二次創作小説(新・総合)
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- 食事と戦闘~白と黒のハーモニー~
- 日時: 2021/09/18 13:54
- 名前: モンブラン博士 (ID: e1WTIp3A)
食事と戦闘が大好きなモンブラン博士です。
この作品には私が愛するキャラ達の美味しく食べる光景や迫力のある戦闘を存分に詰め込んでいこうと思います。
時に甘々、時に激辛。全く異なる作風の白と黒のハーモニーを堪能ください。
食事
>>1>>11>>12>>13>>14
>>15>>16>>21
戦闘
>>2>>3>>4>>5>>6
>>7>>8>>9>>10>>17
>>18>>19>>20
- Re: 食事と戦闘~白と黒のハーモニー~ ( No.7 )
- 日時: 2021/09/17 05:32
- 名前: モンブラン博士 (ID: e1WTIp3A)
かすみは上段のロープを掴み、再びリングイン。
その様子に果林は鼻で笑った。先ほどまでは自分を挑発して場外戦に移行させ、カウント19でリングに滑り込んでリングアウト勝ちを狙われる可能性が少しはあった。
だが、こうして戻ってきたことでその線は消えた。
また倒されるためだけにリングに上がるなんて、馬鹿な子。でも、その素直さが好きなのよ。
果林はうまく素直になれないところがあるので、かすみの素直さが羨ましかった。
しかし、それも今日まで。
この戦いで自分の方が上だと証明されれば、セクシーは可愛さに勝ると世間が認める。
そうすればこれまでの苦労は報われる。
- Re: 食事と戦闘~白と黒のハーモニー~ ( No.8 )
- 日時: 2021/09/17 05:44
- 名前: モンブラン博士 (ID: e1WTIp3A)
果林は努力家である。体系を維持するため、野菜を中心としたヘルシーな食生活を心掛けていた。甘いものが食べたい。分厚い肉が食べたいと誘惑に負けそうになる日もあった。だが、全ては読者モデルとしての成功の為と自分に言い聞かせ、これまで耐え続けてきた。
だが、他のメンバーはどうだろう?
好きなものを好きなだけ食べて細いウエストを保つ宮下愛。
昼食に一斤ものパンを食べながら体形が全く変化しないエマ。
自分は苦労しているのに、どうして彼女達とは違うのか。
持って生まれた体質に、果林は少しばかり嫉妬を覚えていたのだ。
「かすみちゃん、この勝負、勝たせてもらうわよ!」
- Re: 食事と戦闘~白と黒のハーモニー~ ( No.9 )
- 日時: 2021/09/17 06:08
- 名前: モンブラン博士 (ID: e1WTIp3A)
「にひっ」
かすみは通常の意地悪な笑みを浮かべて、果林の出方を待つ。
痺れを切らした果林が突っ込んでくると同時に勢いよく頬を膨らませ。
緑の煙を口から吐き出し、果林の進行を止め、更には視界まで奪ってしまった。
「何よ。これ!?」
「かすみんプリティミストです!」
「これじゃあ何も見えないじゃない!」
「あれぇ~? かすみんがどこにいるのかわからないんですかぁ? 相変わらず果林先輩は方向音痴みたいですねえ」
「く・・・・・・!」
果林は左右を見渡すが、かすみの姿は見つからず。
先ほどかすみがリング外に転がったのはミストを口に含むためだったのだ。
決してリングアウトを狙ったわけではなかった。果林は読み間違えてしまったのだ。
かすみは学力は虹ヶ咲では最も低い。しかし、悪知恵に関してはトップクラスである。
そのことを果林は失念していた。
かすみに胴を掴まれ、果林は目を閉じた。
- Re: 食事と戦闘~白と黒のハーモニー~ ( No.10 )
- 日時: 2021/09/17 06:18
- 名前: モンブラン博士 (ID: e1WTIp3A)
渾身の力で果林を投げようとしたが、途中までしか持ち上がらない。顔を真っ赤にして唸りながら綺麗な人間橋を描こうとするが、長身痩躯な果林と言えども、かすみよりは重く、体格差という壁が理想の前に立ちはだかり、中々ジャーマンを遂行できない。敗北を覚悟していた果林は想定外の事態に希望を見出し、かすみの足に自らの足を引っ掻け、阻止。
そのまま体重でブリッジを崩した。かすみのジャーマンは失敗し、体重を浴びせられた影響で唾を吐いて呻いている。勝機を見出した果林はかすみから離れ、一気にコーナーポストの最上段まで駆け上がる。そしてそこから大きく弧を描いてジャンプ。
ムーンサルトプレス。月を好む果林らしいフィニッシュホールドが炸裂したのだ。
2度に渡る肉弾爆撃を受け、かすみは目を回した。果林は素早く体固めを極める。
ワン、ツー、スリー。
カウントが数えられ、かすみは奮戦するものの、最後は果林の勝利に終わった。
中須かすみVS朝香果林 勝者 朝香果林
- Re: 食事と戦闘~白と黒のハーモニー~ ( No.11 )
- 日時: 2021/09/17 07:33
- 名前: モンブラン博士 (ID: e1WTIp3A)
中須かすみとエマ・ヴェルデはどちらもパンが好きだった。
エマはパン屋でパンを購入し、かすみは自作という違いはあるがパンの愛は変わらない。
そこでかすみはエマにこんな提案をしてみるのだった。
「エマ先輩~! かすみんと一緒にパン作りしてみませんかぁ~?」
あざとく訊ねるかすみにエマはにっこりと笑って答えた。
「もちろんOKだよ~。ふたりで美味しいパンを作ろうね♪」
「決まりですね! 今週の日曜日にしましょう!」
「うん、そうだね。日曜日なら何も予定が無いものね」
話はトントン拍子に進み、パン作りが決まった。
部室から出たかすみはニヤリと意地悪な笑みを浮かべて言った。
「しっしっし。エマ先輩、引っかかりましたね。かすみんの作戦に」
「かすみちゃん、どうしたの?」
悪だくみをすると同時に扉が開き、エマがにゅっと顔を出した。
「いいいいいえ! なんでもないですー!」
手を振ってどうにか誤魔化すことで事なきを経た。
作戦が決行される前に全てが明らかにされては台無しになる。
壁に耳あり障子に目あり。油断は禁物である。
しかし、この少女に緻密な策略などは似合わない。
考える策は非常に単純で可愛らしいものばかりである。
だからこそ、かすみが皆に愛される理由でもあるのだが、本人はそれを知らない。