二次創作小説(新・総合)
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- ⚠ツイ腐テ二次⚠ アナ雪のエルサの子孫、NRCに通うってよ
- 日時: 2022/03/26 21:02
- 名前: ゆずれもん (ID: 08bdl7kq)
アナ雪観てて思いました。
「エルサお前…元はヴィランとして考案されたらしいじゃん……?
更に本編内で結構マジな人殺ししようとしとるやん……??
加えてディズニー作品だしマジカルパワー持っちゃってるじゃん……???
そんなん、書く()しかないやん……」
不可抗力でショこんなの。
ということで、アナ雪のエルサの子孫っぽい存在がNRCに通うお話。ジャンルはBLです。
え?なぜBLにしたかって? 私の主食はツイステ、副菜は総受けBLだからだよ!!!
総受けを想定していますが、今の所 同じ寮に一人以上の三年生が居る場合、その内の一人が主人公とcpるという事になってる。ハーツで例えるなら、ケイトとトレイのどちらかは腐ってどちらかはサポートに回る、みたいな。
アナ雪、アナ雪2及びツイステのネタバレが含まれる場合がございますので、充分な自衛の上スクロールをよろしくお願い致します。この作品を読みご不快に思われた方がおりましても、こちらは一切の責任を取る事ができません。謝罪もしかねますのでご注意ください。
あと既出ネタだったらスマソ
いいんやな? 上記を読んだな????
読まなくてもおk↴ 本編は返信欄にあるで~~。
名前:トンフェ・アレンデール (ノルウェー語で「第五の精霊」は“フェントーン”なので)
所属寮:ポムフィオーレ
誕生日:11月27日(アナ雪上映日)
身長:181.7cm(三年生時)
利き手:左(エルサは左利きらしい)
部活:サイエンス部
クラス:3-D(マレウスと同クラ) 一年時はヴィルと同クラ、二年時はポムではぼっち
星座:射手座
年齢:18歳
出身:氷の国
得意科目:召喚術(オラフやマシュマロウを作っていた事から)
趣味:雪だるま作り
特技:スケート
嫌いな事:人を傷つける事、感情が昂る事
好きな食べ物:チョコレート
嫌いな食べ物:熱すぎる物(猫舌なので)。ルークと同じく嫌いってより“苦手”。
家族構成:妹が一人、親は居ない。関係は良好。
ユニーク魔法:「凍った心 (ティアッタ・フローズン)」 自他問わず、人を凍らせられる。
(これは話の進み方次第で変更する場合がございます)
口調:「~よ、~だ」 「落ち着くのよ…」→「落ち着くんだ…」or「落ち着いて…」
「絶対出来るわよ!」→「絶対出来るさ!」or「絶対出来るよ!」
性格:余裕があり、ツイステ特有の妖艶で優美で淫靡な雰囲気を除けば全部エルサ。一定数ヤベェ目線で見ている生徒も居る(えrい目で)。セコムはいつでも発動準備オッケー☆
また、隠れ自己肯定感マイナス民(エルサ「こんな私が~」と歌っている)。いつもは飄々としている。――だが、ドロッドロの王家で育ち、更に己の“力”のお蔭で散々メンタルがボロボロになって、微笑んでいるその内には闇が見え隠れする。
容姿:アクアブルーの瞳、プラチナブロンドのストレート。胸まで伸ばした長髪に、頬へ影を落とす長い睫毛。通った鼻筋、色付いた唇、形の良い眉など、天下のヴィル・シェーンハイトさえ認める美貌の持ち主。一つひとつの所作が洗練された美しさだとして、ルーク・ハントは「氷の君 (ロア・ドゥ・グラス)」と呼んでいる。つまりえろ(ry
制服→2のアナの髪型 寮服→アートハランに来た時のエルサ 運動着→戴冠式のエルサ
式典服→氷の宮殿作った時のエルサ 実験着→1のアナ
裏話:エルサは元々、悪役として考案されたキャラだそう。実際1では人を殺めようとしていたし、中々に酷なトラウマ持ってるし、感情が昂って宮殿が黄色や赤に染まったり……と闇が深い。故意に棘々の氷を出現させて人を脅したりとかしているし。そこからネタ発想。IFかは分からんけど、何れ身近な人間か妹をエルサのように傷付けるかも(不本意で)。
補足:エルサは風、火、水、大地の精霊と(最終的に)良好な関係を築き上げ、何より自身が第五の精霊である為、殆ど授業に苦戦しない。ちな卒業したら“陛下”となる(サラッ
無属性攻撃は光。魅了属性が付いてる(と思う)。天然タラシになる可能性は大いにある。
「サザン・シー」に隣接する「ダーク・シー」の何処かには、「魔法の氷河」――「アートハラン」が存在するらしい。そして彼の一家……王家は、代々その川を守っているそうだ。また、エルサの出来る事は全部出来る「力」を持ってる。偽名は「ノーサルドラ」。
本編に出てくるとは限らない『氷の国』についての小ネタ:
冬は白銀の国、銀雪の国とも呼ばれ、魔力の濃い地域が多数存在する、雄大な山脈を持つ広大で美しい国。海に囲まれた王城では毎冬に一度スケート大会が行われ、城の門は常時開け放たれており、幾つかの国と盛んに貿易を行い繁栄している。
精霊の力で守護された一定の地域では―また王城のある街の一定の者は―“第五の精霊”を信仰しており、ある民族は今も精霊と生活を共にしていると言う。
四季が豊かで自然と人口のバランスの取れた、現代では珍しい国。ずっと北の方では“北風吹けば川さえ凍る”と謳われる寒冷地が存在し、其処では天然の川から生まれた透明度の高く貴重な氷を産出している為に『氷の国』の名が付いた。
トナカイは、大昔の逸話より駿馬の如く雪の上を駆け幸運を運ぶとされる。高い山河に囲まれた土地は“茨の谷”然りあまり電気機器が発達していない。但し漁業、船を除く。
“ノースマウンテン”という一際標高の高い崖のような山は特に魔力が濃く、真夏でも美しく巨大な“氷の宮殿”が存在していて国の管理下にある。また通称“魔法の森”“変貌の森”と呼ばれる神秘的な森ではある民族が生活しており、自らを「太陽の民」と呼称する。昔の逸話から王家とこの民族は二度と互いを傷付けてはならないという誓約がある。
近隣の国にも魔力濃度の濃い場所が幾つか存在し、その中でも「太陽の国」と呼ばれる自然豊かな国とはある共通点を通じて仲が良い。ちなみに「太陽の国」は「コロナ王国」が元で、“共通点”は王族が魔法とは違う『特別な力』を有する事にある。(コロナ王国→ラプンツェルの居た王国)
- Re: プチ雑談 ( No.4 )
- 日時: 2022/03/28 09:03
- 名前: ゆずれもん (ID: 08bdl7kq)
何も考えず脳死で書き進めてるから自分でも全く話の筋が見えてこないw
イデアくんとのcp書いてるんだけど、内容も無いのに無駄に長くなりそうな予感がする…。
- Re:プチ雑談 ( No.5 )
- 日時: 2022/03/29 14:59
- 名前: ゆずれもん (ID: 08bdl7kq)
明日にはマレウスさんとの前編上げれそうです。
イデアくんがどうなるかがネックなんだよな……。
イデアくんの話(1-6)はつまんなくなりそう、ごめんなさい。
読むなら流し読みですっと呼んだ方が良い、私もそうする。
でも、1-4と1-5のマレウスさんのは(展開的には)テンプレだけどその分面白い自負があるので…。
だってテンプレって面白いからテンプレ化してるんだもの。
その次話にしようとしてるトレイさんは、脳内であらすじは出来てる。
~トレイさんにかけて、起承転結の「転」に該当するのでどうかお楽しみに。
- Re:プチ雑談 ( No.6 )
- 日時: 2022/03/30 10:05
- 名前: ゆずれもん (ID: 08bdl7kq)
よぅし、マレウスさん前編上げようか。イデアくんどうしようという気持ちで一杯。
書けたは書けたんだけど、伝えたい事が伝えられない気がしてならないです。不器用か。
待ってる人が居るかは分からないけど、気長にお待ち下されば…
ワクチン接種で左腕もピンチなので(二日目)、どうにも書けないんだ……。
テーマとしては、マレウス「解放」 イデア「暴露」 トレイ「漏洩」
何言ってるか分かんないって? 大丈夫、読めば分かる。
- Re: ⚠ツイ腐テ二次⚠ アナ雪のエルサの子孫、NRCに通うってよ ( No.7 )
- 日時: 2022/03/30 12:06
- 名前: ゆずれもん (ID: 08bdl7kq)
第一部 1-4 マレウス・ドラコニアは手放せない【前編】
出演:一人称視点 ~ マレウス・ドラコニア
この学園に入学して五月と二週間余り。月に何回か気紛れに訪れる廃墟に、今回ばかりは妙な気配を感じた。茨の谷で次期当主として教育を受け、妖精族の集まる魔力濃度の高い場所でずっと過ごしてきたこの五感が、今まで感じた事も無い気配を拾ったのだ。
魔法だとか魔力だとか、そういう類の物でない事は容易に分かる。だがそれに恐怖や不信感は懐けず、昔から知っていたような懐かしささえ感じた。奇妙に思いながらも、吸い込まれるようにその廃墟――学園の傍にある、昔は寮だったらしいその廃墟に足を踏み入れる。
中は散々な有様だった。厚く埃を被った地面と家具、ひっくり返されたソファと落とされたランプに絵画。至る所に蜘蛛の巣が張り、換気もされていなかった為にどんよりと淀んだ空気に耐えて足を進める。廃墟巡りが趣味である僕にとっては慣れた物だったが、中々に趣のある廃墟だ。
恐らく元は談話室だったのだろう其処に、明確な“それ”を感じながら扉を開くと、ぎしりと重々しい音と共にぶわっと埃が舞った。顔を顰め、手を口に当てながら辺りを見渡す。すると、近くから何者かの気配が動いた。
「誰だッ!?」
「――案ずるな、人の子よ。こんな所で何をしている?」
暗い場所でも利く目を細め、腰を落として臨戦状態になっている人の子に語り掛ける。チラリと見えた耳は妖精族のように尖ってはいない、恐らくは人間属なのだろう。だが、どうも人間だと思う事が出来ない自分を不思議に思いながらそう呼べば、強張っていた雰囲気が少し緩むのを感じた。
「人の子……? ッその角、貴方は若しかして…」
そこまで言って、人の子は口を噤む。恐れたのだろうかと思い、至極優しい口調で「人の子」ともう一度口を開いた。
「恐れなくても良い、僕は偶々通り掛っただけなのだからな」
「……恐れてなどいません、マレウス・ドラコニアさん。私と貴方は同級生ですのに、何に恐れる事がありましょう」
ぴくり、肩が振れるのが分かる。再度目の前に立つ人の子を観察してみても、ベストの色からポムフィオーレ寮所属であり、真白い肌と滑らかな髪、青い目を持つ人間属という事しか分からない。特別、何か力を持っている訳でも無さそうだった。
「嘘など吐かなくて結構だ、人の子」
「どうして嘘など吐くのです。必要も無いのにそんな事はしません」
人の子はターコイズブルーの手袋を直して、足音を立ててこちらに近付いてくる。どうしてだか分からないが、自分の右足が一歩後ろに下がった。
「それに、私にはトンフェ・アレンデールという名前があります。確かに人の子ではありますが、そう呼ばれるのは本意ではありませんので。…この名に聞き覚えはございません?」
「………式典で聞いた覚えは」
「あら、つれない。分かっているのでしょう、アレンデールという名字で」
最初の反応とはまるで違い、余裕のある声音をして語りかけてくるその態度からは、確かに恐れの色を微塵も感じない。
――アレンデール。『氷の国』王家の苗字だというのは、リリアが語って聞かせてくれた為記憶に新しい。そうだな、つい四,五十年程前に、久し振りの旅行だったとリリアが話してくれたのだったか。だが、その王族とて僕に恐れをなさないなど有り得るのか。拭いきれない疑惑は、いつの間にか声に出されていた。
「『氷の国』の王族か。なら尚の事疑問だな、アレンデール。何故このような場所に居る? 僕は口が堅い、やましい事が無いのなら答えられるだろう」
そう言うと、人の子……アレンデールは肩を竦めて黙ったまま奥へ足を踏み入れる。付いてこいという事だろうと察して、こちらも黙って歩を進めた。
向かった先は薄く光の洩れ出る窓の近く。建付けが悪いのだろう、ガタガタと窓を動かしていたが、やがてガタッとそれが収まり風が吹き込んできた。舞う埃に眉を顰めながらいると、アレンデールは少し背を屈め、その窓を通って外に出ていく。此処は一階だったし窓も大きかった為、人間属より背の高い僕でもそう難なく庭へ降りる事が出来た。
「マレウスさん……いや、この際だしマレウスと呼ばせて貰うけど」
何の気無しに告げられた聞き慣れた単語に、思わず耳を疑う。――今この人の子は、僕の名前を呼んだのか? 信じられない状況に暫しの間瞠目していれば、アレンデールは不思議そうに「どうかした?」と話し掛けてくる。敬語すら取り払われたその声に、僕は更に目を見張る。
「……若しかして、名前で呼ばれる事に慣れていないとか?」
下から覗き込むようにして問うその声に頷くと、アレンデールが石のように固まり、その後盛大に拭き出した。
「あっはは! 嘘、いや嘘でもないか…っははははは、“あの”マレウス・ドラコニアでもそんな顔をするんだね」
その言葉にむっとして「僕にだって感情はある」と言っても、アレンデールの笑いの波は引く所か勢いを増していく。この時には、この人の子が本当に僕を恐れていないのだと嫌でも分かった。それに何処か暖かい物が心臓の辺りを満たす感覚を覚えながら、俄然アレンデールに興味が湧くのが自分自身でも感じられる。
「思い上がっている所悪いが、人の子。僕は此処に居る理由を問うていた筈だが?」
「ふふ、ごめんなさい。あと私はトンフェだってば」
少し圧を掛けてみても、軽く謝罪されたのみで恐れる素振りは見せなかった。だがその直ぐ後、大笑いしていた邪気の無い幼げな雰囲気は鳴りを潜め、その代わりに感じ慣れたオーラがアレンデールを覆う。
――闇の香。諦めも混じった、霧のように元の人格を覆い隠すそのオーラ。矢張、何処の国でもある程度の汚さがあるのは同じか。
「此処に居る理由、ね? ……うぅん、本当は言いたくない…っていうか、言えないのだけど」
困ったように眉を寄せ、癖なのか手袋を弄る仕草。諦観した声と表情に交じる、誤魔化しの微笑さえ。
「言いたくない」のではなくわざわざ「言えない」と言い直したアレンデールは、だがその言葉に反して言葉を紡ぐ。人差し指を唇に当て、少し照れくさそうに頬を染めながら。
「マレウスになら、話しても良いかな」
言ってから気付いたとでも言うように「他の人には絶対話さないって、約束出来るなら」と付け足して、素直に頷いた僕を認めると、アレンデールはしきりに気にしていた手袋を丁寧に外し、緊張を押し留めるかのように深呼吸を繰り返す。何故だか僕は、その一挙一動に釘付けになりながら事の成り行きを見ていた。
と、アレンデールが急にブレザーを脱ぎ出した。不審に思いながらも黙っていると、脱いだブレザーの胸ポケットに入っていたマジカルペンを取り出す。更にベストも脱ぎ出した時には流石に「何をしている」と声を掛けたが、
「大丈夫、シャツは脱がないから」
とだけ言って事を進めた。何が“大丈夫”なのか、危機感が無さ過ぎるのではないかと悶々している内にベストを脱ぎ終わったアレンデールが、加えて靴と靴下も脱ぎ捨てて芝生の広がる庭の中心へ向かっていく。
「良い? 絶対に、誰にも言わないで」
「…決して誰にも言わないと、茨の魔女に誓おう。僕は約束を破らない」
この学園に来て久しく居なかった、僕と対等に接せる生徒。そんな者と初めて交わした約束ならば、何が何でも守り抜いて見せよう。
そう伝えれば、綻んだ笑顔で「それは良かった」と目を伏せるアレンデール。
「―――見ててね」
呟いたアレンデールが、目を開き片手を天へ翳した。ぶわっと、その懐かしさすら感じる奇妙なそれ――「力」の気配がアレンデールを覆う。
ああ、あの正体は。感じ慣れた、だが何なのか分からない奇妙な感覚は。
(精霊の加護か)
人間属にしては余りにも飛び抜けた気配。ヒトと言われて納得できなかったのも頷けた。しかしながら、まだ薄く違和感が残っている。これは本当に精霊の加護か? 何か、何かを見落としているような……。
アレンデールは翳した手からそれを体へ巡らせていき、次の瞬間くるりと身を捻らせて一回転すると、キラキラと輝く雪の結晶の形をした「力」を上半身から下半身へ染み渡らせた。その頃には、白いシャツは氷のような薄青の服に、黒地のズボンは白の立派な正装に変わっている。素足だった筈の其処には見るも美しい上等な靴が、下ろした髪に巻き付く三つ編みには、小さな雪の結晶の装飾品が散りばめられている。
まるで『氷の国』に存在する『氷の宮殿』、その創設に関する御伽噺の雪の女王のような芸当には、目を見張らずにはいられない。
「ふふ、驚いた?」
微笑んだアレンデールは勢いをそのままに、舞を舞うかの如く片足を伸ばせば、短い芝生に一瞬にして霜が降りる。流れるように足を戻して数歩前に出たアレンデールは両腕をバッと横に薙いだ。甲高い効果音と共に現れたのは、硝子細工のように透明で精巧な、氷で出来たトピアリー。丸い物、動物を模した物、華やかな花の付いた物……。同じ“氷”で此処まで出来る事があるのかと感心する。
「見事な物だな」
「でしょう」
「……そのような顔をするまで自慢なら、隠さずともよいのではないか?」
“でしょう”と肯定したアレンデールの表情の、何と輝かしい事か。思わず口に出てしまったが、アレンデールは困ったような、哀しいような困り眉で、「…それは、無理」と呟いた。
「何故」
「これは、秘密だから」
「何故と訊いている」
「無理、駄目なの」
眉を顰めて質問しても、「無理」「駄目」の一点張り。不審に思って問い詰めても、片腕でもう片方の腕を摩るような仕草を頻りにするだけで答えはしない。
「あのね、マレウス。貴方の事だから、きっとこの「力」を精霊の加護か何かと思っているんでしょうけど」
言い辛そうに口籠るアレンデールに無言の催促をすれば、ふっと息を吐いて押し出すような声色をしたアレンデールが語り始める。
この力は王家の人間に代々受け継がれる、とても貴く素晴らしい物なのだという事。自分の故郷では、四種の人ならざる精霊と共に生活をする民族が居る事。
「そして、この「力」は――」
―――本来、人間が持ってはならない“精霊の力”なのだ、という事。
「“精霊の力”だと?」
「そう。話せば長くなるんだけど、精霊と人間を繋ぐ架け橋の役目を、力を持って生まれた王家の人間は担っているって言えば分かるかな。――此処からは、もう後戻り出来ないよ。秘密を知る勇気が、貴方にはある? 『魔法の川』の歌に耳を澄ませる勇気が」
人の子は一切の表情を失くし、氷のような表情をして僕に問いかける。何か壮大な歌を聴いているような感覚に襲われながらも、やっとの事で頷いた。
アレンデールもそれに頷き返し僕に隣に並ぶと、「空を見て」と言って空に何かを映し出した。其処にはオーロラのような物が、雪の結晶を表して回っている。
「これは人ならざるトロールが持つとされる力。もっとも、私が扱えるのはその極僅かな物なんだけど……長くなるから、背を崩して聞いて。座っていても良いから」
“精霊の力”。それは人ならざる精霊そのものにのみ与えられる、ヒトの手及ばぬ天災の如き力。風の精霊は竜巻を作り出すように、火の精霊は火事を作り出すように、水の精霊は津波を作り出すように、大地の精霊は大岩を作り出すように。
アレンデールは語り始める。自らの故郷と、その歴史。秘められし真実の一端を……。
文字数の関係で一回切ります。次は後編です(約4800文字)。
マレウスさんはな…ドとは言わずともSっぽい気がするんよな……。
まぁ今回はS属性にはしてないですけど、その代わりにクソデカ感情を懐かせるつもり。
予定が変わる場合もございます。あと次回はネタバレが顕著なのでお気を付けて~。
- Re: プチ雑談 ( No.8 )
- 日時: 2022/04/01 09:37
- 名前: ゆずれもん (ID: 08bdl7kq)
今日中にマレウスさん後編出します。