コメディ・ライト小説(新)

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妖戯れ
日時: 2019/03/11 20:50
名前: 天使のような悪魔
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12331

                 妖探偵社活動記録

最初に断っておくが『妖探偵社活動』だなんて格好つけて書き出しているが探偵社公認というわけでわない
(春夏秋冬部長に提案してみたがあっさり却下された)
ただ僕が個人的にたらたらと不思議な世界について、いやっ僕がただ妖と戯れるだけだ
それでも僕の話を聞いてくれるのであれば僕は嬉々として語ろうと思っている

第1話
春夏秋冬ひととせ 一年ひととせの妖戯れ】
>>12

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Re: 妖戯れ ( No.31 )
日時: 2019/01/29 21:05
名前: 天使のような悪魔

札切先輩の言う《罠を張る》とは《お札を貼る》と言う行為であった

勿論貼るのはただの紙切れではなく、妖の放つ妖気と呼ばれるものに反応し、妖をその場に拘束するという効果のある高価なお札である

これを、町の至る所に貼る

一分の隙も無く張る

という作業は、日が出ている間には終わらず、最後の一枚を貼る時にはもう辺りは暗くなっていた

『お疲れ 柏崎くん 今日はもう暗いから帰っていいよ』

『はぁ お疲れ様です このトラップっていつになったら結果が出るんでしょうか?』

『さぁ? でも犯人がこの町で動けば必ず反応するはずだよ』

Re: 妖戯れ ( No.32 )
日時: 2019/03/07 20:19
名前: 天使のような悪魔

夕暮れ時
僕はこの時間帯が好きだ
暖色と寒色のグラデーション
消えゆく橙色
滲み出るような深い藍色
意味も無く不安になるこの感じが堪らない

まあ如何でも良いのだが

兎に角この時、僕は行方不明者急増事件の犯人に出逢う

「私、綺麗?」

廃れた商店街ですれ違いに猫のような声で訊かれた

赤いベレー帽に赤いコート、赤いハイヒール、赤いマスク、全身真っ赤な女性にそう訊かれた
僕は160cmと高校生にしては低身長気味だがその女性は恐ろしく身長が高かった
2mはあるんじゃないか?
その女性の描写はここまでにして..

普通、通りすがりにそんな事を訊くか⁉︎

頭おかしいのかな?
まあ僕はこの質問にNOと答える程無礼ではない

当然のようにYESと答えた

すると通りすがりの女性は我が意を得たりと笑い、大袈裟にマスクを剥ぎ取った
そして再度、僕に質問をする

「私、綺麗?」

僕は恐怖した

恐れ慄いた

全身が打ち震え、石のように硬直した

女性の顔に

女性の口に

耳元まで裂けた口に

Re: 妖戯れ ( No.33 )
日時: 2019/02/28 19:00
名前: 天使のような悪魔

吐き気がする

いやっそんなことはどうだっていい

どうするドウスル如何する?

戦う?

無理だ
生身の人間である僕が妖に勝てる訳がない

逃げる?

そうだ、昼間に札切先輩と一緒に張った罠の所まで逃げ切ればヤツを拘束できるはずだ
ここから一番近い罠はこの商店街の出入り口
西側の出入り口はヤツに塞がれてしまっているので必然的に僕は背後にある東側の出入り口に逃げることになる
確か50m

大丈夫
これ位の距離なら体力のない僕でも走りきれる
ましてやヤツはハイヒールを履いている
振り向き、全速力で駆け抜けるだけ
絶対に逃げ切れるはずだ

僕は自分を励ます
乱れた精神を安定させる為に言い聞かせる

今思えば僕は余裕ぶってそんな事をせずに走れば良かった
考える前に行動を起こせば良かった

そうしていれば、ヤツに先手を打たれることはなかった

僕が左足を後ろに引いた時、ヤツは裂けた口を限界まで開いていた

Re: 妖戯れ ( No.34 )
日時: 2019/03/10 19:46
名前: 天使のような悪魔

来る
直感的にそう感じる---------が、ヤツの口からは何も出てこなかった
ただコオオオオォォオウゥゥと風が吹くだけであった

「3、いや後6mか..」

ヤツは残念そうに呟く
いやいや、そんな事は如何だって良い
恐らく、ヤツは今攻撃してこないようだ

回れ右
そして全力で走る
幸運なことに追い風だ
あっという間に旧商店街の出口にまでたどり着き後ろを振り返る

『!..』

おかしい
ヤツがいない
跡形もなく消え去っていた
何だ
逃げたのか?

とりあえず、このお札から半径20mは安全だ
札切先輩に連絡を取ろう
妖探偵社の電話番号はなんだったっけ?

「ウフフフフフ」

え?
また体が凍りつく
嘘だろ?
僕はおそるおそる後ろを振り向く

果たして其処には、裂けた口を限界まで開いたヤツがいた

Re: 妖戯れ ( No.35 )
日時: 2019/03/17 19:18
名前: 天使のような悪魔

「ゼロ距離であれば射程距離なんて気にしなくっていい そうは思わないかしら? ウフフ」

ヤツは嬉しそうに笑う 微笑う 嗤う
何でだ
幾ら何でも速過ぎる
僕とヤツは20m程離れていたのに...

『⁉︎』

いや、そうじゃない...
疑問に思うべき所は其処じゃない
一番に考えるべきことは《どうして、ヤツが僕にゼロ距離まで近づけているか》だ

僕は今お札の範囲内にいる
このお札はただの紙切れじゃない
札切先輩が用意した霊験あらたかなお札だ
半径30m以内の妖を強制的に拘束する効力を持つお札である

なのに何故ヤツは自由に動けているんだ?
..でも、もう僕には関係ない
ゼロ距離からじゃあヤツの攻撃は避けられない

終わりだ

僕は肩の所が平らになる

死後の世界はあるのだろうか?
あったからと言って死にたいとは思わないけれど

ヤツの口の中で何かが光る

次の瞬間、ヤツの攻撃が来る---------------------------------------------------------------------------------ことはなかった

代わりに来たのは大量の水
天からの一点集中の雨であった
昼間、僕の受けた倍以上の大雨がヤツに一点集中で降り注ぐ


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