
ブ(猫)「えっと〜、あ、あった!ひなたちゃんとの相性は・・・『一緒にいるとお互いラッキーなことが起こるかもしれません。たくさん遊ぶと良いでしょう。』だって!やったー!ひなたちゃんと相性良い〜!」

ブ(犬)「良かったわね。ブーケちゃん。」

ブ「ひなたちゃん、また今度一緒に遊ぼーね!」

ひ「うん、またね〜。」

〜キングの家〜
キ「えー、『一緒にいると親子、または兄妹と間違われるかもしれません。』・・・俺とひなたってそんなに似てるか?」

ひ「ま、まあ、あくまで占いですから・・・。」

ブ「親子っていうより誘拐犯かしら・・・。」

キ「!!!」

ひ「ブ、ブレンダさん!」

キ「あらやだ、ごめんなさい、キングくん。」

ひ「ほ、ほらもう行きましょう!お邪魔しましたー!」

〜ジュリーの家〜
ジ「僕とひなたさんの相性?バツグンに決まっているじゃないか!えーと、『一緒にいると友情関係にヒビが入るかも!』・・・これは、本当によく当たる占いなのかい?」

ブ「ええ、そうよ。だからあまり適度に会うのはやめといた方が良いかもね。」

ひ「ジ、ジュリーさん!私、ジュリーさんに会えなくても全然大丈夫ですから!」

ジ「フォローのつもりかもしれないけど全然フォローになってないよひなたさん・・・。」

ひ「すみません・・・。」

〜ナディアの家〜
ナ「えーと、『一緒にいすぎてもマンネリ化するし、一緒にいなさすぎても険悪になるかも。適度に遊びましょう。』だってさ。ま、ウチは占いなんて信用してないけど、たまには家に遊びに来てよね!」

ひ「はい、もちろんです!」

ブ「さてと、あと聞いてないのは・・・。」

ひ「そうしくん、いさき、みかちゃんの三人ですね。・・・あっ!私、今日そのメンバーで広場で遊ぶ約束してたの忘れてた!」

ブ「あら大変。じゃあ早く広場に行きましょう。」

〜広場〜
そ「遅いぞひなたー。」

ひ「ご、ごめん・・・。」

み「あれ?ブレンダちゃんも一緒じゃん。どうしたの?」

ブ「ちょうど良かったわ。実は・・・。」

い「へえ、占いか・・・。おい、ブレンダ!俺とひなたの相性を占ってくれよ!まあ、分かりきってるけどな!」

ブ「ええ、良いわよ?いさきくんの誕生日と血液型は?」

い「十月四日生まれのB型だ!さあ、相性は!?」

ブ「えー、『一緒にいるとお互いトラブルや命に関わることに巻き込まれるでしょう。お互いのため、会うのはなるべくやめましょう。』ですって。」

い「・・・・ひなた、俺、お前を危険に晒したくない。だから、以後でお前に付きまとうのはやめるよ・・・。」

ひ「うん、以後じゃなく、以前からやめてほしかったな。」

み「次あたしー!七月七日生まれのO型でーす!」

ブ「えー、『一緒にいればいるほど友情が深まります。こまめに顔を合わせると良いでしょう。」

み「きゃー!やったー!ひなたちゃんと相性バッツグーン♪」

そ「じゃあ、最後は俺だな。九月十二日生まれのAB型だ。」

ブ「えー、『相性最高です!120%の確率で将来、絶対に二人は結ばれるでしょう!』ですって。」

全「!!?」

私とそうしくんはお互いの顔が真っ赤になっているのを確認した。

い「おい、そうし?お前ふざけんなよ?ひなたは俺のいいなずけって決まってるんだからな?お前と結ばれるなんてひなたが可哀想すぎるわ。」

ひ「いや、少なくともいさきよりはそうしくんの方が良い。」

み「ひ、ひなたちゃん、そうしと結婚するの・・・?」

ひ「し、しないよっ!しないけどあくまで結婚するならそうしくんの方が良いなーって思っただけ!」

ブ「でもこの占い、めちゃくちゃよく当たるのよ?ふふふ、将来が楽しみね。」

私は恥ずかしさのあまり俯くことしかできなかったのだった・・・。

Re: どうぶつの森〜ひなたと森の仲間たち〜 ( No.13 )
日時: 2018/08/02 15:27
名前: とまちゃん (ID: .TBODMPV)

それはある日の朝のことである。

ひ「ふあ〜あ・・・。そろそろ起きなきゃな・・・。」

私はベッドから這い出て、洗顔をし、クローゼットに向かい着替えを済ませた。

う〜ん、今日は特に予定もないし、ゆっくりおかし作りでもしよっかな。

そう思い、私が台所に立ち、冷蔵庫から材料を取り出そうとしたその時だった。

背後から、カサカサカサ・・・と聞き覚えのある音が・・・。

こ、この音はまさか・・・。

私はゆっくりと背後を振り返る。

すると、そこに奴はいた。

六本の足でカサカサと床を動き回り、テカテカと黒光りするあいつ・・・。

そう、みんなも知っている・・・。

ひ「ゴ、ゴキブ・・・。」

ブーン!

その名前を言い終わる前に奴はこっちに飛んできた。

ひ「いやあああああああ!!!」


じ「・・・で、わしの家に来たというわけか。」

ひ「うん・・・。じいちゃんとそうしくんならゴキブリ退治できると思って・・・。」

じ「うーむ・・・。最近のゴキブリはかなり素早いからなぁ・・・。そうし、お前ゴキブリ退治は得意か?」

そ「いや、あんまりやったことないですね。そもそも師匠の家にゴキブリが出たことなんてないじゃないですか。ひなた、お前ちゃんと掃除してんのか?」

ひ「しっ、失礼ね!ちゃんとしてるわよ!掃除しててもゴキブリは出るものなの!」

そ「ふーん、まっ、とりあえず行ってやるよ。師匠、新聞紙ありましたっけ?丸めてゴキブリを仕留めて・・・。」

ひ「だ、だめっ!」

そ「は?なんでだよ?」

ひ「この間新しくカーペット変えたばっかりなの。その上に潰れたゴキブリが乗るなんて・・・。」

そ「あー、分かった分かった。じゃ、殺虫剤にするよ。」

じ「よし、じゃあ行くか。」

〜ひなたの家〜

ガチャ・・・。

そ「そーいえば、ちゃんと家が出来てからひなたん家入るの俺も師匠も初めてですよね。」

ひ「あ、そういえば・・・。」

そ「で、どこに出たんだよ。」

ひ「台所の方・・・。おかし作りしようと思ったら・・・。」

じ「じゃあ移動しよう。」

〜台所〜

じ「ここにゴキブリがいるのか?」

ひ「わかんない。もう他の場所に移動してるかも・・・。」

そ「とりあえず俺こっちの方探すからひなたはそっち、師匠はあっちの方探してください。いたら俺を呼んでくれ。」

ひ「うん・・・。」

一時間後・・・。

じ「うーん、見つからんのう・・・。」

そ「ひなた、見間違いじゃないのか?ホントに見たのか?」

ひ「ほ、本当だよ!あの黒光りする物体はあいつに間違いないよ!」

じ「うーん、他の場所も探してみようかのう・・・。」

そ「うーん・・・・・うっ、ひ、ひなた、トイレ借りていいか?」

ひ「あ、うん、トイレ、あっちの部屋にあるよ。」

そ「サンキュー!」

〜トイレ〜

ジャー・・・。

そ「はー・・・。危ない危ない・・・。ゴキブリ探すのに夢中でトイレに行きたいことに気づかなかったぜ・・・。しっかしこれだけ探しても見つからないなんて、ひなた本当に見たのか?やっぱ見間違いじゃ・・・。」

用を足して、手を洗うそうし。

その時、頭上からカサカサカサ・・・。と音がした。

そうしが上を見ると、テカテカと黒光りするゴキブリが・・・。

そ「うわあああああ!!!」

想像していなかった自体に思わず叫ぶそうし。

ひ「な、何今の声!?」

じ「便所で何かあったのか!?」

私とじいちゃんはトイレに向かった。

ひ「そうしくん!大丈夫!?」

ドアを開けるとそうしくんが腰を抜かして座っていた。

そ「で、で、でた・・・。」

じ「ゴキブリがいたのか!?」

そうしくんは力なくこくこくと頷いた。

奥を除くと、奴がトイレの壁を歩いている。

じ「ひなた、そうし、下がってなさい!ここはわしが!」

ブシューーーッッ!!!

じいちゃんはゴキブリに向かって殺虫剤を発射。

するとゴキブリはこっちに向かって飛んできた。

三人「うわあああああああ!!!」

じいちゃんは負けずに殺虫剤を発射する。

すると、殺虫剤が効いたのか、ゴキブリはポトリと床に落ちた。

ひ「はあー・・・。良かったあ・・・。」

じ「はあ・・・。はあ・・・。わ、わしらの勝ちじゃ!やったぞひなた、そうし!」

そ「さ、さすが師匠・・・。ゴキブリに勇敢に立ち向かって行くなんて・・・。かっこよかったです・・・。」

ひ「よし、とりあえずこの箱に入れて逃してくる。」

そう言って私がゴキブリをティッシュで拾い上げようとした時、

ブーン!

ゴキブリは捕まるまいとばかりに元気に飛び回り、最終的に・・・私の顔面に止まった。

ひ「い、い・・・。いやあああああああああああああああああ!!!」

多分人生で一番叫んだと思う。

その後、私は気絶し、じいちゃんとそうしくん曰く、丸三日寝込んだらしい。

この夏一番のトラウマになりそうです・・・。

もうゴキブリは懲り懲りだよぉ・・・。

Re: どうぶつの森〜ひなたと森の仲間たち〜 ( No.14 )
日時: 2018/09/20 19:22
名前: とまちゃん (ID: .TBODMPV)

し「第一回、カミキ村肝試し大会ーーーーーーー!!!」

しずえさんが叫ぶ。

全員「イエーーーーーーイ!!!」

ひなたです。今日は村のみんなで肝試し大会をやることになりました。

周りを見るとみんなそれぞれ反応が違う。

み「あ〜、楽しみだな〜!あたしこういうのワクワクしちゃうんだよね〜!」

そ「みかは相変わらずこういうの好きだよな・・・。ま、いいけどよ。」

ブ(猫)「アタイも肝試し大好き!ワクワクしちゃう!」

ブ(犬)「肝試しねぇ・・・。やったことないけど面白いのかしら・・・。」

キ「みみみみみんなそんなこと言ってホントはビビってんじゃねーの!?おおお俺は全然怖くねーぜ!」

ナ「そういうアンタが一番怖がってんじゃないかい・・・。」

し「司会進行は私、しずえが行わせていただきます!それでは今から肝試しのルールをご説明いたしますね!ルールはシンプルです!二人一組になってここから広場まで行って置いてあるリンゴを取って戻ってくればオッケーです!ちなみに今回は九人ですので、一組だけ三人になってもらいます!」

ひ「あれ?じいちゃんは?」

そ「師匠はギックリ腰だってさ。動けないんだとよ。」

い「二人一組か・・・。もしひなたと二人っきりになったらきっといい雰囲気に・・・。」

いさきは私と二人っきりになった想像をしてニヤニヤしている。

ひ「キモ・・・。」

そ「ああ、キモいな。」

み「マジ引くわー・・・。」

し「ペアはここから一枚カードを引いてもらい、カードに書かれている数字が同じ人がペアになります!皆さん、一斉に引いてください!」

ジ「ふふふ・・・。僕とペアになるラッキーガールは誰かな?」

い「これこそがひなたと結ばれる運命のカード・・・!頼む!これであってくれ!」

ブ(猫)「アタイこれー!」

ナ「じゃー、ウチはこれね。」

こうしてみんな次々とカードを手に取る。

し「では皆さん、とりましたね!ではいきますよ!せーの!!!」

バッ!

い「八番!八番誰だ!?」

ジ「・・・僕さ。いさきくん、せめて女の子が良かったな・・・。」

い「んなっ・・・!こ、こいつと一緒に歩かねーといけねーの・・・!?」

ブ(猫)「アタイ二番ー!誰?二番!」

ブ(犬)「アタシよ。ブーケちゃん。よろしくね。」

ブ(猫)「ブレンダちゃんか〜!よっろしくー!頑張ろーね!」

み「あ、あたしとナディアとキング、一緒だね!よろしくー!」

ナ「ああ!よろしくね!みか、キング!」

キ「お、おう!よろしくな!」

ジ「キングくん・・・。君はハーレムで良いねぇ・・・。僕は男と歩かないといけないんだ・・・。」

い「うっせーな!俺だってやだよ!俺はひなたと歩きたかったのに・・・って、あれ?ちょっと待てよ?あと残ってんのって・・・。」

そ「ひ、ひなた、何番?」

ひ「五、五番・・・。」

そ「お、俺も・・・。」

し「はいっ!ペアが決まりましたねー!いさき・ジュリーペア、ブーケ・ブレンダペア、みか・ナディア・キングペア、そして、ひなた・そうしペアです!」

い「おいそうし・・・、俺、引くカード間違えたわ・・・。変えてくれ。」

し「こらこら!カードの交換は認めませんよー?」

い「そ、そんなぁ・・・。」

いさきはがっくしと肩を落とした。

そ、そうしくんとペアかぁ・・・。足引っ張らないように頑張らなきゃ!

Re: どうぶつの森〜ひなたと森の仲間たち〜 ( No.15 )
日時: 2018/09/20 23:02
名前: とまちゃん (ID: .TBODMPV)

し「はい!まずはいさき・ジュリーペアに行ってもらうんですが、道中たくさんのドッキリポイントが仕掛けてありますので気をつけてくださいね!では行ってらっしゃーい!」

一番手
いさき・ジュリーペア

い「あ〜あ、ひなたと肝試ししたかったのにな〜!何が悲しくて男二人で歩かねーといけねーんだよ!」

ジ「それは僕も全く同感だよいさきくん・・・。」

い「まぁ、しゃーねーな、さっさと広場行ってリンゴ取って戻るぞ。」

こうして広場に向かういさきとジュリー。

い「そういや、しずえさんが言ってたドッキリポイントってなんなんだろうな?」

ジ「さあ・・・?まあ、進んでけばそのうち分かるよきっと。」

出発してから五分程経過した時・・・。

い「うわあっ!」

ジ「ど、どうしたんだい!?いさきくん!?」

い「なんだこれ!?落とし穴!?暗くてわかんねーよ!ていうか出れねー!」

ジ「大丈夫かい?ほら。」

ジュリーは落とし穴に向かって手を伸ばす。

い「ああ、サンキュ。ああ、これがひなただったらな〜・・・。」

ジ「僕だって男なんか助けたくないんだからね・・・。」

い「これがドッキリポイントってやつか?これぐらいだったらまだ余裕だな。」

ジ「とりあえず先に進もう。」

またさらに進むいさきとジュリー。

すると・・・。

ベチャッ・・・。

ジ「ん?」

ジュリーの顔に冷たくてひんやりとした何かが・・・。

ジ「こ、これは、こんにゃく・・・?」

い「肝試しには定番だな。ていうか食べもん粗末にすんじゃねーよ!」

ジ「怒るポイントそこかい・・・?」

い「ほらさっさと行くぞ!もう少しで広場なんだ!」

こうしてなんだかんだで広場にたどり着いた二人。

い「お、あったあった!さ、早く帰ろう!」

ジ「・・・・・。」

い「ん?ジュリー?どうした?リンゴは取ったんだし早く帰ろーぜ?」

ジ「い、いさきくん・・・。後ろ・・・。」

い「え?」

いさきが後ろを向くと・・・。髪の長い色白の女がこちらを見ている・・・。

い・ジ「うわああああああああああああっっ!!!」

二人は必死で逃げ出した。

?「おやおや・・・。逃げてしまったか・・・。」

い「はあ・・・。はあ・・・。」

し「お帰りなさい!どうでした?」

い「死ぬかと思ったよ!マジで最後の怖かったから!」

し「最後の?ああ、髪の長い女の人ですね!大丈夫ですよ!あれはちゃんとこの村の人に役を頼んでますから!」

ジ「幽霊だったらシャレにならないね・・・。」

その後も、ブーケ・ブレンダペア、みか・ナディア・キングペアと続いた・・・。

ブ(猫)「もー!最後のあの女の人なにー!ちょー怖かったんだけどー!!!」

み「あー、あれはさすがのあたしもでてきたときはビビっちゃったー。まあ、結局ただの人なんだろうけど!」

ナ「ホントだよねー、キングなんか失神してウチとみかで運んだんだ!重かったよ・・・。」

そ「じゃー、最後は俺たちだな!行こうぜひなた!」

ひ「う、うん・・・。」

み「ひなたちゃん!最後の女の人はマジでビビるから気をつけてね!」

ひええ〜、そんなこと言わないでよぉ〜・・・。

私は小さい頃からホラー映画とかお化け屋敷とか大の苦手。

本物の幽霊が出てこないと良いんだけど・・・。

そ「ふあ〜あ〜・・・。もう夜中か・・・。眠いなぁ・・・。」

そうしくん・・・。こんな真っ暗なのにあくびまでして・・・。

そうしくんは怖くないのかな・・・。

そ「ひなた?何震えてんだ?もしかして怖いの苦手とか?」

ひ「そっ、そんなことないよっ!」

ほんとは怖いけど、強がってつい否定してしまった。

そ「ふーん・・・。あっ!」

ひ「えっ!な、なになに!」

私はそうしくんが見た方向を見るが何もいない。

ひ「なによそうしくん、なにもない・・・。」

再び視線を戻すとそうしくんはどこにもいない。

ひ「あれっ!?そ、そうしくん!?ど、どこ・・・?」

そのとき後ろからふうっと冷たい息が吹きかけられた。

ひ「きゃあっ!」

私が叫ぶとそうしくんの笑い声が聞こえてきた。

そ「あっはっは!やっぱひなたっておもしれー!」

ひ「・・・・・・。」

そ「? ひなた?」

目頭があつくなり、気づくと、私はぼろぼろと涙をこぼしていた。

そ「!?ひ、ひなた!?どうしたんだよ!?なにも泣くことねーじゃねーか!そんな怖かったか!?」

あれ?なんで涙が止まらないんだろ・・・。こんな困った顔させたくないのに・・・。

そ「ごめん・・・、怖かったよな。もう一人にしないから泣き止んでくれ。」

ひ「うん・・・。私も強がっちゃったけどほんとは怖いのとかめちゃくちゃ苦手だから・・・。」

そ「そうか・・・。じゃあ、早く行こーぜ。」

ひ「うん・・・。」

そうしくん、頼もしいなぁ・・・。

そしてなんだかんだで広場に到着。

そうしくんがリンゴを手に取る。

そ「よしっ!早く行こう!」

ひ「うんっ!そうだね・・・。」

そ「! ひなた!後ろ!」

ひ「え・・・!?」

私が後ろを向くと、長い髪の赤いワンピースを着た女の人がこちらを見ていた・・・。

ひ「ひ・・・!」

私は足がすくんで動けない。

ど、どうしよう、怖いよ・・・!誰か・・・!

すると、そうしくんが私の腕を引っ張った。

そ「ひなた!こっちだ!早く逃げるぞ!」

ひ「そうしくん・・・。」

そうしくんの手は男の子らしく、私を連れ出してくれました。

こうして、私たちはみんなのところへ帰って着た。

し「お帰りなさい!お疲れ様です!」

そ「ほら、リンゴちゃんと取ってきたぞ!」

し「はい!全グループちゃんと取ってくることができましたね!ではこれにて肝試し大会を終了します!」

み「ところでしずちゃん。あの女の人は結局誰だったわけ?」

し「ああ、ひなた村長のおじいさんですよ。」

ひ「ええ!?じいちゃん!?」

そ「師匠はギックリ腰で寝てるはずじゃ・・・!」

し「はい、実は皆さんを驚かせたいと内緒にしてたんです!」

ひ「そうだったんだ・・・。」

私、じいちゃん相手にあんなにビビってたんだ・・・。恥ずかしいとこじいちゃんに見られちゃったな・・・。

じ「おーーーい!ひなた達ーーー!」

し「あら、ひなた村長のおじいさんですね。」

ひ「じいちゃ・・・!」

その途端、私とそうしくんは凍りついた。

カツラを取ったじいちゃんは『白いワンピース』を着てたからだ。

ひ「・・・そうしくん、私たちが見た時って確か赤いワンピースだったよね?」

そ「ああ、間違いない。赤だ。」

もし、あの時とっさに逃げてなかったらどうなってたんだろう。

あの女の人は誰だったんだろう。

たくさんの謎を残したまま、肝試し大会は終了した。


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