コメディ・ライト小説(新)

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妖戯れ
日時: 2019/04/05 09:20
名前: 天使のような悪魔
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12331

                 妖探偵事務所活動記録

最初に断っておくが『妖探偵事務所活動記録』だなんて格好つけて書き出しているが探偵事務所公認というわけでわない
(春夏秋冬部長に提案してみたがあっさり却下された)
ただ僕が個人的にたらたらと不思議な世界について 否、僕がただ妖と戯れるだけだ
それでも僕の話を聞いてくれるのであれば僕は嬉々として語ろうと思っている

第1話
札切ふだぎり 璃空りくの妖戯れ】
未公開

第2話
春夏秋冬ひととせ 一年ひととせの妖戯れ】
>>12

第3話
犬神いぬがみ 駒理こまりの妖戯れ】
投稿中

第4話
霧野きりの 切子きりこの妖戯れない】
未完成

第5話
柏崎かしわざき 波戯なぎの戯れ】
未構成

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Re: 妖戯れ ( No.35 )
日時: 2019/03/17 19:18
名前: 天使のような悪魔

「ゼロ距離であれば射程距離なんて気にしなくっていい そうは思わないかしら? ウフフ」

ヤツは嬉しそうに笑う 微笑う 嗤う
何でだ
幾ら何でも速過ぎる
僕とヤツは20m程離れていたのに...

『⁉︎』

いや、そうじゃない...
疑問に思うべき所は其処じゃない
一番に考えるべきことは《どうして、ヤツが僕にゼロ距離まで近づけているか》だ

僕は今お札の範囲内にいる
このお札はただの紙切れじゃない
札切先輩が用意した霊験あらたかなお札だ
半径30m以内の妖を強制的に拘束する効力を持つお札である

なのに何故ヤツは自由に動けているんだ?
..でも、もう僕には関係ない
ゼロ距離からじゃあヤツの攻撃は避けられない

終わりだ

僕は肩の所が平らになる

死後の世界はあるのだろうか?
あったからと言って死にたいとは思わないけれど

ヤツの口の中で何かが光る

次の瞬間、ヤツの攻撃が来る---------------------------------------------------------------------------------ことはなかった

代わりに来たのは大量の水
天からの一点集中の雨であった
昼間、僕の受けた倍以上の大雨がヤツに一点集中で降り注ぐ

Re: 妖戯れ ( No.36 )
日時: 2019/03/26 09:37
名前: 天使のような悪魔

分かってる
この雨を降らせているのは雨降り小僧だ
一点集中の大雨の水圧で立ち上がれずにいるヤツの後ろに居たのはやはり雨降り小僧であった
お札の範囲内にいるため、身動き一つできずにいる
このチャンスを逃す訳にはいけない
帰宅部の僕は既に疲れているがそんな事は関係ない
本日二度目の全力ダッシュで這いつくばっているヤツの脇を通り過ぎ、左腕で雨降り小僧を抱きかかえその場から離脱する
向かうべき場所は決まっている
妖探偵事務所
其処に行けば春夏秋冬部長や札切先輩と合流できる
走る
走れ
もっと走る
もっと走れ
もっと速く走れよ
くそッ
僕はこんなにも足が遅かったのか
犬神先輩と一緒にランニングしとくんだった
僕はネガティヴな思考へシフトしていく

『痛っ』

前に歩いていた人にぶつかってしまった
というか勢いがついていた分、僕が突き飛ばしたと言う方が正鵠を射ている
言い訳させてもらえるのならば、この時僕はヤツから逃げる事に夢中になっていて注意力散漫になっていたのだ
だからといって人を突き飛ばして良いという訳ではないのだけれど

『す、す、すみなせん..』

と僕がコミュ症全開で謝った相手はついさっき思い浮かべていた人物だった

Re: 妖戯れ ( No.37 )
日時: 2019/03/31 19:12
名前: 天使のような悪魔

『ふーん、ナルホドねぇ』

ヤツから必死になって逃げている間に出会った彼女------------犬神駒理は僕たち(僕と雨降り小僧)の話を聞き、呟いた

因みにヤツに襲われている僕を見つけた雨降り小僧は、急ぎ雲を発生させヤツに雨を降らせるのと同時に全身が硬直し拘束されたらしい

『ところで雨降りちゃん その一点集中の大雨は今も続けているの?』

確かにそれは気になる疑問である
あの大雨が続いているのであれば、ヤツは未だに旧商店街から動けずにいることになる
さっきはヤツに攻められっぱなしだったが今は駒理先輩がついている
上手く行けば今すぐヤツを捕らえることができるハズだ
しかし雨降り小僧の返事は僕の望むものではなかった

「ぼくのあの技はすっごく疲れるし30秒くらいしか使えないし連発できないし、欠点だらけなんだよ」

そんなに都合よく事は進まない
というかコイツ駒理先輩の前だとあからさまに態度が変わるんだな

駒理先輩は頤に手を当て何か考えているようだ

何か納得のいくアイディアが思い浮かんだのか手を叩き

『柏崎くんは口裂け女と接触したのよね? なら何か口裂け女の匂いがついたものはないかしら?』

必死になって逃げ回っていた僕にそんな事を訊かれても困る

『そうよねー じゃあちょっと荒っぽくなっちゃうかもしれないけれども、あの子達に頼んだ方が手っ取り早いくていいわよねー』

そう言って駒理先輩は自分の影に話しかけた

『お仕事でーす みんな出てきてー』

瞬間、駒理先輩の影から数十匹の小さな犬が飛び出してきた

否、犬というより神社の入り口に飾られている狛犬のような姿をしていた

『二人とも 柏崎くんから彼以外の匂いがしないか確かめてくれない?』

駒理先輩は二匹に指示を出す
狛犬たちはこちらを見る
鳥肌が立つ
どうもこの狛犬は慣れない
何故なら僕は犬が嫌いなのだ
いや、恥を忍んで言えば怖いだけだ

Re: 妖戯れ ( No.38 )
日時: 2019/04/21 19:18
名前: 天使のような悪魔

狛犬と戯れる描写は意図的に書かないとして
狛犬と戯れた結果、ヤツのものと思われる長い髪の毛が見つかった

悲しいことに僕に女友達は居ないし、母親はショートヘアである
間違いなくヤツのものである
そして狛犬たちはその髪の毛の匂いを覚え、ヤツを探しに外へ走り出していった

『さて、柏崎くん あの子達が口裂け女を探している間に考えなくちゃいけないことが幾つかあるんだ まず一つ目、口裂け女------柏崎くんの言うところのヤツ-------が本当に《口裂け女》であるのか』

『!..えと、駒理先輩 何言ってるんですか? 確かにヤツは耳元まで口が裂けていましたよ』

『確かに容姿的に性質的に当てはまってる所はあるんだけれど、一つだけ決定的に違う部分があってね 口裂け女は包丁や鋏-----いわゆる刃物で殺すの だけれど柏崎くんの話だと口から飛ばしたもので殺しているじゃない? 一年と違って特定までは出来ないけれどもしかしたら全く別の妖かも』

なるほど、確かにヤツは《口裂け女》ではないのかもしれない

流石は妖探偵と言うべきなのか、口が裂けている女性だからといって《口裂け女》だと思った僕が素人なだけか

否、その両方なのであろう

そういえば、春夏秋冬部長や札切先輩は何処にいるのだろう?

『ん? ああ一年と璃空は仕事で今夜は帰ってこないわよ』

他にも仕事を抱えていたのか
一般人には知られていない割に忙しいらしい

『話が逸れたわね えっと別の妖である可能性..それともう一つ 柏崎くんも言った様にどうしてお札によって《口裂け女》----------ではない可能性があるため便宜上ここでは代名詞として----------ヤツが拘束されなかったのか 雨降りちゃんがちゃんと拘束されたのなら、  が貼ったお札が不良品だったっていう可能性はありえないし.. う〜ん、実際にその光景を見た柏崎くんはどう思う?』

《どう思う?》と訊かれてもプロに分からないことが素人に分かるハズがない
否、コペルニクス的展開という訳ではないが素人だからこそ出来る発想もあるのかもしれない
まあ、僕は何も思いついていないのでありえないのだが

Re: 妖戯れ ( No.39 )
日時: 2019/06/23 19:05
名前: 天使のような悪魔

狛犬達による捜索により、《ヤツ》はとある空き家に潜んでいる事が判った

『みんなおつかれー』

一仕事終えた狛犬達は駒理先輩からご褒美の牛肉を頬張っている
本当、これだから犬は嫌いなんだ
人間に媚びへつらい尻尾をふる態度に虫酸が走る
……
………
言ってみただけ
言ってみたかっただけ
僕はそこまで強気になれない

『ところで駒理先輩、《ヤツ》を捕まえに今すぐ行きますか? それとも春夏秋冬部長達を待ちますか?』

『ううん...確かに一年や璃 空と協力すれば確実に《ヤツ》を捕獲出来る でも危険指定妖を一晩野放しにしておけば、新たな被害者が出てしまうかもしれない それに《ヤツ》がいつまでも同じ場所に留まっているとは限らない だから、《ヤツ》を捕まえるのなら今が適切 あ、でも柏崎くんはあくまでもバイトなんだから来なくても良いんだよ?』

『いえ、大丈夫です』

いや、大丈夫ではない
出来ることなら、春夏秋冬部長達を待ちたいし、そもそも行きたくない
危険な思いはさっきので十分味わった

それでも僕は大丈夫だと言った
それは反射で言ってしまったのかもしれない
現にそう宣った後に後悔している訳なのだから
それでも僕は大丈夫だと宣った
もしかしたら、ありもしない僕の道徳意識が女の子に一人夜道に歩かせる訳にはいけないと思ったりしなかったりするのかもしれない

どうでも良いけどね


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