二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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逃走中〜希望の学園と絶望のハンター〜 (完結済み)
日時: 2018/09/26 23:49
名前: TDR (ID: B5mnT9uz)

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  〜WARNING! 注意!〜
・逃走中とダンガンロンパの二次創作小説です
・ダンガンロンパシリーズのネタバレ注意
・気を付けていますがキャラ崩壊の可能性あり
・ハンターの識別方法は名前や番号に基づかず適当にA・Bなどと付けています

  以上の点を踏まえてお読みください

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逃走劇の舞台は、私立希望ヶ峰学園。様々な才能に秀でた高校生を集めるこの学園で、
アイドル、野球選手、プログラマー、御曹司など、その才能を認められた
「超高校級」の高校生たち15人が、逃走者として逃げ回る。
ゲーム中に発動するミッションに翻弄されながら、賞金への欲望や己のプライドのために
最後まで逃げ切るのか、それとも堅実に自首を選ぶのか。それぞれの戦略が試される。
逃走者たちの人間性がさらけ出される心理逃走劇!
90分間逃げ切り賞金108万円を獲得するものは、現れるのか!?


逃走者:15人
朝日奈葵(スイマー )/戦刃むくろ(軍人)/石丸清多夏(風紀委員)
大神さくら(格闘家)/大和田紋土(暴走族)/霧切響子(探偵)
桑田怜恩(野球選手)/セレスティア・ルーデンベルク(ギャンブラー)
十神白夜(御曹司)/苗木誠(幸運)/葉隠康比呂(占い師)
腐川冬子(文学少女)/不二咲千尋(プログラマー)
舞園さやか(アイドル)/山田一二三(同人作家) [50音順]

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序盤戦 ( No.2 )
日時: 2018/09/05 22:22
名前: TDR (ID: Nf/7T0hn)

 [86:57]


苗木「運だけでどこまで行けるかな…」



 〝超高校級の幸運〟苗木誠。全国の高校生の中から抽選で1人選ばれた、幸運の持ち主だ。



苗木「他の人たちに比べて普通なんで、それが逆にうまくいく理由になったりしないかな」


霧切「……」



 周囲を見渡す霧切。



霧切「……!」ダッ


ハンターC「……」



 素早い反応で、ハンターの視界に入らずに済んだようだ。



霧切「あと85分。集中を切らさないようにしないと…」


舞園「あっ、霧切さん!」



 そこに現れたのは、国民的アイドルグループのセンターを務める、舞園さやか。



霧切「舞園さん、こっちにハンターいたわ」


舞園「えっ、本当ですか!?」



 この学園ではクラスメイトの2人。協力して逃げ切れるか。



石丸「廊下を走るのは抵抗があるな…」



 〝超高校級の風紀委員〟石丸清多夏。


 普段は廊下を走る生徒を注意する立場ゆえ、まだおぼつかないようだ。



スタッフ「目標はどこまでですか?」


石丸「もちろん、逃げ切るのみです!困難を乗り越えてこそ、高みへ行けると思っています」


スタッフ「自首はしないと?」


石丸「自首はしません。賞金は、逃げ切った者を表彰するために渡されるものと考えています」
  「しかし、自首をしようという者を咎めようとも思いません。ルールで認められていますから」


葉隠「自首してーなぁ」



 自首を狙う、葉隠。



葉隠「目標…70万円くらいかぁ?それくらいあれば、取り合えず十分だべ。高望みしすぎてもよくねぇ」


不二咲「どうしよう…」



 廊下の隅に隠れる、小柄な不二咲。



不二咲「怖くて動けないよぉ…」


ハンターA「……」


不二咲「でも、ずっとこの場にいるわけにも…」


ハンターA「……」


不二咲「…足音がする」


ハンターA「……」


不二咲「……」


大神「む」


不二咲「あっ、大神さん!」


大神「不二咲、そこにいると見つかってすぐに捕まるぞ」


不二咲「そ、そうだよねぇ。移動するよぉ」
   「よかった、他の人が近くにいる時なら動ける」


ハンターA「……」


腐川「白夜さま〜!どこにいるんですか〜!?」



 想い人を探す、腐川冬子。



十神「……」



 一方、腐川に慕われている、巨大財閥・十神グループの跡取り、十神白夜。



腐川「白夜さま〜!」


十神「…来たな」ダッ



 腐川の声を聞き、逃げる…。



十神「なぜ俺だけ逃げる相手が多いんだ」


腐川「おかしいわね、ここら辺から白夜さまの気配がしたんだけど」


ハンターC「……」



 十神と腐川の近くに、ハンター…。



十神「奴に気を取られてハンターに気づかなかったら元も子もない」


腐川「でもまだ近くにいるはずね。白夜さまのにおいはまだ残ってるもの」


ハンターC「…!」ダッ



 見つかったのは…。



腐川「…来た!」タッ



 腐川だ…。



ハンターC「……」タッタッタ…


腐川「は、速すぎるわよ…!」




 ポン!


 82:41 腐川冬子 確保
      残り13人


腐川「まだ白夜さまを見つけてないのに!キイイーッ!!」



 十神の気配はわかっても、ハンターの気配まではわからなかったようだ…。



 プルルルル、プル


戦刃「腐川さん、確保。これでもう2人目」


十神「…これで気が散ることもないな」


桑田「なんか捕まるペース早えよなぁ。やっぱ狭いんじゃねーのエリア」


朝日奈「10分経ってないのに、もう2人目。これ逃げ切れるのかな…?」


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 その頃、ゲームマスターのモノクマは…。


モノクマ「うぷぷ、そろそろ『あの時間』かな。オマエラお待ちかねの『あれ』だよ!」
    「そう、『ミッション』!これがあると盛り上がるんだよね」


??「ミッションはどういうのを用意してるの?」


モノクマ「それは秘密!最初に言っちゃったら面白くないじゃん」
    「取り合えず、一つ目はオーソドックスなヤツで逃走者の動きを見てみるよ」ピッ


レバー「……」ピュン!


レバー「……」ピュン!


 エリア2か所に、レバーが出現した。

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 [80:54]


 プルルルル、プル


 メールだ…。



苗木「メール…。また確保かな?」


桑田「…ミッション!ミッションだってよ」


大和田「『ミッション1|逃走エリアを拡大するチャンスだ』」


大神「『エリア2か所に、エリア拡大レバーを設置した』」


不二咲「『残り70分までにこのレバーを同時に下ろすと、逃走エリアを拡大できる』」


舞園「『やるかやらないかはキミたちの自由だ』…」



  ミッション1 逃走エリアを拡大せよ!
エリア2か所にエリア拡大レバーを設置した。残り70分までにこのレバー2つを逃走者2人で同時に下ろすと、レバーを下ろして以降、逃走エリアが拡大となる。



朝日奈「レバーどこ?近くかな」


 エリア拡大レバーの場所は、1階・体育館前と3階・物理室前だ。


 逃走者には、どちらのレバーの場所も知らされている。


石丸「逃げる範囲は広い方がいいだろう!既に2人も捕まっているんだ。ミッション行きます!」


苗木「逃げる場所が増えるのは自分にとってもみんなにとってもいいよね。行ってみようかな」



 ミッションへ動き出す逃走者たち。



ハンターA「……」


ハンターB「……」



 ただし、動けばハンターに見つかるリスクも上がる…。


 果たして、逃走者はエリアを拡大できるのか!?


残る逃走者:13人
朝日奈葵 戦刃むくろ 石丸清多夏 大神さくら 大和田紋土 霧切響子 桑田怜恩
セレスティア・ルーデンベルク 十神白夜 苗木誠 葉隠康比呂 不二咲千尋 舞園さやか

MISSION1-① ( No.3 )
日時: 2018/09/07 23:02
名前: TDR (ID: B5mnT9uz)

エリア2か所に設置されたエリア拡大レバーを、残り70分までに逃走者2人で同時に下ろすと、レバーを下ろして以降の逃走エリアが拡大となる。


[79:45]


不二咲「…ここで勇気を出すべきだと思うんだよねぇ」


スタッフ「ではミッションに行くと?」


不二咲「うん…そうしたいんですけど…」



 不二咲は、まだミッションの参加を迷っているようだ。



舞園「霧切さん、どうします?」


霧切「私たち以外の残り人数は11人、うちミッションに動きそうなのは3人から6人と考えているわ」
  「だから私たちが行かなくても、誰かがやってくれるはずよ。今は体力を温存しましょう」


舞園「なるほど…」



 ミッションの参加は自由。エリア拡大に動かなくてもよい。



舞園「ちなみになんですけど、最低でもミッションに動きそうな人って誰でしょう?」


霧切「石丸くん、朝日奈さん、それに桑田くんね」


石丸「他の逃走者と連携しなければ…」


朝日奈「2つのレバーのうち、まず片方に行けばいいんだよね」


桑田「これで俺がミッション行ったら、カッコよくね?舞園ちゃんにアピールできるっしょ!」



 3人共、行動が読まれていた…。



ハンターC「……」


不二咲「…決めました。ミッション行きます」


 ついにミッションの参加を決めた、不二咲千尋。


不二咲「でもその前に、他の人に連絡とります」
   「レバーが2つあるから、誰かもう一方のレバーに行きそうな人と…」



 プルルルル、プルルルル


大和田「メール…じゃねえ、電話だ。不二咲から」
   「不二咲、どうした?」


不二咲『大和田くん、ミッション行く?』


大和田「体育館(のレバー)が近いから、行ってもいいかと思ってたところだ」


不二咲『そうなんだぁ。僕も行きたいと思っててね』
   『それで、大和田くんが行かない方のレバーに行くから、着いたら連絡するよぉ』


大和田「おう、わかった」


不二咲『じゃあ、またあとでねぇ』ピッ


不二咲「取り合えず、3階の方に行きます」


大和田「じゃあ、早くレバー前に行かねえと」


 プルルルル、プルルルル


大和田「んだよ、また電話か?…兄弟(石丸)から」


石丸『兄弟!ミッションには行くつもりかね!?』


大和田「声がでけぇよ。ああ、玄関の方のレバーに行く」


石丸『そうか!では僕は3階の方に行くとしよう』


大和田「…そうだ、不二咲も3階に向かってるから、先クリアしちまうかもしれねぇ」


石丸『不二咲くんも?了解した!』


大和田「ああ、じゃあな」ピッ


石丸「不二咲くんと僕のどちらかが、3階のレバー前に行けばいいらしい!」



 着々とミッションクリアへ近づく逃走者たち。



ハンターB「……」



 それを阻むのは、3体のハンター…。



桑田「レバーまでそんなに遠くない。これ行けんじゃね?」



 玄関前のレバーを目指す桑田。



ハンターC「……」



 その近くに、ハンター…。



桑田「ここで活躍したらめっちゃモテるだろうな〜」


ハンターC「……」


桑田「…やべっ!」ダッ


ハンターC「…!」ダッ



 見つかった…。



桑田「うーわ、やべーって!」タッタッタ



 曲がり角を利用し逃げる…。



ハンターC「……」タッタッタ…


桑田「ハア、ハア…」タッタッタ


ハンターC「…?」



 うまくハンターをまいたようだ…。



桑田「ハア、ハア、危ねー…」



 これが、〝超高校級の野球選手〟の走力…。



セレス「この時間は待機ですわね。他の人たちがミッションへ行っている間は、
    ハンターも盛んに動き回ることでしょう」



 ゲーム開始直後からほとんど動いていない、セレスティア・ルーデンベルク。



セレス「うふふ、お金がどんどん貯まっています。もう18万円も…」
   「葉隠くんあたりは、この金額に思いを馳せているところでしょうね」


葉隠「すげー賞金上がってるべ。もう20万近い」



 セレスの予想通り、賞金に思いを馳せていた葉隠。



葉隠「…いや!まだ自首は早えだろ!目標は70万って決めてんだ」


十神「ミッション?フン、そんなものは愚民どもに行かせておけばいい」



 十神は、ミッションに動く気がないようだ。



十神「会社などの組織もそうだろう。下の奴らが体を動かして働き、
   上の者は下の奴らを使うための策を考え、頭を動かし働く。このゲームは社会の真理をついている」


霧切「……」



 舞園と別れ、単独行動をする霧切。



苗木「…あっ、霧切さん」


霧切「…今日はずいぶん人に話しかけられるわね」


苗木「?」


霧切「さしずめ、ミッションに行く途中なんでしょう?早く行くといいわ」


苗木「えっ、なんでわかったの?」


霧切「この先は3階へと続く階段。それに、あなたならミッションに動くと思っていたから」


苗木「そ、そうなんだ…。すごいね、〝超高校級の探偵〟は」


霧切「ミッション終了まであと5分ほどよ。急いだほうがいいと思うけれど」


苗木「うん、じゃあまたね」


ハンターB「……」



 2人の近くに、ハンター…。



苗木「5分でレバーの所に行って、もう一方のレバーに行ってそうな人と連絡を取って…」


霧切「…曲がり角は、かなり気を配らないと」


ハンターB「……」


苗木「たしか、そこ曲がって上———」


ハンターB「…!」ダッ


苗木「嘘だろ…!?」ダッ



 曲がり角で、鉢合わせだ…。



霧切「…!?」ダッ


苗木「霧切さん、逃げて!」タッタッタ


 LOCK ON 【MAKOTO NAEGI】
 ピ————————————



苗木「うわぁっ!」


 ポン!
 74:28 苗木誠 確保
      残り12人


苗木「ハア、ハア…。今日は運なかった…」



 〝超高校級の幸運〟の不運な最後…。



霧切「…危なかったわね」



 霧切は、うまく逃げ延びたようだ。



 プルルルル、プル


舞園「あっ、苗木くんが捕まった…!」


戦刃「〝超高校級の幸運〟なのに、もう運が尽きたのかな…」



残る逃走者:12人
朝日奈葵 戦刃むくろ 石丸清多夏 大神さくら 大和田紋土 霧切響子 桑田怜恩
セレスティア・ルーデンベルク 十神白夜 葉隠康比呂 不二咲千尋 舞園さやか

MISSION1-② ( No.4 )
日時: 2018/09/10 23:10
名前: TDR (ID: B5mnT9uz)

 [73:51]



 ミッション終了まで、あと4分を切った。



大和田「おお、あったぜ、レバー」



 体育館前のレバーに辿り着いた、大和田。



大和田「後は、不二咲か兄弟(石丸)の連絡待ちだな」



 一方、不二咲と石丸はまだレバーへとたどり着いていない。



ハンターA「……」



 動けば、ハンターに見つかる危険が高まる…。



朝日奈「あ、あった、レバー!」



 ようやく朝日奈もレバーに辿り着いたが…。



大和田「おう」


朝日奈「あれっ、大和田」



 ここは体育館前。既に大和田が待機している。



大和田「ミッションは俺がやっておくから、どっか逃げてろ」


朝日奈「うん、任せるね!」


大神「…あと3分か。エリアは拡大するのだろうか」



 ミッションには動いていない、大神さくら。



スタッフ「なぜミッションに動かないのですか?」


大神「我はこの体躯故、過度に目立った動きをするとハンターに見つかりやすくなり、
   逃げた先にいた他の者を巻き込みかねん」
  「ことミッションにおいてはそれが顕著ではなかろうか、という考えの基だ」


桑田「さっき追われたせいで体力がなぁ…。最近運動してねーから」
  「捕まっちゃ意味ねーし…今回はやめた」



 先ほどハンターに追われた桑田。体力がもたず、ミッションを諦めた…。



不二咲「ここら辺のはずなんだけどなぁ…」


石丸「時間がない、急がねば」



 現在、3階のレバーに向かっているのは、不二咲と石丸のみ。



 2人がハンターに捕まれば、ミッションクリアは困難となる。



 先にレバーの前に現れたのは…。



不二咲「あ、あったぁ!」



 不二咲だ…。



不二咲「じゃあ、大和田くんに電話を…」


石丸「む?不二咲くんがいる」



 遅れて、石丸も到着した。



不二咲「あっ、石丸くん」


石丸「ミッションをしに来たのだな。兄弟(大和田)から聞いている」
  「僕は周辺にハンターがいないか見てくるとしよう。頼んだぞ!」


不二咲「う、うん、ありがとう」



 プルルルル


大和田「電話は不二咲から。おう、レバー着いたか?」


不二咲『うん、着いたよぉ』


大和田「んじゃ、『せーの』で同時にレバー下ろすぞ」


不二咲「わかった」


大和田・不二咲「「せーの!」」



 ガシャン!



 71:31 ミッションクリア



シャッター「ガ———」


戦刃「!?」
  「あ…シャッターが上がってる」



 プルルルル、プル


葉隠「『ミッション結果|大和田と不二咲によりミッションクリア、5階と旧校舎が逃走可能となった』…」
  「すげーぞ、あの2人!」


舞園「ありがとうございます、大和田くん、不二咲くん」


十神「フン、奴らにしては早かった方だろう」


大和田「よっしゃ、これでクリアだ!お疲れ、不二咲!」


不二咲『うん!』


戦刃「…入っていいんだよね」



 戦刃は早速、新エリアへと足を踏み入れる。



石丸「よし、エリアが広がった。早速行ってみよう」



 石丸も、新エリアへ向かうようだ。



霧切「今新エリアへと向かうのは、得策ではないと思うわ」


スタッフ「どうしてですか?」


霧切「ハンターはすべてのエリアをくまなく探索する。新エリアも例外ではない」
  「そして解放されてすぐの時点で、ハンターは新エリアにいない。けれどエリアはくまなく探そうとする」
  「ここまで言えばわかるわね?」


ハンターA「……」



 逃走者だけでなく、ハンターも新エリアへと向かっている…。



不二咲「やった、ミッションに貢献できた…!」



 勇気を出してミッションに挑んだ不二咲。



不二咲「迷うよりも行動しないとだねぇ」


桑田「あーあ、見せ場なしだよ」



 一方、途中でミッションを諦めた桑田。



桑田「けど、次のミッションは俺が行く!」


ハンターB「……」


ハンターA「……」


大神「…ここならばどうだ」



 隠れ場所を探している大神。



大神「…やはり目立つな」



 大きな体を隠す場所がない…。



朝日奈「…あっ、さくらちゃん!」


大神「朝日奈か」


朝日奈「良かった、まだ2人とも残れてるね」


大神「そうだな」



 仲の良い2人。どちらも恵まれた身体能力の持ち主だ。



朝日奈「どっちかでも逃げ切ったら、沢山のドーナツ食べよう!」


大神「ドーナツか。それもいいかもしれんな…」


十神「……」ダッ


ハンターA「……」



 いち早くハンターに気づいた十神。距離をとる。



十神「この俺が捕まるはずがない。たとえ追うのに特化したハンターだろうとな」



 余裕だ…。



残る逃走者:12人
朝日奈葵 戦刃むくろ 石丸清多夏 大神さくら 大和田紋土 霧切響子 桑田怜恩
セレスティア・ルーデンベルク 十神白夜 葉隠康比呂 不二咲千尋 舞園さやか

前半戦 ( No.5 )
日時: 2018/09/10 23:38
名前: TDR (ID: B5mnT9uz)

 [67:04]


葉隠「残り67分、賞金はもうすぐ28万円か」
  「意外にちょろいんじゃねーか? 70万円にもすぐいきそうだべ」



 ゲームが始まる前から自首を考えている葉隠。



葉隠「これなら、もうちょい上目指しても…」
  「いやいや、堅実に取りに行くべきだ。危ねー、誘惑に負けるところだったべ」


舞園「…なんだか静かですね。自分の足音がよく響きます」


ハンターB「……」


舞園「…足音? 誰か前から来る」



 近くの教室に身を隠す舞園。



ハンターB「……」



 来たのは、ハンターだ……。



舞園「……」


ハンターB「……」スタスタ


舞園「…反対側行きましたね」



 うまく凌いだ…。



舞園「怖いですね…。早く終わらないかな」


石丸「ここが新エリアか!」



 新エリアの植物庭園へと到着した石丸清多夏。



石丸「植物庭園は鬱蒼として見つかりづらいかもしれん」


ハンターC「……」


石丸「5階はそれなりに広い。ここに旧校舎が加えられるならば、拡大したエリアは元の1.5倍ほどか」



 なぜか、新エリアを説明しながら歩く…。



ハンターC「…!」ダッ


石丸「———なにっ!?」ダッ


ハンターC「……」タッタッタ…


石丸「くっ、速い…!」タッタッタ


戦刃「…誰か走ってくる。隠れよう」



 石丸の逃げた先に、戦刃。近くの教室に隠れる。



石丸「ぐああ!」



 ポン!


 65:02 石丸清多夏 確保
       残り11人



石丸「くっ…油断したか…」



 鬱蒼とした場所では、逃走者もハンターを見つけづらい…。



戦刃「石丸くんだ。ハンター連れてきた…!」


ハンターC「……」



 石丸を確保したハンターは、まだ戦刃の近くにいる…。



戦刃「この教室には入ってこないで…」


ハンターC「……」


戦刃「……」


ハンターC「……」スタスタ



 気づかれなかったようだ。



戦刃「…ふう」



 プルルルル、プル


大和田「兄弟…。石丸確保」


舞園「エリアが広がったのに、もう確保者が…」


セレス「あと65分。このままほとんど動かないで終わることが出来れば、一番いいのですが…」
   「あのモノクマのことです。きっと、そううまくはいかないのでしょう」

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モノクマ「うぷぷぷぷ、セレスさん正解! 次のミッションは、全員が競うヤツにしたよ!」
    「さっきのミッションは、誰かがやれば全員に利益が出るミッションだった。けど次は違う」
    「協力だのなんだのは言っていられない。信じられるのは己のみってね!」ピッ


ハンターボックス1「……」ピュン!


ハンターボックス2「……」ピュン!



 エリアに、2つのハンターボックスと…。



宝箱「……」ピュン!



 15個の宝箱が現れた。



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 [62:49]


 プルルルル、プル



 メールだ…。



朝日奈「うわっ、またミッションだ」


葉隠「『ミッション2|エリア2か所にハンターボックスを設置、
   残り45分になると中からハンターが放出され、エリアに解き放たれる』…マジか!」


不二咲「『阻止する方法はないが』…えっ、ないのぉ!!?」


セレス「『ハンターのサングラスの逃走者の情報登録を解除できれば、
     ハンターが放出されても追われることはない』」


桑田「『ボックスについている指紋認証装置に自分の指紋を認証させれば、自分の登録を解除できる』」


大神「『ただし、一つのボックスに対し解除できる逃走者は6人まで。早い者勝ちだ』」


戦刃「『ボックスの場所は、エリアに散らばる宝箱のうち、いくつかの中にある
    地図に書かれている。これも早い者勝ちだ』」


大和田「えっ…じゃあ、他の奴らと争わないといけないってことかよ!?」



  ミッション2 逃走者登録を解除せよ!
エリアのどこか2か所に、ハンターボックスが設置された。残り45分になるとエリアに2体のハンターが放出される。このハンターに追われないようにするには、ハンターボックスの横にある指紋認証装置に指紋を認証しなくてはならない。ただし、一つのボックスにつき解除できる逃走者は6人までだ。ハンターボックスの場所を記した地図は、エリアに散らばっている15個の宝箱のどれかに入っている。



霧切「なるほど。早く動かないと間に合わなくなるのね」


戦刃「まずは宝箱探さないとだ…」



 他の逃走者よりも先に指紋を認証させるため、続々と動き出す逃走者たち!



 逃走者同士の苛烈な戦いが加速する!



残る逃走者:11人
朝日奈葵 戦刃むくろ 大神さくら 大和田紋土 霧切響子 桑田怜恩
セレスティア・ルーデンベルク 十神白夜 葉隠康比呂 不二咲千尋 舞園さやか

MISSION2-① ( No.6 )
日時: 2018/09/12 23:14
名前: TDR (ID: B5mnT9uz)

エリアのどこか2か所のハンターボックスから、残り45分に2体のハンターが放出される。このハンターに追われないようにするには、ハンターボックスの横にある指紋認証装置に指紋を認証しなくてはならない。ただし、一つのボックスにつき解除できる逃走者は6人までだ。


 [62:01]


葉隠「残り45分つったら、賞金50万円超えるよな…」



 ミッションへ動くか迷う、葉隠。



葉隠「いや、70万は欲しい!やっぱ、他の奴らより先に指紋認証しねーと!」



 どうやらこのミッションには動くようだ。



葉隠「まあ、無理っぽいなら当然自首するけどな!」


十神「くっ、直々に動くしかないか…」



 先ほどのミッションを他人任せにした十神。このミッションは自身が動かなくてはならない。



セレス「やはり…動かないといけませんね」



 同じく、ここまで全く動かなかったセレスティア・ルーデンベルク。



セレス「…電話で、他の人にボックスの場所を聞きましょう。約束を破らない人に」



 意地でも、その場を動きたくないようだ…。



 プルルルル、プルルルル


朝日奈「電話だ。セレスちゃんから」
   「もしもし、どうしたの?」


セレス『朝日奈さん、協力しませんか?』


朝日奈「協力?」


セレス『地図が入っているボックスを見つけたら、お互いにその場所を教えあうんです。
    いい考えではないですか?』


朝日奈「ああ、いいね!その手があった!じゃあ、お互いに見つけたら電話しよう!」


セレス『ええ。ありがとうございます。では』ピッ


朝日奈「やった、協力者が増えたよ」


セレス「…次の人に電話しましょう」



 セレスは、動かない…。



 この後…。



大神「朝日奈も協力しているのか。いいだろう」


セレス『ええ、そうですわ』



舞園「わかりました、約束します。セレスさんも約束破らないでくださいね」


セレス『ええ、もちろんですわ。お願いしますね』



大和田「あ?別に構わねーが」


セレス『そうですか。助かりました、ではお願いします』



 大神と舞園、大和田に電話し、協力体制を整えた。



セレス「朝日奈さん・大神さん・舞園さんは約束を破るような人ではありません。
    大和田くんは堅気なので、恐らく大丈夫でしょう」
   「さて…あとは連絡を待つとしましょうか」


桑田「よっしゃ、先にボックス見つけて、舞園ちゃんに場所教えて、株上げるぞー!」



 張り切る桑田。その近くに…。



宝箱「……」



 宝箱だ…。



桑田「…ん?あっ、あった!ツイてる俺!」



 桑田、地図獲得なるか。



桑田「宝箱、オープン!」ギィ
  「…何も入ってねー」



 外れだ…。



 15個の内、地図が入っている宝箱は4つ。



 逃走者は、地図が入っている当たりの宝箱を見つけなければならない。



桑田「チクショー、次だ次!」


十神「宝箱はどこだ」



 慎重にエリアを移動する、超高校級の御曹司。



宝箱「……」


十神「…あったぞ」


 果たして、その中身は…?


十神「……」ギィ
  「…なんだ、これは?」



 十神の開けた宝箱の中には、謎のカードキー。


十神「…地図ではないのか」


スタッフ「このカードは持ち運んでも構いません」


十神「ほう…。ならばこのカードは(カメラマンに)預ける」


スタッフ「自分で持ってください」


十神「この俺に口答えするだと…?立場を弁えろ」


スタッフ「……」(カードを持つ)


十神「そうだ、それでいい」



 このカードが、のちに重要な役割を果たすこととなる。



不二咲「宝箱探さないと…」



 先ほどとは違い、悠々とエリアを動き回る不二咲。



不二咲「他の人と競うのはちょっと抵抗あるけど、動かないと自分が損するから…」


ハンターB「……」



 その背後から、ハンター…。



スタッフ「随分動き回るようになりましたね」


不二咲「はい、さっきミッションクリアしてから勇気出て…」


ハンターB「……」


不二咲「———うわぁ!?」タッ


ハンターB「…!」ダッ



 見つかった…。



不二咲「うわ、うわあああ!!」タッタッタ


ハンターB「……」タッタッタ…


舞園「えっ、誰の声!?誰か追われてる!?」ダッ



 近くから発せられた声を聞き、舞園も逃げる。



不二咲「うわああああああ!!!」



 ポン!
 57:26 不二咲千尋 確保
       残り10人



不二咲「あう…、油断してた…」



 堂々と歩きすぎた…。



舞園「ハア、ハア…」タッタッタ



 逃げる舞園。その先に…。



舞園「ハア、ハア…きゃあ!!」


桑田「うおっ!!」



 桑田だ…。



桑田「あっ、舞園ちゃんじゃん!奇遇!」


舞園「ハア、はい…」


桑田「あ、そうそう!もし俺がハンターボックスの場所わかったら、舞園ちゃんにも教えてあげるから!」


舞園「ハア、ハア、ありがとうございます…」


桑田「…疲れてんね。回復するまでに、(ハンターボックス)一個見つけてくるわ!じゃあね、舞園ちゃん!」


舞園「ハア、ハア、はい…」


桑田「(舞園が)めっちゃ疲れてたね。全力ダッシュしたのかな」


舞園「ハア…、よし。大分回復してきました…」


霧切「ボックスの場所は、少なくとも簡単には見つからない場所になっているはず」



 霧切は、宝箱なしにハンターボックスを見つけようとしているようだ。



霧切「そして、ハンター1体とボックス・装置類、指紋を認証する逃走者1人は入れる場所。かなり限られるわ」



 この方法で、ハンターボックスが見つかるのか…。



残る逃走者:10人
朝日奈葵 戦刃むくろ 大神さくら 大和田紋土 霧切響子 桑田怜恩
セレスティア・ルーデンベルク 十神白夜 葉隠康比呂 舞園さやか


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